>> 第一回 / 前奏曲
広々とした劇場で重なりあう影と、影。
それは宵闇に迷う子羊たちの導き手となるのか、あるいは……。
寄る辺なき闇の申し子たちをあざ笑うかのように、新たな舞台の幕が開く。
常闇の静けさを前奏曲にして。
ST : さて、皆様お久しぶりにございます。
まず、STより連絡が……今回より新章、という事でデータ振り直しを許可しました。
それにより、リックさんとクラウディアさんのデータが変更になっておりますので、ご了承下さい。
アマランタさん、ヴィクターさん、エルヴィン君は数値の変更など、特にございません。
クラウディア : 誰これレベルにガッツリ振り直しました。
ヴィクター : 変えてないです、パワー温存しておきます!
ST : そしてもう一つご連絡が……今回なんと、新規参加してくださる方が1名いらっしゃっております。フィオナさんです。
フィオナ : はじめまして。以後よろしくお願いいたします。
アマランタ : おおー女性(キャラクター)だ!
ヴィクター : 美人の女性追加きたこれ!
アマランタ : これで男女比半々だよやったね!
リック : 女性陣のAPPが高いとほっくほくですね。
ST : 劇中でPCの自己紹介の場はもうけますが、まずはこの場でPLとしての自己紹介をどうぞ。
アマランタ : はじめまして! アマランタのPLです。よろしくお願いしますー。
ヴィクター : 初めまして、おっさんヴィクターのPLです、よろしくお願いいたします!
エルヴィン : はじめましてー。合法ショタ、エルヴィンのPLでする。怖い人じゃないのでよろしくお願いします!
リック : はじめまして? (はじめて真面目にPL同士) よろしくおねがいします。
クラウディア : (真面目に……?)
フィオナ : はい。職業が教祖とイロモノですが、改めてよろしくお願いいたします。
アマランタ : し、新興宗教の教祖様……。
ST : V:tMがやりたくてやりたくて仕方がなくて参加してくださったそうです。
クラウディア : はじめまして……?(笑) クラウディアのPLですよろしくー。
リック : (吸血鬼モノは真面目にやるって言ってた……多分……)
フィオナ : 普段のルーニーなプレイングは置いてきましたので、どうかご安心ください。
クラウディア : ヴぃっくんははたしてこの中からフラグを獲得することができるのか?
ヴィクター : そしてりっくんとアマランタさんの恋の行方は……。
アマランタ : やったねヴィっくん綺麗なお姉さまが増えたよ!
ヴィクター : 嬉しい! 狙いどころはクラウディアちゃんとフィオナ嬢かと……男に挟まれる生活はもう嫌だー。
フィオナ : (新興宗教の教祖が狙いどころ……?)
クラウディア : 頑張ってねー。(アガーテ一筋の顔)
アマランタ : アマランタはりっくんを出し抜く手を考えてるよ……。(陰謀家顔)(アカン)
リック : やだなァ、アマランタさんにかなうわけないじゃないですかー!
ヴィクター : ヴァンパイアものにラブロマンスは必須ですし……。
クラウディア : 逆にいうとアガーテどうにかなりゃ一人ぼっちの内気な女だからちょろいよ。(ぇ)
リック : クラアガは皆にいろんな方面で守られてるから……。
エルヴィン : 「フィオナおねーさん、う゛ぃっくんは、いい男なんだよ。でもね、今はぱとりっくの保護者と、ボブの恋心に板挟みで忙しいからそっとしておいてあげないと駄目なんだ」
ST : エルヴィンくんがなにか吹き込んでいる!?
ヴィクター : やめて! 男はもうやだよ……職場でも男に挟まれ恋愛ごとでも男に挟まれるノンケの男って……。
リック : ノンケだったんだ……?
ヴィクター : えっ!?
エルヴィン : あんなに情熱的に口説き落としていたのに、遊びだったんだ……。
クラウディア : え? ノンケだったの?
フィオナ : 意外だ……。
リック : 初対面のフィオナさんにまで意外と言われる始末よ。(ただしリプレイは渡してある)
アマランタ : 吹き荒れるヴィクターさんノンケ速報。
ヴィクター : おかま掘られるなんてヤダーーー!
アマランタ : じゃあ掘ったらいいんじゃ?
リック : 掘るならやぶさかでもない、ふむ。
ヴィクター : ああ、なるほど!
エルヴィン : 納得しちゃったよ。(笑)
リック : (そこで納得するから永遠のボブなんだよ……)
クラウディア : 今日も雑談はボブですね。
アマランタ : ぼぶぼぶしいです。
ヴィクター : ボブヤダー! やわらかくてふわっとした女の子がいいよー!
