>> 第17回 / 血 【ヴィジョン】






 家族と欺き、敵のアジトへと侵入した吸血鬼たち。
 しかし、思いの外敵の数は多く、しかも交戦中にヴィクターが深手を受けてしまった。
 回復もままならない状況で、吸血鬼たちは徐々に追い詰められていく。

 そんな中、一度撤退したはずの敵が新たな増援を引き連れてきた。
 巨大な斧を片手にした、不気味な男を……。




ヴィクター : こんばんは!


ST : こーんばーんはっ!


エルヴィン : こんばんはー! 遅くなりました……。(震)


ST : いえいえ、誤差の範疇です! こんばんは!


エルヴィン
 : 筋トレの話しに……熱中していた……。


ST : マッスルエルヴィンくんになるのか……。


ヴィクター : ムキムキマッチョなエルヴィンくんやだー!


フィオナ : マッチョなエルヴィンさんって形容矛盾な気が……。


ST : さて、では問題なければ開始しちゃおうかと思いますが、いかがでしょうか?


ヴィクター
 : 大丈夫でーす!




 【11ターン目】










ST : では、行動開始から! フィオナさんはかばう専念なので行動しない。

 同手番で、A&D。Aはヴィクターさんが逃げる構えを見せているため、追わずにその場で待機。
 Dは、倒れているBを蹴り飛ばしてドア前へ。その場に立ちふさがる。



エルヴィン : 地味にとうとう蹴り飛ばされたBくんかわいそう……。



フィオナ : まさか味方にまでそんな扱いをされるだなんて……。


ヴィクター : 可愛そう……。



ST : エルヴィンくんは縄抜け判定だね。どうぞ。


エルヴィン : 1d10=>6 そろそろたすかりたいー。6だよね? (ころころ) DiceBot : (1D10>=6) → 3 → 失敗 みゅぎゅ……。(ごろごろ)


ST : みゅぎゅぅ。 ヴィクターさん。大した距離はないので、1行動で抱えて地下室に移動までできる。


ヴィクター : 「うおおおおお」 とフィオナさんを抱えてすたこらさっ、エルヴィン君を拾って地下室IN!!


ST : 地下室に入り、そして……  地下室の蓋はどうする?



エルヴィン : 蓋はバタンしてしまう?


ヴィクター : 閉じたほうがよさそうですけど……どうですかね?


フィオナ : キッチンで気絶している血族がいましたが……放置でいいですね? 扉は閉めてしまいましょう。



ヴィクター : では閉じてしまいます。バタン!


ST
  :では…… 彼らは追ってこない。上でなにごとか話している声が聞こえるが、Aらしき声が響くと、その声も止む。キッチンの周囲まで何人かやってくる足音がして、そこでそのまま地下室の蓋を包囲しているようだ。

 戦闘ラウンド終了。
 地下室に舞台を移すのでしばしお待ちを。


ヴィクター
 : はーい。




 【地下室へ】




ヴィクター : なんとか生き残れた……?


エルヴィン : 生き残れた……!?


フィオナ : 追ってこないのが引っ掛かりますね。特にAはヴィクターさんが逃げるなら追わないという行動をとっていましたし。


ヴィクター : まさか更なる試練が……?


