野生図鑑 鳥を訪ねて南へ北へ
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BRAZIL 旅行記


 

PANTANAL(DAY05) = Chapada (DAY01)

 

パンタナール最後の朝、スミレコンゴウインコにお別れをいいに行く。牛の大群は昨夜は道の反対側の草地で寝たようだ。水鳥たちが三々五々えさ場へむかってとんでゆく。スミレコンゴウインコは留守だったが、5分後に戻ってきて、巣のある木の隣の樹で食事をしたり、ペアで羽繕いをしたりしていた。他の人たちが出てきたのが見えたので、別れを告げ、合流する。今朝は6時から1時間敷地内の林を探鳥。牛達が林のなかの小道を通ってえさ場へと向かってゆく。林の中で見られた鳥は4,5種程度で、目立った成果はなし。Brown Capuchinの群れが我々に付かず離れず移動していたが、暗くてぶれぶれの写真しか撮れず。林から出た草地で Jabiru, Wood Stork, Ibis等の水鳥やCaracara, Vulture等の猛禽を見る。宿の近くまで戻った所で、Rufous Horneroを撮影して探鳥を終了。

 朝食後チェックアウトして、トランスパンタナールロードを探鳥しながら北上し、クイアバを目指す。途中Scarlet-headed Blackbirdを下車観察し, Marsh Deer, Southern Screamer等を車内から、フィルムを貼った窓越しに撮影する。White-browed Blackbird の鳴き声がすると言うので、しばらく待つと雌が2羽見やすい所に出てきてくれた。さらに10分程待って、雄が出てきて、シャッターを1枚切る間だけ姿を見せてくれて、すぐに草の中に引っ込んだ。その後、Bare-ear Marmosetを撮影し、車中よりお馴染みの鳥達に別れを告げながら進む。道路脇に電信柱が見られる様になってしばらくして、Jabiruの巣があったので下車して、最後の撮影。望遠レンズをしまった後に電線にとまる真っ白なPearl Kiteに出会う。手持ちの300ミリではきつかった。ちょっと後悔する。ハイウエーの舗装道路に入ると、みんなお昼ねタイムに入る。  1時過ぎにクイアバ郊外の大きなスーパーマーケットに隣接したファミレスに到着。入り口でおばちゃんにプラスチック製磁気カードをもらって入店。飲み物以外は全て秤売りで、カードリーダーに記録して席に運ぶ。肉料理がいろいろあって、ついつい何度も追加料理をとりにいってしまう。町に戻ってきて、これまでの健康的な食事が一変して、不健康な食事に逆戻りしたのを自覚する。出口の前ではさっきのおばちゃんが立っていて、支払いが済んだのを確認してから出口の鍵をあけてくれた。クイアバの町の渋滞を抜け、Chapadaを目指す。シャパダは、ギアナ高地の様なテーブル状台地、ギマラインス高原の上に広がる町で、人口は周辺地区を全てあわせて3千人程だそうだ。アメリカ中西部のテーブルマウンテンの様な赤い崖を登りきると下からは想像できないほど広大で平坦な大地がずっと続いていた。途中普通の牧場に混じってダチョウ牧場ならぬレアの牧場が1つ車窓から見えた。前方遠くに民家が集まった町らしきものが見えてきた時、車は右折して今日のホテルのゲートをくぐる。すると左手の柵にBurrowing Owlがとまっていた。さらにもう一つセキュリティーゲートを入ると広い芝生が広がっていて、フットサルとバレーボールのコートがあり、その外側に赤土のトラックがあり、奥にコテージが数軒みえた。さらに奥にはプールが2つあり、そのうちの1つにはかなり大きなウォータースライダーが付いていた。これらの設備はもちろん宿泊客へのサービスの意味もあるのだろうが、オーナー一家の楽しみ のためにこれだけのものを作ったことは容易に想像できた。なんともうらやましい限りである。20分後に探鳥に出発すると言うことだが、シャワー何ぞ浴びてる場合ではないと早速敷地内のBurrowing Owlを見に出かける。地面に番いを発見、少しずつ近付いていくと、親とほぼ同じ大きさの幼鳥が3羽出てきたが、私に気づいて親がすぐに穴のなかに戻した。1羽の親鳥が電柱に取り付けられた外灯の上に止まり警戒のポーズをとったので退散することにした。今日のホテルは町の普通のホテルと聞いていたので、ホテル近辺での探鳥は期待していなかったのだが、最初のホテルのToco Toucan、次の宿のHyacinth Macawに匹敵する目玉がいてくれた。”町の普通のホテル”とは、暖かいシャワーやエアコンが24時間つかえて、テレビやミニバーが付いた部屋という意味であって、建物が立ち並んだ通りに建っているホテルと言う意味ではなっかたのだ。

 4時に探鳥に出発。国立公園に向かう。料金ゲートのところに、Curl-crested Jayがいたので、ブラウリオが支払いをしてる間に私だけが降車して撮影。他の人は車窓から観察。途中、Plain-crested Elaeia, White-eyed Parakeetを見て、観光スポットになっている滝見台に着く。滝の水量は少なかったが、ガイドブックに載っていた写真と同じ風景が広がっていた。滝見台のすぐ前にBlue-winged Macawがいたが、他の観光客は見向きもしない、というより目に入ってないのだろう。鳥見を始める前は自分もそうだったのだ。すぐ近くにBlue-headed Parrotもいた。峡谷を飛ぶYellow-ringed Toucanやインコ類見ながら、草原の方へ行くとGlassland Sparrowが地面を跳ねていた。肉眼でちょっと見には地味な鳥だが、双眼鏡でみると目の上と肩口の黄色がきれいだ。草原の低木には、Purple-throated Euphonia, Swallow Tanager等がいた。滝見台の方で白い鳥が動くのが見えたので独りで戻ってみる。Masked Tityraの番いだった。若干ケラが入ったが20mの近さで見ることができた。真っ暗になった所で探鳥終了。早朝の林の中での探鳥は別にして、ものすごい数の鳥を見て満足できる1日だった。

 夕食はシャパダの町のレストランに出かける。食料品店とお土産物屋、レストランがそれぞれ数軒ずつ有るだけの小さな町だが、通りには結構人が歩いていて、たまにカーステレオの音量を最大限にして車が走っていく。やかましいと思うが、これがブラジル人気質なのだと納得する。Cさん御夫妻の日本に探鳥に行った時のエピソードやエクアドルやボルネオの話を、Mさん、Kさんのタンザニアやチリの話を聞きながら食事をする。

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