>> 第十七話 / 双頭の命運
夜が来る、夜が来る、夜が来る。
巫女の神託がいよいよ終盤にさしかかると同時に、その「女」は現われた。
手には異質にも思える銀色の剣を携えて。
この悪夢を狩る、狩人として。
吸血鬼たちは、その中にある血が薄れゆくのを感じながら、狩人と相対する。
それは巫女を守るため。神託を終えるため。
仮初めの、だがあり得たはずの真実の終末を見届けるために。
フィオナ : こんばんは。
ヴィクター : こんばんはー。
ST : そんでは準備よければはじめちゃいますが、いかがですか?
ヴィクター : 大丈夫です~。
フィオナ : OKです。
【下水道・通風孔前にて】
ST : 吸血鬼ツムツム。
── Vampire:The Masquerade、開幕。
<3ターン目:行動開始>
ST : 今回は3ターン目の処理から参ります。
フィオナ : とりあえずは、このターンの後もひたすら抑え込みを継続しましょうか。
ヴィクター : ですね。まずは相手の無力化を狙いたいところ……。
エルヴィン : 前回宣言は。
エルヴィン:射撃、フィオナさん:おさえこみつつ殴る、ヴィクターさん:おさえこみ継続、女:押さえ込みからにげる ……ってかんじですね。
女の対抗判定からかな?
ST : まず、ジョナサンの武器狙い。
エルヴィン : ジョナサンの事をまた忘れてたわアタイ……。(顔覆い)
ST : シークレットダイス(ころころ)
女はどうにか押さえ込みから逃れようとしながら、それでも剣を手放さない。ジョナサンのナイフは空を切る。
ジョナサン、まさかの判定失敗。大失敗ではないけどね。
続いて、女は押さえ込みから逃れようとする。
筋力+格闘で難易度6の対抗判定だ。フィオナさん、ヴィクターさん、それぞれ判定をどうぞ。
フィオナ : ジョナサンには次回も武器狙いを続けてもらうべきですかね? 繰り返せばそのうち当たるはず。
エルヴィン : あの武器がなくなると戦い安いと思うんですよね。とはいえ、訓え(炎攻撃)があるんで押さえ込みも大事なかんじですが。
フィオナ : 4b10>=6 筋力+格闘 (ころころ) DiceBot : (4B10>=6) → 1,2,10,3 → 成功数1(失敗) ??? 失敗!?
ヴィクター : 8b10>=6 (ころころ) DiceBot : (8B10>=6) → 10,8,3,9,3,7,6,10 → 成功数6 あってるかな?
ST : あってますよ。
フィオナ : ヴィクターさん、ナイス!
ヴィクター : やったー!!
ST : シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ)……。
フィオナさんの拘束を逃れたが、ヴィクターさんがしっかり押さえ込んでいるので、逃れるには至らない。
ヴィクター : 「ふふん……逃げられると思うなよ……!」 敵の女をがっちりガード、あなたの心を完全ホールド!
ST : あとすみません、ジョナサンが押さえ込みに参加しているのを忘れてまして……。
「押さえ込みながら武器狙い」 は流石になんかよくわからないので、ジョナサンは押さえ込み解除したものとしてください。
単純に攻撃する、なら可能とします。武器狙いする場合は押さえ込み解除ね。
フィオナ : 了解しました。
ST : 武器を取り上げるようなアクションになるのかな? って思ったんですけど、武器狙いは近接武器の行動なんですよね。
では続いてヴィクターさん。
押さえ込み継続だから、行動はなしだね。
次、フィオナさん。行動を変更する場合は、意志力を消費してください。
そのままいく?
フィオナ : はい、抑え込みのみで行動なしです。宣言通り、はずされた抑え込みを再度掛けつつ、可能ならば殴ります。
ST : 押さえ込み状態なら継続、行動は殴る、という宣言だったので、再度押さえ込む場合は行動変更してください。そのままだと殴ることになります。
フィオナ : 了解です。それならば意志力を消費して行動変更。押さえ込みを行います。 意志力8→7
ST : 了解。意志力を1減らした上で、敏捷+格闘を難易度6でどうぞ。
フィオナ : 4b10>=6 敏捷+格闘 (ころころ) DiceBot : (4B10>=6) → 4,9,2,6 → 成功数2
ヴィクター : ヒューッ!