ST : さて。皆様ご準備よろしければ、開始させていただきたいと思います。皆様、準備は宜しいでしょうか?
ヴィクター :大丈夫だ、問題ない。
アマランタ : もんだいない!
ST : では……まず今回はフィオナさんの導入からはじめたいと思います。他の皆様はいましばらくお待ちください。
【フィオナ=フィッツジェラルドの夜】
ST : 車が行き交うストリート。背の高いマンション。絢爛な住宅街。一歩逸れたところには、無秩序な家屋がひしめく貧民街。
ここは、ある中規模の街。公用言語は英語、ときは十月。吹くは木枯らし。
イメージはアメリカの街並みですが、国名は明確に定義しておりません。そんな場所。
そんな街並みをひとつ裏返せば、血のように濃い闇が、夜がある。それを、貴女はなによりもご存知だ。
──フィオナ=フィッツジェラルドさん。
フィオナ : はい。
ST : 時はある夜。貴女はゆるやかなひと時を過ごしている……どのような場所で、どのように過ごしているのでしょうか?
フィオナ : ST、資産レベルは5でしたが、自分の教団に企業を一つ所有させているという設定があってもよろしいでしょうか? 資産額5億ですから、中小企業になりそうですが。
ST : 資産5ですからね。小規模な企業であれば問題ないでしょう。
フィオナ : 了解いたしました。では、教団施設の地下にある個室で、ソファに腰掛けつつ前年度の決算書に目を通しています。
ST : フィオナさん。貴女はその魅力、交渉術、血の力、あるいは他の何かのもので、ある教団の教祖に座している。その教団はどのようなもので、貴女はその中で、どのような立ち位置を占めておられるのでしょうか?
フィオナ : 信者数は100名前後。富裕層はほとんどおらず、中流~貧困層が主体です。
教義は「心身を健全に保ち、真実に近づくこと」、仏教やキリスト教、ニューエイジのいいとこ取りみたいな感じです。
教団内での地位は教祖ですが、一部の者以外には顔を見せたことはありません。
信者が彼女の声を聞く機会は多くありますが、普段彼らに接しているのは教団の幹部たちです
ST : 貴女は神あるいは類似の存在としてまつりあげられ、信者たちから血を得て暮らしている?
フィオナ : はい。ただし、血を吸う対象となっているのは、事実を外部に口外する心配のない極少数の信者だけですが。
ST : 貴女はご存知なのでしょうか、貴女が闇の生き物であるということを。カマリリャ、公子、サバト、そのようなもう一つの社会のことを。
フィオナ : そのあたりのことはある程度知っています。地位が低い幼童なので、この街で安心して暮らしてゆくために公子や各氏族の長老への挨拶を欠かしたことはありません。
ST : フィオナさんの(PLに対する)キャラクター紹介を兼ねた導入ですので、このようなフィオナさんへの質問やキャラロール要求が増えますが、ご了承下さいませ。
エルヴィン : はーい。
ヴィクター : フレンチトーストサンドイッチ食べたい……フレンチトーストにハンバーグ、レタス、トマト、ハッシュポテト挟んだやつ……。
クラウディア : きたぞ! ヴィクターさんのメシテロだ! ……いいもん飴ちゃん食べるもん。
エルヴィン : 油断すると食べたいものとボブでうまる雑談。
リック : チキンのグリルをマスタードソースで頂いてきた私にはきかぬ!(外食)
ST : では……貴女は闇の生き物たることを知りながら、何も知らぬ人々と事情を知る従僕らの上、神としての座に座っている。
フィオナ : はい。
ST : 闇の社会では下層民たる幼童。賎民らの上ではあやふやな神。そんな貴女が手にする決算書の内容は、あまり芳しくはない。
大手企業の動向が変わったことに、小船のように煽られて傾きを変える。
小さな企業には、ありがちなことだ。
ヴィクター : ヴァンパイアの世界は納税とかないのかな……?
ST : どうなんでしょうね……ミカジメ料とか普通に巻き上げられそう……。
フィオナ : 今、思いついたのですが、フィオナが所有する会社を医療関係にすれば、他の人との接点が作りやすいかもしれません。
アマランタ : 血液パックを通過にするヴァンパイアの世界。
フィオナ : 世知辛いですね。
リック : アマランタさん(お薬屋さん)とリック(お医者さん)とは繋がりますねー。
アマランタ : アマランタの所属企業(たぶん吸血鬼がトップに交じってる化学薬品や医療器具を取り扱う商社)の取引先としてぜひ。
フィオナ : 了解です。
エルヴィン : アマランタさんとフィオナおねーさんが企業的なライバルでりっくんを取り合う展開!?(ない)
アマランタ : 金の力で何とかしちゃうの???(ない)
ヴィクター : 札束ぺちーんシーンはありますか??(ない)
クラウディア : りっくんだって金持ちやろ……双子も金持ちだし……あれ?
