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喫煙予防&禁煙推進シリーズ

第7回(最終回)  僕の初めと終わり A

2002年度 最後(57枚目)の手紙  2003/03/20

2002年の5月20日に第6回を掲載した後、ずーっとほったらかしにしておきながら何故最終回に!?といぶかる人もいるかもしれませんが、昨日の3月19日は僕の「禁煙1周年記念日」だったのです。

僕が17歳だった高3から26年間吸い続けていた煙草を止めることにしたのは、去年の2月に入院した妻が、病床で僕の体と息子達の行く末を案じたことによります。仕事や家事や人間関係のウンザリを紛らわすのに煙草は必需品のようにも感じられていたのですが、少なくとも「次男が成人式を迎える日までは僕がちゃんと仕事をしていられるように」禁煙することを決めました。その節目に選んだのが、次男の16歳の誕生日だった去年の3月19日です。

ヤニのように染み付きこびりついた習慣を変えるには、「気合」だけで何とかなるはずはないので薬(ニコチンガムのニコレット)の力を借りつつ禁煙しました。約3ヶ月後の6月中旬にはニコレットを噛むこともいらなくなり、今日に至るまで一本も吸っていません。で、体調はよくなったのかと言うと答えは「全然」です。

入退院や手術を繰り返しながらも何とか日々を過ごしている妻の看病のせいばかりではないのですが、以前していたジョギングやウォーキングをするゆとりがなくなって、体重10kg・ウエスト6p増で血圧は上下とも30oHgほど上がり、座っていても息苦しい時が増えました。それでも煙草は「一緒に過ごす人にとっても害になるから」止め続けているわけです。


高校卒業までに、みんなは18歳になります。一番早い湯浅理恵子はあと16日でその日を迎えます。18歳になってもみんなは選挙権も認められませんが、大型二輪や自動車の免許が取れ、遊技場や映画館などへの立ち入り制限が解除されます。

大人の都合や欲望(金銭欲や名誉欲や性欲)によって子どもが食い物にされてきた歴史や現実があります。それらからみんなを守ってきた法律の保護からみんなは外れ、「自分の判断と責任」が問われるようになるのです。

未成年者 喫煙 禁止法」や「未成年者 飲酒 禁止法」は20歳になるまでみんなを守りますが、18歳を境に「児童の権利に関する条約」「児童福祉法」「児童虐待の防止等に関する法律」「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰 及び 児童の保護等に関する法律」「京都府青少年の健全な育成に関する条例 」「少年法」などの法律は、もうみんなを守ってくれません。

大人は「常識」や「ルール」を守ることを子どもに要求しますが、本当は子どもの健康や成長とともに人としての権利を守ることが「大人の役目」です。その大人にみんなはなっていくのです。


誰かから「守ってもらう存在」から、自分が「大切な何かを守る存在」になっていくのがこれからの二年間です。一人の大人として、この地球に住む人類の一人として、一緒に何かを守り育てていく力を付けてくれる事を心から願っています。

2002年度京都女子高校2年1組学級通信「手紙」の最後を締めくくる新聞記事の切抜きを右に載せます。人の命と権利を守るためにたたかっている人が世界のあちこちにいることを忘れないでください。 click

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喫煙予防&禁煙推進シリーズ

第6回   僕の初めと終わり @

2002年度 18枚目の手紙  2002/05/20

僕が高校三年生になった春、母親が3ヵ月ほど入院してしまいました。脊椎にできた腫瘍を切除する手術は結構大変でしたが、幸いにもそれは良性の腫瘍だったので、72歳になった今も、割合元気に過ごしてくれています。母の入院中、父と妹との三人分の食事は僕が作っていました。その時買った主婦の友社の「毎日のおかず」という本は、大学の下宿時代も含め、今日までずっと役立っています。

そんなある日、父親との間でちょっと事件≠ェ起きました。ある日曜日の午後、僕は父親からタバコを吸っているのか?と問われました。本当に吸っていなかった僕が否定すると、父親は僕の部屋でタバコの箱を見たというのです。僕はすぐに思い当たり、それはチョコレートだと答えました。

僕の留守中、本棚の本を探しに部屋に入った父は、机の上にあった不二家の「シガレット・チョコレート(タバコそっくりのケースの中にタバコのように紙が巻かれたチョコレートが入ってました)」を見つけたのです。

