アメリカ空軍ParaJamperのプレートキャリアについて
PJのプレートキャリアはこんなの?
全国のなんちゃってPJの皆様、こんにちは。
お馴染み装備マニアのJUNKIで御座います。\(^O^)/
今回は、PJの皆様方が使っているプレートキャリアのお話でございます。
空軍PJの皆様は、空軍に所属している為、基本装備は空軍及び、米軍の標準装備を
使っています。
しかし、そこは特殊部隊。軍の仕様に沿った形での、自由裁量がある程度まで認められています。
その為、米空軍の一般兵とは違う、各種装備品や、装備収納の為の入れ物等を個人で購入して
使っているケースが多く見られます。
使い勝手の良い製品を個人購入するというのは、別にPJでなくても、最近の特殊部隊の
トレンドでもありますし、当然、各メーカーがしのぎを削っている部分でもありますね。
そんな中で、一番重要なのが、プレートキャリアと、そのキャリアに付いている
装備ポーチでしょう。
この装備部分こそ、自称”なんちゃってPJ”としてのアイデンティティであろうと
思います。\(^o^)/
そこで、この1品!!!
London Bridge Trading Company社 プレートキャリア・アーマー
米London Bridge Trading Company社製、LBT-6094Aプレートキャリアです。
カラーは、”コヨーテ・ブラウン”。一般的な”コヨーテ・タン”ではないので、若干ですが
赤みが強い色合いです。海兵隊標準色としても知られていますね。
いわゆる、セラミック製の防弾プレートを収めるボディアーマの類ですが、
この品物が重要なのは、そのウェービングと呼ばれる”装備取り付け用縫い付けリボン”
が、全面に付けられている事。
一昔前までは、装備ポーチを直接縫い付けられたボディアーマが主流だったのですが、
使用する装備の多角化や、オペレーション毎の装備変更を行う現在では、縫い付けられた
ポーチだけでは対応できなくなった為、その時々に合わせて変更出来るシステムとして
作られたのが、”MOLLEシステム”で、現代のタクティカル界の主流となっています。
このLBT-6094Aは、当然、このMOLLEシステムのウェービングを縦横無尽に
張り巡らせています。
このLBT-6094Aは、米海軍のSEALSでも使用例が有るほどに有名な1品。
空軍PJでも多数の使用中写真が確認されています。
前面プレートの部分。
IR反射式の星条旗とPJパッチを付けてあります。
実は、”PJ”のパッチは自分手作り。3M社の反射シートに、プリンター印刷の
耐水透明シールを貼り付け、100円ショップのベージュ色ベルクロを貼った物です。
パソコンと、プリンター、ワープロソフトが有れば、どなたでも簡単に作れます。
9mmピストル系と、5.56mmのマガジンポーチ。
9mmピストルマグポーチは、Eagle Industry社製コヨーテ・ブラウン色の
カイデックス・インサートになっています。
抜きやすいけど、落ちにくい構造になっているので、非常に安心。上のフラップは、
ベルクロで開状態固定していますが、もちろん閉める事もできます。
5.56mmの方も、Eagle Industry社製コヨーテ・ブラウン色。
海兵隊払下げ品で、安いのを見つけたので買いました。
2本用2連のポーチですので、まあ、標準的な装着ですと4本入ります。中古なので、
ポーチを外側から締めるゴムバンド部分は切ってありました。
恐らく、実際に使っていた方が、マガジンを入れるのにきつくて、切ったんだと思われます。
写真では、P-MAGが入っているので、パンパンですが、標準のM4用30連マグだと、
若干余裕があります。上部フラップを閉じるので、落とす事は無いとおもいますが。
9mmマグポーチの上にあるDリング状のものが、グリムロックというものですが、
そのグリムロックに固定しているのがCammenga社製J582Tコンパスです。
まあ、なんの変哲もないリストコンパスですが、米空軍のサバイバルキットにも