ヴィクター : お、お金なくても生きていけるし。(物理)
エルヴィン : お金なんかなくてもボブさえいれば問題ないよね!(ラノベタイトル風に)
リック : 金のちから卓。
ヴィクター : 資産1あれば生きていくのに困りませんし……。(震)
フィオナ : ST、件の中小企業なのですが、医療薬剤関係の会社ということでもよろしいでしょうか?
ST : 構いませんよ。商社でしょうか? 製薬会社でしょうか?
フィオナ : 調査会社でどうでしょうか? 小さな会社ですから出来ることは限られていますが、薬剤や医療機器・器具の需要や実績などを調べ、それを顧客である製薬会社や医療機器メーカーあるいは薬局等に分析して伝えるという感じです。あまり関係ないですが、従業員への支払いや福利厚生はかなり充実しています。
ST : なるほど。マーケティング専門の会社という形ですね。了解です。
その会社は調査会社として、多くの医療関連企業と関わっている。
取引先の中にはさまざまな形で、貴女の同族が関わっているか、あるいは牛耳っている企業もある。
闇の社会と昼の社会は、複雑に絡み合っている……。
さて。そんな、いつものある夜のことです。
フィオナさん。今の貴女はいささか飢えておられる。
人目を避けられる時がなかったのか、何らかの争いなどで血を失ったのか、それとも……。
フィオナ : 前者かもしれません。件の数人の信者だけでは血が足りないので、他の場所、他の手段でも血を得なければならないかんじかと。
ST : なるほど。
常と変わらぬ月のあかりにすら、いささかの苛立ちを感じる。
そんな夜……あなたのもとに、窓辺から一羽のカラスが飛んでくる。
黒い羽に一筋の白い羽を備えたそのカラスは、この街を統べる”公子”の使いである。
カラスはその長いくちばしに、器用に封筒を咥えている。
フィオナ : (公子閣下の遣いだと? 私のような幼童にいったい何故?) カラスから丁重に封筒を受け取ります。
ST : 封筒の中には、白い便箋がひとつ。便箋にはこうある。
──フィオナ・フィッツジェラルドへ
貴女に、我が版図にて昨今発生している、ある事象の調査を命じます。
その事象とは、我が版図における、認められざる”子”の同時発生。
そして、時を同じくする、サバトの幼童による無秩序な捕食・殺人の多発です。
フィオナ : サバトの文字を見つけて、不快そうに眉をひそめます。 (あの、野蛮な徒党か)
ST : 認められざる子らには親を。サバトの幼童には、背後にいる者への裁きを。それが、貴女への命令です。
フィオナ : ”認められざる子らには親を” のくだりに目を留めます。親を見つけろということでしょうか?
ST : そう読めるでしょうね。「親を」としか文章にはない。
委細は、以下の日時、以下の小劇場にてお話し致します。
──フランヴァール
アマランタ : 我々やっぱり認知してもらえてないのか……。
フィオナ : まだ、そうと決まったわけではないかと。功績をあげれば認めてもらえる可能性もあるはず。
アマランタ : この公子のお手紙の様子だと、ひとまずは迎え入れてもらえるっぽいですね。
エルヴィン : まず父親に認知してもらわないと!(妙に生々しい発言)
クラウディア : 生々しい。(笑)
アマランタ : 父親に認知してもらってそれから一度ぶちのめさないと!(ビターンビターン)
エルヴィン : 「あなただったのね!」 といいながらあらぶるビンタを繰り出すアマランタさん……!
ヴィクター : アマランタ姉さん素敵すぎるぜーそこにしびれる憧れる!
クラウディア : ついでに踏むといい!
ST : アマランタさんのヒールがうなる。
クラウディア : ヒールで踏まれてなじられるとか、アカンご褒美だこれは。
アマランタ : ビンタ・ヒール・言葉責め なんだこのラインナップは!
エルヴィン : アマランタさんの父調教ゲー…………?
リック : それをしてもらうためだけに父はこんな凶行に?
フィオナ : 血親たちが大変なことになりそうですね。
ST : 手紙には小劇場の位置と、日時を書いた別紙が同封されています。
フィオナ : 日時を確認します。
ST : 数日後の夜を指していますね。
リック : ん……数日後ってことは事件解決に要した時間が確か2日くらいだったから、お食事時間がある?
エルヴィン : (おなかぐぅぐぅ)
ST : あ、すみません。指定されたのは先日のセッション終了時点です。この導入の時間軸がちょっと前なのです。
リック : 了解でーす。
アマランタ : ということは、劇場のあの場面で初遭遇……ですかね。(ドキワク)
クラウディア : (眠気が……やばい……)
ヴィクター : おきて!
