>> 第10回 / 空は繋がっている






 無事に「ノドの書」の閲覧を成功させた吸血鬼たちは、この場に長く留まるのは得策ではないと考えすぐに旅立つ決意をする。
 都市の主、シェストに別れの挨拶を済ませればシェストは惜しみつつも留めようとはしない。
 そして旅立つ吸血鬼たちに餞別を与え、気をつけて戻るように促す。

 使命を終え、旅立ちの時は近づいていた。





ヴィクター : こんばんは~。


ST : こんばんは! 軽率に居候NPC(しかも男)を増やすSTですまない……。(前回のログを読んでいて思った)

 さて今回ですが、 ヴィクターさん(あれば)→フィオナさん2シーン目(青年の名前を聞いたりするシーン)→エルヴィンくん で行こうと思います。
 エルヴィンくんは少々お待たせしてしまいますが、ちょっと最後に持ってきたい理由がありましてね。


エルヴィン : ごめんね!(てへペロ顔)


ST : というわけで、問題なければ始めますぞ~。


エルヴィン : おっけーでーす。


フィオナ : よろしくお願いします。


ヴィクター : 俺は特にはないですぞ……。


ST : 何も受けとるものはないとのことだが、やりたいことも特にはないかな?


ヴィクター : できればお姉ちゃんと一発……とか行きたいところだけど、まあ別に今は困ってないな……ということで、ぶらぶらして何かあれば見て……という感じにしたいです。


ST : なるほど……では、始めます。




 【城塞都市の一角で】




ST : ヴィクターさん。エルヴィンくんが買い物などをしている間、この街で過ごす最後のひとときだろう。

 色々とあった今回の滞在だが、街の様子はというと、来たときと何も変わっていない。賑やかで、穏やかで、少々歪んだ人と血族との関係が、そこにあるばかりだ。
 歩いている君を見ると、雑貨などを売りつけてくる者もいるだろう。靴とか
 あるいは路地を曲がれば、店や酒場を訪れることもできる。


ヴィクター : 「悪いな、靴は間に合ってる」 と応え、ぶらぶらします。何か面白そうな情報があればいいんですけど……特に街の様子が平和なようであれば、そのままぶらり散歩しておきます。


ST : 平和なものだね。あのとき血族に喰われた女も、生気のない眼をしてまた同じ店に並んでいる。



フィオナ : 靴……ヴィクターさんだからか。


ST : Yes。履いてるのは知ってるけど。


エルヴィン : 靴を二足はもたない?


ST : そういえば最初に楽しいお店行きたいって言ってたよね…… くらいで設けたシーンなので、特にやることがなければ閉じてもかまいません。>ヴィクターさん



ヴィクター : それじゃあ普通にぶらぶらして……特に何もねえなあと考えながらみんなの下へ戻りたいと思いまする。平和が一番。


ST : では、戻るときにふっと路地裏の空き地が目に入って、そこにちょっとしたものを見つけるよ。


ヴィクター
 : 「ん? なんだ……?」


ST : 小さな建物でごちゃついた合間に、ぽっかり空いたそこに、土の上へ棒が立てられている。

 棒には色とりどりの布きれが巻き付けられていて、その下にしおれかけた花やら、雑多な小物が少しばかり置かれている。
 その前に痩せた女がひとり、もの思うように座り込んでいる。

 あ、血族に喰われていた女とは別人ね。

 君はそれを見て、墓かな、と思うだろう。
 気にしなければ通り過ぎてもよいし、通り過ぎなくてもよい。



エルヴィン : フーラーグ! フーラーグ!


ST : 閉じてもいいとか言いながらイベント起こすSTであった。


エルヴィン : スーチール! スーチール!



ヴィクター : 女性であれば、声を掛けます。 「よう、それ、なんだ……?」


ST : では、女は少し驚いた様子で振り返るね。


ヴィクター : 「女は笑ってた方がいいぜ」 とにっこり笑いかけ、話しかけます。


ST : 「うわっ、……驚いた」 

 さてここで聞くけど、ヴィクターさん、今は人間に擬態している? していない?
 これまでずっと聞くのを忘れていたし、必要な場所でもなかったろうから、「今どうしているか」について自由に選んでいいよ。



エルヴィン : 人間に擬態してないと、顔色悪い吸血鬼丸出しな感じなのかな?


