農業風景の日常詩
あぜみち・5
   

11/4付
 11/2のJA祭りで一日売り子をやりました。今年は秋野菜が全般的に安い為か、売れ行きはいまいちでしたが、白菜は旬のせいかよく出ていました。
その白菜の生産者に聞いた話ですが、越冬用に白菜の頭をテープでしばる作業があるのですが、腰は痛いし、根気のいるキツイ作業を、最近は中国人に頼んでいるそうです。
 隣の茨城県内には、何百人もの中国人が働いているらしく、日本農業もこんな形で中国人に支えられているとは少々驚きでした。(塚原)


11/12付
 急に寒くなって、セーターやら上着を押入れからひっぱり出してきました。あたたかい秋で、なかなか紅葉しなかった庭の木々もやっと色づきはじめました。
 今日は町内の神社のお祭りでした。私たちの班が準備と接待。鳥居のしめ縄を作ったり、のぼり旗を立てたり、大量のおでんを煮込んだりといった仕事がありますが、集合したのは私と同年代、または若い人たちがほとんどでした。
しめ縄を作った男の人たちは、お年寄りにご指導いただいてやっと完成。同様におでんの味付けも先輩の方々に味見していただきながら仕上げ、となりました。なんとか無事にお祭りは終りましたが、次の世代に伝えていくのはこれから大変だなーと思いました。かといって、大変だからやめるというのもねぇ。なんとか続けて、ご近所の会話も大事にしていきたいですね。(五月女)


11/18付
 生姜(しょうが)、今年も50キロ余り掘り上げて貯えました。今年の冬もこれで乗り切れそう。フードプロセッサーに生のままかけて汁気を含ませたまま、日当たりのいいところで乾かして空缶に。それを紅茶に入れたり、味噌汁に、漬物に、変ったところでは、これをしょう油に浸して餅にまぶして焼き餅で、これは極上品、わたしだったらもし死に際に「何が食べたい」と言われたら迷わず「これ」と。
勿論、生をすり下ろして料理、スライスして酢漬けもOK。
生姜常用のおかげで、冬は超薄着で身軽。夏もバテ知らず。78才+73才合計151才で、今年も米百俵余り、ブロッコリー春と秋合わせて4万5000株余り、何とか行けそうです。
 あっそうそう、これって事の外大事な話です。
わたし共卒業生はちょっと?でも「卒業ォ〜ま〜でのォ〜半年」の方が、一年、二年、三年、・・・だそうですよ。わたしのすすめた方の実体験の生報告、御一緒の奥さんの少し恥じらいながらの笑顔が印象的でした。(参考書籍 三笠書房刊03-5226-5734 石原結実著 生姜で体を温めれば血液サラサラ病気も治る) では又。(国母)


11/27付
 夜中降り続けた雨上がり、我家を囲む山々は麓までうっすら雪化粧、寒風で背筋もピンとなり、いざネギ畑に出陣です。
 今年も残り一ヶ月余、本当にお世話になりありがとうございました。特に今年は食の安全、安心を根底から覆した様々な事件は、何を信じて食べれば良いのか不安、怒りが渦巻いた年でもありました。
私達が始めた「地産地消」の先見性、必然性は見事に、改めて証明したのではないかと思います。
「安全で安心、安定した食糧は日本の大地から」を最終目的に大地にしっかり根を張って「継続は力なり」をモットーに!!(猪鼻)


12/1付
 11月25日に村社(天満宮)の祭礼があり、今年は当番の班になっているので、朝薄暗いうちから旗ざおを立てたり、神事の為の準備等で大変でした。しかし、平日ということもあり、出てきた人は高齢者ばかりで欠席者のほうが多かったので、長くて重い旗ざおを倒すのも一苦労で、早々に終わりにしました。
これも時代の流れかとは思いますが、日頃不信心の私でさえ、一年に一日くらいは神を敬い、自然の恵みに感謝して、子孫繁栄を願う心を持つことも、今の世の中必要なことだと改めて感じました。(塚原)


12/9付
 気が付いたらもう12月中旬、そうじも年賀状も今年こそは早めにとおもっていたのになー。今年のうちに、様々な用事をきちんと片付けて、無事お正月を迎えたいもの、あと一息のがんばりです。
そんな忙しい中、毎日のニュースは暗い事が多くて、日本だけじゃなく、世界中のあちこちでおこっている、胸の痛むことが報道されます。明るい事、元気の出る事が少なくて心も沈みがち。そんな時に、心配事が一つあったら、心が明るくなる事を二つ思い出すと元気が出てくるとか。心に小さなあかりを灯していれば、暗くなりがちな世の中進んでいけそうです。私にとっての小さな灯り、家族のことだったり、作物のことだったり。来年はたくさんあるといいな。
 2009年、皆様にとって幸せが多い年でありますように!
(五月女)


12/15付
 このところの陽足は事の外早く日暮れがあっと言う間にやってくる。その夕方ふと西空に目をやると、ちぎれ雲の下半分が目に痛いほどの鮮やかな緋色に。早速携帯に納めたが、いつの日かこのすばらしい夕焼け雲を、まっさらのキャンパスに描けたらなあと。特別絵ごころがあるわけでもありませんが。
 さて今年のわたしの担当のお便りもこれが納めかと思いますが、今年につづく来年と、軽く受けとめ気ばらずしなやかにやって行けたらと思っています。
引くつづいてここでお会い出来るように、では又。(国母)


12/22付
 暖冬?とは言え、那須おろしの冷たい風が、ネギ掘る我が身を襲う。いよいよ年の瀬、仕事も詰まっていても、気持ちだけ先走り、"ケ・セラ・セラ"の日々です。
この一年、食の安全、安心が大きく揺らぎ、不信、怒り、未来への不安が渦巻く中、又ぞろ輸入米の毒カビ事件と枚挙に暇がない状態です。生産者にはペナルティーつきの減反を強いてまでの農畜産物の輸入は一日も早くやめさせなければ、消費者にとっても"安全、安心"の文字は浮かびません。
世界的な食糧不足の中、"自国の食糧は自国で"との食糧主権も大きく広まりつつあります。そんな中で前に言ったかも知れませんが、この"産直運動"は私たち生産者にとっても宝であり、誇りです。この一年ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。(猪鼻)


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