紹介記事目録 | |
2001年
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記事紹介の留意事項 |
京都 |
2001/12/08 |
夕刊 | 5 |
面 | No .N161k011208e5 | |||||
北海道/札幌市 |
市民団体代表 |
女 |
36 |
長嶺久美子・三重野直美 |
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シリーズ・特集;しなやかに新世紀44 | ||||||||||
見出し: 長嶺久美子さん(性的少数者のための市民団体代表)権利を主張する/ お母さんとママは恋人同士/同性愛ではぐくむ家族 |
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メモ : 札幌市中央区にあるカフェ「Daima(スワヒリ語の永久に)。民家を改装した約20坪の「無国籍家庭料理」を出す店内には様々な装飾品がごたごたと並ぶ。白熱球が加山雄三の「夕陽は赤く」のレコードカバーを照らす。客が「気持ちのいいねえちゃんたちだな。姉妹かい?」と聞くと、調理場でたくましい腕を振るう長嶺久美子(36)と、かいがいしく客の世話をする三重野直美(38)は、こう答える。 「私たち恋人同士なんです」「かせがにゃならんのよ」久美子の口癖だ。久美子には子供が二人、直美に三人。小学六年の男の子から三歳の女の子まで「家族七人」がこの店から糧を得る。久美子直美は同性愛のカップルであることを隠さない。 神は許しますか 1999年11月。久美子は北海道中南部の冷え冷えとする教会で「同性のパートナーがいます。神は許してくれるでしょうか」と訴えた。牧師は「人を傷つけること以外に悪はない」と答えた。互いの子供が通う幼稚園で出会った久美子と直美は、その年の暮れに居を一つにして「家族」となった。 久美子は中学一年で初恋を経験した。同級生の女の子のことを胸に描くとわくわくどきどき。相談した友人から「久美子はあなたの『ファン』だよって言っといた。フォローしたんだから」と言われた。「好き」を「ファン」に置き換えなければならない違和感。恋心を隠すようになった。 1989年、24歳の久美子は「恋愛と安心を錯覚して」ある男性と結婚した。子供も生まれたが、原因不明の頭痛や吐き気に悩まされた。心の求めと現実のギャップに苦しむ体。直美との出会いがさらに痛みに拍車を掛けた。32歳になった久美子から「好きな女性がいる」と打ち明けられた夫は離婚に同意した。直美はすでに離婚していた。久美子の元夫は、今でも子供たちをキャンプや釣りに連れ出す。 久美子は性的少数者などの権利を主張しカウンセリングに応じる団体「バリアフリー社会をめざす少数派と女性の会ピーナツハート」の代表。店では月一回、勉強会を開く。 同性愛者は異性愛者のことを隠語で「ノンケ」と呼ぶ。「ノンケしか認めない社会は大嫌い。マイノリティーがどれだけ寂しい思いをしているか想像して」。黒縁眼鏡のレンズの奥でまばたきしない目が訴える。 二人は当初、札幌市内の性的少数者の活動団体に入った。だが、一年前、生活者の視点で活動したくなりピーナツハートを結成。勉強会にはノンケも来る。「若いころに相談する相手がいれば苦しまなかった。勇気を持って後に続いて」と思っている。 尽きぬ不安と希望 久美子と直美は「家族」なのに法的裏づけがない。一方が死亡しても遺族年金は受けられず、会社勤めをしても扶養家族手当てはもらえない。「同性婚を認めて」が願いだ。 午前9時、久美子と直美は三歳の女の子を保育園に送り、仕入れをして店に出勤。夜10時まで働く。二人が留守の間、ふろ掃除や米とぎなどは小学生の四人が手伝う。 子供たちは「お母さん(久美子)とママ(直美)は大好き同士なの」と話すが、二人には不安と希望がある。 「子供たちが社会に出て、同性愛者が何と呼ばれているか理解した時、同じように言ってもらえるかしら」 出会いの場だった幼稚園では、仲むつまじい二人に距離を置いた母親たちもいた。「どれだけ愛し合っているか」を説明しても「でも、いい男が見つかったら別れるんでしょ」と言う人もいる。だが、幼稚園で二人の共通の友人となった看護婦成瀬浩子(38)のように「いろんな家族があっていい。彼女たちの選択も一つの形」と理解を示す人々も増え始めている。 「子どもたちの友人が大人になった時『おれ同性愛って知ってるよ。小学校の同級生の親にそういう人がいた』と差別感なく言える社会になってほしい」。 自然体で問題提起 少数者のための市民団体「ピーナツハート」永田克自交流部長の話 二人は子どもたちを学校に通わせ、町内会活動もやる普通≠フ家庭として自然体で世間に溶け込んでいる。隠れた存在でいると、性的少数派はマイナスイメージが広がるが、オープンにすることによってマイナス面を払拭している。世間に「隣に性的少数派がいるんですよ」と問題提起しているともいえる。精神的な部分では7人は幸せだろうが、社会制度の中では家族と認知されておらず、不慮の事故があったとき大変。子どものためにも制度的なバックアップが必要だ。 略歴とデータ ながみね・くみこ 性的少数者など社会的弱者のための市民団体代表。1965年5月5日横浜生まれ。札幌市で育ち、専門学校を卒業して編集会社勤務語、フリーライターに。1989年に結婚、男の子と女の子を出産し、1998年離婚。1999年12月、パートナーの三重野直美と所帯を持ち、7人家族。カフェを切り盛る。差別撤廃や同性婚など性的少数者の権利拡大を主張。電話相談や機関紙を発行している。同性愛者にも相続面など一般の夫婦お同じ権利を与え、同性婚を認めているオランダやドイツ型の社会を目指す。 ピーナツハートさんのサイト紹介はこちらから |