僕の説明を聞いて父は何やら間の悪そうな表情で、「これから誰かに誘われて吸うようなこともあるかもしれんが、吸わんで済むものは吸わん方がいいから、できるだけ吸うな」というようなことを言って、それでおしまいになりました。これが、僕と父との間で交わされたタバコに関する最初で最後の会話です。

しかし、夏が過ぎて秋風が身にしみる頃、僕は毎晩家を抜け出して近所の河原を散歩しつつ、月の光にきらめく川の流れをみつめながら一服≠オていました。誰かに誘われたわけでもなく、カッコをつけたかったわけでもありません。

そのころ、僕は勉強が思ったようにはかどらない焦りや、自分の将来に対する不安で悶々としていました。日曜日は家にいると苛立つので、一人で名古屋駅のコンコースや名古屋空港の送迎デッキ、名古屋港の埠頭をブラブラし、ビルの谷間の公園のベンチで昼寝をし、本屋で立ち読みをして夕方遅く家に帰って来たりしていました。

海や空や人の流れを眺めつつ、「誰にも知られぬどっか遠くに行きたい」とセンチメンタルな気分に浸ってはため息ついていたのです。

そんなある晩、勉強してても落ち着かず、窓の外に見える月の光をぼんやり眺めていた時、ふいに煙草でも吸うか≠ニなったわけ。100円玉2枚と台所の小さなマッチ箱をジャンパーのポケットにいれて家を抜け出し、角の自動販売機で一箱買って、川のほとりでおもむろに火をつけました。

誰か≠意識していたとしたら、タバコを吸っていた連中は、大抵その頃登場したばかりの「セブンスター」を吸っていたのに対して、僕はコバルトブルーのパッケージの「マリーナ」か、沈んだ赤地に金の桜が浮き上がる「チェリー」を選んだことでしょうか。

ただそれで、何が慰められる事もなく、良くない習慣が一つ増えたにすぎませんでした。

それから26年間、タバコの銘柄はいつしか「ピース」に変わっていましたが、父のいう「吸わんでもいいもの」を吸い続けました。長男が生まれた時は、子どもの眠る部屋では吸いませんでした。でも次男が生まれた時には、子どもを抱っこしてミルクを飲ませながら吸ってました。

つづく
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第5回   我が家のスタートライン

2002年度 17枚目の手紙  2002/05/16

個人面談準備用紙の保護者面の問い(8)のBは喫煙に関する質問でした。

「a お嬢さんは喫煙の経験がありますか?」の問いに対する答えは、今日までに提出していただいた8通に限れば、全部「ない」でした。

しかし、「b お嬢さんの喫煙や禁煙に関して家族で話し合ったことはありますか?」の問いに対しては、「ある」が2人、「ない」が3人、「一般的な話はしたことがある」が3人と三つに分かれました。

ひょっとしたら、家によっては仮に娘がタバコを吸っていても、それを正直に担任に言う親なんているのかしら≠ニか、もし、吸っていることを学校が知ったらどうなるのかしら≠ネどという話が出たかもしれませんし、ひそかに心配された親御さんがいらっしゃると思います。

喫煙について言えば、右に紹介した記事にもあるように高校3年生までに女子の40%が喫煙経験を持っており、妊娠がわかっても喫煙をやめられない女性が22%もいるという調査結果があります。

ならば京女生の何割かが喫煙をしていてもおかしくないし、今後吸う人がいて禁煙に苦労することが予測できます。そうした現実を土台に、今は誰にどんな援助が必要か≠ニ発想することが、本来的で自然なはずです。

しかし、多くの学校では、授業料や税金を納めている親の心配や、成長を援助されるはずの子どもの課題が横に置かれて、学校の秩序≠ホかりが先に立ちがちです。
改善すべき子どもの課題≠ノフタをし、それが世間の問題≠ノなれば罰だの処分だのを振りかざして切り捨てることも珍しくありません。だからこそ、親御さんの疑心暗鬼も生まれるのでしょう。

だからこそ、喫煙に限らず様々な課題に対して我が家のスタートラインは何か≠それぞれの家で話してもらい、その時々に一番いい手立てをとってほしい。そして私は、教師という立場でそのお手伝いをしたいのです。
もし、吸っていることを知ったなら、禁煙できるような援助をできる限りすること以外に何もありません。

大切なのは、家でも学校でも、求める人と求められる人とがちゃんと話せる。必要なときにちゃんと向き合える。そうした関係を作っていくことだと思っています。

進路や何やらいろんな課題があります。そこで次回シリーズ第6回に、私自身の吸い初めと吸い終わりについて語って、このシリーズを一旦閉じようと思います。
つづく
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第4回  米国禁煙プログラム


