食事負担金も高額医療費の対象にして欲しいものだ。
一般的には、一日の食事負担金は780円で、全国一律の筈である。
一日三食で780円、一食にすると260円の負担額。
これは、某牛丼チェーンの並盛り一杯分の値段とほぼ変わりないもの。
『安い・美味い・温かいものは温かい!』と3拍子揃えば問題なく、
とにかく、安ければ安いほど懐寂しいこのご時世には有り難いものであるのだが。
「んまー、なんてお安いんでしょう。ほんと助かりますわねぇ、奥様......(涙)。」
などと、しばし感動の嵐が吹き荒れても、感謝ばかりではおられないのである。
私の手元には3ヶ月に一度の割合で、
加入する健康保険組合から医療費の通知が郵送されてきている。
これを見ると、食事負担金は確かに780円で計算されてはいるが、
健康保険組合の負担が一日あたり1,340円、総支払額は2,120円となっているのだ。
つまり、一食あたりは約700円ということになってしまう。
これは高いんでないかい?
例えば、とあーる寒さ厳しき日の献立は以下の通り。
朝:ごはん(梅肉の練り物付き)、卵豆腐、玉ねぎの味噌汁
昼:ごはん(海苔の佃煮付き)、肉じゃが、大根と胡瓜のサラダ
夜:ごはん、わかめサラダ、卵スープ、鮭のムニエルとパスタ少々
当然、3食で価格のバランスを取っているのであろう。
しかし、だ。
一般的サラリーマンのお小遣いもリストラ続きで、
ランチも夜のお付き合いも同じくリストラ(涙)。
先に挙げた某牛丼やデフレ値下げの某ハンバーガー等のファストフードで、
或いは、
500円程度のワゴン販売の弁当やサービスランチで飢えを凌いでいるのである。
業種や店によっては献立に差はあるが、
不味くて量も少ないとなれば倒産は必至。
また、企業の社員食堂にも同様にアウトソージングで給食会社が入っている。
700円も出せば食べきれないほどの料理が選択できるのですよ。
こちらは企業が社員の福利厚生名目で間接的に補助があるとは思うのだが、
同じアウトソージングでも、上記でご紹介した献立では余りに寂しすぎる......。
さて、話を元に戻せば。
患者負担の780円が全国の医療機関で統一されているのであれば、
総支払額も同様であるのであろう。
いや。ちょっと待てよ。
当然、契約期間の更新時には複数の業者からの入札がある筈。
然らば、病院で給食費に差が出る?
例えば、一日あたり2,000円で給食が提供できるか?
......最も近い値をつけた業者が落札。
或いは、当院の栄養士が作成した献立に応じることができるか?
......提供に応じた業者の内、最安値をつけたところが落札。
ん?保険制度による補助が出るのであれば、やっぱり総額は同じか.......。
果たして、その実情はどうなのだろう?などと、謎が謎を呼ぶ退院後の疑惑(笑)。
栄養士による献立作成やカロリーコントロールが点数加算されているだろうし、
ひょっとするとナースによる配膳費も加算されているのかもしれないし?
中抜き、乃至はキックバックがなされているのであろうか?
ああ、つまらぬ下衆の勘繰り状態になってきた......。
いずれにせよ、自費治療による豪奢な特別食ならともかく、
医療で設定されている範疇内でのものであるならば、
高額医療費の対象にして貰いたいというのは本心である。
そうなると、益々国家の財政を圧迫することになるのか......。
ああ、この医療費スパイラル(苦笑)。
最後に、ふとした疑問をば。
年始の特別料理の給食費はどうなっているのであろう!?
この経費増を捻り出す為に、日々の給食費から搾取されているのであろうか?
ならば、年末年始に入院生活を送る方がお得かな(笑)。
......と、不謹慎な話題をひとつ。
*「激痛病棟」はっし〜様より、「食事負担金の項目が出来たのは平成7年のことで、
それまで、食事代は高額医療費の対象だった。」とご指摘がありました。
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