フィオナ : 「よもや、この私の拘束から抜け出ようとは……」 と感心しつつ抑え込みます。
ST : OK、押さえ込みました。ラスト、エルヴィンくん。0距離射撃だね。確認したところ0距離射撃はルールがあって、難易度が4になるとある。
暴れる女の身体に銃口をつきつけ、そのまま撃つようなことになるだろう。難易度4で判定を。
エルヴィン : oh! 敏捷+射撃は変わらず、難易度4で判定ですかね……敏捷しかないけど!
フィオナ : 難易度4!? これなら当たりますね
エルヴィン : 3b10=>4 うてうて。うてうてうてうて。 (ころころ) DiceBot : (3B10>=4) → 7,3,6 → 成功数2 撃った! 大失敗しない!
ST : 女は回避できない。ダメージ判定を!
エルヴィン : 成功2だとダイス+1かな。 5ダイス判定でOKです?
ST : それで合ってます。
エルヴィン : 5d10=>6 ダメージ判定。ありがとうございます~。 (ころころ) DiceBot : (5D10>=6) → 34[6,7,3,9,9] → 34 → 成功?
また数式を間違えて判定するーーーーーー。(怒) えぇと、成功は4かな?
ST : おお、凄い。4成功ですね。
では、<体力>でダメージ減少判定。 シークレットダイス(ころころ)
打撃ダメージは、減少判定後に1/2になるので……。
フィオナ : 結構いいダメージが出ましたが、これで相手がひるんでくれるかどうか……。
エルヴィン : 銃は他のダメージと比べて軽めなんですよね~。
ST : 血族に対する打撃ダメージは効果が低いですからな。
フィオナ : となると、こちらがとりうる戦法は、エルヴィンさんによるダメージが十分蓄積するまで相手を拘束しつづける、となりますね。頑張らねば
エルヴィン : とはいえ、コツコツやってればダメージの蓄積は大きくなる……はず!
ヴィクター : 地道に頑張るしかないっすな……。
フィオナ : 「きみが泣くまで殴るのをやめないッ」戦法。
エルヴィン : 殴るのを! やめない!(射撃)
ST : ──くぐもった銃声が響いた。女が苦し気に呻く。その手は苦し気にふるえ、それでもまだ、女は剣を掴んでいようとする。
エルヴィン : 「……」 立ち上る硝煙を、どこか冷めた眼で見て居た。これほどまでに彼女を縛る「何か」を思いながら。
<4ターン目>
ST : 4ターン目だ。 イニシアティブからどうぞ。
シークレットダイス(コロコロ) シークレットダイス(ころころ)
エルヴィン : 5+1d10 敏捷3、機知2 いにしあつぶ。(つぶ) (ころころ)DiceBot : (5+1D10) → 5+5[5] → 10 急にエルヴィンが遅くなってきた!
フィオナ : 1d10+1+2 ダイス+敏捷+機知 (ころころ) DiceBot : (1D10+1+2) → 4[4]+1+2 → 7
ヴィクター : 2+2+1d10 (ころころ) DiceBot : (2+2+1D10) → 2+2+2[2] → 6
ST : ジョナサン > 女 > エルヴィンくん > フィオナさん >ヴィクターさん だね。逆順で行動宣言を。
エルヴィン : 女さん早い!
ヴィクター : ヴィクターは相も変わらず押さえつけます! 逃がしやしないぜ~
ST : フィオナさん。
フィオナ : こちらも押さえつけを継続します。
ST : エルヴィンくん。
エルヴィン : 近距離射撃を続けるます。突然女さんが拘束を逃れたとしても、すぐには行動できないはず!
フィオナ : とにかく、逃がしさえしなければ戦闘の主導権はこちらが握り続けることができます。ので、こちらは攻撃をやめて押さえつけに専念します。
ヴィクター : ギュギュっと抑えられショタに銃を向けられる女さん……可哀想……。(だけどやる)
ST : 女は続いて、押さえ込みから逃れる。ジョナサンはどうする?
フィオナ : できれば、武器落としを継続してもらいたいと思います。
ST : 了解。引き続き武器狙い。
では、処理開始。
ジョナサンは息も絶え絶えの女が手にした剣に、血の伝う手に狙いを定める。
シークレットダイス(ころころ)
ちょっとイチメデたけどどうにか成功した。ダメージ判定する。
3B10=>6 (ころころ) DiceBot : (3B10>=6) → 5,10,1 → 成功数1(失敗)
んん?? 肝心なところで成功しないな。
打ち合わせることはできたが、有効打は与えられなかった。
エルヴィン : ジョナサンも、初めて目の当たりにする「吸血鬼の戦闘」に狼狽えてるのかも?
