農業風景の日常詩
あぜみち・31
   

3/5付
 陽射しはもう春、でも那須おろしの北風に寒さ身にしむ県北。暖かい春が待ち遠しいこの頃です。
春の農作業の準備で何かと気ぜわしく、足腰が痛い等と言っていられません。
 それでもTPPや放射能汚染など不安材料はいっぱい。円高とやらで燃料費は高騰、私達生産者の営業を苦しめています。加えて消費税の引き上げ、もうお手上げです。
 米をはじめ、自国の食糧と安全を守るためにTPP参加は絶対阻止しなければ!!熱い気持ちで暑い夏を迎えられるように。
(猪鼻)


3/12付
 先頃、宇都宮に加山雄三が来るというので、昔からファンだと言っていた家内と二人で出掛けてきました。さすがに若大将とよばれるだけあって、約2時間のステージを一人で歌い続ける体力と歌唱力、そして若々しい姿はとても75歳には見えず、驚きました。
 ところで、玄米食を始めてから一ヶ月余り、少しずつ体調の変化を感じていますが、私と91歳の父は便通が良くなってきたのと、家内も腹回りがスッキリし、体重も2kg位減ったそうです。
 これからもあの若大将のように、いつまでも元気で頑張れるよう、体に良い事は続けるつもりです。
(塚原)


3/19付
 東京では桜が咲き始めたようで、突然の春の始まりです。
梅だってやっと満開になろうとしているのに、こうなると何となく落ちつかなくて、せかせかと田んぼの準備を始めたりします。
 農家にとって、まだまだ田んぼは中心で、田植えの準備が一年の始まりです。田んぼは大変だ、とか言いつつも、田植えをすると心が満ちてくる感じがします。なんだか豊かな気分になるのです。この頃はこんなことを考えていては経営として成り立たないのですが…。大事なものを失っていく気がします。
 芽が出て花が咲く、大地が色づく春、ゆっくりと味わいたいです。
(五月女)


3/27付
 疲れと天候不順のせいか、風邪でダウン。農作業は山積み。気持ちは焦るばかり。ここは観念して布団の中。
 遅れているネギの種蒔きが気に掛かりますが、長男が仕事をするハウスをちょいとのぞきに行きすがら、土手にあふれんばかりのイヌフグリの花に大いに元気をもらい、慰められました。
今日は仕事は許してください。明日からがんばります。
(猪鼻)


4/1付
 まもなく夏野菜の作付けや田植えの準備等忙しい時期になってきましたが、私の家からそれ程遠くない所にJAが昨年はライスセンター、今年は大規模な育苗センターを建設中です。JAにとってはあまり採算のとれない事業らしいのですが、高齢化が進み、手のかかる育苗や米の出荷調整作業等、体力的にきつくなってきている農家にとっては有難い取り組みだと思います。
 その分高い苗代や施設利用料を支払うことにもなりますが、年々利用者数は増えていて、我が家でも機械の老朽化や労力的な面からも、今年から全量ライスセンター出荷にしたので、残念ながら今後自分で栽培した安全・安心にこだわったうまい米を食べる"ぜいたく"は出来なくなります。
(塚原)


4/9付
 桜の花も早々に散って、初夏を思わせる気温が続きます。このまま順調に暖かくなってくれればいいけど、と心配しています。
 台風のような強風の日が何日もあって、ビニールハウスの補修をしたり、苺の葉の上に積もった土ぼこりを掃ったり…大忙しです。
 先日、テレビで中島みゆきさんの「時代」を取り上げていました。 「めぐるめぐるよ時代はめぐる……今日は倒れた旅人たちも生まれ変わって歩き出すよ」
私たちはまわる歯車の一つとなって、ただ時の流れに身をまかせていくのでしょうね。いつまでも倒れたままでなく、いつかは立ち上がる、そんな深い意味を考えず聞き流していました。福島のこと、津波のこと、考えながら立ち上がる時を待ちたいと思います。
(五月女)


4/17付
 快晴の空、風が心地よい。桜も葉桜に。農家にとって最も忙しい時期への突入。先週蒔いた水稲の新芽もそろい出し、育苗ハウスに釘づけ。最新の注意をはらい、失敗は許されない大切な何日か、です。ネギの幼苗も日々緑を濃くし、成長が楽しみ。癒されます。頑張る源でしょうか!
 当地では市議選も始まりました。名前の連呼はすれど政策なし。TPPも正念場、放射能汚染の個人宅の除染も遅々として進まず、高齢者の福祉対策など、どれだけの候補者が力を入れているのか聞こえてこない。必死になって行動する宝の議席は何としても勝ち取らなければ!"一週間遅れのサクラ咲く"を信じて。
(猪鼻)


4/23付
 仕事の合間を見つけて福島の「三春の滝桜」を見に行ってきました。
ポカポカ陽気とちょうど満開だったこともあり、平日にもかかわらず大勢の人でごった返していてビックリ。静かな山村に住む人達には、交通渋滞で相当迷惑をかけているのではと少し不安にも。
というのも私の家の近くにも有名な古墳が二基あり、文化庁で20年位前から周辺の土地の買収を始め、近く公園化する予定になっていて、そこに隣の「天平の丘公園」の方からも花見客が流れてくる様になり、年々人出が多くなってきているからです。特に土日は狭い場所に人や車があふれ出し、農作業に支障をきたすこともあり、かなりうっとうしく感じます。
 時代の流れは止められませんが、お互いマナーには気を付けたいものです。
(塚原)


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