Kuma くまちゃんのマニアコーナー(4) 写真集の巻 |
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2002年4月13日 とうとう写真集にまで、手を伸ばしてしまいました。 といっても、一般的に取りざたされる写真集ではありません。ある日インターネット書店で見つけて、つい注文しちゃったのです。 『さよなら腕木式信号機&タブレット』(君島靖彦・2000年刊・現代企画室)。 現代企画室って、現代美術系の本を出してる所なんですけどね。 初版2,000部。なんてマニアックな写真集でしょう。 こんな写真集が存在するということは、腕木式信号機もタブレットも、今や全国的に希少価値を持っているということでもあるのです。 ちなみに腕木式信号機は、赤い羽子板のような板がバッタンと降りたりする、昔はよく見られた手動式の信号機です。全国に数千の駅がありますが、この信号機があるのは20駅ほどだそうです。 そして、タブレットとは、単線の鉄道で複数の列車を安全に運行させるために欠かせないもので、単線の鉄道で正面衝突しないように、一つの区間に通行手形を持った列車を一つだけ走らせる、という「タブレット閉塞式」で用いられます。 その通行手形がタブレット。円形の金属板で、ぼくらが見ることが出来るのは列車が交換(すれ違い)するときに駅で受け渡しをするときです。輪のような大きな取っ手がついた皮の鞄のようなものに入っています。金属板の中央に○や△や□の穴があいてて隣の区間と区別します。 前置きが長くなっていかにもマニアコーナーですが、この写真集に八戸線も登場するのです。陸中八木駅は、今や、この「腕木式信号機」と「タブレット」が両方存在する、我が国でも数少ない駅であるのです!(強調) 前回のコーナーでも紹介した陸中八木の鉄道写真の白眉は、まさに列車交換の際のタブレットの受け渡しにあるといっても過言ではないでしょう。 どこかに続く予感を残して、ねむいのでもう寝ます。 |