晩秋の造林地
   はびこるセイタカアワダチソウ
11月7日

晩秋の造林地には一面の黄色い花が目立つ。セイタカアワダチソウである、北米原産の帰化植物で繁殖力旺盛で
悪評植物ではあるが、この林地にどうやって侵入してきたのだろうか。生育分布は山腹の中腹から上部にかけて多く
見られることや山腹に向かって左側の西尾根の下ったところは風の通り道となる鞍部がある。この鞍部の西側には善
光寺平の平坦地が広がっている。この林地は、平成14年9月発生した山火事により焼失し植生が破壊され一時裸地
状態にあった。そこへ常風や季節風の西風が平地の種子を吹き上げ運び込んだものが定着増殖したのではないかと
推測する。林地の地形的要因とこの植物の生態的な特性による結果ではないかと思われる。

南向きの斜面、手
前の鞍部付近は
昨年モノレール
終点となった箇所
である。、セイタカ
アワダチソウ
は斜
面の中腹から上
部にかけてと中央
に見えるアラシか
ら左の西側部分
に目立つが、この
花の黄色はあまり
好感をもてない。
花は虫媒花であり
花粉症の犯人では
ないようだ。
鞍部より下った草
密度の多い箇所
セイタカアワ
ダチソウ
の侵入
も少ない。春には、この山脚に
来種のタンポポ
が見られるが鞍
部から上部には
西洋タンポポ
見られた。タンポ
ポも綿毛の種子
が風に運ばれて
ここまで登ってき
たのだろう。
             
鞍部の西側斜面
は分布密度が一段
と高い。セイタカア
ワダチソウ(キク
科)
は、タンポポの
ような綿毛の種子を
つける。風に乗って
ふわふわと遊泳しな
がら生息の地を広げ
ていく。
成熟した親株のそ
ばに子株、地下茎
が伸びて次々と増
殖する。地下茎は、
他の植物の生育を
抑制する物質を分
泌するという。やが
て自らもその分泌
物により自己抑制
されるといわれる。
鞍部からは善光寺
平の向こうに北ア
ルプスが望見でき
る。秋から冬には
西からの常風や季
節風が平地から種
子を吹き上げて運
んでくるのではない
かと思われる。
クララ(マメ科)が目についた。
薬効のある植物
である、外来種
のような名前で
あるが、在来の
多年草である。
根の汁が目がく
らくらするほど苦
いことからの命名
皮膚病の疥癬の
治療や便壷のうじ
殺しに効果あると
いう。

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