ST : し、しっかりー! もうすぐ全員登場シーンに移行しますので!
クラウディア : おきる……!
エルヴィン : 起きてクラウディアちゃん! はい、ミロよ!
クラウディア : クラウディアにミロは関係ないだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
リック : 起きてクラウディアちゃん! ツボよ!
アマランタ : 起きてクラウディアちゃん! ガバさんよ!
クラウディア : ええい全部違うわ離れろ!!!!!!!
フィオナ : カオスですね……。
リック : 眠気が晴れるまでッ! 君にッ! 濱田という警官をけしかけるのをッ! やめないッ!
クラウディア : はまだかえれ。(笑) 起きたよちくしょう。(笑)
リック : よしよし、のどあめをあげよう。
【TRPG解説 : 平行世界の住人】
勢いよくどんどんクラウディアちゃんに押しつけられている「ミロ」「ガバさん」「ツボ」などのワードは、全てクラウディアちゃんの中の人が別の卓で演じたキャラクターや、出会ったNPCだったりします。
それぞれ。
ミロ → 本名、ウィリアム・ワイズ。精神科医だが芸術でバスケをたしなみ、精神分析に関してより法律の方が詳しく、行く先々でミロを売っていた為、通称ミロ先生と呼ばれる。「本職はなんですか」と言われて本人もこたえる事が出来ない。
ガバさん → 本名、ナジュム・ガバ。本業は翻訳家だが、何故か途中でツボを売りだした為「ツボを売るアフリカ人」という認識を植え付けた。
濱田 → 本名、濱田余一。「見てるだけで不安定なきもちになる」と評判で、どう見てもインスマウス顔だが、正真正銘の人間。 登場するたびに「SAN値チェックだ!」とKPが促していないのにSANチェックをされるという不幸なNPC。お助けPCにもなりえたが運がなかったために発狂して即時入院した最強の役立たず警官。
という出自があったりします。
この世界では悲恋に悩む乙女も、別の世界だと思わぬ顔をもってたりするモノだったりする、それがTRPGの面白い所ですね。(視線を逸らしながら)
フィオナ : ST、劇場は街の中ではどのような場所に位置しているのでしょうか?
ST : 大通りから一歩外れた、うら寂しいが荒れてはいないくらいの位置にありますね。
フィオナ : 了解したしました。もし可能ならば、どこかに狩りに行こうと思うのですがよろしいでしょうか?
ST : 問題ありません。ただ、数日としましたが、1導入分ということで判定は1回とさせてください。
フィオナ : 了解です。判定は知覚で問題ないでしょうか?
ST : 知覚でどうぞ。
フィオナ : 難易度は通常の6ということでよろしいですか?
ST : 劇場付近で狩を行うのかな? でしたら6でかまいませんよ。
フィオナ : 可能ならばスラム街などに移動して難易度を下げたいと思うのですが。
ST : それでも構いません。治安に欠ける場所ですので、別のリスクはあるかもしれませんが。
フィオナ : 了解です。では、知覚で判定、難易度はスラム街のため4でよいでしょうか。
ST : はい、どうぞ。
フィオナ : (ころころ) DiceBot : (2B10>=4) → 7,4 → 成功数2
ST : あなたは身体をせき立てる飢えを感じながらも、どうにか誘惑に耐えることができる。1D10をどうぞ。得られた血の量を決定してください。
フィオナ : (ころころ) これで空腹はおさまったようですね。
ST : あなたは赤く染まった唇を舐めながら、小劇場へ向かう……で、よろしいでしょうか。
フィオナ : はい。指定された日時に指定された場所に、律儀に向かいます。車椅子を持ち込めるということでよろしいでしょうか?
