>> 第11回 / 終末に至る病






 無事に「ノドの書」と思しき石版の情報を得た吸血鬼たちは、すぐに帰路へつく事となった。
 あるものは才覚ある従者を伴って。
 また、あるものは友の笑顔を望んで。
 それぞれの思いを胸に夜の空を飛び立ち、故郷へと戻ってきた。

 街には密かに、だが確実に蝕まれている事に気付かないまま……。





フィオナ : こんばんは。


ST : こんばんは! さて、問題なければはじめちゃいますぞ~。


ヴィクター : はーい!




 【その劇場にて】




ST : ──そして別れと出会いのうちに、ひとつの史劇は終わる。


 さて。砂の街を発ち、コンクリートの街へと戻ってきた皆さん。
 残り、すべきことはあと二つ。

 一つ、青年に新たな名と生を与えること。
 一つ、公子に顛末を報告すること。


 どちらを先にする? 報告と許可という意味でいくと、公子のほうが先かな?
 もちろん、他にやりたいことがあればそれでもいいよ。



フィオナ : まず報告でしょうか? ついでにその場で、新たな従僕を得る許可も得るということで。


エルヴィン : 出かける前に食事してから行くんでまっててくだされ……! もうイベント的にはないかなーーと思うけど、何かあったら流石にヤバみが強いので!


ヴィクター : お食事がお先かな?


フィオナ : 了解です。確かに残りブラッドプールが3は危ない



エルヴィン : エルヴィンは、ちゃっちゃと食餌を済ませてから行こうと思います。大事はないと思うんだけど、3はちょっと危険がアブない。


フィオナ : こちらも食事を手早く済ませに行きます。


ST : なるほど。では餌をとる場所を宣言ください。


エルヴィン : 人が多そうな繁華街で、影に隠れて少年趣味の顔を探します。 「はーい、おにいさん、どう?」 って、即オチ2コマで落ちそうな顔で。(?)


フィオナ : 時間を掛けたくないのと、トラブルを避けるために信者の多く居住する場所に向かいます。


ヴィクター : あまり人がいなさそうな路地裏で、できればおっぱいのおおきいおねえちゃんを食べたいです。いなかったら男で……。


ST : なるほど。……まず、エルヴィンくん。知覚難易度6


エルヴィン : 5b10>=6 知覚5、ダイスはあってるかな。(ころころ) DiceBot : (5B10>=6) → 4,6,7,9,8 → 成功数4


ST : エルヴィンくんは華麗にちょっとイケオジなおじ様を捕獲した。ダイス1個ぶんの血を得られる。


エルヴィン : 1d10 イケオジの血~♪ (ころころ) DiceBot : (1D10) → 10 ……あ、10面でよかったです? なんか殺すくらい吸っちゃったよ!



フィオナ
 : 10ポイントって上限突破してますね。


ヴィクター : やばいやーつだ!


ST : あ、10面で合ってます。上限突破はできないので最大値になるね。複数の餌を捕まえたのだろう。おじ様たちの間を渡り歩くえるえるくん……。


エルヴィン : 吸われたい人の多い人が集っていたんだ。(違) BP3 → BP10(最大値)

 では、イケオジが……こう、吸い尽くされて、エルヴィンつやつや…… 「次はもっと激しくしてよね!」(意味深) で、皆の元に戻ります。 大勝利エルヴィン。


フィオナ : イケオジは一人ではなかった……。


エルヴィン : 複数のイケオジを次々と骨抜きに……。(ヤバそうな絵ヅラだなぁ)


ヴィクター : 魅惑のエルヴィンくん。



ST : あと、フィオナさんは<選り好み>があるのを前回考慮し忘れていたので、今回は考慮します。


フィオナ : 把握しました。


ST : フィオナさん、<知覚>で難易度…… そうですな、<郊外>あたりかな。難易度7<餌>のLvをダイス数に加えてよい。ただし、<選り好み>があるので、ダイス数を-2すること。