ST : なるほど、それはありそう。血族相手に戦ったことがあるかどうかはわからないからね。
続いて女は押さえ込みから逃れようとするんだけど、結構な傷のせいで、ダイスプールマイナスが入るんだよね。
ヴィクターさん、フィオナさん、対抗判定ということで筋力+格闘で難易度6。
シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ)
フィオナ : 4b10>=6 筋力+格闘 (ころころ) DiceBot : (4B10>=6) → 5,6,1,10 → 成功数2(成功数1) 何とか成功。
ヴィクター : 8b10>=6 (ころころ) DiceBot : (8B10>=6) → 8,3,9,9,7,10,2,10 → 成功数6 余裕余裕!
フィオナ : ヴィクターさん安定感ありますね。
エルヴィン : 1が出てないのが最高! 生き生きしてる感じある~。 やっぱり「喧嘩はこうじゃなくっちゃな!」みたいな人なんだろうなぁ。
ヴィクター : (上から押さえつけてラッキースケベ狙えないかなあとか考えていそうでなくもない)
フィオナ : なるほど……それでやる気に!
ST : なるほど!?
エルヴィン : まさか……そんなやる気が!
ST : おっと、ここで大失敗した。そうだな…… より深く押さえ込まれたということで、次のエルヴィンくんの判定、難易度-1してよい。
エルヴィン : ヴィクターさんの身体により強く押さえ込まれたら大事件になりそう。(ぷち)
ST : 続いてエルヴィンくん。
エルヴィン : 射撃をします……難易度は3って事ですかね。(オロオロ)
ST : あ、そうです。それでOK。
エルヴィン : 3b10=>3 敏捷で射撃。難易度の低さに逆に手が震えるエルヴィン。 (ころころ) DiceBot : (3B10>=3) → 4,8,6 → 成功数3
3成功だから、+2ダイスですね。(内心凄く焦っている)
ST : 女は回避しない。3成功だから、6ダイスでダメージ判定を。 ……難易度低すぎて焦るえるえるくんちょっとかわいい。
エルヴィン : 6b10=>6 ダメージ判定。(ぴやー!) ←内心の声 (ころころ) DiceBot : (6B10>=6) → 2,7,10,3,8,4
→ 成功数3 3成功ですん。
ST : シークレットダイス(ころころ)
……女はとうとう意識を失ったらしい。くたり、とその場に崩れ落ちる。
戦闘終了。
フィオナ : なんと、ここで気絶とは。
エルヴィン : 本格的に圧迫された……ぷしゅ!
ヴィクター : なんとかなった!
【通風孔前・戦闘後】
エルヴィン : 「はわわわ……ひ、ひとをころしてしまった……」(オロオロ)
フィオナ : 「落ち着け、エルヴィン。まだ死んだとは限らん」 と慰めにもならないことを言いつつ自分も混乱中。
ヴィクター : 「吸血鬼はそんなすぐ死なねえよ」 まあきっと大丈夫だけど、とりあえずは押さえたままで……。
ST : そして。戦闘が終わるとほぼ同時に。背後から情報屋に手をひかれ、リズンナがやってくる。
ジョナサンは結果を己に実感させているかのように、己の胸に手を当て、意識を失った女を見下ろしている。
エルヴィン : (リズンナちゃんを心配させてはいけない……) 「だ、大丈夫だよ! これはね、死んでも大丈夫な人だから!?」(錯乱)
ST : 「……吸血鬼も、こうやって死ぬのか?」 フィオナさん。ジョナサンは混乱しているあなたと倒れた女を見比べながら、そうあなたに問うね。
エルヴィン : 「い、いや……死なないんだ、えーと、まだ生き返る? ぼくたち結構頑丈だから……そうだ、死んでないんだった……」 少し冷静さを取り戻した。
「でもこの世界だとどうだろうな……何にせよ、無力化させておいたほうがいいと思う。縛ったり……武器を奪ったり」
フィオナ : 「ん? まあな、滅びるときは滅びる。とはいえ、この女はまず死んではいないだろうがな」 と冷静さを取り戻しつつ言います。
ST : 「そうか」
フィオナ : エルヴィンさんには 「ああ。武器は取り上げて縛っておくべきだろう。何か適当な縄みたいなものはないか?」 と言います。
ST : 武器を奪ったり、と言ったときにリズンナが動くよ。彼女は情報屋の手を振り払い、女が持っていた剣を拾い上げようとする。
止める?
