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平成18年度当初予算について

 

 

 我が国は、小泉首相の強力なリーダーシップの下、「改革なくして成長なし」という方針で構造改革に全力で取り組んでまいっております。逆風をものともせず、道路公団や郵政の民営化、不良債権処理、財政出動に頼らない民間主導による景気回復と、日本の再生に向け、一歩一歩前進していると実感しております。政治に携わる身として、私もこの流れを地方から加速させていきたいと考えております。

 さて、皆さんも新聞などでご覧になったことと思いますが、平成18年度の県の予算案が公表されております。この予算案については、2月22日(水)から開催される県議会の中で、色々と審議していくこととしておりますが、その内容について、かいつまんでご説明したいと思います。(主な事業)

 平成18年度の一般会計の予算額は1兆5100億円余りとなっております。前年に比べわずか0.7%ではありますが増えることとなりました。これは5年ぶりのことであります。(円グラフ)

 今年の予算は、知事の言葉を借りれば「新しい暮らしづくり予算」ということであります。県民の視点に立ち、県民の暮らしを守る観点から、安全・安心の生活の確保、少子高齢化に対応した活力ある社会づくり、強固な経済基盤の確立や次代を担う人づくりなどの重要な政策課題に的確に対応したいという思いが込められております。

 一方で、現在、国も地方も膨大な借金に苦しんでおります。1日でも早く財政を立て直していかねばなりません。そうした面からは、財政構造改革を強力に進めてまいる必要があります。
 このように、皆さんの暮らしを守りながら、一方で改革も進めていく、いわばアクセルを踏みながらブレーキもかけるという非常に難しいかじ取りを迫られる中での予算編成となったわけでございます。
 さらに、三位一体改革によりまして3兆円の税源移譲が決まり、これまでの国の指図を受けながらの政策実施といった面が少しずつ弱まり、地方が自らの創意工夫で、主体的に判断しながら政策を実施していくというまさに地方分権がいよいよ定着しつつある中での予算ということでもあります。

 さて、まず収入面(歳入)ですが、本県におきましても着実に景気が上向いてきております。こうした景気回復の動きを受け、県税等が大きく、346億円も伸びてまいっております。特に、自動車や鉄鋼などの製造業や銀行、サービス産業などで活発な企業活動が行われており、法人関係税が前年に比べ  112億円、約7%も伸びる見込みとなっております。また、皆さん方の消費も着実に伸びると見込んでおり、地方消費税も前年に比べ7%以上収入が増える見込みであります。
 また、三位一体改革によりまして、地方譲与税が542億円伸び、一方で国の(国庫)補助金が368億円、特例交付金が249億円減ることとなりました。

 今度は出て行く方、歳出ですが、高齢化や三位一体改革などによりまして、老人医療費や児童手当などをはじめとする社会保障費が前年に比べ142億円、8%以上も伸びることとなりました。
 また、いわゆる団塊の世代の退職が社会問題となっており、県でもこうした世代の職員の退職金が82億円増えることとなりましたが、一方で給料のカットや職員の定員削減などによりまして給与費等が73億円、補助建設事業費、いわゆる公共事業費が68億円の減となっております。歳入歳出の主な要素は以上のとおりであります。

 先ほど、借金を減らしていくため、財政構造改革を進めていかなければなりませんと申し上げたところですが、今回の予算におきましても、積極的に改革を行っております。色々な事業の見直しや再構築、土地などの県有財産の売却、職員定数の削減いわゆるリストラなどによりまして、総額542億円の改革を実施しております。
 まあ、相当程度改革を頑張ったとは思いますが、それでも、1兆5100億円の予算を組むには300億円余り足りないということで、この不足を埋めるために、140億円余りの借金と、170億円余りの貯金の取り崩しを行わざるを得なかったというところでございます。
 まだまだ、改革努力が足りない、県は今後も強力に行政改革を進めていかねばならないと考えております。私も県議会議長として、この点、しっかり麻生知事にもの申してまいりたいと考えております。