2002年度 13枚目の手紙  2002/05/07

「喫煙を防ぐにはどうしたらよいか。それは、吸いはじめさせない”ことが重要。ニコチン依存におちいってから禁煙しようと努力しても、それは容易なことではないのです。」という欧米諸国の「喫煙防止プログラム」から効果的な喫煙防止教育のすすめ方を紹介します。

これは親や教師のために作られたものですが、みんななりに「何が本当の問題なのか」を考える手がかりにしてもらえれば幸いです。

道徳に訴える方法ではあまり効果がない

 かつては、喫煙は非行の第一歩であるといったように教えたり、道徳に訴えることも行われました。しかしこの方法では、実際に喫煙行動を変えさせるには、あまり効果的でないことが知られています。

誘惑に対処する方法を教える

青少年の喫煙を開始する時期を早めたり、助長させるのは、友人や家族などまわりの人間や、マスメディアの誘惑の影響が大きいのです。家庭において喫煙を助長しないように努めるとともに、こうした誘惑にうまく対処する方法を教えることも大切です。

喫煙がいま自分のからだにどんな影響があるかを教える

 子どもは、おとなと比べて、自分の現在の状態のことを主に考えます。ですから、喫煙と肺がんの関係など長期間の喫煙によって生じる害についての知識を教えることも重要ですが、それとともにたばこをすうとすぐ、血圧が上がる、血管が収縮する、心臓がどきどきするなど、自分のからだにあらわれる急性影響を強調するほうが効果的といえます。

主体的に意志決定させる

一方的に教えこむのではなく、家族で喫煙について話し合ってみることも大切でしょう。自分は喫煙をしないのだという意志決定ができるよう配慮することも効果的です。

生活技術を習得させる

 青少年は、まわりの人やマスメディアなどの社会的な影響をうけやすく、誘惑に対して、不安がつのったり、自信を失ったりしがちです。そこで、自尊心、自信を高めるために、意志決定や自己主張する技術、意志を伝達する技術、ストレスを処理する技術など、生活技術を教えることも必要だといわれています。

つづく
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第3回  女性と喫煙

2002年度 9枚目の手紙  2002/04/24

第2回では、未成年者の喫煙がいけないのは「ルール違反で罰せられるから」ではなく、「大人以上に健康を害しやすいから」だという説を紹介しました。さて、今回はみなさんが未成年者であると同時に「女性である」という面からタバコがいけないわけ=害を見ておきましょう。

以下は厚生労働省のホームページから転載しました。

1 肌荒れ・シミ・そばかすは大丈夫?

美容の大敵!!たばこを吸うと血管が収縮し、血行が悪くなったり、また、メラニン色素の代謝に関係するビタミンCを体内で消費させたりと、肌が荒れたり、シミ・そばかすになりやすくなります。


2 歯周疾患

ヤニ・歯の黄ばみ・口臭・歯周病は気にならない?

たばこを吸うと、歯肉へのメラニン色素の沈着や、歯へのタールの沈着をおこしやすく、さらに、たばこを吸わない人に比べて、歯肉炎などの歯周疾患にかかりやすくなります。


3 妊娠・出産への影響  妊娠への影響は?

喫煙により不妊の危険性が高まるという海外の報告があります。また、経口避妊薬(ピル)を服用している場合、喫煙によって虚血性心疾患にかかる危険性が高くなるという諸外国の報告があります。

 @流産や早産がおこりやすくなる?

・たばこを吸っている妊婦は、吸わない妊婦より、1.5倍ほど、自然流産しやすくなり、1.4〜1.5倍ほど早産しやすくなります。また、吸う本数が増えるほど、早産しやすくなります。
・たばこを吸っている妊婦は、吸っていない妊婦より、1.2〜1.4倍ほど、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と生後1週間未満の早期新生児死亡)が高くなります。


 A 小さい赤ちゃんが生まれやすい?

・たばこを吸っている妊婦から生まれた子どもの出生時の体重は、たばこを吸わない妊婦から生まれた子どもに比べて平均200g軽く、また、出生時の体重が2500g以下の低出生体重児が生まれる頻度が約2倍ほど高くなっています。
このような影響は、たばこ煙中のニコチンと一酸化炭素によって胎児と胎盤系が低酸素状態になったため、胎児の発育障害が引き起こされるといわれています。

 B 今から禁煙しても遅くない!?

