免疫力とは体の外からはいってくる無数のウイルスや細菌から体を守る防御力で 血液中の白血球やリンパ球などもそのひとつです。 普通 体の防御系は 先ず第一防御に皮膚組織の強化があります。 皮膚表面が強い表皮におおわれ、弱酸性を保ち 細菌、ウイルス、病原菌に拮抗する働きがあることは古くから 知られています。 今日では その防御のメカニズムは白血球、サイトカインやNK細胞 T細胞といった生化学の分野から語られる時代となりました。 アロマセラピーに用いられるエッセンシャルオイルの幾つかは リンパ球の生産を促進する作用があることが確認されています。 免疫力を高めるのに効果があるエッセンシャルオイルを まとめてみます。 |
カモミール | 細菌と闘い、体の防御系を強化する白血球の生産を促進する。 |
サンダルウッド | 免疫系を刺激し強め、感染症を寄せ付けないようにする。 |
ティートリー | 白血球を活性化して 体内に侵入してきた有機体にたいする防御線を 作らせ、 病気にかかっている期間を短縮させる。 |
ニアウリ | 白血球と抗体の活性を高め、体を強化し衰弱した体の症状に有益。 エイズ患者の免疫系の強化にも有効。 |
プチグレイン | マイルドな免疫系刺激剤として働き 病気に対する体全体の抵抗力を 強める。 |
ミルラ | 白血球を刺激し、免疫系を元気づける。病気からの回復を早める。 |
ライム | 免疫系に対する強壮剤となり、感染症を抑止する。 |
レモン | 赤血球のバイタリティーを回復させると同時に 白血球を刺激し免疫系 を活性化させる。 |
ローズウッド | 免疫系の能力が落ちている時 それを元気づけ助ける。 |
ラヴェンダー | 白血球の生産を促進する。 |
ワンダ・セラー著 高山林太郎訳 『アロマテラピーのための84の精油』より
免疫系の細胞であるB細胞は 骨髄で作られ、
T細胞は胸腺(胸骨の後に位置する)で作られます。
私は ホホバオイルまたはスィートアーモンドオイル30ccに
上のエッセンシャルオイルを何種類か組み合わせて
6〜9滴入れたマッサージオイルを作り、 背中の背骨に沿ったところと
胸腺の部分を中心にマッサージしています。
注意事項
エッセンシャルオイルの中には エストロゲンと同じような作用をするものが幾つかあります。
例えばフェンネルのエッセンシャルオイルは エストロゲンホルモンと似た働きをするので
月経前緊張症や更年期の様々な障害に有効だったり、母乳保育中の母親のおっぱいの量を
増加させる作用があります。
私は ホルモン療法中なので エストロゲン様作用のあるエッセンシャルオイルは なるべく
使わないようにしています。
エストロゲン様作用のあるエッセンシャルオイルは フェンネルの他に クラリーセージや
ニアウリがこれにあたります。
エッセンシャルオイルはこのようにホルモン分泌に関わる働きがあるため、妊娠中、
特に妊娠初期には母体と胎児の安全を考え エッセンシャルオイルの
使用を控えるべきとされています。
また 肌が柔らかくて敏感な人やアレルギー体質の人は
エッセンシャルオイルとの相性をパッチテストで確かめておくと安心です。
パッチテストの方法は 希釈したブレンドオイルを 腕の内側に塗り
24〜48時間放置します。
反応がなければ問題はありませんが 皮膚にかゆみや炎症などの
異常がおきたら その時点で水で洗い流し
そのエッセンシャルオイルの使用を控えます。
エキナセア | 北アメリカのインディアンは毒ヘビにかまれた時にエキナセア をお茶にして飲んだり パウダーにして傷口にすり込んだりして 用いていました。これを知ったヨーロッパの研究者が調べたところ インターフェロンを活性化し 免疫力を増強することが確認されました。 さらにウィルスに対する効果もわかりました。 |
パウダルコ | パウダルコはタヒボとも呼ばれ 南米の古代インディオたちが薬用植物 として用いていました。 現在では 医学的に研究が進められ ガン細胞 の抑制や免疫賦活作用があることが明らかにされています。 |
どちらも癖がなく飲みやすいハーブティーです。
エキナセアは風邪の初期の症状が現れたときにも 有効です。
風邪の季節には 「インフルエンザの特効薬」と言われているエルダーフラワーと
エキナセアを紅茶にブレンドして 毎朝 飲んでいました。
ハーブには ビタミンA.C.E.Pやミネラル(鉄、亜鉛、セレンなど)、SOD(活性酸素
除去酵素)、アルブチンなどの薬理成分という抗酸化作用を発揮する成分を含んで
いるものが多いです。毎日の暮らしの中で ハーブティーを飲んでいると
老化を促す活性酸素をブロックすることができます。
ハーブティーを飲む時 その香りも楽しめます。香りは脳の中の脳下垂体と呼ばれる
免疫システムに伝わり 免疫力をあげることができます。