フィオナ : 止めます。
エルヴィン : (それ)危ない奴だから!
ヴィクター : 止めましょう!
ST : では咄嗟に止められるかどうか、敏捷+知覚で難易度7。リズンナとの対抗判定。
フィオナ : 3b10>=7 敏捷+知覚 ファンブルの予感。 (ころころ) DiceBot : (3B10>=7) → 10,8,5 → 成功数2 あ、成功した。
エルヴィン : 8d10=>7 敏捷3、知覚は5。スティ。スティ。 DiceBot : (8D10>=7) → 39[6,3,5,5,9,1,3,7] → 39 → 成功?
まだ公式間違えて判定するーー!(本日2度目) 2成功、1失敗で成功1ですん。
ST : エルヴィンくんは1成功かな。
エルヴィン : はい、申し訳ない。(ドゲザズザー)
ヴィクター : あ、ヴィクターは動かない方がいいやつだった……?
エルヴィン : 対抗判定だから皆でとめて、それをリズンナちゃんたすり抜けたなら……アメフトみたいなイメージになる。アイシールド21。(?)
フィオナ : ヴィクターさんにも動いていただいたほうがよいかと。
ヴィクター : んでは咄嗟に動きまする。 敏捷2と知覚 4で判定 6b10>=7 (ころころ) DiceBot : (6B10>=7) →
9,3,7,1,6,10 → 成功数3(成功数2)
ST : シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ) シークレットダイス(ころころ) ……。
エルヴィン : これだけ振れるのに成功1とかエルヴィンはどれだけ狼狽えているのだろう。
ST : では、無事に止めることができた。
彼女は止められながら、空を見上げる。街灯のあかりの向こう、星もない黒い、黒い空を。
あなたたちは何か、これまでとは違った、ただならぬことが起きようとしていると感じる。
エリカがつられるように呆然と空を見上げている。
リズンナが発した言葉は、ひとことだけ。
「朝が来る」
その言葉が放たれたとたん、あなたたち以外のみなが、その場に倒れた。
情報屋も。ジョナサンも。エリカも。リズンナ自身も。役目を終えたように、その場に倒れ伏している。
フィオナ : 「なんだ? 何がどうなっている!?」
エルヴィン : 「……魔法使いさんが、最後が訪れると何かその証みたいなのがあるっていってた、けど。これ……?」 キョトンとしてる。
ヴィクター : 「おいおい、大丈夫なのかよ?!」 と少し狼狽えた表情で言います。いったい何が起こるっていうんです……?
ST : すべての街灯が消えた。一瞬、真っ暗闇になり、続いて、暗闇を照らすように、月がひとつ、中天に輝く。
フィオナ : 慌てつつも凶器になりそうなものは回収しておきます。
「ヴィクター、エルヴィン。一応、この気絶している敵の魔術師も我々で回収しておこう。彼女も外からの侵入者だ。放っておくと死ぬかもしれん」
ST : 全員、任意の<訓え>のLvで難易度6の判定を1回。続いて、<人間性>の値で難易度6の判定を1回。
フィオナ : 5b10>=6 頑健/任意の<訓え> (ころころ) DiceBot : (5B10>=6) → 2,3,9,7,2 → 成功数2
9b10>=6 人間性 (ころころ) DiceBot : (9B10>=6) → 1,1,8,3,1,10,1,1,8 → 成功数3(失敗)
ちょっ……人間性! すごい数の1が出ている! (※1が5つ!)
ヴィクター : 頑堅2/任意の<訓え>で判定 2b10>=6 (ころころ) DiceBot : (2B10>=6) → 7,10 → 成功数2
人間性が8…… 8b10>=6 (ころころ) DiceBot : (8B10>=6) → 1,2,9,5,9,4,10,5 → 成功数3(成功数2)
むむっ、何とか成功……かな?