ヴィクター : 吸血鬼丸出し……。(笑)


フィオナ : 話してくれる内容とかかわりそうですよね。


ST : ええとね、人間性の値によって異なります。ヴィクターさんは8だから……。


フィオナ : 割と人間っぽい感じではありますね。


ヴィクター : んであればそのままですかね……この町ではそんなに隠す必要なさそうですし……わりとふりーだーむ!


ST : そうですね、青ざめた人間? くらいかな。血色は明らかに青ざめていそうですが、それくらいでしょう。 オラ前話と処理が違う気がするぞ…… 違ってたらすみません……。


エルヴィン : じゃ今回はこれで、くらいでいいんだよ!


ST : ありがとうえるえるくん! じゃあ今回はこれで……。


ヴィクター : これで!


エルヴィン : これで!



ヴィクター : 人間に擬態はしてないですね……特に必要とは思ってないので。


ST : 了解。では、あなたの顔色を見て、一瞬 「ひっ」 と女は声を上げる。

 「あんた、吸血鬼?」 それから、そう問いかけてくるだろう。


ヴィクター : 「ああ……大きいからビビったのかと思ったら……おう、一応吸血鬼ってやつだ。だが、安心しろよ、見境なく食ったりはしねえぜ」 とウインクバチコーンしてお茶目な感じで応えますぞい。


ST : 「……ふうん。それで何の用事?」 女は口の端に敵意を滲ませて、座ったままきみを見上げる。


ヴィクター : 「しょんぼりしている女性を放ってはおけないだろう? ただの興味ってやつだ」


ST : 「ふうん。しょんぼりしてないから放っといて。ただの墓参りだから」


ヴィクター : 「墓参り? 誰か死んだのか?」


ST : 「うん。あたしの姉さん。血を吸われて死んだの。ちょっと吸いすぎたんだってさ」

 「全部吸っちゃないなんて言われたけど、弱っちまって、熱出して死んだんだ」
 吐き捨てるように女は言う。


ヴィクター : 「そうか……同族がすまないことをしたな」 それじゃあ嫌われるのも無理ないなあとしょんぼり。


ST : 「謝られてもね。姉さんが戻ってくるわけじゃないし」


ヴィクター : 「そりゃそうか……なにかできることはあるか?」


ST : 「なんにも。放っといてくれると嬉しいかな」 口調の端にあった敵意が、次第に諦めへと変わっていく。


ヴィクター
 : 「そうか……悪かったな、声かけて。んじゃ、元気でやれよ……」 と言って去ろうとします。


ST
 : 「うん」

 あなたが去っても、女は変わらずに墓の前へ座り込んでいた。
 やがて、懐からつややかな果物をひとつ取り出し、墓へ供えるのが、あなたの視界に映ったろう。


ST : 他になければ、再びフィオナさんのシーンだけどヴィクターさんは問題ないかな?


ヴィクター 
: 特にないです。すまんかったなあと思いながらも歩いたら次の瞬間忘れていることでしょう。


ST : ヴィクターさんのそういうとこSUKIよ。



エルヴィン : ヴィクターさんのスチルが増えない……やはり女性との会話は苦手なのか!? 男性とじゃないとダメなのか!? フィオナさんの観察眼が光る!


フィオナ : この場に居合わせてたら、どうなってたんだろう?


エルヴィン : 悲しみに項垂れている女性には言葉より時間が必用なのを知っている大人なんだ……。


ヴィクター : おっぱいの大きいからっとしたきっぷのよいじょせいがすき。


ST : おっぱいのおおきいからっとしたきっぷのよいじょせいかあ…… STもそういう女性好きだけど、確かにこの卓では出たことないですな。次話で考慮しよう。


エルヴィン : ここで 「酒場を通りかかると吸血鬼あいてに啖呵をきっている人間の女性がいた。ふくよかな胸を露わにし、手には銀製の武器が握られている」 みたいな女性だったらワンチャン?