フィオナ : ここからが本当の地獄だ……とかならないとよいのですが。



ST : ……キッチンの収納庫にしては、妙に長い階段がある。遠くにわずかな灯りが見えるが、そこに何があるのかは推し量りがたい。


フィオナ : 「妙だな。強引に扉を破ろうとするものと思っていたのだが」 と上が静かになったのを不思議がります。


ヴィクター : 「どうでも良いけど休みてえ……」 ぜーはー息荒く答えます。回復したい。


ST : 戦闘ラウンドが終わったから、回復のターン制限はないよ。エルヴィンくんも誰かが縄をほどけば脱出できるでしょう。


フィオナ : 「よくやってくれた、ヴィクター。貴殿のおかげで全員無事だ」 と言ってヴィクターさんに降ろしてもらい、エルヴィンさんの縄をほどきに行きます。


ST : ではエルヴィンくんは縄から脱出できる。


ヴィクター : 通常に動けるようになるまで回復したいです。時間がなければ時間に余裕ある限り最大まで。


フィオナ : ヴィクターさんの回復まで待ち、その間に周囲を観察します。


ST : V:tMの1ラウンドは結構短時間なので、最大まで回復して問題ないでしょう。ブラッドプールは減らしてね。


ヴィクター : 了解です。 「はぁ~」 とおっさんのように(おっさんですが)深いため息をついて回復に努めます。


エルヴィン : 「ふぃー……やっと動ける-」 と、いいつつ天井を見て…… 「ここから追ってこないかな?」 ちょっと心配。


ヴィクター : 4段階(負傷)だから(BP)4減らします。


フィオナ : ST、壁や階段の材質はなんでしょうか?


ST : 人ひとり通れるくらいの狭い階段だ。階段はそうだな…… 灯りをつけて確認する? 触って確認する?


フィオナ : 触って確認します。 「ヴィクター。体血はまだ残っているか?」


ST : 触れて確認すると、木張りのようだ。ただ、踏みしめた感触から、コンクリートなり何かの上に薄く木を張っていると感じるだろう。


ヴィクター : 「……少し腹が減った気がするが、まだ大丈夫だ」 たぶん。とフィオナさんに答えます。ふー……落ち着いた。


フィオナ : (つくり自体はそれなりにしっかりしたもののようだ。簡単に崩れる、焼けるということはない、か)

 「そうか。だが、これ以上はあまり消費したくないところだな」 とヴィクターさんに言います。 「怪我をせぬよう気をつけねば」
 「エルヴィンは大丈夫か?」


エルヴィン : 「ここ、鍵とかかからないかなー」 と天井をつついてますね。 フィオナさんの問いかけには 「大丈夫! 縛られただけだから……」 と元気元気。


フィオナ : 「よろしい。二人とも行動に支障はないようだな」


エルヴィン : 「うん、すぐにでも動けるよ!」 やけにぴょんぴょんしてる……動けるの嬉しいようだ……。


ヴィクター : 「……結構強かったな、あいつら。次は油断しねえ……」 うし。と拳を合わせて気合を入れます。


フィオナ : 「さて、どうしたものか。追ってこないとはいえ、上の扉から目を離すのは危険だ」


ST : おっと、鍵ですが一応あるよ。収納庫にあるような簡易な内鍵です。


フィオナ : 「鍵でもあれば多少は心配も減るのだが……」 と言った後で鍵の存在に気付きます。


ヴィクター : 「……無駄かもしんねえが、しとくか……?」


エルヴィン : 「こうやって閉めるタイプかな?」 と、とりあえずカチャリ。鍵をかけておきました。内鍵かかるって……ここに何があるんだろ。


ST : そうそう。カチャリって感じのやつですね。


ヴィクター : 「奥、進んだ方がいいのか?」


フィオナ : 「そうだな。敵にはどういうわけか追ってくる様子がまるでない。ここは進むべきだろう」


エルヴィン : 「追ってこないっての、ちょっとコワイけどね……」 えーと、エルヴィンは灯りをつけようかな。周囲の様子をうかがいます。


ヴィクター : 「じゃあ進むか……」 と先陣を切ろうとします。良いかな?



エルヴィン : 追ってがこないのは、我らがここにいるうちにもっと増援をつれてくるつもりか、あるいは彼らではここに入れない何かがあるのか……、最初から袋小路なのか……。


フィオナ
 : どのみち、敵の封鎖を破れない以上、この地下室で何かしらの活路を見出すことに賭けるべきかと。


エルヴィン : そうですね、圏外じゃなければここからスマホで情報提供もできるし、どん詰まりってワケでもない……はず。



ST : では一応軽く隊列を決めておいてください。


フィオナ : 「待て。先頭は私が進む」  と言います。「いざという時の盾だ」


ST : ヴィクターさんが先頭だね。エルヴィンくんとフィオナさんは?


