02年12月25日 | 徹底研究!エビングのカルテ 変態性欲の心理 | |||||||||
ゲスト:ガダルカナル・タカ、山田五郎、富田隆、及川卓 | ||||||||||
近年は各分野でマニア化が進んでいるように見受けられるが、それは風俗関係でも同じようで、母乳を飲ませる店や自分の自慰を見てもらう店も出てきているよう。そうしたものを好む人は一般に変態という括りで扱われるが、この変態を世界最初に研究したのがリヒャルト・フォン・クラフト=エビングである。今回は彼の著作「PSYCHOPATHIA
SEXUALIS」を取り上げ、これに載っている症例を基に変態の心理を探る。 症例を集めつつ12回も版を重ねたという本書から取り上げる最初の変態はサディズム。姉が折檻されるのを見て目覚め、自らもスパンキングしながら射精したという症例を扱う。これには ●たまたま(折檻のような)派手な支配の仕方を見たときにそれが性的なものと結びついたのではないか、セックスは人間関係の延長線上にあるものだから ●もともとセックスに関係のないところで育まれていたものがあるとき突然セックスと結びついたのでは ●姉と母親との記憶のすり替えが見られる ●人間は純粋なセックスに何らかの精神的作用を持ち込んでいるから、その時点で既に変態である。それに比べると本症例はリッパなものである などと真剣な意見交換がなされた。他の症例を見ても、何らかの条件付けによりそのような心理が形成されている模様。 ふたつめはマゾヒズム。売春宿で、娼婦に叱られたり殴られたりする寸劇をしながらも射精する例が紹介された。無価値な物のように扱われたいという願望が眠っているようだ。フェティシズムも取り上げられ、カツラフェチの男性が紹介された。フェティシズムではフェチの対象はペニスの代理物であり、それとペニスを結びつけることで初めて完結するらしい。 そんなふうに症例をいくつか紹介して尻すぼみなエンディング。 変態といっても昔でいうところの変態なので、今では特に変とも思わないような性癖ばかり紹介してちょっと拍子抜け。本文を読めばもっときつい性癖も出てくるのかもしれないが。新訳は柳下訳みたいなので読んでみようかしら。まあ、性癖としてはありふれた感があるものでも、症例はこれぞサド、これぞマゾといったようなディープなものが多く、軽々しくそうした言葉を使ってはいけないものなのだなと思ったし、そうした正しい解釈をするなら今回紹介された3性癖も変態といえるのかもしれない。サドにしろマゾにしろ、性交に至る前の行為(前戯、とは言いづらいが)で完結してはじめて真のそれと言えるのだ。勉強になりました。基本的に真面目な内容だったので各人特にスパークすることもなく淡々と進んだ。坂で手淫していたという症例に対して「東京なんかたまんないだろうな」とタモリが漏らしたあたりでくすっときた程度か。タモリの坂好きという設定(設定じゃないし)を久しぶりに思い出した瞬間。B。 関連リンク:「變態性慾ノ心理」
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02年12月18日…放送なし
02年12月11日 | 開館! 地図ミュージアム | ||||||||||||
ゲスト:糸井重里、いとうまい子、渡辺祐(進行)、今尾恵介(解説) | |||||||||||||
タモリの地図好きは以前それで一本できたこともあったくらいなので有名な話だが、そんな彼にぴったりの地図の美術館がオープンした(この企画のための開館っぽいが)。今回は素晴らしい食い付きのタモリを先頭に、この地図ミュージアムでさまざまな地図に触れてゆく。中国四国地方の地図を前に早速講釈を垂れ始めるタモリにさすがの今尾も「慧眼だ」と唸るほどで、タモリの今回企画に対する熱意はびんびんに伝わってくる。