ヴィクター : なんか…あと腐れない感じの女性良いですよね……メンヘラヒメチャンはNGで。


エルヴィン : 「確かにアタシらは吸血鬼様に生かされてるが、それはシェストの力であってアンタみたいな雑魚の意向じゃないだろう? わかったらとっとと下がりな! うちのシマにいる娘はあんたらが手ぇ出していい餌じゃないよ!」 とかいってたら多分助けに入る?


フィオナ : ヴィクターさんの好みにクリティカルヒットする女性、楽しみですね。


ヴィクター : やだ……好き……抱いて……。


エルヴィン : 助けに入ると 「あんた吸血鬼なのに骨があるじゃないか、抱いてやるよ!」 って連れて行かれるやつ?  女性にかかえられて連れて行かれるヴィクターさんのスチルが手に入る?


ヴィクター : 抱くはずが抱かれてる……良いと思います……そんな女性に夢をみつつ……。



ST : では、フィオナさん。


フィオナ
 : はい。


ST
 : 青年をグールにするのは、戻った後で? それとも、ここで? どっちにするかに合わせてシーンを設けます。名前聞くのもそこにしようかなと。


フィオナ : 本人の意思は確認済みなので、この場で……と考えましたが、公子の許可を得るため、戻ってからにしたいと思います。


ST : 了解。では、そのときにシーンを設けます。では、エルヴィンくん。


エルヴィン : はーい。




 【秘密の隠れ家】





ST : この街での最後のひとときだ。路地を覗けば、日用品を売る店があるだろう。道に布を広げて、商品を並べる物売りもいる。

 土産ものという概念はないが、店の中に見える衣服や装飾品、鞄などは独特の意匠をしており、外では見かけないものだ。
 さて、買い物をする? ── それとも?


エルヴィン : うーん、とすこし考えて……そうだなぁ、髪留めとか、ちょっとしたドレスに目をとめて。そういう品を買い求めましょうかね。フリーサイズ、で、そう……「あのひと」にあうサイズのものを。


ST : 女性向けの服を探すということかな?

 よく磨いた石をあしらった髪留めも、華やかな装飾を施した衣装も、十分にある。頭の裏に浮かべる人影に合う大きさのものも、もちろんあるだろう。
 色とりどりの糸を編み込んだ、長いタッセルが美しいドレス。黒一色に、星座のように黄色い糸で刺繍を配したもの。


エルヴィン : ではその中で……何色が似合うかなぁ。星座のように刺繍のされたドレスと、ミルキーウェイをイメージした髪留めを。星のお姫様、みたいなイメージで。奇しくも七夕ですし。

 ※この日のセッションは7月7日でした。


ST : シェストからもらった金を確かめると、どうにか足りそうだ。


エルヴィン : 「このおかねであのおようふくをください! ぷれぜんとです!」 っていいながら、じゃらじゃらコインを出します。



フィオナ : 誰に贈るんだろう?


エルヴィン
 : りっくんではないです!



