野生図鑑 鳥を訪ねて南へ北へ
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BRAZIL 旅行記


 
PANTANAL(DAY03)
 

この日は6時から、 敷地内のオープンスペースの探鳥に朝食前にでる。 車で出口(トランスパンタナールロード)の方向へ300mほど走った所の道路脇の木にRed-Crested Cardinalが止まっていた。1枚写した所でフィルムが終了し、交換中に飛び去る。隣の木には数羽のTroupialが花をついばんでいた。朝日にオレンジ色のボディが映えてきれいだった。

その後、車で1.5キロ程走ってから、徒歩でさらに1キロほどの距離を2時間かけて探鳥。途中100メートル後方の道路脇の木に数羽のNandy Parakeetが止まり、交代で地面におりて餌をとっている。双眼鏡ではキツイが、ブラウリオのプロミナで見ると頭と袖口の黒色が鮮やかだ。他の5人と別れて、自分だけ写真を撮りに戻ることにする。1枚撮るごとに数mずつ近付いていったが、

50mまで来たときに車が来て飛んでしまった。自分が再合流するまでの間に他の5人はTropical Screech-Owl等を見たそうだ。道路脇の樹にSavannah Hawkが1羽しばらく止まっていた。

その後、70−80m離れた樹まで飛んで行き、番いで巣作りをはじめた。南米では9月が繁殖期なのだと再認識する。我々の前方50メートルぐらいの所でホテルの客が二人(1人は日系人のガイドのようだ)で何かの写真を撮っていたが、その場所を離れる時に何か我々に言った。我々4人はそれがスペイン語であること以外理解できなかったが、ブラウリオに聞くとAnteaterいると教えてくれたようだ。木の枝に付いた蟻塚で食事中だが、枝葉に隠れてよく見えなかった。すぐ頭上をRoseate Spoonbillが1羽飛んでいった。真下から見るのが一番きれいだ。 部屋に300ミリ付きのカメラを置いてきたのが悔やまれる。他にKingfisher3種、Flycatcher8種、White-bellied Seedeaterを含めSeedeater3種、Cuckoo3種などを見て、8時半に朝食に戻る。9時半にチェックアウト。このホテルのマスコットToco Toucanのお別れの1枚を撮影。トランスパンタナールロードを探鳥しながらさらに南下し、スミレコンゴウインコの巣があるという宿を目指す。道沿いに立っていた電柱ともお別れ。1羽のCapped Heronが水辺にいた。少し遠いが3日目にしてはじめてまともな写真が撮れた。そのうち、Blue-crowned Trogonが飛んできた。枝が邪魔しない位置を探して写真を撮ろうとしていると、ブラウリオが”Hiro, こっちに来て撮影しろ”と呼ぶ。Mさんも”ここからなら、真っ赤なお腹が丸見えだよ”と呼ぶ。彼らの位置からは真正面の姿が見えているのだろうが、身体の全ての色が見えている私の位置からの方が絶対にいいと思うが、撮影に気をとられ英語が出てこない。私の横で見ていたKさんが私の言いたいことを代弁してくれた。正面に廻ったときには首をすぼめてしまっていていい写真はとれなかった。車に戻ろうとするとAmerican Pygmy Kingfisherがでてきた。その後、この旅2種目のサル Brown Capuchin、最初のニシキヘビ Yellow Anaconda を見る。車窓からパンタナールの水鳥達を眺めながら進む。Ringed Kingfisherは相変わらず多い。11時を少し過ぎた頃、車が止まり、ブラウリオが巣だよと言うのでなんの巣だろうと思っていると、隣に座っていたC.C.さんが、”Hiro、さあ今日一番の見物だよ。”と教えてくれた。と言うことはHyacinth Macawの巣のある今日の宿の敷地にもう入ってのだ。前方150mの所に建物があるのに気づく。あわてて、降車すると道路脇の樹の洞からHyacinth Macawaが顔を出し、今にも飛び出そうとしていた。咄嗟に足を縮めた三脚をお腹に抱えて2枚シャッターを切る。彼らは道の反対側の樹に止まったが今度は逆光だ。

5分程彼らを眺めた後、今日宿泊するジャガー保護区へチェックイン。ジャガーを見るのは難しいのは承知しているが、秘かに期待している。食堂に入って行くと、アメリカ人のお嬢さんが2人いた。ユタ大学の学生さんで何かのプログラムでこの保護区に勉強に来ていてホテルの仕事を手伝っているそうだ。CCさんとおしゃべりが始まった。食堂の壁に掛かった黒板に目をやると、野生動物の月別出現日数が書き込まれていた。乾季の6月になってここに移動してくるジャガーは7月になると目撃が増え、17か18日でている。しかし、8月になると、数日に減り、9月は1週間過ぎているが、未だゼロ。ほのかな期待がしぼんでゆく。プーマにいったては7月に数回出てるだけ。動物を見るのなら7月がよさそうだ。オオアリクイも今シーズン数回しか目撃されていないのは意外だった。ジャガーは無理でもオオアリクイは見れるだろうと思っていたのだが。動物との出会いの期待は捨て、1人で敷地内の探鳥に出る。遠くでオウム類がギャアギャアと飛び廻っているのがみえる。ここの宿にもVermillion Flycatcherがいた。牧草地の奥の林で3羽のスミレコンゴウインコが飛んでいる。おそらく先程みたペアとは別の個体だろう。建物の裏の方へ廻ると、家畜用の水場があり、ニワトリと今朝までのホテルと同様の鳥たちがいた。草地にはPlumbeous Ibis, Southern Lapwing, S.C. Cara-cara等がいた。牛さん達はお留守だったが、彼らの落とし物が臭っていた。表に戻ると、Turquoise-fronted Amazonがいた。先程ギャアギャアいってたのはこれだったのだ。昼食後は、暑いので探鳥は断念し、部屋の前の籐イスで休息。犬と猫も隣で寝ている。部屋には扇風機が置いてあったが、発電機を動かすのは夜だけのようだ。3時半ごろ、牛の大きな群れがえさ場から帰ってきた。カーボーイも犬もいない。彼らだけで帰ってきたようだ。4時に午後の探鳥に出発。トランスパンタナールロードを数百m南下し、わき道に右折する。この先に漁師の小屋があり、その辺りがジャガーのポイントだそうだ。わき道に入って5百mぐらいの所に廃家があり、その庭の木と芝がちょっとした探鳥ポイントになっていた。Yellow-rumped Cacique, Pale-crested Woodpecker, Peach-fronted Parakeet, Scaly-headed Parrot, Golden-collared Macaw等々。その後の道中、Red-throated Piping-Guan, Bare-faced Piping-Guan,

Black-and-Gold Howler Monkeyなどを見る。

目的のジャガーポイントは周囲を森に囲まれた広大な湿地だった。予想通り、ジャガーは留守だった。暗くなって、サーチライトでの探鳥となる。Nacunda Nighthawk, Pauraqueが沢山飛んでいる。草の上で休んでいたLittle Nightjar を間近で見ることができた。Spot-tailed Nightjar, 長い尾のScissor-tailed NightjarもMO作戦で樹に止まっているのを見ることができた。ジャガーの声も何度かMO で流したが応答はなかった。トランスパンタナールロードに戻り、宿の近くまで来たとき、Great Potooを発見。証拠写真を撮った後、ブラウリオのプロミナで順番に観察。真っ赤な眼光や羽毛のひとつひとつまでよく見える。自分の巨大なカメラレンズも、夜間はプロミナには歯が立たない。

8時過ぎに宿にもどる。

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