 もし、もっと高級な地域を狙うなら、難易度が8になる代わりにダイス数をマイナスしなくてよい。


フィオナ : では、今回は高級そうなところへ行きます。


ST : 何かの分野で優れた人間、何とは限らないけれど、がそういう地域には不自然にかき集められているだろうからね。


フィオナ : 4b10>=8 知覚+餌 (ころころ) DiceBot : (4B10>=8) → 10,8,8,3 → 成功数3 ……あれ? 意外といい出目だ。


ST : 案外、そういう地域には背徳的な快楽に耽溺する人間や、神に救いを求める人間が多いのかもね。フィオナさんはダイス1個ぶんの血を得られる。


フィオナ : 1d10 こちらも吸血。 (ころころ) DiceBot : (1D10) → 2 BP4→6


ST : フィオナさんの捕まえた獲物は、ちょっと残業が込んでいたようだ。少し血を得られた。


フィオナ : 相手が早く家に帰れるよう素早く血を吸い、安全なところまで送ってからその場を離れます


ST : やさしい。

 ヴィクターさんは路地裏で…… <知覚>難易度そのものは5一つでも8以上を出したらおっぱいのおおきいおねえちゃんをゲットしてよい。出なければ男だ。



エルヴィン : ヴィクターさんの判定だけ俺らと違う!?


フィオナ : さあ、どうなる?



ヴィクター : 知覚4か…… 4b10>=5 (ころころ) DiceBot : (4B10>=5) → 2,1,1,5 → 成功数1 (成功数0



エルヴィン : にゃーーーーん。


ヴィクター : 駄目……でした……


エルヴィン : 多分おっぱいの煩悩が……出ちゃったんだ……。


フィオナ : oh……!



ST : ウーン! 男しか捕まらなかった。男でもよければダイス1個分の血を得られる。


エルヴィン : ST、1が2つ出てて成功1だから、実質成功0で男すら見向きもしなかった可能性が! いや、普通男を惑わす方が難しい気がするけど!


ST : あっほんまや! 失礼、1に気づいてなかった。ヴィクターさんは男にすら(?)相手にされなかったようだ。路地裏でぽつんと立ち尽くす……。


ヴィクター : 駄目なのでは。(白目)


エルヴィン : かなCY


ヴィクター : 「チッ……」 と舌打ちしつつ、しょんぼりしょげてみんなの下へ帰ります……しょんぼり。


ST : さて…… それぞれの支度を整え、公子のもとに向かうということでよいかな? 公子は、一番最初にあなたがたと出会った、あの劇場で待っている。


ヴィクター : ヴィクターは大丈夫です。


フィオナ : 必要ならばヴィクターさんとエルヴィンさんを迎えに行きます。


ST : あとフィオナさん、青年はどうする? 連れて行く?


フィオナ : もちろん、連れていきます。


エルヴィン : (今日は飛行機じゃないのかなー) と考えながら、スマホを渡してしまったので新しいスマホをゲットしてていいですかね?

 時間がなければ、スマホの写真データだけもってる形になりますが。


ST : 狩りをしたし、スマホゲットするにはちょっと時間がないかな。さすがにスマホショップ深夜までやってなさそうだし。血族向けのスマホショップならやってるんだろうか……?


エルヴィン : 了解です。


ST : ──血の気のない受付を除き、人の姿のない劇場に。

 公子は、客席のひとつに座り、あなたがたを待っていた。
 「よい働きをしてくれたこと、感謝します。早速ですが、結果は?」

 突然本題に入られたことに、少し違和感を覚えるかもしれない。


フィオナ
 : 「はい、閣下。我らは街の長であるシェスト氏に接触し、最終的には平和裏にノドの書を見る許可を得ました」

 違和感を覚えつつ、公子に合わせて、こちらも本題に入ります。


ST
 : 「なんと……、それは素晴らしい働きです。あなたがたに依頼して、よかった」

 フィオナさんは、横に青年を連れているのに、公子がそれについて何も聞いてこないことにも違和感を覚えるね。


エルヴィン : (結果を急いでいるのかな? それとも……もう知ってる? うーん、公子様は温厚だし、シェストさんと交渉してる可能性はあるかな……)

 漠然と考えながら、ノドの書、その写真のデータが入ったメモリをポケットで弄んでます。これは、すこし様子を見てから出そうかな……。


フィオナ : ST、公子の様子について共感で何かわからないでしょうか?


ST : 共感か、では機知+共感難易度7を。


フィオナ : 5b10>=7 機知+共感 (ころころ) DiceBot : (5B10>=7) → 2,9,3,2,4 → 成功数1 危ない。


ST : では、フィオナさん── あなたは冷や汗をかくような心地を覚えるかもしれない。



エルヴィン : 冷や汗をかくような感覚? ……怒ってる? 公子さまが?


