野生図鑑 鳥を訪ねて南へ北へ
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BRAZIL 旅行記


 

Christalino(DAY04)

 

6 時にボートに乗ってトレールへ向かう。ジャングルを抜け、15分ぐらいの登りでHill Topを目指す。途中、最近発見されまだ名前がついていないという黄色いカエルを見る。頂上に出ると、ジャングルの中の体力を絞り取るような高湿度は嘘のように爽かな涼風が心地よかった。しかし、すぐに虫の総攻撃にあう。ブラウリオにジャパニーズ・ナイスガイが来たから寄ってきたんだとからかわれるが、こっちはジョークで切り返す余裕などない。例により自分の虫よけは効かず、Mさんのスプレーを全身にかけてもらい急場を凌ぐ。頂上は木も疎らで葉をつけていない枝も多く、鳥は見やすかった。離れた枝にParadise Jacamarが止まっていた。光線もよくなく距離もあったが、Paradiseという名に恥じない美しいシュルエットだった。その隣の木の上ではテナガザルがこっちをみていた。アマゾンオオツリスドリが見やすい枝に止まってくれた。他にPurple- and Green-Honeycreeperなどのカラフルな小鳥やハチドリハチドリを見た後、丘の上の台地を移動する。すぐにBlackish Nightjarが見つかった。近くに数羽いた。地面は黒焦げた溶岩の一枚岩のようになっており、保護色になっていた。上空をSwallow-tailed Kiteが飛んでいる。思ったより大きい。巨大なKing Vultureも飛んでいる、上野動物園にもいて、カラフルな顔やのどが美しかったのを覚えているが、そこまでは双眼鏡ではわからなかった。厳かな雰囲気をもつMantled Hawkが止まっている所も見ることができ、1日いればいろいろな猛禽が見れるのではないかと思う。ヒルトップの縁の崖で鳥を待つことにする。15分程するとPurple Honeycreeper, Blue DacnisなどのTanager類の混群がやって来た。距離があり表情等の細かい所まではわからなかったが、青、緑、紫、黄色等の色鮮やかな小鳥達が同じ樹の枯れ枝に一度に止まっている様は壮観で、しばし至福の時を過ごす。自分が確認できただけでも15種いた。山を下りたところで、黄色いキヌバネドリWhite-tailed Trogonに出会うが、三脚をたたんでいたため手間取り、又しても撮りそこなう。一時も油断は禁物と戒め、午前の探鳥を終える。

 午後は昼食を早めに済ませ、1時前に長距離のボートクルーズに出る。たまに鳥を見る為に止まる以外は距離を稼ぐために飛ばしているので、猛暑が嘘の様に涼しい。途中の急流で船頭さんを残して、我々4人は下船し、流れが緩やかな場所まで歩く。ここで見た唯一のシギ、アメリカイソシギがいた。この鳥は7月にアンカレジで見たことがある。アラスカかカナダから到着したばかりなのだろうか?再び乗船し、ルリコンゴウインコ(Blue&Yellow Macaw)などのインコ類やオオミドリヤマセミやクビワヤマセミ等のカワセミ類を見ながら進む。少し行くとチャバラホウカンチョウ(Razor-billed Curassow)が川岸に出ていた。英名のカミソリのようなクチバシが鮮やかだ。2時間程して、"Lake"に着く。Lakeといっても川が二股に別れた先がせき止められた”半”三日月湖で池程度の大きさしかないのであるが、パンタナールの時と同様、絶好のカワセミポイントとなっていた。Green&Rufous Kingfisher, American Pygmy Kingfisher等、久しぶりに南米5種フルマーク。その他の鳥も多く、Black-collared Hawk, Glossy Antshrike, Natterer's Slaty Antshrike, 又しても逆光であったが、Paradise Jacamarなどがいた。オオカワウソよりも小型のNeotropical River Otterも時折水面から顔をのぞかせていた。ブラウリオがツメバケイ(Hoatzin)の声を流すと鳴き返し、樹の茂みの中でごそごそ動いたが、表には出てきてくれなかった。アマゾンの鳥のなかで見たかったものの一つだったが、帰りに再挑戦と言うことで、さらに上流を目指す。30程して、突然ブラウリオが双眼鏡で何かを見つけ、船頭さんがエンジンを全開にする。その後、ブラウリオが英語で教えてくれたが、私の知らない単語だった。とにかく、只ならぬ雰囲気にターゲットを撮り損ねない様にと緊張が走る。200m程先の川の中にカピバラよりおおきな茶色の動物がいた。バクだ。すぐにファインダーを覗き込みピントを合わせよとするが、船はフルスピードなのでうまくいかない。船がスピードを緩めピントが会った瞬間バクは水の中に潜ってしまった。1分以上経ってから、50m程離れたところに顔を出したかと思うとあっという間にジャングルのなかに消えてしまった。写真には水に潜る瞬間の背中と川から上がる時の後ろ姿しか移っていなかった。程なくして、目的地であるもう一つのLakeに着く。ここはジャガーなどのほ乳類やボア、アナコンダといった大蛇などが期待できる場所だそうで、しばらく待つが何も現れなかった。しかし、それからちょっと行ったところで、先程見れなかった。Hoatzinが出てきてくれ。Display(?)様の動きを見せてくれた。Speckled Chachalacaを見て引き返し、帰路オオカワウソ等を見ながら6時間半のクルーズを終える。

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