ケニア編−第2話 ついに到着、念願のケニヤ | |||||
3月18日(日) 離陸するまでずいぶんと時間がかかったSA287便だが、離陸を待つ間におもしろい光景を 見た。この時は男性の客室乗務員だったのだが、両手に筒状をしたスプレー式(?)の芳香剤 らしきものを持って、それを天上へ向け、噴出しながら通路を前から後ろまで歩いて行くのだ。 筒からは白い霧が噴き出て、甘いような香りがたちこめている。なんだか、発煙筒を焚いている ようにも見えるところがおもしろい。南アフリカ航空のフライトには、この後さらに7回も搭乗するの だが、この光景を見られたのは、たった3回だけだった。どう言った基準でやっているのだろう? さて、離陸するまではやたら暑かった機内だが、水平飛行に移ってしばらくすると、今度は寒く なってきた。そんな中、食事がやってきた。時間はすでに深夜1時過ぎ。食欲もいまいちである。 それも原因の一つなのかもしれないが、前菜はまだ食べれるのだが、メインの肉料理はとても まずい。恐らく、今まで食べた機内食の中でも1・2位を争うほどだろう。まずいご飯だったせいも あってか、寒さが余計に身に染みる。寝ようと思うのだが、ブランケットをかけても寒い。かばん からセーターを出して着込み、アメニティキットの靴下を重ねて履くのだが、それでも寒いくらいだ。 しかし、これ以上は着る物もない。仕方ないので、我慢して寝ることにする。 寝ている間に赤道の上を通りこし、初の南半球へ。 翌朝、やはり寒いまま目がさめる。朝食は、オムレツと麺があったので、ぼくは麺を頼んでみた。 茹でたような焼きそばのようなもので、なんだか物足りない味だった。ただ、上にのっていた3つの 点心は、とてもおいしかった。さすが、香港の味! 食事を終えた頃、外を見ると、海の向こうに陸地が見えた。ついに、アフリカ大陸の上空まで やって来たのだ。既に日本を出てから17時間が過ぎているが、ケニアのナイロビへ着くのは、まだ 9時間も先のことだ。長い長い空の旅である。 そして、7時過ぎ、定刻より若干遅れて、ヨハネスブルグへ到着した。 次は、いよいよナイロビ行きのSA182便だ。乗り継ぎの手続きを済ませ、搭乗開始時間まで 免税品の店をぶらぶら見て歩く。トイレに行くと、掃除の兄ちゃんが、ご機嫌に歌を歌っている。 陽気さが、アフリカンって感じだ。 9時10分、搭乗開始。バスで飛行機まで行く。乗りこんだ飛行機は古そうな型で、読書灯の スイッチも手元にないタイプだ。ディスプレイは天上への収納型で、水平飛行に移るまでは収納 されたままだ。おかげで、久しぶりにスチュワーデス自らによる安全の説明を見ることが出来た。 9時55分、定刻には離陸。まだ上昇中な上、ヨハネスブルグ上空で旋回中に、早くもシートベルト 着用のサインが消灯する。前方へ歩いて行くスチュワーデスも、きつい坂道を上るような感じだ。 こんなんでいいのだろうか。 昼食は、チキンとラムからの選択。昨夜、朝食と続いておいしくない料理が続いただけに期待して なかったが、今回のはなかなかおいしかった。 14時過ぎになって、左手にキリマンジャロの頂が見えるとのアナウンスが入る。乗客の多くが 左手に集まると、突然、飛行機が大きく揺れだした。船じゃあるまいし、客の移動とは関係ない だろうが、どこかにつかまっていないと転びそうだ。それでも、小さな窓いっぱいに見える雪を 被ったキリマンジャロはとても壮大で、思わず見入ってしまった。