ST : 「異常なこと」 を察知して冷や汗をかくような感覚だね。


エルヴィン : ぽえー?



ST : 公子は、焦っている。声音を保とうとしてはいるが、内心、焦り、警戒している── ように感じる。

 公子ともあろうものが、「感情」を悟らせている。目の前の公子が少々温厚に過ぎる変わり者であることを勘案しても、それは異常なことだ。

 「……場所を変えましょう。こちらへ」
 劇場の奥へ公子は歩いていき、舞台袖へあなたがたを導く。


フィオナ : 「……公子閣下。我らが不在の間、何かおありでしたか?」 と気持ちゆっくりと進みながら聞きます。

 (この質問への閣下のお答えで、何かわかるかもしれん)


ST : 公子は何も答えず、あなたを奥へ導く。 「……こちらへ」 と、繰り返した。



エルヴィン : 何かいつもと違う! いわかん!


ヴィクター : 脅されてたり操られたりするのかな……?


フィオナ : ありえるから迷うんですよね……どうしましょうか?


エルヴィン : 公子レベルが操られる可能性はないと思うけど、何かこう脅されている方はありうるんだよね……公子レベルの人が操られてたらぼくらにはきっと手に負えない!


フィオナ : 操るほうは、一人になっているところを奇襲し、血を飲ませればあり得なくはないですが、可能性は低めですね



エルヴィン : 「……わかったよ公子さま、ぼく、先にいくね」 と、一番乗りします。色々考える事はあるけど、今は従っておこうかな。って気持ち。


ヴィクター : 「…………」 なんか違和感があるなーと思いつつも素直についていきます



エルヴィン : エルヴィンは、9割くらい 「公子が言うのも憚られ別室にまで案内するような事」 に対する好奇心で動いてます。

 が、皆さんはこう、後でもいいんじゃないかな、って……気持ちがある……前回「渡しちゃダメ」って言われてたのに渡してるやーーつ! だから……。



フィオナ : (迷うが、ここは進むべきか)「かしこまりました」 と言って、青年にも付いてくるよう促します。


ST : 青年は、ひとつ頷いてあなたについていく。

 ……通された先は、舞台袖を抜けた向こうの、小さな楽屋だ。赤い敷物が敷かれ、パイプ椅子が三つと、向かい合うように一つ準備されている。
 青年の分は想定外だったのでないが、隅にパイプ椅子が積んであるので出してきてもよい。


エルヴィン : 青年のために椅子を出そうとして…… (がたがた)(ごとん)(べしゃー) 「ぴゃー」


ヴィクター : 遠慮なくドカッとすわりまする。


フィオナ
 : 公子の許可が出てから、自分の椅子を青年に用意させ、彼をそのまま自分のすぐ後ろに控えさせます


ST : フィオナさんの行動が人を従える者ムーブで実によい。


エルヴィン : 「ぴやー……」


ST : 公子はあなたがたに座るよう促し、自分もパイプ椅子に座る。


フィオナ : 座る前にエルヴィンさんを少し手伝ってあげます。



エルヴィン : 手伝おうとしてダメだったえるえる。


ST : かわいい。



エルヴィン : ぴぃぴぃいいながらも、フィオナさんの従者さんにパイプ椅子をわたします。 「ぴぃ……どうぞ」


ST : 青年はフィオナさん、あなたに従い、椅子を用意してあなたのすぐ後ろに控える。

 パイプ椅子を渡されたとき、一瞬だけ青年がちょっと微笑んだ。


 ──準備が整うと、公子はひとつ咳払いをし、顔に出ていた焦りをひっこめる。
 「……失礼致しました。あの場で話せる話題では、ありませんでしたので」


エルヴィン : (……すこし落ち着いたのかな? ……さっきの部屋に盗聴器とかあった? うーん、盗聴器は吸血鬼らしくないか、吸血鬼はそんなに文明的ではないもんねー) と、まだのほほん。


フィオナ : (閣下が操られている可能性は低くなったな……)


ST : 「まず、……気が付かれていたのでしょうが、僕が焦っていた理由を開示しましょう」


エルヴィン : (固唾をのんで見守ってる)


ST : 「まず一つ。サバトの一派が、本格的に動き出しました。あなた方が前回、抑えて下さった血族を── リアニを確保した一件を通じて、彼らは<ゲヘナ>の到来を確信した

