農業風景の日常詩
あぜみち・46
   

9/1付
 この夏の猛暑の影響で、例年より早めに稲刈りも始まっている様ですが、昨年の米価の暴落もあり、今年の米の概算金の設定が気になっています。
これまで4割もの減反をしているにも拘らず、年々米の消費量が減っている為、加工用米や飼料用米の作付が年々増えてきて、近い将来主食用米とこれらの米の比率が逆転しそうですが、人間よりも動物の餌を作るのかと思うと、何とも情けなく時代の流れを感じずにいられません。
 そんな中TPP交渉も先行きが大分怪しくなってきていますが、農家やJAの努力を台無しにし、更には日本農業をも崩壊させかねない、こんな交渉からは一刻も早く脱退しろと言いたいです。
(塚原)


9/8付
 不安定な天候、気温差の激しい日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
 雨や曇りの日が続き、作物の生育状況に影響が出始め、野菜の市場価格も高騰しております。我が家のミニトマトも7月下旬にハウスに定植したのですが、例年よりも色付きが遅れ、先日やっと数キロ出荷することができました。今後晴天が続き、収穫量が倍に倍にと増えてくれることを期待しております。
 このような天候ですと稲刈りも心配です。早い時期に田植えをした農家さんは、この週末の晴天を有効に活用しようと稲刈りに励んでおりました。またしばらくは曇りや雨の日が続く予報ですので、今後の作業にも影響が出てくると思います。秋晴れのさわやかな日々が恋しいですね。
 季節の変わり目ですので、自分の身体も気遣いながら、ミニトマトの成長も気になりながらの作業ですが、皆様に喜んでいただける農作物を生産できるよう努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(藤沢)


9/15付
 みなさんこんにちは。
先日の台風18号の被害はありませんでしたか。
私の家では、畑の秋野菜が大雨のため腐ってしまいました。
今月中に出荷できる物もあったので残念です。
 最近、天気がおかしいですよね?農業は自然と共存しています。 これから、どう自然となかよくしていけば良いのか考えてしまいます。
(稲葉)


9/24付
 農業の先輩Aさんの発言。「無農薬栽培なんて新興宗教のようなもの。葉物野菜なんて無農薬では絶対に出来ない。稲も穂が空っぽになってしまう。」私が稲や野菜に農薬を掛けず、虫穴だらけの小松菜などを作るのを見ての発言です。みなさんどう思いますか。
無農薬、減農薬と言いながら、現実の野菜は何を食べさせられているのかわからない実態があります。そして、虫穴だらけの小松菜と、綺麗な小松菜が並んでいたら綺麗な方を取ってしまう消費者の現実もあり、農家は綺麗な野菜を作れば上手に見えるし、手間もかからず儲かるから農薬を使う。でもその生産者自身はあまり食べたがりません。
 こんな中で無農薬や減農薬の栽培を続けるのは精神的にも大変です。知り合いの種屋さんに相談したら、無理して野菜を作らないこと、つまり旬に野菜を作れば被害は少ないとのこと。当然です。それと、作る方としては野菜を買ってくれるみなさんの顔を知っていることも大切と感じます。見ず知らずの方が食べているのと違って、顔を知っている方が食べるのを考えて作るのでは気持ちも随分違います。機会があれば交流したいですね。
 安保法案が可決されました。孫には戦争を体験させたくないし、農薬まみれの野菜もたべさせたくありません。
(国母)


10/6付
 9月の豪雨、皆様の所では大丈夫でしたか?
起きたらビックリ!!昨日まで水田だった所が川になり、稲がみえないんです。今年の米はダメだ!
しかし水が引き始め、稲が見えはじめた時には一安心。稲は強し!!今日(10/4)稲刈りをしました。コシヒカリが食べられます。よかった。
 毎年9月の初めには、ハウスの中に苺、トマトなどを定植します。
豪雨の一週間前、苺植えの手伝いに行ったばかり。その苗が水に使ったり、流されたり。苺の苗を一本ずつ水洗いし、消毒したとか。病気にならないで元気に育ち、おいしい苺になりますようにと願っています。
 今年の秋野菜は豪雨に負けず大きく育ったものばかり、どうぞご賞味下さい。
(柏崎)


10/15付
 空が高く澄んで、すっかり秋です。
 稲刈りも終り、今は苺の手入れの日々です。ビニールハウスの中には、苺の白い花が咲いて、ミツバチが花粉を集めに飛び回っています。このミツバチのおかげで、形の良い苺ができます。人間の力でなく、ハチの手助けがなくては、「とちおとめ」も生産不可です。
 農業は自然と仲良しでないと成立しないんですね。上手におつきあいをお願いしたいと思います。
 赤い苺の実の収穫まであと約一ヶ月。大雨の時はハウスの仲まで水が入って、どうなる事かと心配しましたが、なんとか大丈夫そうで安心しました。
(五月女)


10/19付
 TPP大筋合意の報道の直後からスタートした稲刈りもようやく終わりましたが、いつもなら味わえる収穫の喜びも今年は半減。あれ程国会決議は絶対に守ると約束しながらの裏取引に、やっぱりだまされたのか、の思いしかありません。
 WTOでミニマムアクセス米輸入の際にも「一粒たりとも外国の米は入れない」との国会決議が、一晩でひっくり返されたこともあり、わが国の国会決議とはこうも軽くていい加減なものなのかと腹が立つと同時に、こんな政治家達に国を委ねている危うさを、改めて感じずにはいられません。
(塚原)


10/27付
 日足がめっきり遅くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 皆様の地域では、集中豪雨の影響はなかったですか。私の住む地域は、おかげさまでハウスも田んぼも無事で、どうにか農業を続けております。
鬼怒川沿いの被災された地域の水田に、収穫されずに残された稲を見ると本当に心が痛みます。被災された地域の皆様の安全と一日も早い復興を心から願っております。
 我家のミニトマトのハウスでは、いよいよ冬支度が始まりました。
ハウスの周りにカーテンを取り付けたり、暖房のダクトを取り付けたりと忙しくなってまいりました。朝晩の冷え込みでミニトマトの味が深まり、甘さも乗ってより美味しくなります。寒さは身体に凍みますが、美味しいミニトマトを生産するためには、もうひと頑張りです。
 いろいろな作物の生産者も、様々な工夫をしながら頑張っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(藤沢)


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