エルヴィン : 2b10=>6 先覚、2/任意の<訓え>です。6は辛いか……。(ドキドキ) (ころころ) DiceBot : (2B10>=6)
→ 8,9 → 成功数2
8b10=>6 人間性8 (ころころ) DiceBot : (8B10>=6) → 7,5,1,5,3,3,5,7 → 成功数2(成功数1)
ギリギリの成功1でうす。ぴやー。
ST : フィオナさん1すっごいな?????
ヴィクター : 1の圧が強い……
ST : 成功出てるから大失敗にはならないけどさ……けどさ…… ダイスまちごうたかと思った
フィオナ : 今回、夢の中とは言え教団員を見殺しにしたりと、人間性に反する行いを多くしましたからね。反動かもしれません
ST : <訓え>で成功した三人。あなたたちは不意に、ゲヘナの真の意味を理解する。いまこそ、ゲヘナの最終章が完了したのだと。
全ての血族にとっての滅び。災厄の夜。
獣と人がいちど入り混じり、そして、全ての獣が死に絶える。
それは、<血族>という存在そのものが、消えてなくなるということ。
<人間性>で成功したお二人。あなたたちは、すべての血の力が、呪われたる冷えた心臓の気配が、己がうちからなくなっていることを知る。
その代わりにあるのは、ほっとするような温かな熱。すでに失ったはずのもの。
<人間性>で失敗したフィオナさん。あなたはただ、血の力を失ったことだけを感じる。それはひどく心細く、よりどころのない感覚だろう。
このままここにいれば、きっと朝が来るのだ。獣のいない朝が。
夜の上の上澄みにすぎなかったはずの、仮面舞踏会にすぎなかったはずの、人々の朝が。
フィオナ : (……落ち着け。血の力を失ったところで私の為すべきことは変わらない。ここから現実に帰還し、待っている者たちのために義務を果たすことだ)
「エルヴィン、ヴィクター。私は戻るぞ、夢の外に」
エルヴィン : 「……これで、完成なのかな? ゲヘナ……すべての吸血鬼、その血が失われ……獣が、消える」
「新たな獣が生まれる、とはいってなかったから……ゲヘナの完結。世界の選択は……吸血鬼の支配がない世界……」
フィオナ : 「ああ。とはいえ、これを受け入れるわけにはいかん。血族がいなくなったら、いったい誰が人間たちを守り導くのだ?」
ヴィクター : 「吸血鬼の支配がない世界……ね。その方が良いことじゃないのか……?」
エルヴィン : 「……あるいはケイティフが新たに導くかもしれないね、時が来れば。彼らの薄い血がやがて必用になったら」
フィオナ : 「……見解の相違、だな。だが、やることは変わらん。貴殿らもここを出るのだろう?」
ヴィクター : 「勿論」
エルヴィン : 「これが終わりなら……うん、そうだね。役目は終ったはずだから」
フィオナ : ST、人間性判定に成功したお二人の様子が、自分と違うことはわかりますか?
ST : それについては分かって問題ありません。
フィオナ : 了解です。
「本当にそれでよいのか。後悔はないか。貴殿らは今、おそらくは人間にもどっているか、それに近い状態なのだろう?」
エルヴィン : 「あぁ、レディをつれていかないと……ここにいたらきっと死んでしまう」 と、いいつつ動き、フィオナさんの問いかけには。
「夢は夢だよ」 と、淡く笑うだけです。
ヴィクター : 「人間に戻ったってえなら酒の1杯や2杯飲みたいところだが、そういうわけにもいかねえだろ」 夢でもご飯は美味しいものね。
ST : では、そこで選択肢を一つ。……月光に照らされる世界の中で、トレメールの魔術剣がぼんやりと光っている。
それが夢の外から力を得ているものであることを、あなたたちは何となく感じ取る。
エルヴィン : (さっきリズンナちゃんも「ほしがった」剣だ……)
ST : その剣の使い方は二つ。
一つは、全てが完了したこの夢を終わらせること。
一つは、きっと女も知らなかったろうが、剣の力を逆さまに使い、夢を夢の外へつなぐことだ。あなたたちはこの夢を、現実へと連れていくことができる。
女はリズンナとあなたたちごと夢を絶ち、その結果を現実としようとしていた。
結果は、絶つにさえ至らなかったわけだが。
エルヴィン : 「ふぅん、夢の外からきた異物が思わぬ力をもっていたみたいだねぇ……さて、どうする?」 と剣に触りながら問いかける。
(せめてレナさんとリズンナちゃん「だけ」が人間に戻れるなら考える余地もあったけど)
フィオナ : 「この剣がどこまで融通が利くかが問題だ。特定の誰かだけに影響をとどめておけるのか、やるとしたら世界全体が対象となるのか」
「世界そのものが対象であるならば論外だが、どうだろうな」 と剣を眺めます。
ヴィクター : 「……また人間に戻れるってことか? なら……」 悪くないかもしれないと思うが……。
ST : 対象は世界全体だよ。夢とそれ以外を混ぜるようなことはできない。
エルヴィン : 「ぼくは『現実』に戻るよ。リズンナちゃんももう、巫女としての役目は果たさないだろう。ぼくの役目は終ったし、ここに至るのに築いた絆を裏切る訳にはいかないからね」
と淡く笑った後……。
「本当のゲヘナは、ぼくが見せてあげるよ」 とか宣った。
ST : わ~~そういうとこマルカヴ~~~!