エルヴィン : 先頭ヴィクターさん? 先頭フィオナさん? 二番目がエルヴィンの方がいいかな? フィオナさんに背後を警戒してもらう感じのほうがいいかな……。


ヴィクター : じゃあ、フィオナさんが先頭で……ヴィクターは後ろが来ても良いように殿かな?


ST : フィオナさん・エルヴィンくん・ヴィクターさん。 こんなかんじかな。えるくんサンド。


ヴィクター : えるくんさんど、そんな感じですね。


ST : では、灯りをつけたまま進むのかな?


フィオナ : ST、明かりをつけなかった場合の判定のペナルティはどれくらいでしょうか?


ST : 戦闘時はP.232参照で攻撃難易度+2、戦闘以外は視覚が影響する判定の難易度+1といったところかな。ただし、遠くに明かりが見えるため、そちらに近づけば違うかもしれない。



フィオナ : 明かり、どうしましょうか? 廊下の先の光源まで一直線ならばいいのですが、間に部屋や分かれ道があったりすると攻撃を受ける恐れもあります。


ヴィクター : ですが付けないとわかりづらそうですし……つけたほうが良いかと。


フィオナ : 明かりをつければ、そうした戦闘でのペナルティはなくなりますが、電気をつけてしまうことがきっかけで注意を引いてしまうかもしれない。


エルヴィン : 何となく、追っ手が来ないから誰かいる率は低いかな……って思ってるんですよね。先に、音で気配を辿って、大丈夫そうならつけてみます?

 誰かがいれば動きとか、気配とかがあるから……音は結構大事な気がするんですわな。まぁ、それもヴィクターさんだよりになりますが。


フィオナ : では、ヴィクターさんに事前に探知してもらい、そのあとで明かりをつけるという形で行きましょう。


ヴィクター : 確かに! 音を検知すればなんとかなりそう……かな?


エルヴィン : 不意打ちを受けたくもないですしな~。



フィオナ : 「ヴィクター。この先に何かいないか調べられないか? 貴殿は耳がいいのだろう?」


ヴィクター : 「なんかいるか……か……」 耳をすませば……何か聞こえるかしら?


ST : なるほど。知覚+警戒難易度6、聴覚に関係する判定。


ヴィクター : 知覚4+警戒3聴覚判定なので-2難易度4かな?


ST : ですな。どうぞ。


ヴィクター : 7b10>=4 (ころころ) DiceBot : (7B10>=4) → 5,1,3,3,3,3,10 → 成功数2(成功数1


ST : なんだこのしょっぱさ。でも成功は成功ですな。



ヴィクター : んん……微妙。


フィオナ : ダイスが……。


エルヴィン : すごい……やる気ないです……目標4なのに3出過ぎ!


ST : なんだろうねこのきれいな3っぷり!


ヴィクター : みみをつかうから33。


フィオナ : できれば別の機会に出てほしい目ですね。


ST : うまいことを!


フィオナ : なるほど。耳だから33。


エルヴィン : なるほど……いや、いや!?



ST : ……辺りは静かなものだ。聞こえる範囲では、これといった物音は聞こえない。


ヴィクター : 「……大丈夫だと思うぜ。自信ねえけど」 たぶん……。


フィオナ : 「感謝するぞ、ヴィクター。それでは明かりをつけるか」 と言って電気をつけます。


ST
 : あ、ごめん、灯りって懐中電灯でも持ってるものと思ってたんだけど、あれ? 懐中電灯は宣言されてなかったっけ? 遡って確認するのもなんなので、懐中電灯は持っててかまいません。電気のスイッチ的なものはないね。


フィオナ : すいません。この階段の明かりだとばかり思いこんでいました。懐中電灯をつけます。


ST : いえいえ、STも明言せず失礼しました。普通あるもんな階段の明かり。


エルヴィン : 懐中電灯はもってきてたはずだから大丈夫……のはず!


ST : 懐中電灯はだれが持つ?