妊娠前に禁煙した場合、子どもの出生体重は、たばこを吸ってない妊婦と同じレベルになります。妊娠初期に吸っていても、妊娠3〜4カ月までに禁煙すると、低体重児のリスクがたばこを吸っていない妊婦のレベルに近づきます。早産、週産期死亡についても妊娠初期に禁煙すればそのリスクは下がるとされています。 



4 骨量の減少

閉経が早くくる!骨粗しょう症にもなりやすい!?
たばこを吸う人は、吸わない人に比べて、1〜2年閉経が早く、また、加齢にともなう骨量の減少も大きいという報告があります。閉経が早いと、骨粗しょう症に対して予防的な役割を果たすとされている女性ホルモン(エストロゲン)が低下し、骨量の減少を早め、骨粗しょう症の発症につながると考えられています。

つづく
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第2回  青少年と喫煙

2002年度 8枚目の手紙  2002/04/19

第1回では「未成年喫煙禁止法」を示し、法律上誰がどのように罰せられるのかを紹介しました。その時、とても大事なことに気付いて素朴な疑問を持った人がいます。「法律にはなんで吸ったら開かんのか書いてへん!」ということです。

法律は人殺しの罪を負ったものに対して死刑を言い渡すことはあっても、なぜ人を殺してはいけないのかを説明していません。

そして、法律には罪を犯したものがどのように立ち直れるのか、再び罪を犯さないためにはどのような援助が必要なのかは書いてありません。それが法律=ルールの限界です。

なぜいけないのか、どうしたらよいのかは基本的に「倫理」や「道徳」や「科学」の問題であり、「教育」の課題です。そして、「その子」がいけないということは知りつつもやってしまうのはなぜかを、その子や一緒に暮らす家族やクラスメート共に考え、そこから抜け出すために必要な援助を行なうのが学校の役目でしょう。

  そこで、今回はまず、「いけないわけ」を整理しておきましょう。


健康ネットの「健康づくり情報」(http://www.health-net.or.jp/kenkozukuri/index.html)では、喫煙によるさまざまな健康への悪影響を指摘しています。
 なかでも青少年の喫煙は次の3つの理由から特に重要だそうです。

(1)青少年期から喫煙を始めた場合のほうが、成人してから喫煙を始めた場合よりも有害性が強く、将来、がんや心臓病、胃・十二指腸潰瘍、慢性肺疾患などで死亡する危険性が高くなる。

(2)青少年期に喫煙を始めると、比較的短期間のうちにニコチン依存におちいりやすく、生涯にわたる喫煙習慣のもとになることが多い。

(3)喫煙をする青少年は、シンナーや覚せい剤などの薬物の乱用へとすすむ場合がある。

なぜ青少年の喫煙を防止する必要性があるのか
      たばこは、依存性をもたらすほか、さまざまな健康への影響を与えます。

1 青少年の喫煙とニコチン依存

喫煙習慣は段階的に形づくられていく

  喫煙習慣は、次のように、大きく4つの段階をへて形づくられていきます。

    第1段階:喫煙に対する態度の形成(喫煙に対して肯定的な態度を持つ)
    第2段階:喫煙の初体験(喫煙を初めて経験する)
    第3段階:試し喫煙(喫煙を試し始める)
    第4段階:常習的喫煙(喫煙が習慣化し、毎日のように吸う)

初体験から常習喫煙にいたるまでは、個人差はありますが、十代の喫煙者の多くは、比較的短期間のうちに、ニコチン依存におちいり、やめようとすると成人の喫煙者にみられるようなニコチンの離脱症状いわゆる禁断症状)がみられることが知られています。

ニコチンは、からだとこころの両面で依存におちいらせる

たばこに含まれるニコチンは、へロインやコカインと同じように、依存性があり、精神的依存(ニコチンを求めるこころ)と身体的依存(ニコチンを求めるからだ)におちいらせる性質があります。

喫煙が常習化すると、ニコチン依存から抜け出す(禁煙する)ことはかなりむずかしいのです。ですから、喫煙が習慣化する前に、青少年の喫煙を防止することが重要なのです。


2 青少年の喫煙が健康におよぼす影響

  • 喫煙で急性にあらわれる影響 たばこを吸うとまもなく、心拍数の増加、血圧の上昇、皮膚温の低下などがおこります。また、せきやたんがでやすくなる、運動時に息切れがするなどの症状や肺機能の低下が、比較的早い時期からでやすいことが知られています。
  • 青少年期から常習的に喫煙していると、がんや心臓病で死亡する危険性が高くなる たばこは、がんをはじめ肺気腫などの慢性肺疾患、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、胃・十二指腸潰瘍などの病気と深い関係にあることが知られています。喫煙を開始する時期が早ければ早いほど、こうした病気で死亡する危険性が高くなります。
わが国の調査では、14歳以下で喫煙を開始した場合に、がんや虚血性心疾患による死亡率が特に高くなることが示されています。また、肺がんについては、総喫煙本数ではなく、喫煙を開始した年齢が早いほど死亡率が高いことも知られています。

