野生図鑑 鳥を訪ねて南へ北へ
HOME PROFILE ALASKA REPORT ALBUM


BRAZIL 旅行記


 

Cristalino(DAY03)

 

この日もいつもと同様、5時半に朝食、6時にに出発。まず、トレイルの入り口の薮でBlack-faced Ant bird を見る。森のなかでは、Black-spotted Bare-eye, Wedge-billed Woodcreeper等多くの鳥と蝶、サル、キノコなどを見るが、やはり暗く写真はなかなか撮れない。その上、湿度が非常に高いので体力を消耗する。3人供へとへとなのを見て、さすがのブラウリオも予定を1時間半早めて、10時半に午前の部を終了。シャワーを浴びて一息つくと、じっとしていられずロッジ周辺の探索に出かける。船着き場にいくと、Sunbitternがいたが、やはり”蛇の目”はなかなか撮れない。岩場の水たまりで頭の赤い小鳥が水をのんでいた。Red-capped Cardinalだったが、遠くて証拠写真がやっとだった。Sunbitteern も同じ岩の方に移動したので、こちらも移動するが、川岸の崖を降りる音で飛ばしてしまう。向こう岸の枝にAmazon Kingfisherが止まっていたので、河原の岩の上で"アマゾン"を眺めながら、リフレッシュタイムを決め込む。昨日の短いボートクルーズの時もそうだったが、ここではパンタナールにいっぱいいたRinged KFよりもAmazon KFの方が多いようだ。アマゾン流域なので当然か?船着き場の方に目をやると、リゾート用のドレスにサンダル履きのMさんが手を振っているが、もう一方の手にはしっかり双眼鏡を握っている。2千7,8百種見ているシリアス・バーダーはやはりどん欲だ。そのうちに背後の樹にRufous-tailed Jacamarが止まっているのに気づく。こちらを気にする様子もなく、じっくり観察できた。そのうちに、もう1羽出てきて同じ枝に止まってくれ、微妙な色合いの違いがよくわかった。キツツキが対岸に翔んでいくのを見るが、種までは同定できなかった。

午後は再び鉄塔へ行く予定。支度をして出ていくと、トレイルの入口でブラウリオがスコープをセットして、我々を待ちかまえていた。Blue-necked Jacamarが見やすい枝に止まっていが、暗くて超低速シャッターになる。テレコンを外して露出補正をいじってる間に見難い枝に移ってしまった。15分位待って少しましな枝に移ったところを数枚撮影する。他の3人を待たせてしまった。塔に登ってしばらく待つとLettered Aracariがやって来た。さらに全身真っ黒で鼻だけ真っ赤なサルWhite-nosed Beared Sakiの群れが移動していくのが観察できた。どのサルもはかったように前のサルが通ったコース(枝)とまったく同じコースを次々に移動していく。見とれていて、帰国するまで鼻は真っ赤なのにどうしてWhite-nosedなのか疑問にすら思わなかった。今度は別の方角に昨日はよく見えなかったWhite-whiskered Spider Monkeyが出てきてくれた。子供を背負ったのもいる。サルをじっくり観察でき大満足だが、それにしても

ものすごい虫だ。羽アリの様な虫がいっぱい寄ってきて、耳の穴や意識的にしっかりと閉じた上唇と下唇の間に潜り込んでくる。

自分の虫よけはほとんど効果がない。見かねてKさんが持参の虫よけスプレーをかけてくれる。南米の虫には日本製より米国製の方が効くようだ。しかし、10分もしないうちに再び取り囲まれる。スプレーには効果が一時間以上持続すると書いてあったのだが......。虫がいるから鳥もいるので、諦めるしかないか。鳥の方はBlack-necked Aracari 等、昨日の午前とほぼ同じ面子が愉しませてくれた。地上35〜45mの場所の利を十分に活かしてキャノピーの鳥とサルを堪能した後、ツリーハウスへ向かう。途中、樹の根元に穴が開いているのを2,3見かける。アルマジロの巣だそうだ。見たい。昨夜の雨で昨日蝶が群れていたツリーハウスの下の泥地には水たまりができていた。日が暮れる少し前にToucan等の鳥達が水を飲みに来、暗くなってからは動物達がやって来るそうだ。ジャガーもたまに現れるというので、息をひそめて3畳程の広さのツリーハウスのなかで待ちかまえる。熱帯のジャングル中で宿泊して何時も感じることだが、日没直前の森は鳥やサルの鳴き声で物凄い騒々しさだ。それが一段落すると、今度はフクロウが盛んに鳴き出す。Tawny-bellied Screech-Owlの声だそうだ。恐らく7,80mの距離のところにいるのだろうが、こちらからは見えない。降りて行って探したいのはやまやまだが、我慢して待つ。そのうち、Feline Night Monkeyのほえる声がこれに加わるが、水場には何も現れない。何時しかOwlとNight Monkeyの声は消え、虫とかえるが盛んに鳴き出し、空には星が沢山輝いている。アマゾンの星空は北海道や富士山の五合目で見た星空よりもよかった。8時近くになって疲労と空腹が限界に近付いてきた。ブラウリオとMさんはまだここで粘りたい様だったが、自分とKさんが帰りたいと言ったので、引き上げることにする。結局、水場に来たのはハナグマ1匹のみだった。帰路、ブラウリオが何度かMOや口まねでOwlやNight Monkeyを呼び寄せようと するが、姿は拝めなかった。巨大なタランチュラ等をみて8時半にロッジに辿着くと、屋外バーベキューが待っていた。ビーフとアマゾンサーモンがおいしかった。

前ページへ 次ページへ