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谷尻忍クラリネットリサイタル 
曲:C.ドビュッシー/クラリネットとピアノのための第一ラプソディー
   O.メシアン/世の終わりのための四重奏曲
小森谷巧 (ヴァイオリン)、山本裕康 (チェロ)、山田武彦(ピアノ)
1999年1月16日カザルスホールにてライヴ録音
¥2,800(税込)

僕がミュンヘンに留学していた1986年。当時のミュンヘン音大の先生方による演奏会で師匠のゲルト・シュタルケが演奏する、メシアンの「世の終わりの為の四重奏曲」を聴いた時の衝撃は今でも忘れません。メンバーは(僕の記憶では)クラリネットがゲルト・シュタルケ、ピアノがアルフォンス・コンタルスキー、チェロが当時バイエルン放送響の主席チェロだったワルター・ノータス、バイオリンがウィーンフィルのコンサートマスターで後に山の事故で亡くなられたゲルハルト・ヘッツェルでした。
演奏会の後に楽屋に伺った時に、師匠シュタルケの生まれ育ったのはメシアンがこの曲を初演した収容所のすぐ近くの村だという事、終戦後まもなく、シュタルケ25歳の時にその初演された場所で彼が再演(おそらくはドイツ人の手による初演)した事。当時はまだ出版されてなくて手書きの譜面を使った事などを教えてくれました。そして「シノブも20代のうちにこのカルテットをやっとくといいよ」と言って下さったのです。帰国後メシアンを演奏する機会の無いまま20代を過ぎ30代も終わろうとする1999年。39歳の時に素晴らしい共演者に恵まれて、ようやく「世の終わりの為の四重奏曲」をリサイタルの中で全曲演奏できたのです。
そのライブ録音を収めたこのCDは本番の緊張感と1986年にシュタルケの演奏を聴いて以来の僕の13年間が詰まったイチ押しです。
何といっても共演者がめちゃめちゃ上手いので、バイオリンやチェロやピアノの方にもおすすめです。
39歳当時に使用していた楽器はクランポン・エリートでしたから今の僕の音とはキャラクターが多少異なりますが、ぜひ一度聴いてみて下さい。

Der Hirt auf dem Flsen RUDIS TRIO
岩の上の羊飼い 〜ソプラノ、クラリネット、ピアノのための作品集〜

曲:L.シュポーア/6つのドイツ歌曲
  F.シューベルト/岩の上の羊飼い
  G.マイヤーベーア/羊飼いの歌 他
[ルディース・トリオ]
梶山明美(ソプラノ)、谷尻忍(クラリネット)、子安ゆかり(ピアノ)
¥3,060(税込)

2002年2月にトッパンホールにおいて行われたソプラノ歌手梶山明美の帰国リサイタルで共演して以来、彼女とは演奏上の良きパートナーとして活動を続けて来ましたが、「ソプラノとクラリネットの共演」をテーマにしたCD製作についてかなり以前から構想を暖めていました。クラリネットと人の声の相性がこんなにも良いものかと思っていただける一枚です。
2枚のCDは石森管楽器(03-3360-4970)とザ・クラリネットショップ(03-5610-0371)で取り扱っています。