農業風景の日常詩
あぜみち・47
   

11/3付
 みなさんこんにちは。11月になり、今年もあと二ヶ月、早いですね。
 ハウスの中には、サラダセットに使う葉物やハーブが育っています。夏、育てていたパクチーが二度目の収穫期をむかえています。パクチーは好みの分かれる野菜です。カメムシ臭いので私は苦手なんですよね。でもお店では以外と人気なんですよね。
パクチーは「香菜」「コリアンダー」とも呼ばれるのですが…。
和名では「カメムシ草」と言われます。なるほどね、と納得するのでした。
(稲葉)


11/10付
 今年のエゴマ作りは大変でした。芽が出たところをセキレイにつままれたり、極端な暑さの後の長雨がありました。収穫時は幸い天候に恵まれましたが、収量は平年の2/3位で90kg程度でした。作り始めて3年ですが、なかなか難しいものです。
 今回エゴマ油の搾油設備を作りました。専用の部屋に搾油機を設置し、保健所の検査も受け、"食用油脂製造業"を開始しました。最低10年は作り続けることで収支計算しましたが、私の時給を法定最低賃金無視して500円にしても、原価は180mlで2000円になってしまいます。販売手数料など考慮すると、頑張っても2800円位になりそうです。出来れば作付け面積を増やし、コストを下げたいところですが、手間がかかり、なかなか増やせません。
 そこで考えていただきたいのは、エゴマの搾りかすです。私の所では、玉絞りという圧力をかけて絞る方法で絞っていますが、重さの約30%しか油になって出てきません。
残り70%は搾りかす?ではありません。絞りきれない油が1/3残っているとのこと。更に当然ですが、タンパク質、ミネラル、アレルギーに効いたり、肝臓ガンを予防すると言われる微量成分などが凝縮され残っています。
これを食べない手はありません。パウダー状にして利用してみました。ハチミツと練ったエゴマペーストは、パンやクラッカーに塗って大変美味しい。市販のゴマドレに混ぜるとコクが出て別物になります。きな粉の代わりや、ヨーグルトに混ぜても大変美味しいです。
考え方を変えれば「油の方が"かす"で、絞った後に残った粉が本命」かもしれません。
 インターネットを使える方は「NHK エゴマ」で検索すると「あさイチin福島」の記事の中にエゴマやパウダーについての記事がありますので参考にしてください。
(国母)


11/17付
 工場の屋根に陽が落ちる。ふと振り向けば小さな雲が二つ三つ西日に染まって天空に。一瞬の間に過ぎ行く晩秋の夕暮れ。
あっ、あらためてしばらくでございます。皆さんお元気ですか。私どもですが、今年、2人あわせて165歳になりましたが、お陰様で、元気に毎日それなりに働いています。
動きを止めるとヤバイぞ、が私どもの身上でして、なんか海の中のマグロみたいですね。
 今は主導権を倅に譲って、二つ三つ作物を担当しています。例えばブロッコリー、白菜、大根、ホーレンソウとか、いやもっとあるでしょうか。
そして少しばかり時間があくと、若い頃多忙の余り(もちろん貧乏も)出来なかった、図書館を利用しての読書。菊池寛、吉川英治等の大正、昭和の大衆ものから、今は山本周五郎にはまっています。あのニヒルで人間の内面を描き出す手法はこたえられません。アッという間に午前様の時も。
 では皆さん、生きていれば又来年今頃にでも割り込ませていただきたいと思っています。どうぞお元気で。
(国母光)


11/25付
 9月の豪雨から、早いもので二ヶ月が経ちました。10月には、水につかった稲が実をつけ、どうにか稲刈りへとこぎつけました。
稲刈りが終り、出荷も終り、新米を食べています。収量は、昨年より減収ですが、新米が食べられるありがたさを感じています。今、水田に麦蒔きをしている姿をあちこちにみかけます。
気にかけていた苺はどうなったことでしょう。今年は「無収入だ。」と落胆。しかし、プロ意識はすごいもの。水洗いし、消毒した苺の苗は、たわわに実をつけています。「よかった、よかった。」
11月から玉ねぎの苗を植える作業で大忙し。
冬を越し、5月には畑一面玉ねぎ。5月には皆様のもとへ。お待ち下さい。
(柏崎)


12/1付
 いよいよ12月になりますが、あたたかい秋でした。一変して急に寒くなり、やっと冬が来た、という感じです。
 冬はやはり寒くないと作物にも良くないようで、白菜はゴワゴワしてるし、ホーレン草もやわらかすぎて物足りない味です。
ずーっと異常気象の状態で、これがあたりまえの状態となると、作物を栽培する私たち農家にとっては大変なことです。
 来年こそ、大きな災害のない年になりますように。そして、世の中もおだやかで平和な暮らしが続きますように、と望みます。
(五月女)


12/8付
 今年も残り僅か。私事では息子の結婚式や、長年同じ営農集団で苦楽を共にしてきた仲間の突然の死。秋には壇徒総代の研修で比叡山に上り、本格的に仏法や座禅を学んだりと、色々記憶に残る年になりました。
 もうひとつ、腹立たしいものにTPPの大筋合意。あれ程聖域は守ると約束したにも拘らず、あくまでもクロをシロと言い張るウソつき政治家達。米価の下落やTPPへの懸念で、農家は全く先の見通しが立たない状況に置かれ、早くこの暴走政治を止めさせなければ、との思いの一年だったような気がしてなりません。
 来年はもう少し希望の持てる年になるよう頑張りましょう。
(塚原)


12/15付
 今年も残すところあとわずかとなりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
 局地的に大雪が降ったというニュースも耳にしますが、12月に入っても例年にない暖かさで私たちも驚いています。人間は冷たい北風に当ることなく過ごせる日々は幸せですが、作物には寒さが必要です。最近の異常気象には悩まされます。
 我が家のミニトマトは、ぐんぐんと成長し、出荷の最盛期を迎えており、家中で大忙しです。今シーズンも皆様に喜んでいただけるような美味しいミニトマトを生産できるように、また、他の生産者も冬の寒さに負けず美味しい農産物を生産できるように励んでいきたいと思います。
 来年も栃木産直センターをよろしくお願い申し上げます。
(藤沢)


12/22付
 みなさんこんにちは、今年最後の記事になりました。一年と言うのはあっという間ですね。
 今年一番印象に残った出来事は、NHK「うまい!」に出演した事です。無漂白干ぴょうを取り上げてもらったのは、栽培農家としては嬉しい事でした。放送後、全国からの問い合わせもあり、出演して本当に良かったなと思いました。
 来年もおいしい野菜を届けられるよう努力したいと思います。
 みなさん良いお年を!!
(稲葉)


今年は今回で終わりまして、来年は1月12日頃から再開となります。
お楽しみに!


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