PHSでのデータ通信

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PHSでのデータ通信

PHSでのデータ通信は高速・低料金が魅力。

64kPIAFSでISDN並の速度をケーブルレスで!

特徴

データの送受信が高速。アステル以外の各社は64kに対応(携帯に比べて)。

料金が安い。市内なら音声通話と同じく1分10円程度。夜なら90秒10円〜。

携帯に比べると高速移動のデータ通信には弱い

 

定額制と従量制

PHSのデータ通信には、大きく言って定額制(準定額制を含む)のものと、従量制のものとがある。

従量制
従来の方式。
音声通話と同じく、一定時間利用するごとに課金される。
通信料は、市内の場合で60秒10円が相場(3社で微妙に異なる)。

定額制
ある程度の月額基本料を払うと、その月内は無制限に通信できるもの。
DDIポケットのAirH"が代表的。
なお、準定額制は、使い放題ではないが、月に決まった時間までは通信できるもの。

自宅などでのインターネットの利用が従量制から定額制へ移り変わっていったように、
モバイルでのインターネットへの接続も定額制が急速に普及しつつある。
ただ、メールだけの利用ならむしろ従量制の方が安いこともあり、
従量制が急になくなってしまう、というようなことはないだろう。

定額制と従量制の比較

月の利用時間→

1時間 3時間 5時間 10時間 20時間 50時間
定額制
(AirH")
5730円 5730円 5730円 5730円 5730円 5730円
従量制
(データプラス)
2180円 2980円 4180円 7180円 13180円 31180円
準定額制
(P-p@c20)
5180円 5180円 5180円 5180円 5180円 22180円

※AirH"「つなぎ放題コース」は、年間契約割引(月額基本使用料15%オフ)を適用したものに、プロバイダー代として800円を加えた金額。
※データプラスは、基本使用料にプロバイダー代として200円を加えた金額。通信料は60秒10円で計算。
※P-p@c20は、データプラスの基本使用料1980円に定額料3200円を加えた金額。プロバイダーはmoperaを利用。50時間の計算は、データプラスの無料通話分1000円分を控除。
※プロバイダー代は、ぷららの料金プランを参考に決定。

 

PHS3社の比較

まずは、基本料金で。

ドコモPHS
主力はやはりパルディオ・データプラス。基本料金1980円に1000円分の通信料込。しかも、通信料は標準のプランと同額。

DDIポケット
全プランでデータ通信は倍額適用無し。通信先3ヵ所限定の安心だフォン(TwoLinkData)は、接続先限定ながら基本使用料が980円。

アステル
DDIポケットとほぼ同じ料金プラン帯。倍額適用が無いのも同じく。エントリープランでも倍額適用無し。

 

次に、通話料金(通信料金)で比較。

ドコモPHS
通常の通話の際に必要な一通話ごとの+10円が無くなる。料金は通話といっしょだが、もともとドコモPHSは市内を中心に近距離の料金が安いので、データ通信向け。深夜は市内・隣接区域で90秒10円。

DDIポケット
通話料金の深夜の料金がそのまま終日データ通信料金になる。さらに、接続料の10円が不要。終日市内で70秒10円となる。中・遠距離は深夜料金なので他社よりかなり安くなる。

アステル
基本的にはドコモPHSといっしょ。

 

今度は、データ通信の方式で比較。

ドコモPHS
PIAFS方式が基本。PIAFSに対応していないアクセスポイントへは、PTE(変換装置)を経由して接続することになり非常に割高。FAX送信も同じく。64k通信は、PIAFS2.0(※)に準拠。

DDIポケット
32kではαDATA32という独自方式を取っており、PIAFSに対応していないISDNアクセスポイントへも直接接続できる。FAX送信の際もPHSから直接送信できる。64k通信はPIAFS2.1(※)に準拠。また、パケット通信を利用したAirH"も提供している。

アステル
ドコモPHSと同方式。64kに関してはマルチリンク方式(※)のみ対応する。

※PIAFS2.0方式…別名ギャランティ方式。通信速度を重視する64k通信の規格。つまり、一度64kでつながったら64kの回線速度を維持する。そのかわり、移動先などで回線が不足している場合などはハンドオーバーできず切断されてしまう。

※PIAFS2.1方式…別名ベストエフォート方式。接続を維持することを重視する64k通信の規格。接続時やハンドオーバー時など、回線数に応じて適宜64kと32kとを切り替える。つまり、回線の混んでいる地域・時間帯では64kは難しい。なお、PIAFS2.2は、2.1を基本としてトランシーバ通信も64k対応にしたもの。

※マルチリンク方式…PHSの回線を2台使って、32k×2で64k通信を行う方式。既存のエリア全てで64kに対応する。しかし、PHSが2回線必要なのと、通信料金も高めになることから普及していない。同様の方式で、64k通信×2で128k通信も実現できる。

 

次は各社のインターネット接続サービスについて。

ドコモPHS
1分15円で接続できるmoperaネットサーフィンがある。契約などは一切不要。

DDIポケット
DIONのネットワークを利用した「PRIN」がある。1分当たり5円の従量制なのでその点ではmoperaと同じだが、こちらは月の上限が1500円となっている。また、通信料の計算は10円単位だが、PRIN利用料の計算は秒単位となっている。申し込みは不要。

アステル
東京電話インターネットを使うと、1分6円の通信料で利用できる。ただし、東京電話インターネットに別途申し込みが必要。

 

Eメール利用についてのサポートなど。

ドコモPHS
パルディオEメール
を利用することによりメールアドレスがもらえる。メールアドレスは任意のものを取得可能。ただし、利用には専用のソフト(パルディオめーらーなど)が必要。また、きゃらメールもインターネットからの受信が可能。利用料は10秒7円。
また、有料だが、moperaPOPメール(月額500円)・moperaIMAPメール(月額1500円)がある。こちらは通常のプロバイダのメールサービスと同様。

DDIポケット
PHS単体でも利用できるPメールDXがパソコンでも利用可能。POP・SMTPサーバに対応しているので、パルディオEメールのように専用ソフトは不要(ただし、PRIN接続時のみ送受信可)。申し込みはPHSからのオンラインサインアップによる。月額利用料は不要で、通信料は60秒10円。

アステル
MOZIOeメール機能あり。MOZIO対応のexe端末単体でEメールを利用できる。利用料は30秒9円。

 

64k通信について

ドコモPHS
一般にベストエフォート方式より劣ると言われるPIAFS2.0方式だが、64k通信をしたいのに32kでつながってしまう、というようなことは少ない。また、移動するたびに通信速度が変わるということはないので、安定している。また、比較的早くからサービスを開始した為、対応したアクセスポイントを持つプロバイダも増えてきており、大手と呼ばれるプロバイダのPIAFSアクセスポイントはほとんど対応している。エリアが限られるのが難点(未だに64kは全国エリアではない)。

DDIポケット
64k通信は、対応エリアが全国なのが強み。ベストエフォート方式は一般に接続しやすく切れにくいと言われるが、逆に速度の保証はない。64kで常につながっているかは分からないので、実は32kしか出ていないことも。対応プロバイダは、最初は少なかったが、現在ではほとんどの大手プロバイダが対応している。

アステル
アステル東京では、専用の64kサービスは行っていない。

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