ST : ええ、それくらいの通路の広さはあるようです。 (※フィオナさんは短所として「歩行障害」をお持ちです。)
アマランタ : 車椅子のお姉さまか……。(ほほえみ)
ヴィクター : ほう……。
アマランタ : 男子メンバーが抱き上げて移動するシーンがいずれ出てくることを希望しておきますね。
リック : 男子メンバー。(うち2人の筋力がほぼ最低値)
ヴィクター : これは筋肉任せて! だけど壊さないか心配。
リック : フィオナさんの頑丈さをよく見るんだ……。
フィオナ : 体力4、頑堅5ですからね……。
エルヴィン : これは車椅子ごと転がっても大丈夫だ……。
アマランタ : メンタルも体も鉄壁ですよね。
ST : では──舞台を移しましょう、小劇場へ……。
<小劇場の地下より>
ST : さて……クラウディアさん、エルヴィンくん、アマランタさん、ヴィクターさん、リックさん、お待たせしました。
あなた達が合い言葉により誘われた地下……。
──そこは小規模な劇場になっていました。
ただし、作りは上の大ホールよりもしっかりとしていて、造作だけ見れば大きな劇場にも引けを取らないでしょう。
最前列の席に座る人影が立ち上がり、皆さんの方を振り向きます。
白いスーツを身に纏う、まだ若い印象の黒髪の男。
あなたがたの誰も、その姿を見たことはありません。
彼は、その傍らに、ひとつの人影を従えています。
──上等な作りの車椅子に悠然と腰掛ける、妙齢の女性。
劇場の薄暗い明かりに照らされる彼女が常人でないことは、青ざめた肌の色を見ればすぐに知れる。
リック : 「こんばんは」 臆する様子もなくケロリと声をかけてみます。
アマランタ : 「…………」 ちらりと周囲を見渡せば、それぞれの人影を確認して。
ST : 「よくぞいらっしゃいました、夜の子たちよ」 黒髪の男は柔らかな仕草で、あなたがたに一礼します。 「フィオナ。彼らこそが、手紙でお伝えした子たちです」
フィオナ : 「はい。我が主よ。彼らですか」 と答えます。取り繕ってはいますが、公子の隣で緊張しきっています
リック : (兄さんみたいな言葉遣いがスタンダードって本当だったんですねえ) なんて、失礼な思いをおくびにも出さず、こちらも優雅に一礼。
クラウディア : 宵闇をのみry
アマランタ : えるえるくんレターが吸血鬼表現標準の可能性。
エルヴィン : ぼくは……間違っていなかった…………!
ヴィクター : ぽえみーだ。
クラウディア : 吸血鬼のトレンド? メンナクみたいな。
エルヴィン : 「ガイアが俺に(以下略)
フィオナ : エルヴィンさんのが実は黒歴史ではなかったなんて……。
リック : 驚愕の事実。
エルヴィン : 標準的吸血鬼(マルカヴ)、えるえるだよぉ。
リック : 公子さま、氏族なんなんだろうねえ。
アマランタ : 「お初にお目にかかります」 礼を取って。フィオナさんに視線を向けよう。
クラウディア : 警戒しながらでも礼を通そう。
ヴィクター : ヴィクターは無言で軽く頭を下げる程度のご挨拶。
エルヴィン : ヴィクターさんの所有物(パトリック)にこっそり 「喋っちゃ駄目だよ」 と目配せしつつ、頭をぺこり。
ST : パディはぶるりと身を震わせてうなずきました。
リック : 「はじめまして――その様子ですと、僕達のことは既にご存知で?」
ST(公子) : 「ええ。この場をあなたがたが訪れるであろうことは―─そう、確実ではありませんでしたが。個人の思考を申し上げるのならば、確信しておりましたよ」
フィオナ : 「しかし、まさか御身自らおいでになられるとは……」
ST(公子) : 「この目で、彼らの顔を確認したかったのです。このように多くの子といちどきに顔を合わせることなど、尋常ではありませんから」
フィオナ : 「然様でございましたか」 と言って納得し、後は話に聞き入る姿勢に入ります。
ST(公子) : 「さて、夜の子たちよ。あなたがたは、私に問いたいことか、届けたいものがあり、この場を訪れたのでしょう?」
びくぅ。
パディが後ろで肩を震わせた。
アマランタ : 届けたいものときたか。
エルヴィン : よし野郎ども打ち合わせるぞーーー!(謎の気合い)
ヴィクター : おおーーーー!
ST : ジャーンジャーン!(打ち合わせる効果音)
リック : 届けたいものは飼い主のヴィクターさんに任せるとして。
クラウディア :ヴぃっくんがんばれー。
エルヴィン : とりあえずこちらからの報告は。
・先日、突然5人(パディ含む)が吸血鬼デビューした。
・共通の友人であるえりりんが狙われたのをきっかけに「連続殺人事件」に巻き込まれる事となった。
・連続殺人事件の犯人はすんでの所で取り逃がし、今は奴のものと思しき指だけある。(これを届けたいものとする、指紋は消しておく親切設計)
・巻き込まれたからには事件を調査したいが、知らない事が多すぎるので貴方の知っている事を教えてほしい。
的でどうでしょう。
パディを守る方向だから、犯人は取り逃がしたという嘘をつく事になるけど。
リック : あと 吸血鬼になったばっかで生き方全然わかんないんだけどこのハードモード仕様なんですか? もお願いします。
エルヴィン : そうですな。 目が覚めたら吸血鬼になっててハードモードすぎる人生についても訴えましょう!
ヴィクター : あれ、僕指をぽい(渡す)のではダメ系?