指定されている品物。全くシンプルなものです。動作確実。壊れるとしても、
風防が割れる位なもんでしょうな。
このプレートキャリアの優れた点は、サイドプレート部分と、脇の部分のクリアランスが
非常に大きく取られているので、両腕が動かしやすい事。米軍標準のIOTV等の
ボディアーマなんかとは、格段に動きやすさが違います。
右脇部分を見てみる。
こちら側には、まず、米軍標準型医療用シザース(はさみです。)を、リターナブルの
ランヤードに括り付けて、ウェービングに挿めています。
その横には、Eagle Industry社製40mmグレネード2本用ポーチが付いています。
本来は、別なポーチを付けるのですが、現在、他の物が揃っていないので、こいつを
小物入れ替わりに付けています。一応、米軍の正規納入品。色が同じコヨーテ・ブラウン
なので、これを付けているんですよ・・・。(;^_^)ノ
その左側にある黄色いプラ製の物は、APS拘束具。いわゆる手錠替わりに使う為の
結束バンドです。黒い部分にある引手を上に引っ張ると、下の黄色い部分のループが
締まって、手首を縛りあげます。
その左は、Fryye社製のサプレッサー・ポーチ。
残念ながら、Fryye社は、中華のメーカーで、中国製造品。一応は一部の外国警察等に
卸したりしているようですが、米軍には納入していません。
色もコヨーテ・タン。とりあえずの応急品です。
とはいえ、1000デニールのナイロン製なので、軍納入品と縫製はあまり変わりません。
今度は左側を。
なんといっても目立つのは、大量のサイリウム。空軍のPJは、ヘリ等を地上から誘導する
という任務もありますので、こういう”光モノ”装備が、数多くあります。
このサイリウムは、タイラップを使って、”グリムロック”に固定しています。
安上がりに済ませるなら、カッコだけで良ければ、100円ショップの”光る棒 赤”
辺りを使うと、結構それらしく見えます。(^ω^)ノシ
サイリウムの左にあるポーチは、Eagle Industry社製の小物用ポーチですが、
コヨーテ・タン色なので、若干色味が違ってしまっています。
ここは改善したい部分。
サイリウムの右側は、この装備のキモの1つ、通信装置のポーチです。
PJの皆様は、必ずコミュニケーション・システムを携行します。当然、レスキュー時
に、ヘリや、本部との連携の為に、頻繁に通信するからです。
最近は、HARRIS社の”PRC-152(V1)無線通信機”を使っている事が多いです。
この無線機、デジタル通信系の物で、米軍のほとんどの部隊に配備されています。
その前のPRC-148も、まだ現役ですが、空軍はコミュニケーションツールの導入が
他の組織よりも早い傾向にありますので、PRC-152の方をお勧めします。
このポーチの中に入れてあるPRC-152(V1)は、ダミーで、特小無線機を入れて
使うタイプの物です。市販品の物にあるGPSアンテナが付いていませんが、
裏蓋をアンテナの無い物と交換してあります。
中身はニセですが、ポーチは実物の支給品と同じ物になっています。
Tactical-Tailor社製のPRC-152ポーチ。コヨーテ・ブラウン色になってます。
更にその右のポーチは、Eagle Industry社製2QTキャンティーンポーチ。
まあ、水筒入れですな。標準装備品ですが、コヨーテ・ブラウン色。
その上に見える、グリーンのバンジー・スリングのような物は、セイフティ・ランヤード。
ヘリ等に搭乗する際、ドアから投げ出されないように、機体のバーに、ランヤードの先
に付いた金具を使って体を固定する為の装備です。
LBTタイプですが、中華のNB製。まあ、本物は高いからね。(;^o^)ノ
お次は、後ろ。
キャンティーン・ポーチの所の黒い金具は、セイフティ・ランヤードを留める為の
カラビナ。実用品で、BLACKHAWK社製ロックカラビナです。実際にラぺリングにも
使える強度がありますが、まあ、使わないでしょうね。
その右にある黒い棒のような物体。これ、PRC-152(V1)用の外装ブレードアンテナ。
