砂ずりが終わったので、磨きにはいる為のピッチ盤を作ります。
小口径では、溶けたピッチを盤ガラスに流し込み鏡材で型をとる「流しこみ法」が楽と思いますが、
今回は径も大きく鏡材も重いため、あらかじめピッチ片を作っておき、それを盤ガラスに貼り付け
ていく「貼り付け法」でピッチ盤を作ります。
1 |
30X30X6mmのピッチ片を作る為の型です。 5mm合板と6X8mm角材で作りました。 角材(仕切り)は1.2X13mmの真鍮釘で位置を決めます。 30X270mmピッチ棒を3本作り、固まってから30X30mmにカットします。 |
||
2 |
離型のために、クッキングシートを敷きます。 角材にはアルミホイルを巻き、釘を通して位置を決めます。 その上にクッキングシートを敷き板を載せ、ビニール紐で縛ります。 |
||
3 |
ピッチは、大和研材商会より購入した、九重電気のKR−3(ウッド系ピッチ)を 使用しました。 弱火でゆっくり加熱します。 |
||
4 |
【こちらは失敗例】 型を45度程度に傾けてピッチを流しこみました。 |
||
5 |
【こちらは失敗例】 開けたらやはり失敗でした。 流しこみ温度が低すぎたのが原因のようです。 ※型の下側には空気が逃げるように1mm弱の隙間があります。 |
||
6 |
【ここからは成功例】 今度は型の傾斜を20〜30度にしてみます。 |
||
7 |
ピッチの温度を前回よりもっと上げて流しこみます。 ピッチの粘度が低く、奥まで流れ込みます(下の空気口が大きいと外へ流れ ※なべのピッチを攪拌したときに抵抗を感じるようでは温度が低すぎます。 |
||
8 |
冷めたら板を外して仕切りからはずします。 ※ クッキングシートはピッチがすぐに剥がれますが、アルミ箔は剥がれにくい ※ クッキングシートが熱でしわしわになるので、完全とは行きませんが使用に |
||
9 |
ピッチを四角に切ります。 40Wはんだごての先(φ4mm)に取り付けたナイフで切ります。 |
||
10 |
盤ガラスに先ほどのはんだごてを使い蜜蝋を塗って置きます。 ピッチ片の片面を火で炙り、盤ガラスに貼り付けます。 ※中心のピッチ片は縦2mm横3mmずらして有ります。 |
||
11 |
ピッチ片を貼り終えたら端のピッチをナイフでカットします。 今回はピッチを鏡径よりも大きくしたかった為、盤より垂直にカットしました。 |
||
12 |
型合わせをします。 ヤカンにお湯を沸かし(沸騰はしてませんでしたが)、鏡材と盤にお湯をかけ ※クッキングシーは滑るので鏡を落とさないように注意します。 |
||
13 |
数時間後、全てのピッチ片が密着しました。 ただピッチを流し込んだ時にできた皺などは残っています。 |