通信料の比較

PHSデータ通信通信料の比較

PHS業界は、現在データ通信中心にシフトしており、
データ通信については各種のプランが整いつつある。
ここでは、定額制(準定額制含む)・従量制に分けて、通信料を比較したい。

定額制

まず定額制としては、DDIポケットのAirH"及びケイオプティコム(関西)のeo64、CIS(中国)のMEGA EGG64がある。

  月額料金 エリア 通信速度 通信方式
AirH" 5800円(4930円) 全国 32k パケット
AirH"(128k) 9300円(8430円) 全国 128k パケット
eo64 3000円 関西のみ 64k 回線交換
MEGA EGG64 3000円 中国のみ 64k 回線交換

AirH"の魅力は、なんと言っても全国で使える点だろう。
例えば、最もモバイルユーザーが多いであろう関東では、DDIポケットしか定額制を提供していない。
また、旅行や出張など、移動先でも使えることもポイントかと思われる。

これに対して電力系のeo64・MEGA EGGの方は、速度は64kで月額3000円とかなり利用しやすい料金に設定されている。
ただし、エリアの面は上の表にも書いた通りそれぞれの地方のみ。
別のエリアに移動してしまうと利用することはできない。

 

次に準定額制としては、ドコモPHSのP-p@cやDDIポケットのネット25がある。

  月額料金 無料通信時間 超過分 エリア 通信速度
P-p@c20 3200円+1980円 20時間+100分 10円/分 全国
(ただし64kは一部)
64k
(対応エリアのみ)
P-p@c10 2500円+1980円 10時間+100分 10円/分 全国
(ただし64kは一部)
64k
(対応エリアのみ)
ネット25 5800円(4930円) 25時間 10円/分 全国 フレックスチェンジ
(128kパケットと64k)

単純に通信料だけ比較すればDDIポケットの方が安い。
ただし、DDIポケットの方は別途プロバイダ料が必要であるのに対し、
P-p@cの方では無料でmoperaを利用できる。
既にDIONなどAirH"対応のプロバイダに加入しているような場合を除けば、料金的にはあまり差異がないと言える。
速度的には、ネット25の128kパケット対応により、ややDDIポケットの方が有利と言える。
ただし、パケット通信は数人でネットワークを共有するので、実際に感じる速度的にもあまり差異がないのでは?
(お買い得感の問題は別にして)

なお、一応対応端末という問題もあって、P-p@cが全ての端末で利用できるのに対し、
ネット25はAirH"に対応した端末が必要となる。

 

従量

NTTドコモPHS

最大の特徴は一通話あたりの10円の接続料がいらないこと。
ただし、通信料は通話料と同じ金額になっている。
遠距離へのデータ通信は非常に高く、優遇にもなっていない。

DDIポケット

2000年2月より、接続料の10円が不要に。
これで、ドコモPHSと同等の料金体系となった。
また、通信料は1日中同一料金で、同一区域内で70秒10円。隣接区域で60秒10円。

アステル東京

基本的にはドコモPHSと同じ。
ただし、通信料については若干異なり、隣接区域がドコモPHSより高い反面、
遠距離通信料については少し安い。
データ通信についての通信料はかなり中途半端で、使い勝手が悪いといえる。

 

■通信料の比較

  同一区域内 隣接および20kmまで 20km超30km 30km超60kmまで 60km超100kmまで 100km超160kmまで 160km超
NTTドコモ 60秒(90秒 60秒(90秒) 45秒(60秒) 36秒(45秒) 14秒(23秒) 14秒(16.5秒) 14秒(16.5秒)
アステル 60秒(90秒 45秒(60秒) 45秒(60秒) 26秒(45秒) 18秒(36秒) 17秒(26秒) 15秒(20秒)
DDIポケット 70秒(70秒) 60秒(60秒) 60秒(60秒) 45秒(45秒) 36秒(36秒) 26秒(26秒) 20秒(20秒)

赤字は一番安い料金で、(  )内は深夜早朝の料金。

市内 例:東京→東京

深夜ならNTTドコモPHSアステル東京が安い。90秒10円。
逆に夜間・昼間ならならDDIは70秒10円と安いが、こちらは1日中同一料金。
ただ、ドコモPHSアステルも昼間は60秒10円と安いので、差は少ないといえる。
市内に主にかける場合には、通話料よりも、基本料金プランによって利便性が決まるだろう。

隣接区域 例:東京→川崎

NTTドコモPHSが圧倒的に安い。市内と同じ料金なのはかなり使い勝手が良い。
たとえば、普段は東京で使っていて、APなども東京で設定してある場合、
川崎に移動して通信しても料金は変わらないことになる。
昼間ならDDIでも60秒10円と安いが、深夜の時間帯では負ける。
アステルは昼間・深夜ともに他社より高いといえる。

20km超30km以内 例:東京→横浜

この距離だと、完全にDDIが有利。なんといっても60秒10円のまま。
通常データ通信に必要なのはこの遠さまでだろう。
これ以上遠い場合は、FAX送信がほとんどであり、その場合には通信料のほかにPTEの問題もあるので別の話になる。
深夜ならドコモPHSアステルも同額となり、60秒10円で3社とも変わらない。

30km以上 例:東京→名古屋

DDIが圧倒的に安い。
ドコモPHSアステルよりも遥かに安い。
距離によっては、金額に2倍以上の差がある。しかも、DDIの場合、PTEなしでFAX送信も可能なので、
下手すると、一般加入電話よりも安い可能性も。

全般

全体的に言えることは、深夜の接続ならドコモPHSアステルが有利で、
昼間または時間帯関係なく全般的にはDDIポケットが有利と言うことだ。

 

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