農業風景の日常詩
あぜみち・24
   

2012/1/15付
 謹賀新年
 昨年は3・11大震災、原発事故による放射能汚染、と今までの生活が大きく変わりました。皆様にお届けしている米も放射性物質不検出で助かりました。何とか年を越すことができましたこと、本当にありがたく思っています。
 年明け早々から庶民いじめ、大企業支援の大増税。福祉、医療の切捨て、加えてTPP参加と暴走する政治に怒り新た。めでたさもどこへやら、身も心も縮む思い。くやしさをバネに今年も農業へまっしぐら。
 ネギ畑から見える日光、八方、那須連山は、初春の光にまぶしい程、白銀のパノラマ。この山々に見守られ、勇気と元気をもらって、今年も大地に鍬を入れます。
 本年もよろしくお願いいたします。
(猪鼻)

この記事は1月9日に頂いていたものです。
忙しさにかまけて載せるのが遅くなってしまいました。
スミマセン_(_ _;)_


1/15付
 先週はネギ皮むき機の故障で土付ネギになり大変申し訳なく思っています。あいにく3連休と重なり、部品の調達が出来ず、非常にイライラさせられました。
今回に限らず、年中無休が当り前の農家からみれば、世間的には休日が多すぎる気がしてなりません。
 今年こそ労働時間や年金問題等で格差のない社会実現を目指した政治を行ってもらいたいものです。
本年もよろしくお願いします。
(塚原)


1/24付
 大寒も過ぎ、あとは春までもう少しのガマン、と自分に言いつつ過ごしています。
鏡を見ると笑ってしまう程着ぶくれた姿、肩もこるはずです。
 一日でも早く薄着になって、ちぢこまった背中を伸ばしたい―。
そんな外の寒さに比べ、苺ハウスの中は、日が昇るとグングン温度を上げて、10時前には30℃位になってしまいます。お正月の頃に比べても日差しが強くなっているのを感じます。
 確実に春は近づいています。「ありがたいことだなあ」と苺と一緒に感謝しています。
(五月女)


1/31付
 寒風が容赦なく我が身を襲う。凍てつく大地。ネギを掘ると、凍土が大きな塊となって一緒についてくる。今の季節の作業が一番つらいです。
ネギの葉も土中に温存させ、乾燥から身を守るため熟度を増し、今の時期が最もおいしいです。
 インフルエンザも流行しています。ネギを大いに食べて、風をふきとばしましょう。我が家もおかげ様で病気しらず。
 庶民いじめが吹きすさぶ社会のからっ風にもこの調子で立ちむかっていけそうです。
 必ず暖かい春はやってきます!
(猪鼻)


2/7付
 今年の冬は寒さが厳しく、今出荷中のネギも傷みがひどく、廃棄処分になる物が多く出て困っています。土中に埋っている下の方半分位は何ともないのですが、地際が凍りついているために、地上部が赤く変色腐敗し、売りものになりません。
その他白菜、大根等も同様で、こんな寒い冬は何年ぶりかと思われます。
 それにしても豪雪地帯の雪の多さにはビックリ。毎日の雪かきや屋根の雪下ろし作業に追われる苦労に比べたら、雪のない所で働けることに感謝。
(塚原)


2/14付
 寒さが厳しかった今年の冬も、やっと終りが見えてきたようです。冷たい北風の中、じっと春を待つ梅のつぼみのような気分です。
 先日は苺の生産者の奥様方の食事会がありました。皆様本当にパワフル、ダンナ様へのグチに始まり、仕事の話に大いに盛り上がりました。「うちは収穫に時間がかかるけど、どうしてる?」とか、「パートさんにどう言ったらきちんと仕事をしてもらえるの?」とか、まさに現場のお悩み相談です。
この元気な母さんたちが、「とちおとめ」を支えているのですね。
 毎日仕事に追われる日々ですが、ワイワイさわげる仲間がいるって事はうれしいことです。
(五月女)


2/21付
 久々に訪れた春の明るい陽光に背すじを伸ばし、深呼吸!!庭の柿の木の裸枝に一羽のシジュウカラ。チチーッと相棒を呼ぶのにせわしない。思わずカワイイー!!きょうも頑張るゾーとの思いに。
 寒さで延び延びになっていたネギの種まきもやっと重い腰を上げ、ハウスの中の草取りや清掃もなんとか終り、いざ本番。年とともに何事にも集中力が衰えて、昨今は自分を叱咤激励しながらの仕事です。
 今年は石川啄木の没後百年だそうです。「こころ良く我に働く仕事あれ、そこを仕遂げて死なむと思ふ」私たち百姓には、こんな時世だからこそ、重く、深く心に響きます。
 東北の津波による塩田や福島の土壌汚染など、先の見えない未来に思いをはせ、一日も早い除染と全面賠償を願ってやみません。
(猪鼻)


2/29付
 一年中忙しい野菜農家にとっても、2月から3月にかけては少し余裕のできる時期でもありますが、仕事以外の面で結構忙しい時期でもあります。それは各種団体の総会や、総会を兼ねた一泊旅行が多く、日頃休みのない我々にとっては楽しみのひとつでもあります。
ただ、雪の心配のある東北方面は避け、伊豆や房総方面が多くなる傾向があり、昨年の大震災以降、どうしても東京を通過して南に行くコースには不安を感じてしまいます。
オリンピックよりも、もっと防災対策に金をかけてもらいたいです。
(塚原)


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