京都 |
2001/10/20 |
朝刊 | 14 |
面 | No .N161k011020m14 |
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スウェーデン/ストックホルム |
ビヤネール多美子 |
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シリーズ・特集;北欧に『介護』を探る 3 | ||||||||||
見出し: シニアゲイのための共同住宅/安心して共生できる場 |
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メモ : 同性愛者のリスベト・フセリウスさんは、「老後は絶対一人で住みたくない」という。点字誌編集者で62歳。あと3年で年金生活に入る。今、仲間たちと一緒に同性愛者のためのコレクティブハウス造りに力を入れている。 同性愛を犯罪行為とみなしている国が、世界に70ヶ国以上あるというが、ネオナチなどからの嫌がらせはあるにしてもスウェーデン社会は、同性愛者に対して寛容といえる。 例えば、差別禁止法により同性同士がダンスをしたからといって、レストランを追い出されることもない。また、養子縁組などで規制はあるものの、パートナーシップ法による婚姻が認められている。友人のぺッレは市庁舎で結婚式を上げ、6年になるが、「僕たちが正式にカップルと認められたことが何よりもうれしい」と喜んでいる。 しかし、シニアゲイたちは長い間疎外され、ひっそり暮らしてきた人が多い。性的平等の権利を求める全国連合会(RFSL)のカウンセラー、ニルス・ペッターションさんは、「孤独に関する相談が一番多い」と指摘する。 そこでRFSLの会員たちは、シニアゲイたちの交流会を設け、男性組がお茶の会や講演や映画、旅行などに力を入れれば、女性の会は夕食やダンスを楽しんでいる。 共同住宅を作りたいという話は長年あったが、1994年ゲイの太陽≠ニいう財団をRFSLは設立。具体的に動き出した。入居対象は、トランスセクシュアルの人たちだ。 「男性はインテリアとか植木が得意、仮装パーティーなんかもうまくやるし、得意なことをお互いに生かせるわ」とフセリウスさん。 ストックホルム市議会でも与野党一致でプロジェクトに賛成。共同住宅で働く職員には、ホモセクシュアルについて学ばせることを、市は約束した。 フセリウスさんは自分が同性愛者だと気付いたのが10代の時。ダンスパーティーでも女の子と踊りたいと思った。つらい日々もあったが、差別のない社会を作るための運動をずっと続け、元気そのもの。 共同住宅はシニアゲイたちが安心して共生できることを目標としており、賃貸契約でコレクティブハウス形式とし、経済的にも低収入年金の人たちも利用できるようにするという。 できれば職員はゲイコミュニティーの人たちを雇用したいというのが会員たちの意向という。 フセリウスさん 「65歳で定年退職したら田舎で独り住まいなんてまっぴら。どうしても共同住宅を完成させなければ」「87歳の母はケアつき住宅を見学したが住みたくないと言った。住む人たちに共通の関心事がないからよ。ホモばかりを集めてという批判もあるけれど、私の祖母もレズビアン的だったわ、なんて言う話が通じる人たちと一緒に生きていきたいの」「世話してもらうのも同性がいい」 |
朝日 |
2001/07/28 |
朝刊 | 6 |
面 | No .N161a010728m6 | |||||
ドイツ/オランダ |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: オランダに続きドイツでも…/同性愛結婚OKに |
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メモ : ドイツ 同性同士の結婚を男女の結婚と同等に認める連邦法「生涯のパートナー法」が、2001年8月1日からドイツで施行される。同性愛の結婚が法的に承認されるのは、北欧諸国やオランダに続くものだ。 同法では、同性愛のカップルの婚姻届を出せば同じ姓を名乗り、財産を相続することもできる。相手が連れてきた子どもの親権は得られないが、教育権や監督件は認められ、学校や父母会などに親として参加できる。 保守党のキリスト教民主・社会同盟が政権を握るバイエルン、ザクセン両州は「家族や夫婦の規範が崩壊する」として連邦憲法裁判所に同法の施行停止を提訴していたが、2001年7発18日、棄却された。 オランダ オランダ政府統計局は2001年7月25日、今年4月に同性同士の結婚が合法化されてから、1ヶ月で386組が結婚したと発表。男性同士のカップルが女性同士の1.5倍。 オランダは同性結婚合法化前の1998年から、同性愛者が「パートナー」として実質的に結婚することを認め、社会保障や相続の面で異性間の夫婦と同じ権利を認めてきた。 パートナーは男性同士が約3500組、女性同士が3100組いるが、今年に入って登録したカップルは約300組にすぎず、統計局はパートナー制度の必要性が薄れたとは分析している。(共同) |
読売 |
2001/06/27 |
朝刊 | 6 |
面 | No .N161y010627m6 | |||||
ニューヨーク |
国連エイズ特別総会 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 国連エイズ総会/「性」巡り文明の衝突/イスラムと欧米 表記と団体参加で |
