ケニア編−第17話 ふんわりふわふわ空の旅 | |||||||||||
キャプテンから指示があり、いよいよ乗り込み開始。思いの他、ゴンドラの縁は高く、乗り 越えて入るのが大変だ。中は、説明を受けたように2段になっており、高い方に腰をかけ るようになっていた。さっそく座ってみたが、座るとゴンドラ中にすっぽり入ってしまうくらい になるので、景色はほとんど見えなかった。 今回のバルーンサファリでは、2機の気球が用意されていた。聞いたところによると、 バルーンサファリと言うのは、ここだけではなく他のロッジなどでも行われているらしい。 もしかしたら、飛行中に他の気球と出会うこともあるのだろうか? やがて全員の乗り込みが完了すると、車に結ばれていたロープが解かれた。どうやら、 ぼく達の乗った方が先に飛ぶらしい。日本人客8人とキャプテンを乗せた気球は、準備を してくれたスタッフ達に見送られながら、頭上にそびえる大きなバーナーの轟音と共に ゆっくりと空へ舞い上がった。いよいよ、待望のバルーンサファリへの出発だ。先ほどまで 暗かった空も、徐々に明るさを増し、東の山々の間からは朝日が昇ってきた。
かと言って、低く飛んでいるときは怖くないのかと言うと、必ずしもそうではない。飛んで いる場所は大草原のまっただ中とは言え、所々に大きな木が生えているところもある。 そんなところでは、これも楽しみの一つなのか、避けるために上昇はするものの、木の てっぺんすれすれを越えて行くのだ。大丈夫だとは思いながらも、もしかしたら接触するん じゃないかと、結構スリルがある。上の写真のユーフォルビア・インゲンスなんかも、すぐ 目の前を通過していった。 そんな怖さはあるものの、眼下に広がる景色は、言葉に出来ないほどのものである。 もちろん、サファリカーから見える景色も素晴らしいのだが、上から見下ろすことで、地上 からは見えなかった川の流れや遥か遠い山々まで見渡せ、そこには、また違った世界が あった。 ただ、ひとつ残念だったことは、動物がほとんど見えないことである。この見えないと 言うのは、空高く飛んでいるために小さくしか見えないと言うのではなく、動物そのものが いないようなのだ。わずかに見えたのは、インパラ、象、ウォーターバックとキリンくらいで、 これでは、ちょっと物足りない。 まあ、着陸地点がある程度決まっていて、飛行コースもほぼ一定であろうから、動物を 見れるかどうかは、まさに運次第なんだと思う。だから、今回見れなかったのは、必ずしも キャプテンの操縦が悪いわけではないのかもしれないが・・・
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