(1) 除伐と間伐の実施
平成16年9月14日追加
森林整備の作業現場を訪れた。現場は長野市の北部牟礼村との境に位置する、川中島合戦当時上杉方の山城がおかれたといわれる髻山(もとどりやま、標高744m)の南側山麓、吉地区の北のはずれより髻山へ通ずるハイキングコース沿いの森林で、区域面積25.2haのスギ林である。この施業団地の所有は私有林で林齢25〜65年生のスギが大部分で、一部にカラマツとスギ植林後侵入してきた広葉樹が一部に混在している。施業は、この林内の除伐と間伐を行う、いわゆる本数調整伐という施業で伐採する本数は30%ほどの間伐率になるという。 | ||
スギ林内は間伐の遅れから林分密度が高く暗い、スギを押しのけて広葉樹が占拠した部分もある。 特に広葉樹の除・間伐に当たっては、針・広いずれを優先させるか、どのような施業を行うか、森林の所有者の意向も汲みながら現場の責任者と技術員の間で施業方針が検討される。森林所有者の林業離れがいわれている時であるが、この地区は森林生産力も高く自己所有林への関心は高く施業に当たって担当者は、所有者との意思の疎通に心がけている。 |
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(上左、右、中左)間伐木は、周囲の林木の配置、生育状況をみながら選木し伐倒が行われているが、特に林地の下を通る電線や道路の方向に倒さないよう、又架かり木とならないようロープで伐倒方向をコントロールしながら細心の注意で作業を進めている。 (下左)伐倒されたスギは、林齢65年生、胸高直径20cm樹高24m、この間伐木の樹高を胸高直径で割った形状比は120となる極めて通直な材である。 (下右)一本の間伐で開いた樹冠の空間。 |
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