エルヴィン : 最近は「本来はぼくが適任だったはず」くらい思っているエルヴィン。
フィオナ : 「そうだな。世界そのものが対象ならば、私にとっては考える余地もない。夢は夢のまま終わらせるべきだろう」
あと、エルヴィンさんには 「それは楽しみだな」 と冗談めかして言います。
ヴィクター : 「はぁ、不確かなものにすがるより、フツーに現実に戻るか……。吸血鬼でも酒が力になりゃあ最高なのにな」
どこまで影響あるかわからないですし、普通に変えるのがイチバン!
エルヴィン : 夢の世界、吸血鬼としての能力を失っていた、といえばそうだけど「人間性を与えられていた」と思えばそうだったんだよなぁ。(
ST : 剣の力を使う場合、剣を手に取り、意志力を1消費してください。判定は不要です。
フィオナ : 意志力に余裕があるので、フィオナに使わせましょうか?
エルヴィン : もう使う所もないと思うけど。一番「ちゃんと現実に戻してくれそう」なのフィオナさんだよね。
ヴィクター : フィオナさんめっちゃ意志力あった……。
エルヴィン : 倒れた女さんは大丈夫かな……と気にしつつ。剣の効果がありそうな所に運んでおきます。ここにいたら……死んじゃう?
ST : 夢は終わるので、女も現実に戻るよ。夢の外からきたものは、夢の外へ。
フィオナ : では、ちょうど凶器として回収してあった剣を両手で持ちます。
「彼女は誰かがつかんでいたほうがいいかもしれんな。さすがに起こすのは……気が進まん」
エルヴィン : 気絶してるけど、きっと(現実には)近くに誰かいる……だろうから、大丈夫かな。
ヴィクター : 「じゃあオレがやろう」 こういうときは男のパワーよ。
エルヴィン : (捕獲された宇宙人) だらんとなってる女さんを抱えるヴィクターさんを見てそんな事を思いだしていた。
フィオナ : 「ああ。彼女は任せたぞ、ヴィクター。では、剣の力を使うが、準備はいいな?」
エルヴィン : 「おっけーだよ!」
ヴィクター : 「ああ、いつでもいいぜ」
フィオナ : 「よろしい」
では、剣を使います。
意志力7→6
ST : ──それを使った途端、あなたたちは抗いがたい眠気に襲われる。
たまらずに閉じていく視界の端に、ゆっくりと、夜が明けていくのが見えるだろう。
エルヴィン : (夜が明けて……そして獣は、死に絶える……)
ST : そしてきっと、それが、あなたたちの見る最後の朝になる。
仮面舞踏会の夜へ、あなたたちは還るのだから。
【仮面舞踏会への目覚め】
ST : はっ、と不意に目が覚めた。
エルヴィン : むくり。 「おはよぉー」
ST : 灰色の天井が見える。
そこは眠りについたのと同じ下水道のあの広間で、横でリズンナが眠そうに身を起こしている。
フィオナ : 「さて、全員、無事に戻れたか?」 と言いつつ、身を起こします。
ST : ちなみにエルヴィンくんは、あの剣で傷を負わされたのと同じ位置に傷を負ったままだね。
あの剣はない。現実の女の手元に戻ったのだろう。あの女も、あなたたちの傍らにはいない。
ヴィクター : 「ふわぁ……」 ぼりぼり頭を描きながら 「戻れたぞぉ」 と応えまする。
エルヴィン : 「ぎゃー怪我してる! ……まぁいっか」 怪我をなおすのに時間がかかるから、ゆっくりできる時になおそう。
フィオナ : エルヴィンさんの傷を見て驚きます。 「ひょっとして、眠っているエルヴィンの体に何の前触れもなく傷が現れたりしたのか?」
ST : 吸血鬼としてのすべての感覚が不意に戻ってきたように感じて、ちょっとくらくらするだろう。夢の中の出来事は、現実の続きであったかのように、鮮明な記憶として残っている。
