ケニア編−第16話 熱気球は準備中 | ||||||||||||||
3月22日(木) 夜中に、トイレに行きたくなって目がさめた。当然のごとく真っ暗なので電気をつけようと サイドテーブルにある電灯のスイッチを手さぐりで探してスイッチをONするが点灯しない。 どうやら、停電らしい。ガイドブックに、ロッジによっては夜間に停電するところもあると書い てあったので、ミニライトを持参していたのだが、昨日、一昨日のロッジが大丈夫だった こともあって、油断していた。そう言えば、机の上にロウソクが置いてあったので、これは なんだろうと不思議に思っていたのだが、停電のときに使えるように置いてあったのだ。 しかし、これほど真っ暗では、ロウソクの位置なんてわからない。どうしようかと悩んだ 結果、サイドテーブルに、このPCを置いていたことを思い出した。これなら、液晶画面の 明かりで、ロウソクを探せそうである。なんとかPCを見つけ、画面の明かりでロウソクを 灯すと、ようやく部屋が見渡せる程度の明るさになった。まったく、夜中に人騒がせなこと である。 4時15分、目覚ましの音で目覚める。ロッジには電話がないので、モーニングコール ならぬ、モーニング訪問が来るらしいのだが、5時集合なのに来るのが4時30分と言う ことなので、少し余裕を見て早起きした。これは正解だったようで、モーニング訪問が やって来たのは、4時40分近かった。きっと、他の部屋から順番にまわってきたから遅く なったのであろう。 5時過ぎ、岩城さん御一行の3人と一緒に、5人で出発する。ここで乗る車は、バルーン サファリで用意されたもので、チェゲはKさん、Tさんを乗せていつも通りサファリドライブへ 行くことになっている。 真っ暗な道を、どんどん進んで行く。道と言っても舗装されているわけでもなく、ただ車が 通って踏みならされただけのようなものだ。運転手にとっては毎日走っている道なので 覚えているのだろうが、ぼく達にはどこも同じ景色に見え、まったくわからない。もちろん、 それは昼間でも同じなのだが、夜の闇の中では特にである。 それにしても、星空がとてもきれいだ。空のてっぺんから、地平線まで空一面に星が 輝いている。空気が澄んでいる上に、まわりに明かりがないから、よく見えるのだろう。 南半球に来たら、ぜひ南十字星を見たかったのだが、どれがどれかまったくわからない。 とにかく星が多すぎるのだ。わかるのは、オリオン座と北斗七星くらいだ。帰るまでには、 なんとか発見したいものだ。
ちょっと話は横道にそれるが・・・このバルーンサファリ、ぼく達は、ツアーのオプションと して日本から申し込んでの参加であったが、当然、現地でも申し込むことは出来る。 主催(提携?)はKEEKOROK LODGEのようだが、ぼく達が泊まったマラ・シンバ・ ロッジでも、申し込みは出来た。ただし、前日までで、マサイの男達が対応してくれる 受付窓口が開設される時間は限られていた。料金は、ぼく達のツアーでは、45000円と 日本円で設定されていた。現地では360ドル(だったと思う)とドル払いであるので、 両替時の円相場によっては、日本で申し込んでもそれほど変わらない場合もある。 ちなみに、ぼく達が行った頃は1$=125円くらいだったので、360$=45000円で、 ちょうど同じと言うことだ。 (料金は、2001年3月現在で、オプションはフリーウェイツーリストの場合) 説明の後、再び車に乗って気球を準備しているところまで行く。これはロッジから近くで、 大きな気球が見えてきた。まだ、寝た状態で、バーナーを点火してバルーンに熱い空気を 貯めているところだ。遠くから見ていると暗闇の中で輝く炎が神秘的である。車を降りて 近寄ってみると、熱気と音がすごい。 しばらくすると、バルーンが浮かび上がってきた。もちろん、そのまま飛んでしまわない ように車にロープで結びつけられてはいるが、7〜8人の男達が、ゴンドラを押さえつけて 浮かび上がらないようにしている。 今まで、ジャンボ機からプロペラ機、そして小さなものでは8人乗りなんて飛行機にも 乗ってきたが、気球はこれが初体験である。いったい、どんな空の旅になることやら。
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