フィオナ : 人数分持ってきていたはずです。


ST : じゃあみんなで懐中電灯を持って進むのかな。了解。

 では、進むにつれて辺りの様子が明らかになっていく。
 階段の尽きた先にあるのは、分かれ道や扉のない、長方形の空間だ。


フィオナ : そこに入る前にいったん止まります。ライトでその空間の壁をぐるりと照らしてみます。


ST : では、懐中電灯もあるし、止まった時点でその向こうの様子がある程度わかるだろう。

 階段と同じく木張りになったその空間の奥に、高級そうに見えてチープなソファであるとかダイニングテーブル、ドレッサーや皿など、雑多ながらくたが積まれている。


フィオナ : ST、天井はどうなっていますか?


ST : 天井も木張りで、床と変わらないつくりだ。電灯などはないようだ。

 そして、がらくたが積まれている場所へと続くように、ずらりと蝋燭の入った燭台が並べられている。ただし、火はついていない。


フィオナ
 : 先ほど見えていた光源はどこにありますか?


ST : そして、なにより。

 そのがらくたどもの上に、おもちゃのような玉座がひとつ、積まれており。
 玉座の上に、火のついた太い蝋燭を手にした── 青年のような少年のような姿の何者かが、座っている。

 先ほどの光源はこの蝋燭のようだね。さて、この光景を見た全員。
 その蝋燭が、風もないのに突然煽られるように激しい炎を上げるのを見る。

 狂乱判定、というところだけど、その前に一つ判定がある。
 知覚+警戒、明かりをつけていたので難易度6。これは視覚にかかわる判定だ。


エルヴィン : 7b10=>6 知覚5、警戒2……油断している時の知覚判定も大丈夫な事をエルヴィンはしらしめるんだい。 (ころころ) DiceBot : (7B10>=6) → 7,7,2,7,3,6,9 → 成功数5 ふー、普通に成功! かなりばっちり!


ヴィクター : 知覚4+警戒3 7b10>=6 (ころころ) DiceBot : (7B10>=6) → 4,7,2,6,4,5,4 → 成功数2


フィオナ : 2b10>=6 知覚2+警戒0 (ころころ) DiceBot : (2B10>=6) → 8,1 → 成功数1 (成功数0


ST
 : ふむ、全員成功だね。では、その蝋燭が蝋燭ふうライトであることに気づく。狂乱判定は不要だ。燭台のほうの蝋燭は本物らしい。


フィオナ : ST、フィオナは失敗しています


ST : あれ? 失礼、見間違いだ。1出てますな。

 では、失敗したフィオナさんだけは、本当に炎が突然燃え上がったものと思うだろう。ただ距離があるから、難易度は4でよい。狂乱判定を。
 あ、違うな。紅の恐怖だから、<勇気>判定か。<勇気>で判定を。


フィオナ : 1b10>=4 勇気 (ころころ) DiceBot : (1B10>=4) → 2 → 成功数0 やったぜ!



ヴィクター : フィオナサーン!


エルヴィン : フィオナさーん! フィオナさーん! フィオナさーん……。(エコー)


フィオナ : 実は最初から失敗する予感がバリバリしてた。


エルヴィン : やっぱり1Dは厳しいですわなぁ。(しみじみ) むしろ、大失敗じゃないからセーフで。


ST : では、あなたは即座にパニックに陥る。なんとしてでもその炎から逃れようとするだろう。<意志力>を1点消費することで、その衝動を抑えることができる。


フィオナ : では<意志力>を消費します。


ST : 了解。減らしておいてね。では衝動を抑え込むことができるが、パニックに陥りかけたのは事実だ。そういうRPを。


フィオナ : 後ろを振り返り、エルヴィンさんを突飛ばそうとしたところで我に返ります。 「……悪いな。また、臆病風に吹かれてしまったようだ」


ST : フィオナさんも、この時点で彼の持つ蝋燭が偽物であることに気づいてよい。リアルだが冷静に見れば偽物にすぎない炎は、その場でゆらゆら揺れている……。


エルヴィン
 : (びっくりしたー! ……吸血鬼に炎は目の毒だよ) と思いつつ、中をじっくり……確認したいです。だれか、いる? ヴィクターさんの脇とかからちょろちょろ顔出してますよ。


ヴィクター : 「人……か?」 驚きつつそれが生きているものかどうかを確認したいです。


ST : がらくたの上に積まれたおもちゃのような玉座の上、生きて…… いるといえばいえるだろう。それは動いている血族だ。青い眼がひらりと光り、口元がにこりと笑う。

 「やぁ、よく来た。ん、来てくれてうれしいよ」



エルヴィン
 : シャベッタァァァァ!