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メモ : 国連エイズ特別総会は、2001年6月27日に採択予定の「エイズ問題への取り組みに関する宣言」の「同性愛」や「売春」に関する記述を巡って紛糾。 宣言の当初案には、エイズに感染しやすいとされる「他の男性と性行為を行なう男性」「複数の相手と性行為を行なう者」などの健康を守る、との項目が含まれていた。 宗教戒律で同性愛や売春を厳しく禁じているエジプトやリビアなどイスラム諸国がこれに猛反発。 一方、性について比較的寛容なノルウェーやスウェーデンを始めとする欧州連合(EU)諸国は「現に存在するものを否定すべきでない」と、真っ向から反論した。 けっきょく、「刺激的な表現」を取り除いた調停案が示されたが、強硬派のイスラム諸国は以前難色を示し交渉は一旦打ち切られた。 また、2001年6月25日には、米国のNGO「国際ゲイ・レズビアン人権委員会」の討論会出席を巡る一悶着も。 同団体は参加を認められながら、イスラム諸国11カ国の反対で、「エイズと人権」をテーマとする分科会への参加を拒まれた。 これに対し、同団体を後押しするカナダが出席を認める決議案を提出。賛成62、反対0、棄権30で採択されたが、全会一致を目指す特別総会での投票は異例で、総会全体の行方に大きな不安を残すこととなった。 ●南アのエイズ対策「啓発」本格化 国連エイズ特別総会で、援助の枠組をもっとも必要としているのはサハラ以南のアフリカ諸国。世界最多の470万人のエイズ感染者を抱える地域大国南アフリカでさえ、まだ、国内の取り組みは緒についたばかり。 国連エイズ計画(UNAIDS)によると、貧困などで性産業に従事する女性の6割が感染者で、南アのクワズ−ルー・ナタール州の州都ダーバンで働く娼婦(20)は、「陽性なら死刑宣告と同じで、怖くて検査を受けられない」と話す。 南ア政府がエイズ対策を真剣に検討し始めたのは、感染者数が人口の1割を超えたと分かった、わずか1、2年前から。 複数の異性との性交渉が一部社会で慣例化しているため、エイズ対策の啓発活動そのものが半ばタブー視された側面もある。 エイズ予防の民間団体「ラブ・ライフ」のデビッド・ハリソン代表 「エイズがタブー視され、誤解や偏見がその拡大に拍車をかけてきた。オープンに語り合うことがもっとも有効な感染防止策だ」 |
朝日 |
2001/06/27 |
朝刊 | 6 |
面 | No .N161a010627m6 |
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ニューヨーク |
国連エイズ特別総会 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 「同性愛差別なくせ」「一切認めぬ」/EU・イスラム国 対立/国連エイズ総会 |
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メモ : 2001年6月25日開幕した国連エイズ特別総会で、同性愛、売買春などによる感染を防ぐためにも人権に基づいた対策を取るべきだと主張するEUと、同性愛や同性結婚などは一切認められないと反発するイスラム諸国が激しく対立。 国連では2000年9月のミレニアム・サミット後から、エイズ特別総会で採択する政治宣言案作りを進めてきた。草案の柱は、地球規模のエイズ健康基金の立ち上げの環境作りとエイズ禍対策への具体的目標設定。 基金については合意。予防や治療に着いても @ 15〜24歳までの感染を、最も感染率の高い国では2005年までに、世界全体では2010年までにそれぞれ25%減らす。このための国家目標を2003年までに作成する。 A2005年までに子供の感染率を20%減らし、2010年までに50%減らす などで合意。 しかし「エイズと人権」分野では協議がまとまらず、一旦打ち切って特別総会に入った。 EU側はエイズに感染した同性愛者などへの「あらゆる差別」をなくすことを強調。そのため、UNAIDS(国連エイズ計画)と国連人権高等弁務官事務所が1996年9月にまとめた「エイズと人権に関するガイドライン」を政治宣言に盛り込むよう主張。 OIC(イスラム諸国会議機構・55カ国、地域)は「同性愛などを認めることはできない」と否定し、真っ向から対立している。 |
読売 |
2001/06/25 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161y010625m7 | |||||
フランス/パリ |
ドラノエ市長 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 同性愛者50万人デモ/パリ市長も「差別ノン」 |
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メモ : パリで2001年6月23日、同性愛者の権利養護を求める「レズビアン・アンド・ゲイ・プライド」と題した大規模なデモ行進があった。 フランス警察当局の調べによると、この種の催しでは最大規模の約50万人が参加し、うち約半数が同性愛者だった。 32年前にアメリカニューヨークで起きた同性愛者による抵抗運動の記念日で、ベルリンなど欧州各地でも行なわれた。 パリのデモにはドラノエ市長(社会党)や共産党のロベール・ユー書記長ら左翼系政治家が加わった。自ら同性愛者だと公言しているドラノエ市長は「市職員4万人の中では絶対に同性愛者に対する差別を許さない」と宣言した。 |
読売 |
2001/05/24 |
夕刊 | 13 |
面 | No .N161y010524e13 |