エルヴィン : 届けたいもの=パディの指をぽい、でOKですよ。指紋を削っておいて……。
アマランタ : そこから今後の保護についても入れる感じかな? 指わたすとあとあとパディまでたどられないかな……という不安はちょっと。
エルヴィン : もしバレそうになったらそっと。 「……今は泳がせておきたいので」 と……。(笑)
アマランタ : なるなる。(笑)
ヴィクター : OKOK、了解です。喋るのは知的なりっくんにお任せしたいところ……ヴィクターうっかりポロリしちゃいそうで。(笑)
エルヴィン : ヴィクターさんはボロが出そうになったら仲良くパディと腕を組んだりしてイチャイチャして乗り切るといいよぉ!(マルカヴ知恵袋)
リック : いいですか……リックの交渉は今2ですよ……。
ヴィクター : 残念、ヴィクターはそれを下回る1です……。
エルヴィン : 交渉をつかう時になったらアマランタさんにバトンタッチです……!
アマランタ : バックアップは! する! (ぶるぶる)
リック : 口先でなんとかなるならとりあえず喋りましょう。
フィオナ : お客様の中に交渉に長けた方はおられませんか!
ヴィクター : アマランタ姉さん交渉高い把握……。
アマランタ : 演技は任せたりっくん……交渉4やねん。
クラウディア : さすがアマ姉さんや……。
アマランタ : あ、じゃあこちらから口火切った方がいいのかな? んでは。
エルヴィン : よろしくですー。ぼくは後ろで可愛い少年っぽくぴるぴるしてます!
アマランタ : 「突然の訪問にも拘らずお迎えいただき感謝します、この街の主様。まずは我々についてお話しさせて頂きます」 と、礼を取った姿勢で話を始めましょう。
ST : おや、とアマランタさんの姿勢に感心した様子を見せて、彼は次を促します。
フィオナ : (何がなんだか分からないが、どうやら私は厄介ごとに巻き込まれたらしいな。ここはしばらく様子を伺おう)
アマランタ : 「ここにいる我々は、突然夜の声明に誘われ、また数奇な縁で、巷をにぎわす「連続殺人事件」にもかかわることになり……」 とパディを含めて5人が吸血鬼デビューしたこと、友人が事件に巻き込まれたところから、サバトと思われる存在に近づいたことを説明していきます。
ST : 「………」 パディの目がちょっと泳いでる。友人の名などについては挙げますか?
アマランタ : 名前だし問題なかったよね? 出しちゃうよ!
クラウディア : ごめん友人ってえりりんじゃなくてボブのことかと一瞬思っちゃった。
アマランタ : それNGシーンや!(笑)
エルヴィン : 名前は、ヒースさんで出しておこう。確かヒースさんは通称で本名じゃないから大丈夫……ボブは、あかん……たしかにボブのが出番多いけど!
アマランタ : ヒースさん そうだそういうお名前もあった! それでいきます。
エルヴィン : 「友人の名前はボブ……被害にはあっていないものの、ヴィクターさんのはじめての相手にはなったようです」
クラウディア : NGシーン。(笑)
ヴィクター : 「ファッ!?」
フィオナ : 公子がものすごく困惑しそうですね。
ヴィクター : 「いいか、間違いがあると困るので言っておくが、ボブが襲ったんじゃない、オレが襲ったんだ(ドヤ顔)」
エルヴィン : ヴィクターさん格好いい…………!(距離をとりながら)
アマランタ : 「ヴィクターさんまあすごい(棒)」(そっと距離ry)
クラウディア : 無言で距離とるわ……。
ヴィクター : NGシーンだよ! 掘ってもないし、掘られてもないよ……ピュアだよ……。
リック : (ヴィクターさんが)振ったし、(ボブが)振られはしたね……。
フィオナ : それ以上のことをしたのではありませんか?