ヴィクター : シャベッタァァアア!!


フィオナ : シャベッタァァ!



ST : 場違いに朗らかな声で、それはあなたがたに話しかけてくる。


エルヴィン : ぱっと見て知ってるひと……知ってる血族とかじゃないでしよね? でし?


ST : でし? かわいいな。エルヴィンくんは 知覚+<発狂> で 難易度6。フィオナさんは 知性+教養 で難易度7。ヴィクターさんは知らない顔だね。

 あと確認なんだけど、フィオナさんのキャラシートの年齢欄、二十代半ばは外見年齢だよね?
 実年齢だと少し描写が変わるので確認したい。


フィオナ : 外見年齢です。実年齢は40以上


ST : 了解。


エルヴィン : 6b10=>6 知覚5、発狂1……知ってる? 知らない? (ころころ) DiceBot : (6B10>=6) → 9,7,3,1,8,6 → 成功数4 (成功数3) 成功数3! 知ってる!


ヴィクター : (知らねえ顔だな……?) と、頭に 「?」 を飛ばしておきます。 ????


フィオナ : 7b10>=7 知性4+教養3 (ころころ) DiceBot : (7B10>=7) → 4,1,5,2,6,10,10 → 成功数2 (成功数1)


ST : ではまず、フィオナさん。あなたはその顔にわずかに覚えがある。といっても、大した記憶ではない。


フィオナ : (はて。この顔、どこかで見たような……)


ST : 十数年前だったか数十年前だったか、エリュシオンの場で見たような気がする。とはいっても、末席にいたような、という程度の記憶だ。

 だとすれば、目の前の相手は当時はカマリリャの血族だったもの。今は? わかるのはそれくらいだ。


フィオナ
 : 「もしかして、どこかでお会いしませんでしたか?」 とかつてのカマリリャの年長者に一応の敬意を払っておきます。 「以前はカマリリャにおられたのでは?」

 (この男が、その当時の私を覚えているとは思えんし、記憶も不確かだが、聞いておくべきだろう……)


ST : 「ん、そうだね。そうだったよ。その子と出会ったのもそのときだったね」 フィオナさんの言葉に、相手はにんまりと笑んで答える。

 蝋燭、偽物だが、の先でエルヴィンくんを指して答えるという、なかなか不作法というか怖いというかなしぐさ。
 さて、指されたエルヴィンくんだが。


エルヴィン : (んー? 知ってるようなー知らないようなー) 頭ぐるぐる。


ST : あなたはエリュシオンの場に出たことも、ほかの血族と顔を合わせたこともほとんどないはずだ。

 しかしながら、確かにその男に見覚えがあるのだ。


エルヴィン : 「エリュシオンって何かな……なに? フィオナさん……ぼく、外に出た事あんまりないから……」 困ってる。 「でもこの人は知ってる気がするんだよね……うち、きたことありますか?」


フィオナ : 「彼はカマリリャの……会合のようなものに参加していたのだ」 
とエルヴィンさんに言います。 「それにしても、なぜ貴殿がこの御仁に見覚えがあるのだ?」


ヴィクター : 「お前らは知り合いなのか?」 悪い人じゃなければいいけど。


ST : いつ見たのか、さらに思い出そうとしてみる?


