ケニア編−第20話 百獣の王子は可愛さ満点!

ゾウさん特集へ
 お疲れのチーターはそっとしておくことにして車を進めると、象の
群れに出会った。ちょうど食事中だったようで、背丈の高い草を
鼻でむしり取り、むしゃむしゃとほおばっている。その様子をしばらく
眺めていると、こちらにお尻を向けていた1頭が、食べながら脱糞を
始めた。こらっ!行儀悪いぞ!

2頭並んで・・・  続いては、キリンの群れだ。体積では象の
方がうんと大きいのだが、背丈ではキリンの
高さには叶わない。なが〜い首の上から
見下ろす小さな顔は可愛らしいけれど、
大きな背丈は、象とはまた違った迫力を
醸し出している。
 この群れ、10頭ほどの集団だったが、
みんな同じ方を向いている。そちらになにか
あるのかと見てみるが、肉食動物がいる
わけでもなく、特になにもないようだ。それ
とも、彼らには人間の目には見えない、
なにかが見えているのだろうか? 

キリンの群れ(一部)

  再び動物を求めて車を走らせていると、これまた食事中のインパラの群れと遭遇した。
 みんな、おいしそうに草を食べているのだが、1頭だけ食事をすることもなく遠くを見つめて
 いるインパラがいる。チェゲの説明によると、彼(彼女?)は見張り役らしい。食事中は頭を
 下げるため、どうしても周りの状況を見落としがちになる。つまり、肉食動物への注意が
 疎かになってしまう。そこで、見張り役をたて、周囲の警戒をしようと言うわけだ。インパラ
 の社会も、なかなかしっかりしているらしい。


ライオン特集へ
 そんなことに感心していると、ライオンの親子がいるとの連絡が
無線で入った。さっそく、車を走らせ現場へ到着すると、早くも多くの
サファリカーが周囲を取り囲んでいる。その真ん中を覗くと、なんと
子供ライオンが5頭もいる。もちろん母親も一緒だ。さすがに小さな
子供は可愛らしく、目が離せない。お母さんのお腹の下に潜り込んで
お乳を吸っている姿からは、百獣の王であることなんて想像も出来
ないけれど、それでも、顔を上げて座っている姿や歩く出で立ちには
威厳が感じられ、さすが百獣の王子!と言った感じだ。
 チェゲの話によれば、ライオンのお母さんはなかなか子供思いで、
獲物を捕まえると、まず子供に柔らかい内蔵を食べさせてあげる
そうだ。最近は、人間の母親もちゃんと子育て出来ない人が多い
ようだから、ライオンさんを見習わないとね。

  いつまで見てても飽きないライオンの親子だったが、お母さんライオンが狩りに出かけた
 らしく子供達を残して歩いて行ってしまったのと、日も暮れてきたので、ロッジへ戻ることに
 する。これが、ケニアで見る最後の夕陽だと思うと、淋しさが込み上げてきた。

  ロッジで、夕食をとる。ケニアに来て早くも5日目だが、同じところに2泊するのは、この
 マラ・シンバ・ロッジが初めてだ。せっかくの旅行、色んなところを見てまわりたいと言う
 気もするが、たまにはこうしてゆったり連泊もいい。もちろん、一番良いのは、もっと長い
 期間をかけて、ゆったり色んなとこを巡る旅ではあるが、日本のサラリーマンでそんな
 ことを実現するのは、かなり難しいことだろう。13日間のこの旅行でも、大したもんだと
 思う。

みい 弓

 夕食の後、ロッジ内の売店をのぞいてみる。まだ、
ほとんどお土産を買ってなかったので、自宅に飾る
ためのマサイの木彫りの人形と、自分のTシャツを
買った。Tシャツなんて、絵柄だけのことだからどこ
でも買えるしつまらないと思われる人もいるかもしれ
ないが、ぼくは、よく買っている。と言うのも、置物
などと違って置き場所にも困らないし、持って帰るの
にもそれほど荷物にならないし、なによりいいのが
実用出来ると言うこと。そう、ちゃんと普段から着用
してるのだ。だから、ずっと前にタイで買ったTシャツ
なんか、もうボロボロで着れなくなっている。お土産
だからいつまでも置いといた方がいいと言う考えも
あるかもしれないが、ぼくはそれでいいと思う。
木彫りの人形(高さ約30cm)

  お土産の他に、絵はがきと切手も買う。以前、ナイロビで日本までの郵送料金を尋ね
 たら、小さなタイプの絵はがき(日本のはがき程度)なら45ksh、大きいタイプは80kshと
 言われたので、それぞれの絵はがきに合わせて切手も購入したのだが、この売店では、
 どちらも定型のサイズ内なので同額で、料金は50kshと言う。そこで、ナイロビで聞いた
 話と違うと言うと、郵便局(?)発行の料金表を見せてくれ、定型のサイズと、最近料金が
 上がった(45→50ksh)ことを教えてくれた。
  心配なのは、みいがナイロビで買った絵はがきには45kshの切手を貼ってあること。
 5ksh分の切手を買って追加した方がいいのか、念のため、岩城さんに尋ねてみたが、
 彼女も料金についてはあまり詳しくないらしく、値上がりしたことも知らなかったようで、
 ケニアの郵便局はいい加減だから5kshくらい大丈夫でしょうと、信じていいのやら悩む
 ような返事をくれた。まあ、料金が不足してるからと言って差出人に返送するわけにも
 いかないのだから、大丈夫だとは思うけど・・・結局、45kshの切手を貼った絵はがきは
 そのまま投函することにした。(その後、全数無事配達された)

  売店を後にすると、どこからか音楽と歌声が聞こえてくる。どうやら、マサイダンスを
 やっているようだ。シンプルだけど強く印象に残る彼らの踊りは、ケニア最後の夜を盛り
 上げてくれた。

マサイダンス

マサイダンス撮影ビデオ
MPEG1形式 約3.4MB

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