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たかぎ さちお

高木佐知夫

たかぎ さちお

1916.5(大正5)〜 2007.6.23(平成19)

昭和・平成期の物理学者(結晶学)

埋葬場所: 24区 1種 61側 18番

 東京出身。数論の神様・類体論の父と称された世界的な大数学者の高木貞治(同墓)の3男として生まれる。
 一高を経て、東京帝国大学卒業。'50 日本結晶学会の設立に参画するなど結晶学を研究した。東京大学教授。
 '62「高木-トーパンの式」(高木の方程式)を導く。これは歪みを含む不完全結晶にも適用可能な動力学的回折理論の基礎方程式である。これにより完全結晶と不完全結晶の動力学的回折理論を開拓。
 '69 東京大学教養学部長になるも5日間のみの事務取扱であったが、'72 還任し、第14代教養学部長を務めた(〜'74)。なお、父の貞二も第3代として歴任している。
 '71 日本結晶学会会長に就任。主な著書に『数の概念』『光学・電子光学』(石黒浩三と共著)などがある。停年退官し、東京大学名誉教授。後に東京理科大学理工学部教授。享年91歳。
 妻のミヱ(同墓)も東京工業大学教授の物理学者で佐知夫と同じ結晶学を研究した。また二人の子は東京大学名誉教授で化学者の川合眞紀であるため、親子3代にわたり東京大学名誉教授である。

<「貞治との思い出」高木佐知夫>
<研究者データや略歴など>


墓所 墓誌

*墓石は洋型「高木家 / 堀江家」。左面「平成三十年八月吉日 堀江鐵彌 由紀子 建之」と刻む。墓所左右に墓誌が建ち、右側に高木家代々の墓誌、左側に堀江家代々の墓誌が建つ。高木家の墓誌は「髙木」を使用し、高木貞治の刻みから始まり、俗名・没年月日・行年が刻む。

*母は とし(谷国之助の4女・S27.11.29歿)。3男5女の兄弟姉妹がいる。長兄の高木伊佐夫(同墓:1909-1978.11.5)は日清製粉に務め、『麦類統制撤廃と製粉界のあり方』を著している。伊佐夫の妻の勇子(H20.1.6歿)は医師・政治家の八木逸郎(21-1-6)の4女。政治家の八木一男(21-1-6)とは兄妹。次兄(二男)の志都夫(同墓:1914-2000.6.9)は三井鉱山に務めた。佐知夫は三男。長女の千枝は黒田祝に嫁ぐ。二女の美枝は小惑星を複数発見した天文学者の及川奥郎に嫁ぐ。三女の八重は黒田成勝に嫁ぐ。四女のきよ子(同墓)は三菱商事の増田清三に嫁ぐ。五女はあや子。

高木家之墓

*以前は和型「高木家之墓」であった。高木貞治の孫の由紀子が、嫁いだ先の銀行家の堀江鐵彌没後、2018(H30)同地に「高木家 / 堀江家」を建之し直し現在に至る。堀江鐵彌(1931-2018.5.18:同墓)は日本長期信用銀行頭取を務めた銀行家。


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