 「次に、あなたがたが不在の間に、版図に異常が発生しつつあります。これは彼らの動きによるものではなく── いえ、むしろ、この異常を持って、彼らは確信したと見られている」
 「元々、この版図は哀れなケイティフを受け入れ、住まうことを赦してきた。これは僕の個人的な志向であると同時に、彼らの崇拝を得、そして、彼らの指向を観察するためでもある」
 「ですが、」 
ここで公子はひとつ息をつく。

 「最近になり、彼らが力を増している。氏族なし、氏族なしのまま、ほかの血族にも迫る力を得るものがいる」
 「その中に──」
 「氏族なしのまま、<仔>をなしたものがいる」


 「フィオナ、あなたならご存知でしょうが、これは極めて異常なことです。ながらく変化のなかった血族の<血筋>のしくみが、変わりつつある
 「我々は全力をもってその血族と、<仔>を確保しようとしており、水面下でサバトの一派と鍔迫り合いになっています」
 「……これが、僕が焦っていた理由です。そして、あなたがたの報告を待ち望んでいた理由」


フィオナ : 「……まったくもっておぞましく、憂うべきことです。実は我らはつい先日、それに関わるかもしれない情報を得て参りました」


エルヴィン : (このケイティフの「異常」は、見てきたノドの書の話とは合致するねぇ)


ST : 「……報告を」


エルヴィン : 「せつめい、する? 実際に見てもらった方が早いかな?」 と、メモリだけ出します。誰かがスマホをもってれば……見れるよ! >ノドの書


ST 
: フィオナさんスマホもってる? 青年はもってない。


フィオナ : では、エルヴィンさんにスマホを渡しつつ、公子に 「この中にノドの書の画像が入っております」 と説明します。


エルヴィン : 「見て頂けたのなら、ケイティフの異常にも合点がいくと思うんだ……最も、公子さまは薄々この異常こそが、と……感じてたかもしれないけどね」 と、余計な事をいいます。(メッ)


ST : エルヴィンくんの言葉に、公子は小さく苦笑を漏らす。ノドの書の画像を見せる?


エルヴィン : エルヴィンは見せてOKです。ここで公子様が判定失敗するはずはない!


フィオナ : こちらも異論無しです。


ST : では、ちょっと画面が暗かったのか明るさを調整して…… その画像を見て、公子は眼を見開く。

 「ああ……、」
 「完全に合致します。<甦る>。<甦る>だけ、と、そう言うのですね」
 「野に火が放たれ、仮面舞踏会の秩序が崩れ、サバトの一派はその先に彼らの領土を得ようとしている」

 「ならば、我々は── <ひと>を率いるものとして、我々の領土を、その先に得ねばならない

 その一言は、ぞっとするほど低い声だった。<公子> かくあれかし、そんな声。

 「……よい働きをしてくれました、感謝致します。あなたがたは、また依頼すべきことがあるまで、休養を取っていて下さい」
 なお、「青年について聞くのすっかり忘れてる」と全員察知してよい。


フィオナ : 「ありがたきお言葉」 と言ったのち、青年のほうに目をやり 「閣下。ご紹介したい者がいるのですが、お時間をいただけますか?」


エルヴィン : (それほどいっぱいいっぱいなんだなぁ) と思って見てます。


ST : 「えっ? あ、はい。 ……失礼しました。どうぞ、その人間の件ですね?」


ヴィクター : (忘れられてる……)


エルヴィン : (今まで全然気にしてなかったのもスゴイね……これが敵だったらどーするんだろ)


フィオナ : 「……はい。この者は件の町で故あって私の配下となった人間でございます。閣下に、この者を私の従僕とする許可をいただきたく、ここに連れてまいりました」


ST : 「……」

 「……あなたはそれでよい、と判断したのですね?」 短い思案のあと、発されたのは、その一言だけだ。


フィオナ : 「私は、閣下のご許可さえいただけるならば、この者は血族の従僕として迎え入れるにふさわしい人間と判断いたしました」


ST : 「……許可致しましょう。か弱き子羊らを導く牧童、フィオナ。あなたの責任と、権利をもって、かの者を配下となすように」

 そして、青年に向けてひとこと発する。
 「配下よ、あなたの名は」

 フィオナさん、何かフォローする?