今回見ていく地図はメルカトル図法で描かれた逆さ世界地図、海ばかりの地図、北極の航空図、東京湾の海図や海底地形図、戦中のタイの資源分布図、神奈川県座間市・相模原市周辺の地図(両市に同じ地名がある)、日本一長い名前の駅を含んだ地図、明治40年の新宿区地図、目黒区戦災消失区域図、方角と絵を頼りに地名を当てる絵解き地図。また、タモリと地図との出会いのエピソードも語られた。それによれば、6歳の頃未知の土地へ足を踏み入れたとき、自分がどこにいるのかを確認するために地図を見たのが最初だという。 今尾が言わなくとも滔々と語るタモリには糸井も「思った以上に怖い」と圧倒されっぱなし。一方でいとうは全然面白くなさそうで、「こんなの誰が買うんですか」と言ってタモリに叱られる始末。そしてタモリは熱が入るあまり、自分の役割を果たすべく地図の解説をする今尾に対抗意識を燃やす。 ひととおり見たところで一応は締めなのだが、さらに新しい地図を取り出す今尾。タモリと今尾の地図談義は延々続いたようだ。 あとから猛烈な食いつきを見せることはままあるタモリだが、これほど最初から食いついてくるのは珍しいといえよう。自分でも「初めてなんじゃないか?」と言っていたくらいだし。さすがに初めてということはなかろうが。ただ、一般受けしないであろうネタであることは理解していたようで「飽きてんだろ?」と視聴者に向けて振ってるのがちょっとおかしかった。個人的には地図は嫌いではないのでそれなりに楽しめたが、いとうのような人には苦痛以外の何物でもないんだろうなあと想像せらる。レビューを書くために再見するのだが、その際OPのタモリの背後に最初から渡辺が立っているのが見られ、「ああ、こんなところに!」的喜びがあってよかった。どうでもよすぎ。C。
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02年12月4日 | 冬の火災予防運動 消防車でGO!! タモリ・ヒロミの火の用心ドライブ!! | |||||||||
ゲスト:ヒロミ、持田達夫、持田佐知子 | ||||||||||
いよいよ冬本番で、乾燥・火の元には注意しなければならない季節。こうなると連想されてくるのは火事・消防車だが、なんと消防車を自家用車として所有している人がいるらしい。今回は偶然ヒロミの高校の同期だったという(ヒロミによれば、ヒロミ「が」高校の同期だったらしいが)持田の愛車の消防車に乗って街をパトロールする。 持田が消防車を持つことになった理由は他と違うクルマに乗りたい・持ちたいということだったらしいが、なぜか3台も所有しているらしい。その中から、今回はニッサンパトロールFH60の74年型に乗車。ナンバーはご丁寧にも119。消火装置もしっかり装備している。まずは駐車場内で、ヒロミやタモリが運転。運転するなり楽しさのあまり笑い出すヒロミ。タモリも、サイレンを鳴らしたり実際にハンドルを握って機嫌よく笑い出す。 両人乗ってきたところでパトロールに出発。消防服に着替えてやる気だ。持田の運転で、ふたりは後方のベンチシートで外にさらされながら防災を呼びかける。しかし、最初こそ威勢良く飛び出した一行だが、都心が近づくにつれ恥ずかしさが勝ってきたようで、首都高に乗る案に「やめようよ」などと怖気づきはじめる。給油を経て、よりによって銀座へ出発。恥ずかしさのあまりカーセックスの話(気持ち的に同じような恥ずかしさらしい)に興じるふたり。 銀座はやっぱりすごい人の量で、また、消防車が目立つので、道行く人がみな振り返る。ひたすら照れるタモリに追い討ちをかけるようにあえて大声で「タモさ〜ん」と名前を呼ぶヒロミ。もはや笑うしかない状況に「罰ゲームだよ」とひとりごつタモリ。そんな時、消防隊に一通の電話が。なんと有明で火災が発生とのこと。直ちに現場に急行する一行。 現場では持田の妻も合流して、消防車の設備を使い消火作業にあたる。花火という設定で燃える木々を前にいざ放水。といきたいところだったが、あらゆる箇所から漏れが発生してだだ漏れ・ずぶ濡れのまま放水。なんとか鎮火したかと思ったらまたしても火事の報! 消防隊の休まる時はなさそうである。 「たまに呼ばれてこれはどうかな」と最初にヒロミが漏らしたように、「どうかな」と思わせるヌルい企画。以前小料理店企画が耕耘機企画に近いノリということを書いたが、これこそ耕耘機企画のノリじゃないかしら。持田を先にブッキングして、高校が同じだからとヒロミをブッキングするその感覚も相当である。で、企画はヌルいにもほどがあるってもんであまり面白くなかったというのが正直なところ。タモリとヒロミの気心の知れた駄弁り以外はとくにどうということもなく。D。 安齋、奥田民生のツアーパンフをDVDにしたらしい。2本目VTRにキラー・カーンが出演。
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02年11月27日 | 新しい大人の趣味 マン盆栽を習おう! | |||||||||