エルヴィン : 思い出そうとしてみまする。 「うーん、ぼくは……この人、見た事あるような気がするけど……」(頭ぐるぐる)


ST : では、今度は 知覚+先覚難易度7


エルヴィン : 7b10=>7 知覚は5、先覚は2……誰だろう? (ころころ) DiceBot : (7B10>=7) → 5,8,7,3,1,5,3 → 成功数2(成功数1) ギリギリ、記憶にひっかかった……! 成功1です。



フィオナ : なんだか、今回ダイスが危うい。


エルヴィン : 最近いつも厄い。


ヴィクター : ダイスちゃんもっと頑張ってほしい



エルヴィン : 「え? 何でだろ……」 向こうもしってるみたいだし 「何だろ? パパの知り合い……?」


ST : ではどうにか思い出したね。あなたの<父>の横に立っていたような気がする。いつだったか? ずっと前だ。ずっと前…… そこまでしか思い出せない。

 「ん。見ていたんだよ、前途有望な子だとね。これなら夜の帳に引き入れても、よく花開くだろうとね」 
 「人間のときからきみは、ぼくらのような眼をしていた」


エルヴィン
 : 「にんげんの、ときから……」 何故かすごく、おぞましい記憶を思い出しそうになった……。

 人間だった頃は、自分は……「人間だったけど、人間じゃなかった」からだ……。
 気持ち悪い「予知」をして、大人から恐れられ、同年代の子供たちともうまくなじめず孤独な……。


ST : 「ああ。きみの眼は、ん、ぼくらと同じものを見ていたよ。昼の世界でないところ、正気の世界でないところをね」

 にこやかな笑みを浮かべたまま、くつくつと厭らしくそれは笑う。


エルヴィン : 「あなたは、ぼくのパパの……父の、知り合いなんですか?」 その声は震えている。恐ろしいものを見ているような目だ。


ST : 「ああ。知っているよ。よき友だったよ。最近は会っていないけどね」



エルヴィン : 父とは 「男の娘はショタか否か」 で決別したのだろうか……。


フィオナ : どちらがどちらの主義だったんだろうか。


ヴィクター : 戦争になりそうな話題だあ。



ST : 「ぼくは、きみならばゲヘナの幕を開けられると思って期待していたのだけど、ん、彼はきみを囲ってしまってね。意見が合わなかったんだ」


エルヴィン : 「ぼくは……ゲヘナが何だかわからない……買いかぶりすぎだよ……」 何となく父に囲われた理由がわかった気がした……この人から遠ざけたかったのかもしれない……。


ST : 「そうかい? 知っている必要はない。鍵は相手となる扉の形を知らないもの。現にきみは、父のない子を、ぼくらが生んだ子を連れてきてくれた」

 と、ヴィクターさんを青い目が見る。
 「ただ少し早かったけどね。時が満ちればよかったのだけど」


ヴィクター : 「オマエの言ってることはちんぷんかんぷんだ」 と言います。後ろは大丈夫か追ってきてないかを気にしながら。 (……あいつらはこいつの存在を知っていたということは) と考えつつも良くわからないので放棄。


ST : ヴィクターさんは、あの獣のことを思い出すかもしれない。ビアード。意図せずしてあなたを子となしたという<父>。



エルヴィン : 吸血鬼だから、待つのは基本的に苦痛じゃないんだろうなぁ……。


ST : 三十年なんてわずかな時だろうしね。



ヴィクター : 「…………」 そういえばビアードがいたっけなあ。あいつは何の目的でオレを子にしたんだったか……。


ST : <我は、狂っていた> そう獣は語った。


エルヴィン : 「……ビアードさんを、発狂させて……ヴィクターさんを、吸血鬼にしたのは……あなた? あなたはぼくと同じ血族……?」


ST : 「そうだよ、ぼくは血族。ただのマルカヴィアン。ん、哀れなるかな氏族の呪い。ヴェントルーはヴェントルーを、トレアドールはトレアドールを、ぼくはマルカヴィアンを生むことしかできない。だから狂気のちからを借りた」


