老ケヤキの旅立ちを送る
3月7日

   地区の鎮守の森、木留神社の老ケヤキが寄る年波で衰弱してきたため神社総代の皆さんが中心となり関係者で相談の結果伐採して新たな旅立ちに送り出すことになった。
樹齢300年とも400年ともいわれる大木も落雷や風雪害に加え生育環境は年々悪化の傾向にあるという厳しい状況に置かれていたが、枯死には至らなかったケヤキは銘木としての価値が高く貴重な材であり、長野森林組合に引き取られその先は新たな利用者に向けて再び送り出されることになる。木材製品として加工され新しい命が吹き込まれときを待つ。
何年か前に落雷か
何かの被害で中段
から先端は落とさ
れているが、それで
も樹高は7m、胸高
直径は134cmの
大木である。
2月13日伐採に先
立って御神木の慰
霊祭伐採の儀が行
われ氏子、区の役
員や長年親しんだ
区民の皆さんが参
列して感謝と無事
を祈った。
伐採の儀は宮司
さんが御神木のも
とで長年地域の歴
史を見守ってくれ
た老ケヤキの御霊
を鎮め伐採の安全
を祈念して祝詞と
奏上と清めの儀式
で終わった。
伐採に取り掛かる
前作業、根周りを
カットし、出来るだ
け低い位置で伐倒
できるようにとチェ
ンソーを入れる。
根の成長につれて
抱き込まれた石が
ないかを探りなが
ら慎重に作業を
進める。
根元径は2mを越
えるほど周辺部か
ら切れ目を入れな
がら最後は長さが
120cmのバーを持
つ大型のスチール
チエンソーで樹体
を切り離した。切れ
目に打ち込まれた
楔が樹体重量を支
え作業を助ける。
伐倒作業にはクレ
ーン車の働きが大
きい、幹が根から
離れると同時に予
め決めた方向に静
かに倒していく。装
備された19トンの
能力のウインチが
働いていた。
伐倒直後の根元部
分、樹芯付近は腐
朽菌により芯腐れ
が生じていたが、
外部からの侵入か
落雷などの被害が
誘引となったもの
か、大木は切って
みないと分からな
いリスクが伴う。
ウインチはこの重
量物を難なく吊り
上げてトラックに
積載すると同時に
重量測定もやって
のける。8tnの重量
であるという。
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