アマランタ : 教祖様による告解のお時間です。
エルヴィン : 懺悔していいみたいだよ、ヴィクターさん。今まで黙っていた罪深い行為をほら……。
ヴィクター : 罪深い行為……ボブにお金借りたままです……。
アマランタ : 「その存在とは、交戦したものの残念ながら取り逃がしました。このように――(指を持ってる人に目くばせしよう)――それなりの傷を負わせてはおりますが」
ヴィクター : ポケットの中からハンケチーフに包まれた指を取り出し男の目の前に持っていってパラりと見せましょう。
ST(公子) : 「それはそれは──ご苦労様でした。これは、参考として頂いても?」
アマランタ : 「はい。こちらで収集できた情報の一つとして、報告、提出させて頂きます」 と指について。
ST : 男は指を丁寧に受け取る。
アマランタ : 「友人の名前はヒースと。幸い、彼女は噛まれてはおりません」
ST : 受け取りながら、ふむ、となにか得心したようにうなずいた。
ヴィクター : ヴィクターは役目が済んだのでパディの近くへ戻りますね……てくてく。
ST(公子) : 「あなたがたは――あなたがたの独力でもって、それだけのことを知り得た。そういうことですね?」
アマランタ : 「その通りです」 公子の問いかけには従順な様子で応えましょう。
「最後にお願いが二つございます。お聞きいただけますでしょうか、古い夜のお方」
「我々は保護もなく、夜の世界に入りました。今後、この世界で生きていくために、保護を頂けないでしょうか」
「保護を得る対価として、先ほどお伝えしたあの事件について、サバトの糸を追いたいと考えております。そもそもが我々の巻き込まれたことでもありますので」
ST : 彼は一度、あなたがたの顔をゆっくりと見回す。クラウディアさん、エルヴィンくん、アマランタさん、ヴィクターさん、パディ、リックさん。
リック : 僕は戦力外でしたよ~~~~ってオーラ出しながら皆より半歩下がった位置にいましょうかね。
クラウディア : ちょっと怖がっておろおろしてます。
アマランタ : 怖じないように、目をそらさないようにするのですけど。年経の吸血鬼の放つオーラに足がすくんだりしているかもしれませんね。
リック : あ、態度自体はのんびりマイペースににこにこしてます。恐怖とか緊張とかは特にしていない模様。
ヴィクター : いつでも戦えるようにしてますよ。目はもちろん離さず睨んでおきますね。
クラウディア : 誰かに縋ろうとして……じゃあえるえるくんのおてて握っておきますわ。
フィオナ : 目の前の彼らが被害者であることを把握。自分が彼らの案内役となるのだろうか、と想像します。
ST : やわらかそう。<エルヴィンくんのおてて
エルヴィン : きゅっと握られた手を、ぽんぽんして。「だいじょうぶ、大丈夫だよ」と小声でにっこり。>クラウディアちゃんへ
ST : さて、パディの件を隠すならそうですねぇ、アマランタさんの交渉+演技、またはアマランタさん以外の誰かの魅力+演技で振ってください。どっちか。難易度は6で。
エルヴィン : 魅力と演技なら一番たかいのはりっくんかな?
アマランタ : あまらんたは、交渉演技だったら合計7ですねん。りっくんの方が高いはず。
ヴィクター : 魅力と演技はりっくん担当!
リック : 魅力と演技なら任せろー! 小洒落た雰囲気とほほ笑みで公子やフィオナさんの視線と思考を奪いたい。(意訳:得意分野だよう)
(ころころ) …… (ころころ) ……はい、成功数6ですよう。
フィオナ : こちらも一瞬、彼らの言葉の真偽を見極めようと考えますが、余計なことを知るのは得策ではないと思い、踏みとどまります。
ST(公子) : (シークレットダイス)(ころころ)……ふむ。男はすっと一歩退くと、フィオナと呼ばれた女性の車椅子をほんのわずかに、軽く押します。
「勿論です、子らよ。期せず親も知れず生まれてきたあなたがたに、罪はない」
「彼女はフィオナ。この一件の調査を命じた、闇の社会を知る血族です。あなたがたが我が版図のために動いてくれるのならば、彼女があなたがたの助けとなりましょう」
彼はあなたがたに、同じような事件、サバトによって生まれた血族による、あからさまな事件などが散発的に起こっていることを告げます。
エルヴィン : (カマリリャの手引きとか、カマリリャのしおりとか、そういうパンフレット欲しいと思ったけど言い出したら駄目だろうな顔をするエルヴィン氏)
リック : マニュアルは僕も欲しいです。
フィオナ : 頼まれてせっせとマニュアルを作る公子の姿が思い浮かびました。
エルヴィン : 藁半紙ですられた「カマリリャのプリント」とかが配られたらどうしよう!
ヴィクター : すごく便利そう。(笑)
クラウディア : はい後ろの席に回してー。
アマランタ : 公子手書きのかわいいマスコットとか、ふきだしつきでしゃべってるやつな!
ST : かわいいな!
アマランタ : カマリリャの掟.pdfください!
ST : 印刷室の輪転機(調子悪い)と格闘する公子の姿か。
エルヴィン : 公子様わりと古い人だからpdfとかは今のヴェントルーさんたちに作ってもらっているんだろうなぁ。
アマランタ : これだから吸血鬼は……中世から設備更新してないんだ……! きっとPCはXPどころかMe……!
フィオナ : (藁半紙どころか羊皮紙とかだったらどうしよう)
アマランタ : 羊皮紙の写本で配られる。
リック : なんかすごい冒涜的な書物に見える不思議。
ST : Meはヤメテーッ!? といいつつWindows98である可能性を疑っている。
アマランタ : ハッそいつがまだいたな……。<98
ヴィクター : 逆にmacの最新とか使ってたらいやだなあ。(笑)
エルヴィン : カセットテープでセーブしていた時代の話じゃないだけ最新!