「ああ、そうそう。見ているほうははらはらしたよ」 フィオナさんの言葉に応えるのは魔法使いの声だ。
エルヴィン : 「そうなのかな? 見てたら急にぼくの胸がパックリ割れたりした?」 と周囲に聞いてみます。誰もいなくなったり……してないよね!?(汗)
「そうなんだー、ぼくもビックリしたよ、ザクってされてぴやー」 ケラケラしてる。
ST : ジョナサンと情報屋、レナはその傍らにいない。
「戻ってきたのかい!?」 レナの声がなぜか背後から聞こえた。
がっちゃんと何かを放り出す音がして、レナが駆け寄ってくる。
「リズンナ! ああ、リズンナ、無事だったかい。よかった……」 まだ眠そうにしているリズンナの身体を抱きしめて、彼女ははらはらと涙する。
「ああ、リズンナ、あんたの命があればよかったんだ。あたし、それだけでよかったんだよ……」
フィオナ : 「それはまた、なんともホラーな光景ですね……」
自分が夢の外で見守る側だったら、悲鳴の一つでも挙げていたかもしれないと思いつつ、リズンナさんを無事連れ帰れたことに安堵します
エルヴィン : (良かった、彼女たちには「これから」がある……) その姿を見て、安堵している。 なお傷口はパカパカだ。
ヴィクター : (バンソーコでもあればよかったが……持ってないしなあ)
ST : 「……戻ってきたのか」 なんだか煤けた、というか砂埃まみれになったジョナサンが、フィオナさんの傍らに寄ってくる。
「無事で、何よりだ」 淡々とした口調の奥、その眼には隠し切れない安堵が滲んでいる。安堵と、わずかばかりの無力感。
エルヴィン : 「!? みんなでガレキをどけてた?」 その姿を見てなんとなくそう思う。確かにあそこの出入り口がダメなら……出られない!
ST : 「その通りだ。案外戻ってくるのに時間が掛かっているようだったし、敵襲の気配はなかったんでな」 と、もっと砂埃まみれの情報屋。
どうやらジョナサンを筆頭に、物理的手段に訴えていたらしい。
フィオナ : 「二人とも、我らがいない間に頑張ってくれていたようだな。こちらはみての通り無事だ。心配をかけたな」
エルヴィン : 「外部的手段には出られないかな……」 スマホを見る。圏外?
ST : THE圏外。
エルヴィン : (しょっぱい顔をしている)
ST : 「……良かった」 聞こえるかどうかの声で、ぽつりと青年がつぶやいたのが、どうにか耳に届いただろう。
「幸いもう少しでどうにかなりそうだ。力に自信があれば手伝ってくれ」 と、情報屋。主にヴィクターさんの顔を見て言うね。
フィオナ : 「私も手伝おう。邪魔にならなければだがな」
エルヴィン : ジョナサンの所に近づいて、彼のズボンをぐい、と引っ張ると。
「役に立ってたよ、君は夢の中でも、フィオナさんに対して極めて優秀な部下だったし、フィオナさんも最も信頼していたよ」 と。小声でぼそぼそ。
ヴィクター : 「よし来た」 とお手伝いします。パッパッパ~と楽にできるでしょう、たぶん。
エルヴィン : エルヴィンはジョナサンにそう呟いたらぱぱっと部屋の片隅にいって、魔法使いさんの隣に座りましょうかね。怪我もしているし。
「何があったか、聞きたい? 聞きたい?」 とか言って……魔法使いさんとしても気になるだろうし。>ゲヘナの世界
ST : ジョナサンは応えなかったが、あなたの聡さなら、彼の頬がちょっと赤いことに気づけるだろう。
というところで、以後次回。返ってきた日常。
おつかれさまでした!
ヴィクター : お疲れ様でした~!