農業風景の日常詩
あぜみち・26
   

5/8付
 春の嵐もなんとかおちついたのを確認しつつ、空を見上げながら我家でも田植えを始めるところです。
 四季折々、自然の中で働く喜びを身体全身で感じながらも、昨日までの、牙をむいて襲ってくる猛威に、人間はなんともろいものかと痛感させられます。被害に遭った方々に深くお見舞い申し上げます。
 農業とはこんな厳しい現実とも向かい合って行かなければならず、効率良く、とはなかなか行かないものです。だからこそ、自然と寄り添いながら、今までも、これからも地道に続ける事が大切な事と思います。それを抹殺するような原発などもってのほか、TPPは論外です。この日本の大地でとれる自然の恵みいっぱいの食糧こそ、私達に必要なものです。
(いのはな)


5/17付
 4月下旬に定植したナスの一番果がまもなく収穫できる程に育ってきました。
今年は1200本定植し、そのうち半分位はトンネル掛けをしたので、朝晩の換気作業が日課です。昨年はトンネルをはずした直後に季節はずれの台風にやられ、ひどい目にあっているので、先日の竜巻発生時には強い突風がふいたので心配しました。
 これから夏に向かって俗に「ところ貧乏」と言われる雹や台風、落雷等、いつくるかわからない自然災害との闘いの日々が続きます。
(塚原)


5/27付
 大雨、雷、突風と荒れた天候の続いた5月も、もう少しで終わります。様々な天候にも負けることなく、田植え後の稲はやっと順調に育ち始めたようで、ホッとしています。
 苺の収穫は5月いっぱいで終わりですが、もう次の作付けの苺苗の手入れもはじまっています。変化の激しい天候のつづく中、丈夫な苗をつくるのは大変神経を使います。
 田植え、苺の収穫と大忙しでしたので、少しゆっくりしたいのですが、なかなか思うようになりません。せめて天候だけでもおだやかに、落ち着いてほしいものです。
(五月女)


5/29付
 一度作るのを止めるはずだったこのブロッコリー。
まわりから背中を押されるように作ってみたら、おかげさまで結構まともなのが出来たようです。
 顔をなでる薫風と五月の陽の光を浴びて、エッチラオッチラしながらも仕事ができるのは、本当は幸せなのかも知れません。
一年、又一年と齢を重ねる毎に、あちこち痛みもしますが、それをなんとかかわしながら毎日野良に出ているのは、体ばかりか、おつむの方にもいいのかなあ、なんて思ったりしているこの頃です。
(国母)


6/5付
 収穫間近の麦田が初夏の日差しを受け黄金色に光っています。
我家ではネギの定植の為の準備作業にやっと入りました。
お天気が安定して、作業がスムーズに進むことを祈るばかりです。
災害に見舞われた東北、特に福島ではまだまだ農地の復興が遅れていると思えば、ここはまだ良い方ですが胸が痛みます。
 復興のことはそっちのけ、民・自談合による内閣改造まで行って、消費税大増税へマッシグラ。マスコミの大合唱を後押しに"ゴリ押し"は絶対反対です。
人災と言うべき原発問題も検証しないなんて、被害者はたまったものではありません。消費税増税、原発再稼動、本当にやめていただきたい!!怒!!
(猪鼻)


6/12付
 例年だと終わっているはずの田植えが今年は未だ55a程残っています。これは農業者戸別補償制度でスタートした「戦略作物」の中の米粉用米を作付けする為に、田植えの時期を遅らせているからです。当然収穫時期も一般米が終了した後、全量JAのライスセンター出荷となっていて、一般米とは区別して、横流し出来ない仕組みになっています。
 10a当り8万円の交付金がもらえますが、米の価格はライスセンターの経費を差し引くと残らない程度なので、多くとれ過ぎても損をするし、捨て作りで収穫が少なくても交付金の対象にならないという事なので、何とも生産意欲のわかない米作りです。
(塚原)


6/19付
 しっとり雨に濡れる紫陽花、ホッとする風景です。晴れの日もいいけれど、雨の日は「ゆっくり休みなさい」と言われている気分になります。
 夏の暑さにそなえて、とか様々な理由をつけて大飯原発が再稼動することになりました。暑さとか停電とか少々の不便はガマンするつもりでいたのに何を急いでいるのかしら。家族を失い、職を失い、土地を失った福島の人たちに比べ、何をわがままな、自分勝手な決断でしょう。
 政治家の、変にていねいな言葉づかいは、心の中で思っている事をかくすためのものじゃないかと疑いたくなる、この頃のニュースです。
(五月女)


6/26付
 今日は梅雨らしく朝から小雨模様。田んぼの作業も一段落。
今日はネギの定植、休む間もなくネギの成長促進と草退治を兼ねた土おろし、とあわただしく過ごしています。
 その間に、民・自・公の談合で、消費税増税法案を通過させようとし、民意にそむく大飯原発の再稼動を決定するなどの報道に心配と怒りがいっぱい。
「いのちと暮らしを守れ」の集会に集った人々と心は一つ。畑の真中で共に唱和します。
「消費税増税、原発再稼動、TPP参加、断固反対!!」
(猪鼻)


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