リック : カセットテープ……!?
アマランタ : 倉庫あさるときっとパンチカード型のPCが出てくるよ。(笑)
ヴィクター : もうPC使わなくていいレベル。(笑)
クラウディア : 今なぜかタイプライター持ち込んで大学の授業受けてみたっていう動画のこと思い出したわ……。
アマランタ : 「寛大なご判断、感謝いたします。では、これよりはフィオナ様と行動を共にいたしましょう」 ふむふむ、と事件の話に耳を傾けて。
リック : 「親も知らず、世も知らず、それではこの先生きていく事は難しい。勿論、歩く世のことわりに従い、主とさだめられた貴方の元でお力となりましょう」 にっこり。フィオナさんにはあとで改めて挨拶をするとして、この場はただ目配せでのみ一礼と笑顔を。
ST(公子) : 「我々はカマリリャ、巨大な仮面舞踏会。我ら血族の存在は、昼を生きる人々の目から隠されるべきであるし、我らは人々の昼を脅かすものであるべきではない」
「我々は─―私は、そう考えております。どうか、私の庇護を求めるのならば、あなたがたもそれを心に命じてください」
私は、と口にしたときだけ、少しばかり声色が違った。
リック : はて、この公子さまは何を考えておいでだろう? 興味本位に真意を探る。
ST : 声色から真意を探るのなら、機知と……共感かな? 難易度6。ちなみにどんな真意を探るのでしょう。
アマランタ : (わたしは、か。夜の世界も昼と同様、一枚岩ではないということかしら。強力なトップダウン――というわけでもないのかもしれない)
リック : 我々、という吸血鬼社会 と 私、という公子の意見ですれ違いがあるのかどうか、などでしょうか。権力抗争とかあったら面倒そうだなあ、と。
ST : なるほど。では、機知+共感、難易度6でどうぞ。
リック : (ころころ) DiceBot : (8B10>=6) → 8,9,1,5,3,8,5,9 → 成功数4 成功数3かあー。
ST : あいかわらずダイス数がすごいけど成功3だ!
(シークレットダイス)(ころころ)
私は、と口にしたそのときだけ、公子はなにかをそこに込めたのでしょう。
ですが、そのなにかが何であるのかは、柔らかな微笑からはうかがい知れなかった。
リック : (手強いな……)
エルヴィン : くす、くす……エルヴィンはその場の空気を味わうようにただ笑うだけだ。
ぼくが求めるのは最終的にはそう「楽しいかそうじゃないか」……結局のところ、それが僕の血だから。
人間でないのに人間性にしがみつく、この歪さを慈しむように、こっそりと笑うこの笑顔もきっと少年の無邪気な笑いに見えるのだろう。
アマランタ : えるぽえむきた。
ヴィクター : えるぽえ~。
リック : 見透かせない心、食餌を繰り返せば昼の人間を害すなかれなどというキレイ事は既に覆っているだろうに! そんな現実と理想の食い違いを観察するように細めた瞳は、きっと誰にも悟られまい。
ST : 彼はまた一歩下がり、ふわりと一礼して、闇の中に姿を消す。
アマランタ : これはあとは幼童<わか>いひとたちだけで……というあれ! かな!
エルヴィン : (お見合い……)
クラウディア : (人々の昼を脅かす……そうね……私はもう害悪でしかない……二度と戻れない……縋るしかないのだわ……) よぎった愛しい顔を振りきるように、頭を振って。
アマランタ : 公子が去るなら頭を下げて見送りましょうか。 (この手ごたえ、夜も昼も、それでもそんなに変わらないみたいだわね。人間が吸血鬼に似ているのか、吸血鬼が人間に似ているのか)
リック : 一礼して見送ったのち……。
「いやあ、吸血鬼の偉い人だなんていうものだから、どんな恐ろしい人が出てくるかと思いましたが」
「すごく良い方でよかったですねえ」
ころり、雰囲気を変えるように笑みを浮かべて皆に声をかける。
ST : リックさんが声をかけようとした瞬間……ふっと、劇場の明かりがすべて消えた。
……。
…………というところで、以下次回!
アマランタ : 何だ……!
ヴィクター : ざわ……ざわ……。
クラウディア : めっちゃ気になるじゃないですかーやだー!
リック : わーい停電だー。
ST : これからどうなるかはお楽しみで……それでは、次回よろしくお願いします。
エルヴィン : お疲れさまです、よろしくお願いしまっすー!
<最初のページに戻る> / <第一幕の最終話へ> / <暗転そして……!(続きこちら)>