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ローマ |
ローマ法王庁 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: バチカン「性」解放?/中絶・同性愛…初の辞典作成承認 |
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メモ : 2001年5月23日付のイタリア紙レプブリカによると、バチカン(ローマ法王庁)は21日から開催している枢機卿特別会議(155人参加)で、性に関する辞典の作成に取り組む方針を承認した。 バチカン初の試みで、未婚カップルや中絶、同性愛などについて用語説明を盛り込む。 バチカンは1960年代から、一般社会の性の意識が大きく変化したにもかかわらず、人工妊娠中絶、同性愛などに反対の態度を貫き、保守的姿勢を崩していない。今回の試みがこうした問題に対する姿勢軟化を意味するのかどうか注目される。 辞書作成には社会学、倫理学の専門家など約50人が参加する。 |
朝日 |
2001/05/23 |
刊 | 面 | No .N161a010523xxx |
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シリーズ・特集;Japanコラム Japan”を売る http://mytown.asahi.com/usa/news02.asp?c=14&kiji=10 | ||||||||||
見出し: ホモ牛乳 |
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メモ : 「日本には、80年代まで、ホモ牛乳という商品がありました」。春に行ったパネル「日本における同性愛者の人権」での一場面である。聴衆は爆笑だったが、笑い事でもない。日本では、同性愛を語るとき、現在でも「ホモ」「おかま」という蔑語が無神経に使われ続けているのだから。 このパネルでは、ニューヨーク大助教授で、日本滞在中から理論と現場の両方で活躍してきたキース・ビンセント氏のほか、ニューヨーク在住ジャーナリストの北丸雄二氏、東京でレズビアン・コミュニティー・センター発足に関わる一方、映画・美術評論家として活躍してきた溝口彰子さん(ロチェスター大博士課程に在籍中)を迎えた。 日本では1995年まで同性愛が精神病とされていたという事実を、私は今回初めて知った(アメリカでは1973年まで)。同性間の性行為は、文化や時代を超えて存在してきたが、同性愛者というアイデンティティーは、社会によって歴史も扱いも異なる。宗教的理由から同性愛を反道徳的なものと捉え、同性愛行為を犯罪とした欧米に対し宗教的制約がなく、古くから男色が公然と存在した伝統をもつ日本は、「差別の厳しい欧米に比べ、同性愛に寛容」と見なされることが多い。 しかし、本当だろうか?日本には日本に独特の形のホモフォビアがあると語るキースと北丸さんの、「沈黙と寛容は違う」という一言が私には印象的だった。「他より差別が少ない・多いという単なる比較は、ことの本質から目を逸らすだけだ」というキースの指摘も。 英語では、同性愛者を、男女問わず「ゲイ」、異性愛者を「ストレート」と呼ぶ。だが、「ストレート」という言葉自体、「これこそが優位」という視点に支えられてはいないだろうか。異性愛者としてどうこの問題と関わっていけるのか、更に考えていきたいと私は思っている。 渡邊裕子/日米関係プログラム担当
ジャパン・ソサエティー
(5/23) |
朝日 |
2001/04/25 |
朝刊 | 24 |
面 | No .N161a010425m24 |
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タイ |
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シリーズ・特集;お薦めいち押し | ||||||||||
見出し: 映画「アタック・ナンバーハーフ」/差別・逆境に負けず/強さ・優しさ印象的/「鋼鉄の淑女」チーム国体バレーで大活躍 |
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メモ : タイで「カトゥーイ」(おかま、ゲイ)と呼ばれ、差別されてきた選手達のバレーボールチームが、国体で活躍する物語。チーム名は「サトリーレック」で意味は「鋼鉄の淑女」。 ヨンユット・トンコントーン監督が実話をもとに製作した。 映画からは、ゲイへの反発がタイでも根強いことがうかがえる。とはいえ、個性豊かな登場人物たちは逆境に負けず、一人一人がいとおしくなるような優しさと強さを見せる。 (カラー・104分) |
朝日 |
2001/04/02 |
朝刊 | 4 |
面 | No .N161a010402m4 |
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オランダ/アムステルダム |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 同性カップル結婚1号/オランダで法律発行 |
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メモ : オランダで世界初の同性間の結婚を認める法律が発効した1日、アムステルダムで4組のカップルがそろって挙式した。 市議会の本会議場で愛の誓いを交わしたあと、みんなでウェデングケーキに入刀した。(ロイター) |
京都 |
2001/03/01 |
朝刊 | 21 |
面 | No .N161k010301m21 |