フィオナ : 公子が青年に質問しているので、割って入ることはしません。青年に答えるよう視線で促します。フォローは青年が答えたあとで。


ST : なるほど。では、青年は静かに首を振る。

 「名はない。これから、賜る予定だ」
 青年の口調はぶっきらぼうだが、公子はその答えに満足したらしく、ひとつ頷く。


フィオナ : 「お聞きの通り、この者には名がございません。戸籍も持ってはいないようです。つきましては私が名を付け、戸籍に関しては他の血族の方々の力もお借りしつつ用意しようと考えております」


ST : 「分かりました。 ……よろしいでしょう」 公子は頷き、他にはないか、と促す。


エルヴィン : エルヴィンは特にないので黙ってますね。


ヴィクター : ヴィクターも特にないので黙っておきます。



フィオナ : いかん。青年に 「名前、ジョナサンでいい?」 って聞き忘れた。仕方がない。青年にはサプライズですが、ここで名付けてしまいます。


エルヴィン : いいんじゃないかな? 気に入ってくれるよ! JOJOって呼ぶ? ……ジョナサン・ハーカーだったらJOJOって呼べないな。


ヴィクター : 良いと思いますぞ! ジョナサン!


フィオナ
 : あとでJのつくミドルネームかあだ名をつければ、ちゃんとジョジョを名乗れるはず!


ヴィクター : ジョジョめっちゃ吸血鬼に強そう……。


フィオナ : サバトとかめっちゃ狩ってくれそう。


エルヴィン
 : ジョナサンは略称は特に無い名前なんだなぁ。ヨナタンが語源か。 ジョナサン・ジョージ・ハーカーとかならJOJO? いや、ジョージはGEORGEだ! Gだ!



フィオナ : 「閣下。最後に一つ、この者の名なのですが」 と言います。

 青年に対して事前に許可を取らなかったことを申し訳ないと思いつつ 「私は、ジョナサンと名付けようと思っております。よろしいでしょうか?」


ST : 「よろしいでしょう」 公子は頷く。

 ……青年はちょっとびっくりしてるね。

フィオナ : 「この者に関する寛大なご処置に深く感謝いたします」 と頭を下げます。

 (ジョナサンにはあとで詫びとして何かやらねばな……)


ST : 「それでは、失礼します」 と、公子は一言告げると、その場を去る。

 ……楽屋にはあなたがたと、ちょっとびっくりしている青年が残される。


フィオナ : 「さて、ジョナサンよ。そなたの名はそれで問題はないな?(事後報告)」


エルヴィン
 : 「いいよー、ジョナサン! カッコイイ!」 エルヴィンも何故か嬉しそうだ。


ST : 「あ……、ああ、問題、ない。 ……ジョナサン。おれは、ジョナサン、か」 どきどきしているらしく、胸に手を当てて鼓動を落ちつけつつ、貰った名を噛みしめている。


ヴィクター : 「イイと思うぞ、ジョナサン」 うんうんと頷きます。


ST : 「ああ……、ありがとう。その、改めて、よろしく頼む」


フィオナ : 問題なくて何より、と安堵しつつ 「では、ジョナサン。後日に祝い……と、事後承認になった詫びとして、何か好きなものを一つ買ってやろう」



エルヴィン
 : ジョナサンくんは絵描きだから、と考えて「やっぱり液タブ?」とか思ってしまったから現代っ子えるえる。


ヴィクター : ジョナサン君が可愛いくてにっこり。


ST : あの砂の街、液たぶあるのかなあ。


エルヴィン : ないだろうなぁ……。


フィオナ : 見たら、未知との遭遇になりますね



ST : 「その……、」 照れくさそうに、頭を掻きながら。

 「鉛筆と……、スケッチブックが、欲しい。色鉛筆も、あると、嬉しい。ひとつじゃないから、駄目だろうか……」


フィオナ : 「それは一セットだな。問題なかろう」 と即答します。


ST : 「……ありがとう……楽しみに、している」


フィオナ : 「ああ、それと」 と面白いことを思いついたような顔をして 「今の世の中には”えきたぶ”なる便利なものがあるそうだから、そちらも併せて買ってやろう」


ST : 「えきたぶ?」 不思議そうだ。



エルヴィン : ジョナサンくん、デジタル絵師デビューの道?


