加藤清政

　長野県上水内郡安茂里村出身。警視庁警部亀戸分署長を務めた加藤六之助・房恵の子。
　1940(S15)法政大学法文学部卒業。東京市に入庁し城東区役所、神田区役所に勤務。戦後、千代田区役所主事をへて東京都庁職員労働組合（都職労）青年部長を務める。'47千代田区議会議員に立候補し当選し3期つとめる（〜'59）。'58紺綬褒章。'59東京都議会議員に転じ当選し4期つとめる（〜'72）。'70藍綬褒章。
　'72都議を任期途中で辞職し、第33回衆議院議員総選挙に旧東京1区から日本社会党公認で出馬し当選。'76再選に失敗し落選。この時の旧東京1区の当選者は麻生良方(9-1-13)、与謝野鉄幹・晶子夫妻（共に11-1-10-14）の孫の与謝野馨（賢崇寺）、大塚雄司。落選後も旧東京1区からの出馬を希望したが、横浜市長を辞職した飛鳥田一雄 社会党委員長の出馬に伴い立候補を断念。'80 第12回参議院議員選挙に鞍替えし社会党公認で出馬したが落選。一連の落選により加藤の支持者らによる飛鳥田への反発を強め社会党を離党した。
　'81自民党推薦で第5代東京都千代田区長選挙に出馬し当選し、自民党に入党、2期8年つとめた。全国連合戸籍事務協議会会長。'88勲3等旭日中綬章。'89(H1)区長勇退により千代田区名誉区民が贈られた。これは初の名誉区民称号生前贈与となる。従4位。享年78歳。

＜『現代物故者事典1994-1996』など＞

＊墓石は和型「加藤家之墓」。裏面は「昭和五十六年九月 前衆議院議員 千代田区長 加藤清政 建之」と刻む。墓所右側に墓誌が建ち、両親の刻みの後に清政の略歴などが刻む。戒名は大聖院殿治徳政鑑大居士。妻は美江子。墓誌の最後に「昭和六十三年十一月三日 従四位 勲三等旭日中綬章」と刻む。

麻生良方、 与謝野鉄幹、 与謝野晶子