農業風景の日常詩
あぜみち・22
   

9/6付
 暑かった夏ももう一息で終わりそうです。
 我が家では苺の定植が始まりました。暑い中、腰をかがめる重労働が続きます。それでも今年は、いつも通りに農作業を続けていけるありがたさをしみじみと感じます。
心配していたお米も無事収穫、販売が出来そうです。
 人間の力は本当に弱い。不可能なことがたくさんあることを知らされました。これからまだまだ原発問題は続きそうです。開けてはいけない「パンドラの箱」はこれだったのかも知れませんね。
(五月女)
追伸
国母さんのお話、読みました。いつかは私たちも引退の時が来るとはおもっていますが・・・。国母さんのように自然に、力む事なく作物を作る姿が目標でした。これからも私たちに良きアドバイスをお願いいたします。



9/13付
 残暑厳しく、せみの鳴き声もにぎやかな初秋ですが、田畑を吹き抜ける風はここちよく、草かきの手を休め、フーッと一呼吸。気持ちいい。やっぱり秋です。
 大震災から半年、黄金色に穂をたれて収穫を待つ稲田も、やっと先日、市町村の放射性物質の検査も済み、"検出されず"と稲刈りが解禁され、ホッと一安心したところです。
 早稲の稲刈りをするコンバインの音も聞こえてきます。あとは我家の米の検査で出ないことを願うばかりです。豊作の稲田だけに!
(猪鼻)


9/27付
 先日の台風15号では、我家のナスも大きなダメージを受けましたが、土地改良区関連施設でも取水堰の周囲のブロックが壊されたり、用水路に大量の流木や土砂が流れ込んだために、通水不能になるなど、各所に大きな被害が出ている事がわかりました。
私も役員をしているため、今後の復旧作業が大変です。
 東北の津波の被害とは比べものにはなりませんが、改めて自然災害(特に水)のこわさを再認識しているところです。 (塚原)


10/18付
 空気が澄んで、キンモクセイの香りがただよって秋らしくなってきました。
 山々の紅葉の話題のあとテレビに映る被災地の方々。様々な問題に直面しながらも、少しでも明るい未来のために努力する姿に頭が下がります。
 津波も原発問題も3月11日には戻れない。これから先、私たち農家にとっても安心して食べられる作物を一日でも長く生産できる、これが願いです。
 今年も無事米の収穫が終り、販売ができること、本当にありがたいと感謝しています。
 汗を流しながら苺の手入れに追われる日々、幸せなんですね。
欲張らない、欲張らない。
(五月女)


10/18付
 稲刈りも、コンバインの故障もありながら何とか終了し、放射性物質も不検出とのことでホッとしているところです。
 今はネギの出荷作業に日々追われています。まだまだ放射能汚染の不安はありますが・・・。
 秋は訪れ、冬支度もそろそろ始める頃。震災復興と言いながら、消費税増税計画、さらにTPPを強く押し進めようとやっきな政府に被災者はもちろん私達の声はまったく無視、国民の1%の人達の利益しか見ないことに怒っています。
 何としても即刻中止、まで気を抜かず運動をすすめたい!
(猪鼻)


10/25付
 昔から「猫の目農政」と言われるほど、一貫性を欠いた農業政策に農家は振り回され続けてきましたが、ここに来て急に取り上げられる様になったTPP参加問題。
勿論私達農家は大反対ですが、11月に開かれるAPEC首脳会議迄に果たして結論が出るのかが疑問です。
 日本の一戸当り500〜1000倍もの耕作面積を有する国と同じ土俵で戦えというムチャクチャな理屈には呆れるばかりです。
(塚原)


このページの最初へ

前ページへ
次ページへ




私たちのモットー
主な生産野菜





農事組合法人栃木産直センター