ST : 財布からじゃらじゃらじゃら。かわいい。店員は嫌な顔もせずに大量のコインを数えると、満面の笑みでそれを紙袋へ包んでくれた。


エルヴィン : 「ありがとうございました!」 ぺこりー、と頭を下げてから…… 「目的の場所」にいこうと思います。


ST : きみは、目的の場所を訪れた。埃っぽく、荒れ果てた、小屋。

 やぶれたクッションがいくつか。外の明かりの光がわずかに差し込む、暗く、わだかまる、闇。
 きみの視界に、きらりと光るものが見えた。 ──首輪。

 その中に身を隠すようにして、「彼女」はうずくまっていた。



フィオナ
 : なるほど。彼女でしたか。



エルヴィン : 闇の中で声をかける……。 「……大丈夫、ドゥアイちゃん。怪我、してない?」


ST : 「……」 かすれた声で、彼女はわずかに返事した。闇の中から、のそりと出てくる。

 まず眼に映るのは、頬に大きな痣。青黒くにじんだそれは、まだ新しい。
 ぎこちない動きの腕にも、似たような痕がある。指先が小刻みに震えている。

 「だい……、じょうぶ。大丈夫……」


エルヴィン : (……なるほど、説得ね) 頭を掻き、ため息をつくと彼女の前に座り、その頬を撫でた。

 「……ごめんね、あの時は助けられなくて。ぼくは、キミと違って脆弱な吸血鬼で……勇敢に戦う勇者になれない、ちっぽけな存在だったから……」 と、悲しそうに呟いた。


ST : 「いいよ……、きみは、助けてくれた。ぼくが、悪かった」

 その眼はあの時に比べてだいぶん冷静で、その冷静さの源泉が、諦めだとわかるだろう。


エルヴィン : 「……ふふ、キミに似合うかなぁと思って可愛い服を選んできたけど……その顔だとかえって恥ずかしいかな?」 そういって包みを渡します。


ST : 驚いたようにそれを見る。

 渡されたそれの感触を確かめて、「開けても……、いい?」 と聞く。


エルヴィン : 「いいよ。中に入ってるのは、ドレスと髪留め……えぇと、星座のドレスなんだ。キミの故郷は多分もっと東の方なんだろう? もしそうだとしたら……ぼくと同じ星座が観れるはずだから。どこでも、空を見上げれば僕らが一緒にいた事を忘れないように。その思いをこめて……」 と、すこし照れて笑う。


ST : 震える手が包みを開き、中にあったものを見て眼をまるくする。

 「……きれい」 感嘆したように……、少し寂しそうに、溜息をひとつ。


エルヴィン : 「……写真をとっていいかな? キミがドレスを着ている写真じゃなくていいよ。顔に傷があるから……そう、その髪留めをとめた後ろ姿だけでいい」 そういって、スマフォを出します。

 「今日経つぼくの思い出に……」


ST : こくん、と頷いて、髪留めを恐る恐る取り出して……使い方がわからないのか、まごつく。


エルヴィン : では、かわりにかみどめを優しくさしこんで…… 「……よく似合うよ、お姫様みたいだ……っていったら、イヤかな?」 と笑います。


ST : 「ううん、 ……うれしい」 ぎこちない動きの顔で、そうはにかんだように笑う。



ヴィクター : 二人が可愛くて癒し……。



ST : そして、きみに背を向ける。


エルヴィン : 「写真を、一枚……とるよ」 そういって、スマフォで写真を……とった後、データを確認して……。


ST : カシャリ。彼女の姿が、あなたの持つスマフォに映し込まれる。


エルヴィン : (よし……) 中にあるデータのカードだけを取り出して、スマフォを彼女に渡します。

 「……傷がなおったら、今度はそのドレスを着た写真をおくってよ。これは、キミにあげるから」
 そうして渡したスマフォの画面にはドゥアイちゃんがうつっていて……。

 「一枚だけ……でも、こうすると」 と、スライドすると…… そこには「あの写真」が映っているのを、ドゥアイちゃんに見せます。

ST : 「!」 目を見開き、彼女はその写真を目に焼き付けるかのように、まじまじと見る。そして、見開いたままの眼から、大粒の涙をこぼした。


エルヴィン : 「……ぼくは弱い。だけど……誰かを出し抜く事は大好きなんだ」 エルヴィンはクスクスと笑う。

 「……先に言うけど、それはとても危険なもの。それによってキミは僕を殺す事になるかもしれない」
 「でも遠慮はしなくていいよ、僕もその時は遠慮はしない……友達だからこそ、最善はつくすのが優しさだというのがぼくなりの敬意だ……」



