35mm斜鏡 (5/5)

 

次にスパイダー端の真鍮部品をハンダ付けします。

4個の高さが平面上になるよう、ガラスの上で作業しました。
接合部にはあらかじめハンダを塗って置きます。
ピンセットの先を真鍮のM3穴に差し込み、バーナー(※)で加熱します。
ハンダが十分に溶けたら羽根に差し込み、固まるのを待ちます。
ピンセットと真鍮にもハンダが付くので、ピンセットを引き抜きます。
ハンダ付けが終われば、タップで切り直します。
(下の定規は高さ調整用です)

※ キャンプ用ガスストーブを使いました。

図面に乗せて、長さを確認しました。

若干短めです。(羽根が切り込みに入り切らなかった場合の事を考えて0.5mm
短くしといたら寸法に出来てしまったのです)

余分なハンダは削り落とします。

鏡筒に仮組みしてみました。

斜鏡はとりあえず現行の48mmです。
アルミ枠からネジを入れるのは大変です。ネジ回しは使えないので(筒に穴を開
けたくない)、羽根の方をねじりながら締め付けました。これだと羽根のネジレ防
止を付けるわけにはいかなくなりました。

押しネジ(M4)の先端を丸く尖らせ、引きネジ(M5)の斜鏡金具内に入る頭の座
を丸めました(斜鏡が傾くように)。

スパイダー取り付けネジ(M3)にはバネ座金を入れます。この座金は10kg程で
平らになりますので、10kg程のテンションが得られます。さらに締め込んで20kg
程にしたいところです。

黒く塗装しました。

これで部品は完成しました。
後は斜鏡セルに斜鏡を貼り付け、鏡筒に組み込めば終了です。

鏡筒に開いてる旧斜鏡取り付け穴は木を埋め込んで塗装し直しました。

斜鏡セルと斜鏡をシリコン系充填材で貼り付けます。

セルの貼り付け面の塗装は削り落としました。
マスキングテープをセル外周に貼ります。
シリコン充填材の厚みを2mmにする為、2mmの真鍮釘(※)をスペーサーにし
ます。
セルの貼り付け面には、錆止めの為にシリコン充填材を薄く塗りました。
斜鏡の上に釘を3本置き、シリコン充填材を3点にしぼり出します。

※ 釘にはシリコンの貼りつき防止の為に、ロウが塗ってあります。

斜鏡の上に斜鏡セルを乗せます。

斜鏡とセルには楕円長手方向に、位置合わせの目印がして有ります。

斜鏡は鏡筒中心から約1mm接眼部と反対側にオフセットさせます。
その為に1mm程ずらして有ります。

このまま1日置きます。

シリコン充填材が固まったら釘を引き抜き、斜鏡の外周をマジックで塗ります。
組み込んで完成です。

接眼部左側が斜鏡枠取り付けネジ
です。
        (H13年5月8日)

   

 

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