農業風景の日常詩
あぜみち・25
   

3/5付
 もうすぐ3月11日です。先の見えない不安をかかえての一年でした。こんな大災害にあうなんて想像もしませんでした。家族、家、田んぼetc…大切なものを一度に失ってしまって、これからが大変だなーとため息が出ます。
 税金の申告の時期、税金はしっかり払いますから、被災された方々の心に届く復興に役立ててほしいと思います。「がんばろう」という掛け声だけでは立ち上がれない人がたくさんいます。こういう時こそ声をあげられない人がいることをわかってほしいと思うのです。
 みんなで心から春を喜べる時代が少しでも早く来てほしいです。
(五月女)
※この記事は3月5日に頂いたものです。
こちらの都合で載せるのが遅くなってしまいました。
スミマセンです。


3/13付
 3月も半ばというのに、山の上半分白い綿帽子。北風が見にしみます。被災地の方々に比べれば何ともない事ですが…。
 あの大震災から一年。昨日は私達も一緒に、「復興と原発ゼロへ」を誓い、祈りました。残念なことは、開かれた「原発ゼロ」の集会は放送されずじまい、さらに復興を妨げる消費税増税、医療福祉の改革、TPP問題等々の問題点、デメリットを意識的に流さないこと。怒りでいっぱいです。
 被災地の住民本位の復興と、私たちが安心して食糧生産に励める希望の年にするために、悪政を吹きとばす、草の根の力をみせつけたいですね。
(いのはな)


3/22付
           おだてもっこに乗っかって

 1月4日仕事始めの日、JAブロッコリー担当者が慌てた様子で飛んできた。
「ブロッコリー止めるんですって?本当ですか」と。
かれこれしかじかでと一応説明して理解を求めたが、「でも国母さんに止められると、はが野ブロッコリー部会存続そのものにかかわるので。出来る限りお手伝いしますから少しの面積でも」と。それも2日3日とやって来て頼まれた。
うーんここまでおだてられては、と、とうとう根負けして再開してしまいました。やるからには中途半端にはできない厳しさはあります。
 今1万5千本の苗がハウスで育っています。先日末最先端のコルセットも出来て、これを装着して、今までと余り変らず仕事もいけそうです。田毎の月が映える頃お届けできそうですのでお待ち下さい。
次は春も過ぎ、夏が終り、小さい秋が訪れる頃にでも、ココに割りこませていただけたらと思っています。
(国母)


3/27付
 確定申告と消費税申告がようやく終り、一息つく暇もなく、今度は原発事故による「風評被害損害賠償請求」に取り組んでいる所です。農協に出荷した分については、全て農協で手続きを代行してくれて、昨年のうちに2〜3回に分けて補償金の支払いがあり、その対応の早さと金額の面では、一応満足しています。
産直センターの分については、個人対応となり、東電の担当者から説明を受けたり、農民連の指導もあり、現在取り組み中です。
 昨年度は産直センターも大幅な売上減となり、組合員個人も収入減となっているため、請求は当然の権利なのですが、今後これが電気料金値上げにはね返ってくるのでは、と思うと複雑な心境です。
(塚原)


4/3付
 4月になったというのに我が家のユキヤナギはまだ咲きません。梅も満開にはもう一息です。
 昨年は季節の変化を味わう余裕もなく過ごしてしまい、今年こそは、と思っていますが、普通に季節が変わってくれないような不安が胸をよぎります。
それでも田植えの準備が始まりました。無事収穫が終わることを祈るばかりです。
 人間の力が及ばない事があることをいやというほど知らされたこの一年。私たちの進む道はどこにむかっているのか、何を信じるのか、誰に聞いたらわかるのか、まだ咲かない桜のつぼみを見ながら思っています。
(五月女)


4/11付
 久々の快晴の空、近くの小学校の桜のつぼみも心なしかピンクの色が濃くなったようで、心も浮きうき。昨日までの寒さで、土の中のカエルも、今朝はハウスの中でチョンチョンと飛び回り、暖かさに慣れない私達に檄をとばされている様です。
 いよいよ水稲の種蒔きの開始です。今年も安全、安心のお米を消費者の方達に届けられるよう、一からの出発です。
桜の花の満開を心待ちにしながら!
(猪鼻)


4/17付
 桜の花が満開の頃になると、田植えの準備や夏野菜の作付などで急に忙しく感じます。
そんな中、今年も「農家戸別所得補償」の申請書を提出しましたが、今年度から新たに新規就農者(45歳まで)に対して年間150万円、最長で7年間の「青年就農給付金」なる制度がスタートしました。これは深刻な後継者不足対策だと言われていますが、農家戸別所得補償同様、相変らずのバラマキ政策だと思います。
 こんな短絡的発想よりも、4割もの減反政策と無秩序な海外からの農産物輸入が、どれ程農家のヤル気と経済状況を悪くしているかという認識に立った政策が何より必要だと思います。
(塚原)


4/24付
 ゴールデンウィークを前にして、我が家もご近所の方々も田植えの準備に大忙しです。畔をなおしたり、肥料をふったり、トラクターもあちこちで田を耕しています。
 伸びだした若い芽のように生き生きと仕事をする人々、多少腰が痛いの、足が痛いのはあっても、幸せってこういう事なのかなと思わせる光景です。
 こんな私たちの流す汗が裏切られない事をのぞみます。政治のかけひきの道具になったりしないで、本当に食糧を生産することは大切なんだとわかる方法を考えてほしいなー。
 毎年こんな事を考えながら田植えをしている気がします。
(五月女)


このページの最初へ

前ページへ
次ページへ




私たちのモットー
主な生産野菜





農事組合法人栃木産直センター