ジンバブエ編−第2話 ビクトリアの滝は、今日も雨だった・・・
  ホテルにチェックインして荷物を片づけていると、13時前になってしまった。午後からの
 ビクトリアの滝観光への出発は13時30分の約束なので、あと30分ちょっとしかない。
 しかし、このまま行くのも空腹でつらいので、ホテルのレストランで軽く食事をとることに
 する。メニューを見ると、ハンバーガーがあったので、それを頼んでみる。ただし、調理に
 時間がかかるといけないので、13時30分までに出来るか尋ねてみると、しばらくして
 無理との返事。サンドイッチなら間に合うと言うので、それを頼む。ウェイターは急いで
 作ると言ってくれた。おかげで、13時20分頃にはテーブルにのっていた。

  いよいよ、ビクトリアの滝観光へ出発だ。途中、RAINBOW HOTEL によって、先ほどの
 2人組を加え、マイクロバスで向かう。バスが滝近くの駐車場へ到着すると、さっそく傘や
 カッパのレンタルをやっている兄ちゃん達が群がってきた。そう、滝の水しぶきで濡れる
 ため、防水対策が必要となるのだ。幸か不幸か、このメンバーは、みな雨具の準備が
 出来ていたため、借りる者はいなかった。ゲートを入り、滝の説明が書かれた小さな
 建物を抜けて道を先に進むと、滝の轟音が間近に聞こえてきた。滝を見るポイントは
 いくつもある。なんせ、その幅1708mもあるのだから。滝は、島によって分割されており
 一番手前(ジンバブエ側)の滝(デビルズ・キャタラクト)は、最初は斜面になっていて、
 途中から岩にぶつかりながら落下するようになっており、流れ落ちていく水がまるで
 割れたガラスのようにはじけ飛んでいる。さらに中央の方へ進むと、断崖でまっすぐ落下
 するような滝(メイン・フォールズ)になっており、滝つぼまでの高さもより高くなってきた。
 一番落差の大きいところ(レインボー・フォールズ)では、最高108mもあるそうだ。落下
 した水はしぶきとなって舞い上がり、滝つぼどころか滝の上部まで真っ白に覆い隠す
 ほどだ。上空まで上がったしぶきは、まるで雨のように降ってくる。これは雨具が必要な
 わけだ。

デビルズ・キャタラクト前にて

  遊歩道の最後には、ザンベジ川にかかる、国境の橋が見える。この橋は、その長さや
 高さだけではなく、世界一高いバンジージャンプの実施場所としても有名らしい。ぼく達が
 見たときは、バンジーを終えた人が、ゆっくりと吊り上げられていくところであった。実は、
 このバンジージャンプに、Kさんが挑戦する予定だと言う。過去にもバンジージャンプや
 スカイダイビングをやったことがあるそうで、今度のジャンプをすごく楽しみにしているとの
 こと。これがぼくなら吊り下げられるだけでも、お断りなのだが・・・
  滝観光を終え、来た道を戻っていると、背後から汽笛が聞こえてきた。国境にかかる橋
 には鉄道も通っており、そこに汽車が来たらしい。残念ながら、音が聞こえるだけで、姿は
 見えなかった。
  車へ戻りながら、カッパを脱ぐ。さすがに、きっちりとカッパに覆われていた部分は無事
 だが、ズボンの膝から下や靴はびしょぬれである。これが、当初の予定通り明朝の行程
 だったら、最悪、濡れたまま飛行機に乗らなければならないところだった。変更になって
 良かったと思う。

ビッグ・ツリーの前で  車で宿へ戻る途中、ビッグ・ツリーと
呼ばれている大きなバオバブの木の下で
記念撮影。その太い幹は、人間が手を
つないでも、20人くらいは必要なほどだ。
 どこでも同じだが、落書きと言うか、
名前を彫られたあとがあるのが、残念で
ある。



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