 それでは、今年の予算の中から皆さんの身近なものについていくつかご披露しようと思います。今年の予算は7本の柱からなっております。

 その柱の1本目、「安全・安心な暮らしの確保」でありますが、昨年3月の福岡西方沖地震で大きな被害を受けた玄界島の復興のため、6億円余りをかけて県営住宅50戸の建設を行うほか、地震を踏まえた防災計画の見直しを行います。
 また、新型インフルエンザ対策として、4億円余り薬の備蓄を行います。
 振り込め詐欺などの悪質商法被害防止のため、相談窓口の強化をいたします。
 治安の確保のため警察官を160人増員するとともに、暴力団の取り締まり強化のための予算2億7千万円余りを計上しております。
 お年寄りの交通事故を未然に防ぐためのモデル事業なども組んでおります。
 さらに、食の安全対策として、牛海綿状脳症いわゆるBSE対策予算や農薬に頼らない農産物の管理技術の開発事業などを組んでおります。

 2本目の柱「希望と活力あふれる新しい社会づくり」ですが、まず、少子化対策であります。
 昨年から取り組んでおります次世代のための結婚応援事業に加え、地域全体で子育てを応援していく「子育て応援の店」推進事業、いわゆる鍵っ子を預かる施設である放課後児童クラブの拡充、3歳未満の乳幼児について医療費の自己負担の無料化など、少子化の克服に向け多面的な取り組みを行ってまいります。 高齢化対策としては、昨年11月、全国から55万人が集い、スポーツと文化で元気に交流を行ったねんりんピックふくおか大会の成果を継承する事業のほか、老人医療対策費として355億円余り計上いたしております。
 そのほかにも、障害児の放課後預かり事業への支援や男女共同参画社会づくり事業、NPO・ボランティアの支援事業などを組んでおります。

 3本目は「成長力に満ちた経済と雇用の創造」であります。商店街対策や中小企業向けの融資枠の確保、商工会や商工会議所の機能強化、観光の振興などに取り組んでまいります。
 また、次世代成長産業として、IT時代を支えるシステムLSI開発拠点化事業やバイオ、ロボット産業の振興に取り組んでまいります。
 雇用対策として、若者の就業を支援するセンターの運営や自動車産業への中高年休職者の就業支援、高齢者や知的障害者の職場開拓を進めてまいります。 また、高収益型園芸産地の育成、おいしい米の生産・販売支援、県産木材の活用促進など、農林水産業の振興にも取り組んでおります。

 4本目の柱は「アジアと共に発展する交流拠点の形成」であります。
 まずは九州国立博物館関連予算であります。当初の予想をはるかに上回り、5か月で入館者が100万人を突破する勢いで伸びておりますが、18年度も6億円余りの運営費を計上し、たくさんの方に来館いただこうと考えております。
 それから、アジア地域の連携促進ですが、先日私も県の代表としてタイ、インドを訪問し、友好提携の調印に立ち会ってまいりました。これからも、さらに友好の輪を拡げてまいる考えであります。
 そのほか、九州新幹線や都市高速道路の建設促進にも取り組んでまいります。

 5本目の柱は「次代を担う人づくりと文化・スポーツの振興」であります。県民大会の開催や非行防止プロジェクトの展開により、青少年の非行防止に全力を挙げて取り組んでまいります。
 そのほか、青少年アンビシャス運動や科学少年の育成、いじめ・不登校対策、本県独自の発展学習プログラムの開発などにも取り組んでまいります。

 6本目の柱は「環境にやさしい循環型社会づくり」であります。廃棄物不法投棄の指導・監視の強化のため、7千万円余りを計上しました。
 家庭における省エネの取り組みを推進するため、新たにエコファミリー応援事業を実施します。
 そのほか、森林の保全・創造に向けた森林環境税導入の検討や五ケ山ダムの建設促進に取り組んでまいります。

 7本目の柱は「地方分権新時代を担う行財政システムづくり」であります。 平成19年度以降の新たな行政改革に取り組んでいくための検討経費、県立病院の民間移譲を進めるための経費、市町村合併を支援するための交付金などを計上いたしております。
 

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