ST : 濃い諦めが映っていた目に、その一瞬、生気が蘇ったようにきみは感じるだろう。



フィオナ : ノドの書の画像ですね。気付かれなければ大丈夫。


エルヴィン : フィオナさんには気付かれたか! 記念撮影をおくる体で横流しするつもりだったんですよ。


ST : フィオナさんスルドイ。


フィオナ : 念のため、見終わった後は画像を削除してもらいましょう。



エルヴィン : 「……ぼくはここを経つ。ドゥアイちゃん、キミはキミの運命をつかみ取れるように足掻くといい……できれば、そのドレスを着て笑っているキミの写真がとどく事をまっているよ」

 吸血鬼の寿命は長いから、まつことは苦にならない。


ST : 「うん。……、その時がこないことを願うけど、その時は……我らが始祖の慈悲を、きみに」


エルヴィン : 「その時は、我らの狂気と呼ばれる真理をキミに……ごきげんよう、空を見たら時々、思い出して……キミの万事が上手くいくよう願っているよ」 あまり長居もまずいだろうから、そろそろ出ようと思います。


ST : 「写真、待ってて」 と、動きにくい口をどうにか上げて、今度こそ柔らかく笑った。

 「うん、 ──ごきげんよう」
 彼女はこのひととき、最後まできみの仮の名を呼ばなかった。どこかで察していたのかもしれない。

 外へ出ると、変わらず平和で、賑やかで、歪んでいて、猥雑なこの街の風景があるばかりだ。


エルヴィン : 小さく手をふって、エルヴィンはみんなの元に戻ります。そういえばぼくはパトリックだった!


ST : そうなのよ。


エルヴィン : (本名を名乗り忘れたのはかっこつかなかったかなぁ……)




 【合流そして】




ST : そして、きみたち三人は合流した。その傍らに、旅装束の青年がひとり。


エルヴィン : 到着してすぐに 「だ、れ!!?」 びっくり。

 そしてじっとみて…… 「あ、フィオナさんの! 新かれ! みたいな事を言い出した。


ST : 最初「一週間」とか言ってたけど、シーン的に美しいし、期限内に終わったので気にしなくて(一週間待たなくて)OKです。


ヴィクター : 本当に連れていくのか……。みたいな顔をしてみます。 「おう、よろしくな」 と片手をあげて軽く挨拶しておきましょう


ST : 「は?」 新かれ! 発言に青年もちょっと目を丸くした。少し困ったようにフィオナさんの顔を見てから、 「よろしく」 と答える。


フィオナ : 「新彼というのが何なのかは知らんが、私の新しい従僕だ」


ST : フィオナさんの答え方がちょっと楽しい。


エルヴィン : 「フィオナさんの新しい教団員! ……新しい教団員さん名前なんていうの? パトリック?」 とか言って、ふとここでエルヴィンは (そういえば本名名乗り忘れた!) という事をじわじわ思い出すのだった。


ST : 青年は名を問われて、少し困ったように 「ない」 と答える。


フィオナ : 「名がない……? どういうことだ?」 といぶかしげな表情で聞きます。


エルヴィン
 : 「!? な、ないの? ……記憶がないとか、ひょっとしてここで生まれたとか?」


ST : 「ない。ここで生まれたんじゃないが、つけられなかった」


ヴィクター : 「なんて呼んだらいいかわかんねえし、名前つけろよ」


エルヴィン : 「そういえばヴィクターさんのお父さんも名前なかったよね? 名前なくても案外大丈夫なもんなんだ……」


フィオナ
 : 「詳しく聞く必要があるな、それは」


エルヴィン : 「事情を聞いたらカッコイイ名前をつけないとね! フィオナさんの教団おかかえ絵師になるかもしれないんでしょ? そしたらやっぱり立派な名前がいいよ」


ST : 「名前がつくほど大事にされていなかった。それだけだ」


フィオナ : 「……恵まれた境遇ではなかったということか。いずれにせよ、名前はどうにかせねばな」


ST : さて、出発する?