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東京都 |
動くゲイとレズビアンの会 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 多発するゲイバッシング/差別の根深さ浮き彫り/東京の殺人事件から1年 |
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メモ : 2000年2月10日の夜、東京都夢の島緑道公園で、大田区の男性(33)が、現場近くに住む少年3人に現金8000円を奪われた上、丸太で全身を殴られて死亡した。テレビ新聞の報道では、動機は金目当てという事だった。しかし、裁判記録によると、少年らは「ホモ狩り」という差別的な言葉を使い、仲間と共に同じ手口の襲撃を繰り返していた。 同性愛者の人権擁護団体「動くゲイとレズビアンの会」(アカー)へは、事件直前に相談電話を設けたところ、4ヶ月間に88件の被害例が寄せられていた。夢の島公園の事件は、続発するゲイバッシングの最悪の事例と位置づける。社会で多数を占める異性愛者の偏見が強い中、ゲイバッシングの被害者は同性愛者であることが明らかになる事を恐れ、警察に届け出ない事が多い。 欧米では、ゲイバッシングのような性的指向や性別、人種、宗教などによる差別に基づく暴力は、「憎悪犯罪」と定義され、通常より重い刑罰が科せられる。日本にはこうした法令はない。 アカーの稲葉雅紀さん 「同性愛者は知り合うのが難しいので、ゲイバーや公園などの出会いの場を作り出してきた。異性愛者のカップルなら問題にならない行為でも、同性愛者だとバッシングを受けるのが現実。差別を正す教育や行政が広がらなければ、再発は防げない」 |
毎日 |
2001/02/24 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161m010224m7 |
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ブリュッセル |
同性愛者運動団体「イルガ」 |
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シリーズ・特集;変容する国家 第2部 ヨーロッパ奔流 要塞化vs移住社会 5 | ||||||||||
見出し: 同性愛者「ここは天国」/差別逃れ世界中から/寛容さが流入者増やすジレンマも |
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メモ : 欧州や中南米にある同性愛者運動の組織を束ねる団体「イルガ」の本部がブリュッセルにある。 欧州で暮らす移民の中には、ブリュッセルが世界の中でもとも同性愛者に対する差別撤廃運動が盛んという理由で移り住んだ人が少なくない。カトリックの保守性が色濃く残る南米では今なお、ゲイやレズは社会の異端者だ。 イランやサウジアラビアなどでは、同性愛行為は最高で死刑。法律で禁止しているイスラム諸国に加えて、宗教や習慣にそぐわないとの理由で差別や迫害を受ける地域も今なお多い。 「イルガ」によると、同性愛者として迫害を受けた事で難民として認定する国は、欧州の13カ国とアメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカだけだという。 2000年2月、欧州41カ国が加盟する欧州評議会では「加盟国は同性愛者への差別を無くすべきだ」という異例の報告書を出した。オランダの首都アムステルダムは「ゲイの都」とも呼ばれ、市役所によると、人口75万人のうち10%以上が潜在的な同性愛者だと見られている。町には百数十件のゲイバー・カフェがあり、同性が仲良く手をつないで歩いていても振り向く人もいない。 オランダでは、2001年4月から、世界で始めて同性愛者が普通の夫婦と同じように親権や遺産相続権を完備した条件で正式に結婚できるようになる。 さらに整った環境は、性の次元でのまれな移民を増幅させるかもしれない。 |
読売 |
2001/02/23 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161y010223m7 |
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ロサンゼルス |
白人ラッパー |
男 |
エミネム |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 「同性愛者差別」過激な白人ラッパー/「エミネム」受賞に騒然/グラミー賞 |
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メモ : 2001年2月21日にロサンゼルスで「グラミー賞」授賞式があった。 アルバム「ザ・マーシャル・マザーズLP」が800万枚の売り上げを記録した「エミネム」の受賞に対し、会場前で「ネオナチに賞をやるのは恥辱」と叫ぶ同性愛者の権利擁護団体メンバーに、エミネムのファンが罵声を浴びせるなど騒然となった。 エミネムはネオナチを思わせる風貌、憎しみと怒りの表情で同性愛者や女性への虐待を煽る歌詞を叫び、今もっとも論議を呼ぶ歌手の一人。 |
朝日 |
2000/12/21 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161a001221m7-1 |
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オランダ |