もちろんダミー。だって、ダミーラジオなんだから。(;^_^)ノ
実物も、こうやって付けている写真を良く見かけます。恐らく、これが一番
安定するんでしょうね。
その右は、メディカル・ポーチ。Eagle Industry社製で、海兵隊用ですが、色が同じ。
一応、新型メディカルポーチの入手前なもんで、とりあえずの応急品。
(”とりあえず”が多いのです、すいません。)
このポーチ、ここに付けるのが正解ではありません。サイドのウエービング部分に
付ける予定でいます。40mmグレネード・ポーチをはずして、新型の方を取り付けよう
と思っております。本来は、すぐ手の届く位置に付けるのが基本ですからね。
Eagle Industry社 プレート・キャリアアーマー
次は、同じプレートキャリアでも、会社と形式が違うコイツを。
こちらは、いわゆる標準型のプレートキャリアで、サイドプレートを入れる
カマーバンドと呼ばれる物が付いていないタイプ。
とはいえ、老舗のEagle Industry社のプレキャリは、頑丈で、安心感抜群。
私の好きなメーカーの1つですが、最近は中国資本になってしまったとか。
色は、ちょっと前までの標準色であるOD。結構、何にでも合う色合いだと思う。
このプレキャリの特徴は、前後にしかウエービングの付けられる部分が無いので、
思いっきり装着出来るポーチが限定されること。
したがって、ポーチが沢山必要なPJは、このプレキャリのみでは、装備しきれない
と思います。まあ、そんな方々の為に、チェストリグを使うという手があるのですが。
一応、私もEagle Industry社のチェストリグを持っています。写真が無いので、
後々ご紹介する事とします。
そんな事で、こちらには標準のポーチ装着例。
胸の上部部分には、アドミン・ポーチと呼ばれる小物入れポーチ。
ベルクロが付いているので、”PJ”と、フライト・スーツ用のネーム・タグを装着。
ネームは、いわゆる空軍のPJ用で、31st ParaRescueの軍曹になっています。
沖縄のタイガーさんで作れますな。
そして、軍曹の階級章。ACUカラーなのですが、これしかODに合う色合いのが、
無かったので、ご勘弁を・・・。(;^o^)ノ
マグポーチもEagle製のODカラーです。9mmマグ用2本、5.56mm2本×2個。
ピストルマグ側に付いているタン・カラーのポーチは、Fryye社製の、
Motorolaフォーン・ポーチ。適当な小物ポーチが無かったので付けています。
逆サイドには、メーカー不明のPRC無線機用ポーチを。こちらもタン・カラー。
プロの方々も、偶にこういう色の違うポーチが付いているので、そんなに違和感は
無いかと思います。本当は、ロットの同じODのが良いんですがね。(;^_^)ノシ
このマークがEagle Industry社の証。\(^ヮ^)/
実は、この品は、かなり昔から持ってるもので、空軍PJ用を意図して買った訳ではありません。
どちらかというと、陸軍装備的なイメージで購入したんですが、そういえば、陸軍装備の
一揃いってのは、やったことないなぁ。
後ろはこうなっています。
タン・カラーのポーチは、メディカル・キットポーチですが、ちょっと古め。
ほとんどのPJ装備をLBT側に付けているので、こちらはサブ装備のポーチが
付いている感じですね。OD装備自体が少なくなってきていますから、もしこれから
探すとしたら、苦労するだろうな。レンジャー・グリーンだと、艶の感じが違うし。
この他のPJが使っているプレートキャリアというと、MSA Paraclete社の物ですとか、
Eagle Industry社のCIRUSアーマー、Crye Precision社のジャンパブル・プレートキャリア
辺りが有名ですかね?
いずれも、実物は高価ですので、なかなか揃えるのには、資金が必要ですね・・・。
ま、いっそのこと中華レプでも、同じ形状のが出てるし、サバゲーとかならば、
そちらの方が、汚れとか気にしなくて良いのかも知れませんが、マニアは実物欲しくなるよなぁ・・・。