このほか、たばこの煙は本人だけでなく、まわりの人の健康にも悪い影響をあたえます。


つづく
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第1回  未成年者喫煙禁止法

2002年度 7枚目の手紙 2002/04/19

先週末から校内での喫煙の「問題」を指摘し、先生方がトイレなどを巡回している話などをしました。が、昨日の朝もトイレの奥のBOXがタバコ臭かったという話を聞きました。

本当は、「本当の問題は何なのかを問題にすること」を忘れたまま「とんでもないことだ」と騒いでいても仕方がありません。そこで、この手紙で何が問題なのかを一緒に考える材料を提供していきたいと思います。

吸ってる人、吸ってた人、吸うかもしれない人、吸ってる人を気にかけてる人etc. できれば、保護者の方もご一緒頂ければ幸いです。

まず、今回は法律のお話。私たちは法治国家≠ノ住んでいます。社会の秩序を「暴力ではなくルールによって保とうとする社会」です。ですから、自分たちの国のルールが何か、正確に知っておくことはとても大切なことです。

タバコについて「法律で、未成年者は吸ってはいけないことになっている」と言う話は誰もが知っていますが、どのような法律なのかを正確に知って言う人は少ないと思います。

そこで、明治33年に定められ、一昨年罰金が増やされるなどの改正が加えられた「未成年者喫煙禁止法」を紹介します。同じ時に「未成年者飲酒禁止法」も改正されたので、あわせて紹介します。

法律の条文は読みずらいので分かりにくいかもしれませんが、要するに禁止されているのは未成年者ですが、罰せられるのは親やお店の人だということです。また、条文中の「科料」というのは20円以上4000円未満の罰金のことです。

 未成年者喫煙禁止法 

明治33年3月7日法律第33号
改正 平成12年12月法律第134号

[未成年者の喫煙禁止]
第1条  満二十年ニ至ラサル者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス

[煙草及び器具の没収]
第2条 前条ニ違反シタル者アルトキハ行政ノ処分ヲ以テ喫煙ノ為ニ所持スル煙草及器具ヲ没収ス

[親権者の処罰]
第3条
1 未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者情ヲ知リテ其ノ喫煙ヲ制止セサルトキハ 科料 ニ処ス
2 親権ヲ行フ者ニ代リテ未成年者ヲ監督スル者亦前項ニ依リテ処断ス

[販売者の処罰]
第4条 満二十年ニ至ラサル者ニ其ノ自用ニ供スルモノナルコトヲ知リテ煙草又ハ器具ヲ販売シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス

[両罰規定]
第5条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ刑ヲ科ス


  未成年者 飲酒 禁止法  

 大正11年3月30日  法律第 20号
  改正   昭和22年12月   法律第223号
改正   平成12年12月   法律第134号

〔未成年者に対する飲酒の禁止〕
第一条
1 満二十年ニ至ラサル者ハ酒類ヲ飲用スルコトヲ得ス
2  未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者若ハ親権者ニ代リテ之ヲ監督スル者未成年者ノ飲酒ヲ知リタルトキハ之ヲ制止スヘシ
3  営業者ニシテ其ノ業態上酒類ヲ販売又ハ供与スル者ハ満二十年ニ至ラサル者ノ飲用ニ供スルコトヲ知リテ酒類ヲ販売又ハ供与スルコトヲ得ス

〔酒類及び器具の没収・廃き等の処分〕
第二条 満二十年ニ至ラサル者カ其ノ飲用ニ供スル目的ヲ以テ所有又ハ所持スル酒類及其ノ器具ハ行政ノ処分ヲ以テ之ヲ没シ又ハ廃棄其ノ他ノ必要ナル処置ヲ為サシムルコトヲ得

〔罰則〕
第三条
1  第一条第三項ノ規定ニ違反シタル者ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
2  第一条第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ科料ニ処ス

第四条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ前条第一項ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同項ノ刑ヲ科ス


つづく
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