31cmF4.5用 斜鏡セル(2)


 

斜鏡セルを作ります。
セルには普通、斜鏡短径(78.8mm)と同径のパイプを使いますが、セル
に斜鏡を貼り付ける方法を採れば適当な径(斜鏡より小さい)のパイプが
使え、製作が容易になります。

鉄パイプで製作すると溶接が難しく、重くなるのでFRPで作ることにしました。

排水用のエンピパイプ(65)が有ったのでこれを型にして成形します。
このパイプは内径φ71〜71.5mm程で、斜鏡セルの仕上がり寸法より
少し長めに切って使います。
写真は、底に塩ビ板を貼り、離型処理してから樹脂パテを塗ったところです。

ガラスマット1層目を積層します。

マットは型紙を使ってはさみで切ります。
特に底の円は正確に切らないと積層が綺麗に出来ません。

マットを張って樹脂を浸み込ませ、脱泡します。

硬化後にさらに何枚か積層し、硬化させます。

同時に斜鏡貼り付け面の平板を積層します。

塩ビ板を離型処理してガラスマットを積層します。写真は1層目のものです。
1層目が硬化したら塩ビ板から剥がします。
塩ビ板には新たに2層積層します。そして剥がしたFRPに2層目を積層して
塩ビ板のものと貼り合わせます。

こうすると両面が平らな4層のFRP平板ができます。

塩ビパイプからFRPを脱型します。

パイプの底に貼った塩ビ板を取り、プラスチックハンマーで叩いたら簡単に
抜けました。
マットを4〜5枚積層 し、樹脂もたっぷり塗ったら結構厚くなってしまいました。

底はFRP硬化時に変形し、中央がへこんでいるので耐水ペーパーで平ら
に削ります。
#120で1mmほど削り、#240で仕上げました。

底が平らになったので、45度傾斜面を仕上げます。

塩ビパイプの45度をペーパーで仕上げ、定規として使います。
塩ビパイプにFRPを入れて、仕上がり寸法に針でけがきます。

鋸で切断し、ヤスリで荒削りしてからペーパーで仕上げます。

FRP平板は仕上がり寸法より1cm以上大きく切り、厚みにバラツキがある
場合はペーパーで修正します(レンズのように中央が厚く削れてしまいます
が、それ程神経質になる必要はないでしょう)。

45度傾斜面に平板を貼る前に、ボルト穴を開けます。

私はセル側にボルトの頭を入れることにしたので、ボルトを中にい入れる
為の窓も開けることにしました(セル側をナットにすれば不要です)。

45度傾斜面に平板を樹脂で貼り付けます。

写真は位置がずれぬ様、テープで止めています。

10

固まったら、はみ出したところを削ります。

ジスクグラインダーで削ってからヤスリで削り、最後は#240ペーパーで
仕上げました。

11

角を丸くし、ボルトを組み込む窓にはアルミの蓋をしました。

12

セルに斜鏡を貼り付けます。

シリコン系充填材を使い貼り付けます(15cm用斜鏡の時と同様です)。

13 シリコン充填材が固まるまで、1日置きます。

ずれないようテープで止めて有ります。小さなスパナは適当な錘として使い
ました。

その後、シリコン3点止めでは弱そうなので周囲も3ヶ所充填しました。

戻る     組み立てに行く