フィオナ : 特に何もなければ出発します。


ST : では── きみたちは連れをひとり加えて、城門を出る。

 荒野をゆくきみたちの耳に、ヘリの音が聞こえてくるだろう。
 ぱら、と青年の服から砂が落ちた。ひさかたぶりに、きみたちは夜の闇と不夜城の光が入り混じる、文明輝かしいあの版図へと、戻る。

 空を飛ぶのは初めてのことだったのか、青年は眼を見開いて外の風景を見ている。
 風景といっても、城壁の内側にあった光が遠くへ薄れていくと、しばらくは闇ばかりだが。


エルヴィン : (無事に戻れそうなので椅子で溶けてる)


ST : 機内で好きなように過ごしていると、それなりの時間の後── 夜景がきみたちの視界に入ってくる。


エルヴィン : 「わー、街だ! 帰ってきた-」 久々の故郷! って感じで嬉しい。


ST : そしてヘリが着陸すると、そこは夜明け近い時間の空港だ。よく舗装された地面に、青年の服装だけがなんとなく浮いている。


フィオナ : 「さて、この街がそなたがこれから過ごす場所となる」 と青年に言います。


ST : 「ここが……」 青年は呆気にとられたような顔で、並ぶ飛行機やライトなどを見回している。


エルヴィン : 「ふふ、新しい服も買わないとね。画家らしいカッコイイやつだ。あれ? 小説家だっけ? ……とにかくカッコイイやつ!」


ヴィクター : 「格好いい奴ってどんなだ……ベレー帽とかか?」


ST : そう声をかけられると、青年はちょっと照れたように下を向くよ。


フィオナ : 「あとは戸籍と名前だ。新しく作らねばいろいろと支障が出るだろうな」

 「ダグラス……コリン……いや、ケネスか……」 ぶつぶつと名前候補をつぶやいています。


ST : さて、そろそろ夜が明ける。公子への報告は翌日にするのがよいだろう。



フィオナ : 名前どうしましょう? 戸籍は適当にでっちあげるとして。


エルヴィン : 本人に聞いて、希望がなければこっちで適当に考えるしかないですねぇ……。


ヴィクター : フィオナさんが決めていいと思いますぞ。


エルヴィン : フィオナさんの教団ポスターとかを手がけるアートディレクターになる可能性がある訳ですしね。


フィオナ : では、一応、当人にも確認しておきます。


ST : コリンというとゾンビ映画思い出すなぁ。



エルヴィン : 「報告は明日になりそうだね……今日はみんなおうち帰ろう……」 すこし眠そうにしながら背伸びします。懐かしい故郷、ちょっとの間だけど半年くらい離れていた気がする!


フィオナ : 「そうだな。今日はもう遅い」 とエルヴィンさんに言ったのち、青年に 「ところで、そなたはどんな名前がいい?」 と聞きます。


ST : 青年は聞かれて驚いた顔で、「分から……ない。思いつかないし、今でも実感がない」 と返す。


フィオナ : 「そうか。では、私の一存で決めようと思うが、よいな?」


ST : 「構わない」 頷く。


フィオナ : 「わかった。明日、公子閣下にご報告するまでに考えておこう」


ST : では、今日は戻って寝て翌日の夜、でいいかな?


フィオナ : はい。


ST : ブラッドプールを1減らしておいてね。狩りする時間はないので。


エルヴィン : BPは4 → 3 公子様にあいにいくまえにつまみ食い必用かな。


ヴィクター : 5→4


フィオナ : BP5→4


ST : さて翌日ですが、きりも良いので本日はここまでで。


フィオナ : 名前、ジョナサンにしようかな……?


エルヴィン : ジョナサン・ジョースタージョナサン・イングラムか……。(??)


フィオナ : ハーカーのほうかもしれません。吸血鬼とか狩りそう


ヴィクター : ジョナサン一般的でわかりやすいのでいいですねー。


エルヴィン
 : ジョナサン・ハーカー……狩られてしまう! 自分の手元におく人材に、吸血鬼ハンターの名前をつけちゃうフィオナさん、フィオナさんって感じだ。


フィオナ : 吸血鬼ハンターすら手中におさめてやる、という意志の現れです。


ST : では、本日はここまで。


エルヴィン : 了解です、お疲れ様でしたー!







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