ST : 未知との遭遇だなぁ。そのシーンかわいいだろうから次回冒頭あたりでやろう。



フィオナ : 「私も詳細は知らんが、でじたるの絵描き道具らしい。この街で見聞を広めてみるのもよいのではないか」


ST : 「そう……、なのか。そんなものがあるんだな、ここには」 空を見上げるようなしぐさをする。ここには楽屋のしみがついた天井しかないが、その上には摩天楼の空があるだろう。


フィオナ : (私もどんなものなのか興味があったところだ。ちょうどよい) と考えつつ、エルヴィンさんとヴィクターさんにこの後の予定を聞きます。

 「どこかへ行くのならば、私が送ろうと思うがどうだ?」


ヴィクター : 「特にねえな……なんかあるならついていくぜ」


エルヴィン : 「今後の予定かー。暫くまって、って言われたし素直に家に帰って待つよ。そうだなぁ~、家で『仔』ってのについて、個人的に調べてようかな。新しいスマホも通販で買わないといけないしね~」 と、のんびりの口調で、わりとシビアな事をいってたり。



フィオナ : 他に何か、まとまっているうちにしておいたほうがいいことってあるでしょうか?


エルヴィン : 交換する情報はないかなぁ……? こういうの後で思い出したりするんですよねぇ。



フィオナ
 : 「メールで質問してくれれば、私が知っていることについてなら返信しよう」 とエルヴィンさんに言います。


ST : あ、公子が言った<仔>については、血族の「子」のことだと認識して問題ないよ。


エルヴィン
 : OK、了解です。エルヴィンはこの手の情報で、また血族掲示板が盛り上がってるか見に行くんだと思います。ケイティフの仔の噂も聞けるかもしれませんし……。最も、あの場所の噂はこう……アレですが。


フィオナ : 「私は特に予定はないな。しいて言えば、各氏族の長にあいさつに行くためのアポイントを取っておくくらいか」 ヴィクターさんに答えます。


エルヴィン : (すこし時間があったら、リアニさんにも話を聞きにいくかな……今回の冒険の顛末と、ノドの書の事、彼の意見も聞きたいし……) とか考えてます。


ST 
: その前に、フィオナさん。


フィオナ : はい。


ST : 一つ確認ですが、青年をグールにするシーンは必要かな?


フィオナ : 興味深いので、できればほしいと思います。


ST : 了解です。では、今回はそのシーンをやって、「今後のためのみんなの行動」を次回に回します。




 【教団の特別室にて】




ST : では、皆はフィオナさんに送ってもらうなり、自力で帰るなりして、それぞれの住処に戻るだろう。

 フィオナさん、あなたの背後には、いまだ清らかな血を持つ青年がひとり。
 さて、場所はどこがいい?



エルヴィン : 一方そのころ、ねこにうもれてゴロゴロしながら 「chi ちゃんねる」 を見て居るエルヴィンである。 ※chiちゃんねる、つうしょう血チャンは血族の集まる大型掲示板だ。


フィオナ : どんなスレッドが立ってるんだろう……?


ST : 雑いネーミングセンスだがそういうとこがSUKI。


エルヴィン : 『(それでも)うちの公子は世界一(かわいい)』 とか 『サバトだけど何か質問ある?』 とか 『安価で魔術の素材をぶちこむ』 とかそういう奴です。


フィオナ : 最後、大事故が起こりそうな予感。(笑)


ヴィクター : ありそうでこまる~。


ST : 楽しそうだなあ。血チャンで進行していく史劇とかあってもたのしいかもね。


エルヴィン : 時々サバトがマジで 「安価で一般人を襲うパーティする」 みたいなスレを立てて、それを見つけたノスフェラトゥが公子に速攻繋いで、すぐ動ける吸血鬼で火消ししてるかもしれない……!


ST : カマリリャの下っ端血族がウップンのあまりにサバトを騙ってニセ犯行予告立ててそうよね。特定されて怒られ(物理)そうだけど。


エルヴィン : それを本物のサバトが利用しようとして存外大事件になったりもしてそう! そういう戦いもあるんだ、そう、現代ならね……。(?)


フィオナ : それを悪ノリで実況する輩もいるかもしれない。


ST : いそう。ンーそういう史劇面白そうだけど、ヴィクターさんガラケなのよね。


エルヴィン : ヴィクターさんの家PCとかも使ってなさそうだからな……すっごい古いの出て来たらどうしよう。 meとか。


ヴィクター : そもそもPC持ってなさそう……。


フィオナ : 必要そうなら、こちらから貸し出すのもありかも?