ゲスト:伊集院光、羽田実加、パラダイス山元(家元) | ||||||||||
海洋堂の一連のフィギュアをはじめとして、大人も大いにはまる趣味の世界が広がっている昨今。その流れに乗って、伊集院なんかもひとつ周りに理解してもらえる趣味を持とうとしている模様。そこへ現れたのがパラダイス。自らが以前から提唱しているマン盆栽を紹介し始めた。今回はパラダイスの指導の下、マン盆栽を実際にやってみる。 マン盆栽は、パラダイスがやっているから当然「マンボ+盆栽」の意。20年前に興った流派で、盆栽にフィギュアを配して小宇宙を形成するのが基本コンセプト。2001年日本ホビー大賞アイデア部門賞も受賞している。ドイツやフランスのメディアにも紹介されたらしい(ホントに?)。小学校にもマン盆栽クラブがあるらしい(ホントにー?)。 はじめは全くやる気なさそうなタモリだが、家元の作品を見始めると一転。フィギュアが入ることで普通の盆栽に一種のシチュエーションができることもあって、「おぉいいねえ」などとサングラスをずらして接近するほど。高いものを使うマン盆栽を「コーマン」と呼ぶなどの下ネタネーミングにもしっかり食いついてすっかり乗った。 実際にマン盆栽を作るには、まずマンボな苔・マンコケを採取するところから始まる。基本的には普通に公園に生えている苔を採取するだけであるが、盆栽に配したときに芝に見えるようなもの・草に見えるようなものがいいらしい。続いて、土台となる盆栽選び。そして各人が選んだ盆栽の土の部分にマンコケをはりつける。採取したものを乗せて軽く押さえつければよいようだが、本格的に作るには水をやったり数日おいてなじませるらしい。ここまでくるとあとはフィギュアを作って小宇宙を作り出すのみ。 そのような過程からできあがった作品を順に鑑賞。伊集院は果実?が生った植物を使って巨大林檎のレポート風景を製作。これに家元の手が加わり、リポーターに林檎が突き刺さる惨事の光景になった。羽田は楽園に立ち入る不審者・それに立ち向かう人々を表現。家元はじめ一同は困惑のあまり無言に。タモリは「休憩」と題してロマンチックにまとめたが、伊集院は深夜のバラエティーの方向性としてはちょっと不満な様子。 最後は公園そのものを借景にして究極のマン盆栽・ジャン盆栽が作られたが、タモリらの結論は小さいほうがよかったというにべもないものだった。 みうらじゅんの親孝行プレイの時もそうだったが、去年くらいからちょこちょこと目にしていたものなだけに、今更感漂うテーマである(マン盆栽の何たるかは今回で初めて知ったけど)。もっとも、随分前から楽しみにしていたものではあるし、その期待に応えるような内容であったのでよかったと思う。この半端な後追いが時代の先端を行ってない(古い表現)感じである意味いいとは思うし。羽田のテンポが他と合わないというところが残念。あの濃い顔触れに対する女性ゲストとしてはちょっと不釣合いだったように思われる。あと伊集院がタモリのことを最後まで「タモリさん」と呼んでたのが印象的。いまや「タモさん」と呼ぶ人ばかりなので新鮮だった。B。 ミュージックステーションにおいて、桑田佳祐が浜崎あゆみに空耳手ぬぐいをプレゼントしたらしい。
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02年11月20日 | 「刑務所の中」完成記念 クサいメシ試食会 | ||||||||||||
ゲスト:崔洋一(解説)、松尾貴史(進行)、はしのえみ、森野熊八 | |||||||||||||
食欲の秋、である。いろいろと美味しいものを食べたい季節であるが、食べたくとも、金を積んでもなかなか食べられない、あるいは食べるためには相当の覚悟が要るものもある。それは刑務所の食事。今回は、崔がメガホンをとり刑務所の日常を切り取った映画「刑務所の中」の完成を祝して、本作を観て刑務所の実情を知りつつ、所の食事を試してみる。 セットが檻の中という、一般的な投獄イメージでスタート。最後までカメラは鉄格子越しに出演者を撮影する。企画は、映画を観て刑務所のしきたり・内情を知るパート、実際に食事をとるパートに分けられ流れていく。しきたり関係では、「作業時の決まり事」、「入浴時の決まり事」、「月に一度のスペシャルメニュー」、「懲罰房の実情」を見る。この中で、例えば必ず刑務官に許可をもらってから行動を取ること・所内放送があって受刑者がDJをすること・カラオケ同好会なんかもあること・エロ雑誌も読めるがオナニー禁止・入浴時間はきっちり15分と定められていること・懲罰房ではなにもかもひとりであることなどが明かされた。 