上院議員議会 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: オランダ「同性婚」認める/上院で法案可決/普通婚と同じ権利 |
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メモ : 同性カップルの結婚、養子縁組を認める法案が可決。春には発効。 オランダでは、すでに1998年に同性カップルが地方自治体への「パートナー登録」をすれば年金授受や相続権が保障されており、2000年7月までに9500組が登録済み。 今回の法律で、全く異性・同性の区別がなくなった。 管理人:日本でも、早くこうした条件が整う事を願います。が、この事で、きっと離婚訴訟も増えるんでしょうね。 |
朝日 |
2000/12/21 |
朝刊 | 7 | 面 | No .N161a001221m7 |
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フィリピン/マニラ |
ホーム・オブ・ゴールデン・ゲイ |
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シリーズ・特集;世紀の終わりに | ||||||||||
見出し: マニラ/ゲイの老人ホーム/日本出稼ぎを仲介 |
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メモ : 「さあ、お化粧の仕方を教えてあげるわ」 日本への出発を控えた若い女性たちを前に、ワルターさん(76)は忙しく化粧ブラシを動かす。自らもファンデーションと口紅、マニキュアを塗り、きれいにまゆを描いている。 クリスマスの派手な電飾に彩られたマニラ首都圏。繁華街を抜け、せまい路地を入った一角に、同性愛者のための老人ホーム「ホーム・オブ・ゴールデン・ゲイ」がある。長年、ナイトクラブなどで働いてきたワルターさんはその最年長者である。 「『バクラ(ゲイの意味のタガログ語)野郎』と呼ばれ、ばかにされがちなゲイが老後を迎えたとき、穏やかに暮らせる場所を作るのが夢だった」 5年前に自宅の一部を改造し、私費でホームを作ったマニラ首都圏パサイ市議のフスト・フストさん(59)は話す。 2階建てのホームに15人ほどが住む。すべて無料。週末には、遊びに来る若いゲイたちと明け方までビールやジンを飲む。 「たまに三角関係からけんかをすることもあるけれど、ここは理想の家」と住人は口をそろえる。希望者が多いため、面接で「身寄りがなく貧しいゲイ」に絞っている。 フストさんの父は太平洋戦争直後に亡くなった。母が子どもを3人抱えて途方に暮れていたとき、住み込み家政婦の仕事をくれたのがゲイだった。 「だからホームは、お世話になったゲイに対する私の恩返し」 フィリピン女性をエンターティナーとして日本へ送り出す仲介料がホームの維持費になる。 「自然な感じに仕上げるのが日本人好みよ。ほお紅は、こう入れて」 ワルターさんの繊細な手つきを若い女性が真剣な表情で見守る。 「あか抜けない子が、私が教えるとみるみるきれいになるの。年寄りゲイの私にだって、やれる仕事はあるのよ」 |
朝日 |
2000/09/03 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161a000903m7 |
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台湾/台北市 |
台北市長 |
馬英九 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 「同性愛」公民権運動 台北市が主催/行政が企画 |
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メモ : 2000年9月2日、台北市が主催する「同志」公民権運動が始まった。「同志」というのは、今風の中国語では同性愛者の事を指す。 儒教文化の根強い台湾社会だけに、行政が税金を使って運動を主催することに反対の声も多い。 馬英九市長 「国際化と現代化の21世紀は人権に対する関心も多様化すべきで、台北市は『同志』に優しい年でありたい」 |
朝日 |
2000/09/01 |
朝刊 | 8 |
面 | No .N161a000901m8 |
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イタリア/ローマ |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: カトリックの国 イタリア/同性愛めぐり論議熱く/差別撤廃へ政治家動く バイ宣言大臣も/バチカン猛反発「ゆがんだこと」と法王 |
