雑記(日記?)
9月28日(金)
くもり→晴れ

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「アルバイトが終わった日」

今日で紀伊国屋ブックセンターのアルバイトが終わった。
えーと、1年と10ヶ月くらいかな? あれ? もっとやったような気もする。

一旦は募集を見て自分で応募したものの、そのときは仕事の時間と自分の空き時間との
折り合いがつかず断念。
数ヶ月後、学科の酒の席で、招待され機嫌よく酔っぱらっていた店長に挨拶しビールを注いだら
「君、来れない? 今、人が足りなくてさー」
と声をかけられたのが、思えばこのバイト開始のなれそめだった。
……酒かよ。

普段はもたもた仕事をしていると思うけれど、ひとつひとつの作業を無意識に効率よくこなせる
くらいには功夫を積んだみたいだなと、今日、手に馴染んだひとつひとつの作業を意識化しながら確認した。

密かに、ハンディスキャナを使った書籍の返品業務とタッチタイプでの(←ミソ)加算器の入力は、
バイターの中で最速を自負してみたり……。
でも、速い部分は確かに効率的に速くこなせているようでも、その「つなぎ」の作業をの〜んびりやるので、
結局はそれなりに時間をかせいで時給をかせぐというか何というか。結局駄目じゃん。(時間稼ぎのつもりは、毛頭ないんだけけれど。^^;)

仕入れの検品では、全国各地で店長を数多く務めてきたという長老・百戦錬磨のIさんの猛烈な速さには、
結局、及ぶことができなかった。あたりまえだけど。ちとくやしい。

書籍や雑誌や文庫の検品や返品をやっていて、ふと目に留まる本がある。
一期一会。
それが、このバイトの醍醐味だった。
売れずに返品となった本の中から、宝を掘り出してみたり。

今日もこれに恵まれ、溜まりに溜まった文庫の返品作業をしながら、4冊ばかり、
今の自分に合致した本に出くわし、抜きとってバイト終了後にレジに持っていった。
餞別(という割には、自分に向けた買い物だが)のような気持ちもあった。

いい人たちの間で、いい仕事に恵まれたなと幸せに思う。
関わった人と、いろいろなめぐり合わせに、感謝。


* 今日買った本。約1ヶ月前の棚卸しのバイト料で購入。本を買うのは久しぶりだ。 *

  • 『ビリーの森ジョディの樹 第1巻』 三原 順、白泉社文庫
    なんとも良さそうだった。これは是非読んでおきたいと感じた。
    ちょっと古い感じ("花の24年組"系統の作風)の少女漫画のなかでも好みのタイプ。
    人物や背景の丁寧な描き込みにも強く惹かれ、この絵の表現を自分のものにしたいと思った。

  • 『二十一歳の父』 曽野綾子、新潮文庫
    ちょうど今の自分に読ませたい小説だった。
    「わらしべ長者」で語られるような、自分とものとの出会いやね。

  • 『船乗りクプクプの冒険』 北杜夫、新潮文庫
    やっぱ北杜夫でしょ。
    北杜夫は文庫を買い漁って読みたいものだと今日あらためて思ったが、この1冊をこの機会に。
    紹介文を見たらとても面白そうだったし、
    自分もこれからものを書きたいのでその養分にと思い、ますます読みたくなった。

  • 『流しのしたの骨』 江國香織、新潮文庫
    江國香織は以前から気になっていた作家。
    この作品のタイトルは何かそら怖いような印象で気になっていた。
    そしたら、一家族「の、晩秋から春までの出来事を静かに描いた、
    不思議で心地よくいとおしい物語(裏表紙の紹介文より)」だという。
    ものすごくそそられた。読まずにはいられない。

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