ぼくが預けていた荷物が出て来るのを待つ間に、みいが両替に行く。銀行の窓口が混んでいる らしく、荷物が先に出てきた。みいの所へ行こうと思ったら、銀行があるのは税関の先である。 どうも変な位置関係だが、そこまで行くには、税関を通らなければならない。みいはどうしたかと 言うと、税関の端から素通りしたようだ。下の図を見てもわかるように、手前側の銀行の窓口は、 税関を抜ける前の人が利用するようにつくられているようだが、位置的には税関の外なのだ。 しかも、税関の係官は真ん中の辺りに2人いるだけなので、通り抜けようと思えば簡単である。 普通なら税関なんて特にどうと言うことはないのだが、なぜここまで税関の話しにこだわるかと 言うと、ケニアに関しては、フリーウェイツーリスト(以下、旅行社)からのしおりに、ビデオカメラを 持っているのが見つかると、多大な関税を請求されるので、隠して見つからないようにし、質問 されても「NO VIDEO」と答えるように書かれていたからである。元来、嘘をつくのが苦手なぼくは、 そんな嘘を言うのは嫌だが、かと言って、多大な関税も困るので、ちょっとドキドキしていた。 ところが、しばらく待っていると、日本からの別のツアー客が団体で税関を通り始めた。添乗員の 誘導で素通りしており、係官のいないところまで広がって通り抜けて行く。それに紛れて、西洋人も 通って行くので、ぼくも一緒に行き、無事通り抜けることに成功した。まあ、ちゃんと税関を通って いても、検査は省略されていることが多いようだったが・・・ 到着ロビーへ出ると、すぐにソマックトラベル現地係員のスティフィン・ヨンゴさんが声をかけて きてくれた。最高気温は25度くらいと聞いていたが、外はかなり暑い。気温が高いと言うよりも、 陽射しが結構きついようだ。そんな中、日射で熱せられたワンボックス車で、市中心部を抜け 今夜の宿、ランドマークホテルへ。ケニアでの行程の説明を受け、部屋へ入る。時間が早いので、 ナイロビ市内をどこか観光しようかと思ったが、日曜日で市場は閉まっているらしいのと、みいが カゼ気味と言うこともあって、部屋でゆっくり休むことにする。 しばらく寝て、19時30分頃、夕食を取りにレストランへ。スープから始まるコース料理で、かなり 盛りだくさん。メインの鶏肉料理を食べ終えた頃にはお腹いっぱいだったが、続いてデザートが 出てきた。これが、スイカ、黄桃らしきもの、パイナップルなどをサイコロ状に切った物の上に、 メレンゲをのせたものなのだが、やたら甘いばかりでとても食べれない。2人とも、半分くらい残して しまった。 最後に、紅茶で締めくくりなのだが、問題はチップである。この料理、値段が1150シリングで あることはわかっているのだが、いったい、いくらチップを渡すべきなのだろう。旅行社の案内書や ガイドブックには、料金の10〜15%と書いてあるが、ぼく達の場合、ツアー料金に含まれている ので、自分達で払うわけではない。ただ、他のテーブルを見ていると、どちらにしろ、支払いは チェックアウト時なので、領収書にサインするだけで実際に支払いはしていないが、チップは渡して いる。それならばと、10%弱になるが、きりの良い数字で置いておくことにした。部屋へ帰り、 先ほどヨンゴさんからもらった、追加の案内書を見てみると、料金がツアー代に含まれている 場合は、飲み物など自分で頼んだ分の10〜15%で良いと書かれている。しかし、レストランの ウェイターには、どの客がツアーで別払いなのかはわからないはずだ。それなのに、一般の客と 同じサービスを受けておきながら、チップは少ないと言うのは、なんかおかしい気がするし、 ウェイターだって気が悪いのではないだろうか? チップという習慣に慣れていないぼくには、 どうも、よくわからない。 まあ、考えても結論は出ないので、シャワーを浴びて寝ることにする。 今日は、本当に疲れた・・・ [ケニア編−第1話へ戻る] [目次へ戻る] [ケニア編−第3話へ進む] |