エルヴィン : 「PCないのたいへーーーん!」 っていきなりすごいスペックのPCを渡されて、しかもFFがインストールされていて 「なろう、光の戦士!」 って言われて、なんか違う事をやらされるヴィクターさん。(光のヴィクターさん)


ヴィクター : おじさんだしPC持ってたらあれなサイト開いて変な請求されそう。



フィオナ : 教団本部の一般非公開、秘儀を行う部屋にします。(一応、これも秘儀)


ST : ──教団の深く、奥深く。

 そこには、経験浅い信者は知らぬだろう、静謐に満たされた一室がある。
 <秘儀> その言葉で覆い隠される、衆目にさらせぬ行いをする場所だ。

 ……そこにあなたと、青年とが、立っている。


フィオナ : 「ここは我が教団信者の中でもごく一部の選ばれた者、すなわち、幹部と私の正体を知る者だけが使うことを許された部屋だ」


ST : 「そうか……、 あんた、長(おさ)だったんだな」 少し緊張した面持ちで、あたりを見回している。


フィオナ : 「いかにも。血族とはつまり支配者だ。私は教団を介して人間を支配している」

 「支配は血族の義務であり権利だ。何者もそこから逃れることは許されない」


ST : 「支配者か…… 外も、あまり変わらないんだな。あんたの正体は、秘密なのか?」


フィオナ : 「人間には知らせていない。彼らはあまりに臆病で、その社会はあまりに脆弱だ。あの幼い羊たちは、我らの存在する事実に耐えられないだろう」

 「知るべきでないことは、知るべきでない者たちには知らせない」
 「ジョナサンよ。そなたもこれから支配する側となる。羊たちを導き、正体を偽りながらその毛を刈り、狼どもを追い払う者となる」

 
「改めて聞こう。その覚悟はあるか?」


ST : 「……」 青年は一度、息を吸った。そして、吐く。

 「構わない。あんたには感謝している」


フィオナ : 「よろしい」 と一言告げ、 「貴殿はこれより、羊飼いたる私の忠実な従僕だ。私の祝福を受けとるがよい」


ST : 青年の表情に、小さく緊張が走る。


フィオナ : 宣言してすぐに自分の腕を噛んで出血させ、それをジョナサンの前に差し出します。


ST : 彼は流れ出す血潮を見つめ……、 それに、ゆっくりと唇を近づける。

 舌を這わせる。ぴちゃ、ぴちゃという水音ばかりが秘儀の部屋に響く。



フィオナ : そういえば、頑健5レベルでどうやって血を流そうかと思いましたが、あれって確か任意に解除できましたよね?


ST : 確かできたと思いますし、自分で自分を傷つける行為については適用解除してOKですぞ~。

 これで頑健のせいで血が流れなくて「えい」「えい」ってなったらカッチョが悪いし。


フィオナ : 了解です。もしできなかったらNGになってた。


ST : 夕闇NGシーン集。


エルヴィン : ツボアルヨー。(?)



ST : ……やがて青年は唇を離し、がくり、と己の身を抱いて崩れ落ちる。

 「……なんだ、これ、は……? からだが、あつい。 頭のなかに、黒い感情が浮かんでくる。ちがう、ちがう、そんなこと、思っていない、」
 「傷つけたくない、欲しくない、支配したくない、嫉妬してない、……あんたが、欲しい、なんて、」 

 血族の血と契りがもたらす強烈な反応に抗いながら、彼は地に膝をついたまま、ふらふらとあなたに手を伸ばそうとする。


フィオナ : 「落ち着いてゆっくりと呼吸しろ。その感覚にもじきに慣れる」 と言ってその手を取ります。


ST : 縋るように小さく握りしめられた、その手が震えている。青年は胸を押さえ、数度息を吐いたり吸ったりしながら、どうにか己を落ちつけようとしている。あのとき見せた意志力でもって。


フィオナ : しばらく様子を見て、落ち着いたと判断出来たら儀式の完了を宣言します。


ST : しばらくそうしていると、次第に落ち着いてくる。まだ少し震える脚で立ち上がる。

 「すまない、迷惑をかけた」


フィオナ : 「謝ることはない。これで儀式は完了だ。そなたには私室を用意してある。あまり広くはないが、しばらく休むとよいだろう」


ST : 「……分かった。しばらく、寝ている」 こく、と頷く。


フィオナ : では、杖をつきつつジョナサンの手を引き、彼を部屋に送ります。

 ……こちらはこれでOKです。


ST : では、ここで本日は終了としましょうか。お疲れさまでした!


フィオナ : お疲れ様でした。







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