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メモ : 献血 イタリアでは1991年から献血の際に同性愛者かどうかを問う決まりがある。「はい」だと断られる。臓器提供も同様だ。エイズ防止が目的とされるが、ベノロジ保健相は2000年8月2日「同性愛者との理由でひとくくりに差別するのは馬鹿げたことだ」と献血の指針を改める考えを明らかにした。 「緑の党」は法改正やゲイカップルの遺産相続などに関する差別撤廃法案を準備中。スカニオ農林相(41)は週刊誌で「性の上で完全な自由を選ぶ」とバイセクシュアルを宣言した。 誇り 2000年7月、ローマで同性愛者らが「誇り」を確かめ合い、「平等な社会」の実現を訴えた「世界ゲイプライド」が開かれた。 イタリア国内最大のゲイ団体「アルチ・ゲイ」(約8万人)代表で、ボローニャの高校教師セルジョ・ロ・ジュディチェさん 「人が好きになる以上に自然なことがあるだろうか。気持ちを封じ込める以上に不自然なことがあるだろうか」「ゲイは選択したわけじゃなく、個人の特徴の一つ。ゲイ差別は、肌の色で差別するのと同じだ」 大聖年 同性愛は「自然の摂理に反すること」と言うのがバチカンの立場。キリスト生誕2000年を祝う「大聖年」のゲイ集会を、ローマ法王は「侮辱だ」と激しく非難。 数万人の信徒らを前に。同性愛者を「客観的に見て歪んだこと」とし、「私には善悪を区別する義務がある」と述べた。 しかし、ゲイの「結婚式」を取り持っている北イタリアのフランコ・バルベロ神父は「ゲイの多くはかみからも捨てられたと思っている」と、救いが必要だとの立場を取る。 同性愛や避妊に理解を示す発言が問われ、5年前に司教の座を追われたフランス人神父、ジャック・ガイヨー氏(64) 「バチカンは息子がゲイと知った親のように振る舞うべきだ。初めは気が動転するだろうが、あるがままに受け入れてほしい」 少子化 イタリアも少子化の波が押し寄せ、日本の女性が一生に産む子どもの数が1.34人であるのに対し、イタリアは1.19人まで下がっている。カトリックの教義とない交ぜになった伝統的な大家族主義の価値観が、同性愛否定論者の主張の底にはあるようだ。 ローマの街頭には「イタリアには子どもが必要だ」と書いた同性愛反対のポスターがいたるところに貼られた。 極右運動「新しい力」創立者の一人、マッシモ・マルセロ氏(42) 「カトリックを基盤にした家族の姿が壊れ、今は危機的な状況だ。子どもを作らない同性愛は悲劇だ。なのに何か良いことのようにもてはやされている」 |
朝日 |
2000/07/17 |
夕刊 | 12 |
面 | No .N161a000717e12 |
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東京都 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 人権指針骨子/都、同性愛の記述削る/提言から 人権団体が反発 |
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メモ : 1999年12月に都知事の諮問機関「人権施策推進のあり方専門懇談会」がまとめた提言では、同性愛者や性同一性障害などをまとめて「性的マイノリティー(少数者)」と呼び「都の施策に取り込む」となっていた。 この提言は、国や他県に先駆けて同性愛者を人権施策の対象に挙げ「画期的」と評価されていた。 しかし、2000年6月に都が発表した指針骨子では、人権の現状について「性同一性障害のある人々などに対する偏見や差別がある」などと記し、「同性愛者」という表現を削った。 都によると、担当者が作った骨子原案では同性愛者も対象に含めていたが、町内で意見を集約する際に反対論が続出した。 「好みや趣味で同性愛を選ぶ人もいる。人種や性別など『生まれ』による差別と違うのでは」 「人権概念として未成熟。都民には理解されない」 石原慎太郎知事も慎重意見だったという。 |
朝日 |
2000/07/05 |
朝刊 | 9 |
面 | No .N161a000705m9 |
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アメリカ/バーモント州 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 同性「夫婦」第1号/全米初、バーモント州 |
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メモ : 2000年7月1日、同性の事実上の結婚を認める州法が施行。 午前0時、アメリカ北東部のバーモント州ブラテルボロに住む大学職員キャロイン・コンラッドさん(29)と電気技術者キャサリン・ピーターソンさん(41)は地元の役所に書類を提出した。 |
読売 |
2000/04/20 |
朝刊 | 8 |
面 | No .N161y000420m8 |
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アメリカ/バーモント州 |
バーモント州上院 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 同性愛結婚^K/バーモント州 米で初/州法成立 遺産相続など認める |
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メモ : 2000年4月19日、同性愛者の結婚を事実上認める州法が州上院の裁決を経て成立する。遺産相続など、婚姻した男女カップル同様の方敵権利を同性愛カップルに認める内容だ。バーモント州は奴隷解放を米国で最初に承認した歴史を持つ。 1997年、週内の同性愛カップル三組が「同性間の結婚を認めないのは性差別」と守勢ふを相手取って訴訟を起こした。一審は原告敗訴だったが、上訴審の州最高裁は「結婚した男女と同等の権利が同性愛者にも認められるよう、州法を早期に見直すべきだ」との画期的な判断を示し、州議会は法改正を迫られた。 新法に反対するキリスト教各派を統率する「一主婦」は、州民25000人の反対署名を集めた。 モルモン教徒のミシェル・カミングズさん 「同性愛は個人の自由だと思う。でも結婚となると別。道徳に反する」 法改正の先頭に立ったのは、自身が同性愛者であることを認めているビル・リパート州下院議員(民主党) 「少数である同性愛者の権利を認めることは、人種差別に苦しんできた黒人の権利を認めるのと同じことだ」 キリスト教勢力の賛成者が出た。 ユニタリアン派教会の牧師で同性愛者のブレンダン・ハダッシュさん 「『同性愛者は死ね』という脅迫電話を受けたこともある。それでも自分の一生に関わる問題で引き下がるわけには行かなかった」 結局州下院は2000年3月、同性愛者に事実上の結婚を認める「シビル・ユニオン」法案を賛成79票、反対68票で可決。 米国では、ハワイとアラスカ両州で、同性愛者に「同等の権利」を認める司法判断が示された例があるが、法改正に踏み切った州はない。31州は同性結婚を禁じている。 |