エルヴィン : 「たくさんの、血族が必要だったから、あなたは狂気を産んで……狂乱に浮かされた吸血鬼たちの間に、子を……すべては、ゲヘナのため……」

 少し朦朧としてきた。あぁ、マルカヴィアンはそう、吸血鬼のためには動かない。自分のなかにある狂気のために動くのだ……。


フィオナ : 「いくつか確認させていただきたい」 と男に言います。

 「今までの発言からして、貴方は父のない子を意図的に生み出し、数十年前から現在に至るまで計画を練り実行し続けてきた、ということですね?」


ST : 「ん、そう。夜明けのため。もう明け始めている夜のため。ぼくが動かなくとも夜は明けるのだけど、動いても夜は明けるからね」


フィオナ : 「なるほど。では、貴方は最近の一連の騒動の首謀者でもある、ということもお認めになられますか?」


ST : 「ん、カマリリャの吸血鬼。その前に、ひとつ聞いてもいいかな?」


フィオナ : 「なんでしょうか?」


ST : 「カマリリャの吸血鬼。父のない子。大いなる狂気の子。きみたちは、夜が続くことを望む?」 持って回った言い回しだが、それがあなたたち三人をさすことには文脈で気づくだろう。


フィオナ
 : 「無論、夜は望ましいものですが、そのためにカマリリャの法を犯すべきとは思いません」


ST : 「ああ、ちがうよ、カマリリャの吸血鬼。その仮面舞踏会の夜が続くことを望むか、訪れる夜明けを望むか、と聞いているのさ」

 返答してもよいし、ややこしいわい、とスマッシュしてもよい


フィオナ : 「それならば、カマリリャの夜を望みます」 相手の意図を読みかねていますが、聞いておくべきと判断し、質問に応じつづけます。

 マルカヴィアンは独特の予知じみたことも行いますので、聞いておく価値はありそう。あと、法的にも相手の言い分を聞いてから判断するほうが良いかもしれません


ST : 「きみたちは? いまのように、ひとから隠れて生き続ける夜を望む? それとも、ん、それとも、全てが引っ繰り返る夜明けを望み、その先に新たな道を望む?」


エルヴィン : 「ぼくは……あなたの気持ち、わかるよ……」 やや視点の定まらない目で、エルヴィンは語る……。

 「ぼくらがカマリリャに属しているのはそう、ぼくらの中にある真実を見るのに、カマリリャの夜が相応しからだ……たまたま、偶然、利害の一致……自分の心にある真実がそれを求めるなら……きっとぼくもあなたのように、時間をかけ、策を練り時が熟すのをまって……夜の帳に手をいれるのだろう……」

 「でもね」 とそこでふっと笑う。 「ぼくは、あなたのやり方は気に入らない」


ST : 「ん、手厳しいね。どのあたりが気に入らなかったかな?」


エルヴィン
 : 「ふふ……そうだなぁ……あなたはまず、夜の楽しみ方が無粋だ……時間があるのにもっと、もっと、人と、吸血鬼と、伝承とが、混じり合って砕けていく……ぼくの真実はそれ。もっともっと時間がかかる狂気の舞台……あなたのは、少し強引で、血なまぐさく、そして性急すぎるよ」 にこりと笑う姿は人形のようだ。

 「スマートじゃない、です」 これはちょっと弟のリック君に似せようとしていた。


ST : 「ん、はは、あはははは。スマートじゃない、か。いいね、ん、若いって言われた。そうだね、そうかもしれない。やっぱりきみはいい子だ」 

 きゃらきゃらと、幼子のように楽しげにそれは笑う。


エルヴィン : 「……それとも、急ぐ必要があった? ……あなたの目には、そういう世界が広がっていたのかな」


ST : 「そうだね、ぼくはちょっと急いでいたよ。夜は明けつつある。ミサの終わりの讃美歌がもう聞こえている」


エルヴィン : 「きっとだから、あなたは父さんと会わなかったんだろうね……」 少し寂しそうだ。 「名前を教えてくれませんか? 出来れば……あなたの見た真実も」



フィオナ : このマルカヴィアンの言っていることが正しいとすると、割と今現在の血族は危機的状況なのでは?


エルヴィン : もうじり貧なのはみんな薄々感じてるけど、その砂の塔をどう守るか……みたいな感覚あるんですわな。



ST : 「ぼくは──」

 そう言いかけた所で切りましょうか。次回は返答と、ヴィクターさんの答えをいただくところから。


ヴィクター : はーい。


エルヴィン : 了解ですぞーーー。お疲れ様でした!







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