食事は、典型的な朝食・ちょっと特別な昼食(月に6度あるパン食の中でも月に一度の特別版)・また典型的な夕食、さらに大晦日・元日の食事を紹介。朝食だと麦ごはん・味噌汁・まぐろフレーク・金時豆。立ち仕事と座り仕事でごはんの量が違うらしい。スペシャル昼食は牛乳・コッペパン・マーガリン・小倉小豆・フルーツカクテル。甘いものに飢えているそうで、こうしたメニューが大人気なのだとか。夕食は麦ごはん・春雨スープ・南瓜そぼろ煮・ポークチャップ。大晦日や元日に至っては、やれ白米だ年越しそばだ雑煮だと豪華そのもの。OPで「どうせまずいんじゃないの?」と懐疑的だったタモリも、「麦飯もなかなか…」とか「これは…うまい」「何の不満もない」と言ってすっかりお気に召した様子。 結果的に一般社会でもこれほど食えない人もいるとか、これに比べたら世間は厳しいという結論にまで達してしまった感。…刑務所礼賛? この映画、今回みたいにピックアップで観ると、どうも刑務所が非常に居心地のいいところのように見えてくるのだが、それっていいのかしらん。もうちょっと厳しいところであることも見せたほうがいいんじゃないかしらん。…厳しいところがないのかもしれないけれど。企画は普通の映画鑑賞会・試食会で、とくに見るべきところはなかった。普通に刑務所の生活・食事がわかる、というだけ。いつぞやあった「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」試写会とか「キラーコンドーム」試写会みたいなゆるいノリ。料理関係ということで森野が呼ばれたのだろうが、かなり存在感薄し。なんのためにいたのかよくわからない。D。 安齋、空き巣に入られたらしい。
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02年11月13日 | 大正時代の身の上相談室 | |||||||||
ゲスト:真鍋かをり、勝田和宏(進行)、中島らも | ||||||||||
人間悩みごとはつきもの。タモリにとってはこれからの季節、収録時にどんどん寒くなるのが悩みであるし、真鍋にとっては周囲がどんどん就職を決める中、自分はこのままでいいのかというのが悩ましいらしい(ポーズだけのようにも思えるけど)。しかし勝田に言わせれば、こんな悩みは小さいものらしい。大正時代の人々はもっと大きな悩みを抱えていたというのだ。今回は大正時代の新聞投稿欄に掲載された悩みを見て、出演者がそれに対する回答を考える。 基本的な流れとしては、お悩み→タモリ・真鍋の解決策→らもの解決策→新聞紙上での実際の回答、といった感じ。新聞紙上の回答は担当記者が行っている。出てきた悩みは「理髪店で耳を切られるのが怖い」、「夕刊売りの少女の声の解釈に自信がない」、「異性に対する欲望を振り払いたい」、「ケツがでかい」、「声楽家になりたい」。かなりどうでもいい内容も含んでいるが、らも以外は熱心に考えている。 タモリや真鍋の回答は言ってしまえばありきたり・無難なものだが、らもは流石の回答。スタッフ含め爆笑の連続。後半はタモリも巻き込んで下ネタのオンパレードで真鍋はひとり取り残されるばかり。記者回答は、新聞という場である関係か要領を得ないものが多かった。 最後は真鍋がOPで語った悩みをらもに聞いてもらうが、これも見事なきわどい回答。タモリに「尊敬します」と言わしめた。 どこかで見たことあるなぁ…と思ってたら、ほとんど同じタイトルの本が出ていたっけ。その焼き直し? そんなことも考えられるので企画としては誉められたものではないが、らもが出てるのが非常に大きい。だってらもだよ! 画面に映り込んだ瞬間に大笑いさ。名古屋なんかに住んでいてはなかなか聞けない本物のらもの喋りに一安心さ。とくにここ2年ほどはキッチュの物真似でしか聞いていなかっただけに、やはり本物は違う、ということを実感。そしてその発想の奇抜さには感嘆。で、結局はらもの独壇場ですよ。真鍋嬢は戸惑いの表情を見せることしかできないわけですよ。もっとらもを出してくれー。保存版。A。 タモリ、後方パネルの落下に気を取られて1本目を見逃す。
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02年11月6日…放送なし