京都 |
1999/12/15 |
朝刊 | 9 |
面 | No .N161k991215m9 |
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アメリカ |
アメリカ国防総省 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 同性愛将兵への差別なくせ/米軍、政策見直しへ |
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メモ : ベーコン米国防総省報道官は1999年12月13日、米軍が1993年から続けている「同性愛の将兵は、同性愛であることを明らかにしてはならない」との政策を見直すように命じたことを明らかにした。 米軍は、同性愛者の入隊を禁じていたが、1993年に「上官は部下に性的志向を尋ねず、部下も同性愛であることを明らかにしてはならない」と変更した。 しかし、同性愛であることを認めた場合は除隊となることから「差別措置」との不満が強いうえ、嫌がらせも絶たないのが実状で、ケンタッキー州の陸軍基地で同性愛兵士が殺害される事件まで起きた。 同性愛を理由に除隊する兵士は、1993年の682人から1998年には1149人に増大していた。 |
読売 |
1999/12/14 |
朝刊 | 7 |
面 | No .N161y991214a7 |
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イギリス |
国防省 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 兵士の同性愛/英軍認める/規範を来月改正 |
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メモ : 英国のジェフリー・フーン国防相は、1999年12月13日付のタイムズ紙とのインタビューで、同性愛を禁じた英軍の行動規範を2000年1月に改正し、兵士の同性愛を認めることを明らかにした。 ただし、新規範でも任務中の兵士同士が不適切な性関係を持つことは規律違反となるという。 英軍はこれまで、郡内の同性愛者に厳罰で対処してきた。しかし、同性愛を理由に軍を解雇された男女4人の訴えに基づき、欧州人権裁判所が1999年9月、同性愛禁止は人権侵害に当たるとの判決を下したため、規範の見直しが進められた。 |
朝日 |
1999/01/21 |
夕刊 | 11 |
面 | No .N161a990121e11 |
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京都・大阪 |
高校教諭 |
高取昌二(36)・池田久美子(34) |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 好きになったのは同性でした/愛の授業/試み、教研集会で報告へ |
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メモ : 1999年1月21日から開かれる、岡山での日本教職員組合主催の教育研究集会と、滋賀県で開かれる善人本教職員組合の研究集会で、中学校や高校などで同性愛を取り上げた実例が発表される。 「自分は性的に異常ではないか」と悩んできた生徒からも反応が反ってきており、教師たちは性的少数者の人権に配慮した教育の必要性を訴える。 京都・「生徒も偏見をなくしたい」 日教組の教研集会では京都府内の高校で数学を教える土肥謙一郎教諭(36)が、同性愛者であることを公表した高取昌二教諭(36)の体験を元に、教職員が文化祭で劇を演じた実践を発表。同校では、同性愛に関する通信を教職員向けに発行したり、図書館などに関連の本を置いたりするなど、人権教育の一環として取り組んでいる。 埼玉県上尾市立東中学校の小島佐知子教諭は1998年、中学3年生を対象に「異性愛と同性愛」の授業をした。事前のアンケートで「好きな相手」に、同性または両性を挙げた生徒が男女とも数%あった。授業では恋愛の対象が同性に向かっている生徒に、自己肯定ができるよう手助けをした。 小島教諭 「多くの文献から、同性愛者が自身の性的な関心に気付くのは思春期だと知った。だからこそ、中学校で取り上げる必要性がある」 大阪/池田先生「人知れず悩む子」 全教の教研集会では、大阪の私立高校で生物を教える池田久美子教諭(34)が「性的少数者の人権」のテーマで発表。1997年、高校3年性の授業で、エイズや同性愛について取り上げ、その授業で池田教諭は自分も同性愛者であることを打ち明けた。 池田教諭 「結婚して出産するのが普通の道と一般に考えられているが、それができない人達もいるという情報を学校で教えておかなければ。人知れず悩む子どもたちは必ずいる」 管理人:関連サイト紹介はこちらから 関連図書はこちらからNo.B161010/No.B161008 |