前田の算数

算 数 コ ラ ム
算数の楽しさって何?   楽しさの奥は深い!

エピローグ
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 楽しさの奥は深い
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ここまで、お話してきたことを、おさらいしましょう。
黒板にまとめてみますね。


算数の楽しさとは


(1) 考える楽しさ
(思考)
  
①矛盾と出会う楽しさ …「あれ」「どうして
  ②新しい視点から、ものごとを見る楽しさ 
…「ははあん」「なるほど」
  ③発展させて考える楽しさ 
…「だったら」

(2) 知る楽しさ
(知識)

(3) やってみる楽しさ
(体験)




さて、みなさん、今日の講義を聞いて、
楽しい算数の授業の作り方がお分かりになったでしょうか。
きっと分からなかったことでしょう。
なにしろ、私にも分からないんです(笑)

ほんと、授業って研究すればするほど、奥が深いなあって思います。
「こうすれば楽しい授業ができる」という方程式なんて、ないのかもしれません。

私が今日お話した「算数の楽しさ」は、
「算数の楽しさ」の中のほんの1部にすぎません。
「算数の楽しさ」については、人ぞれぞれ、いろんな考え方があります。

昔、同じ小学校で勤めていた先生に魅力的な先生がいました。
その先生は、工業高校出身の先生だったんです。
その先生が言うには、
「理論値が実際値にぴったり合うことが快感なんだ」
と言っておられました。
なるほど、工業の人らしい発想だと思いました。

その先生は、重さの足し算や引き算の問題では、
実際に体重計を使うんです。
A君は23㎏、B君は19㎏、合わせて何㎏という問題をやるわけです。
答えは42㎏と計算したところで、実際に2人に乗ってみさせます。
体重計を見た子どもたちからは、
「やっぱり42㎏だ」と歓声があがるんです。

また、立体の体積を求める問題では、
実際に1平方㎝の積み木を使って模型を作られるんです。
計算で答えを求めたところで、
なんと、その模型を崩して、水の入ったメスシリンダーに入れるんですね。
体積の分だけ水位が上がりますよね。
メスシリンダーに答えが現れるんです。
それを見た子どもたちからは、
「やっぱり○平方㎝だ」と歓声があがるんです。

例えば、比の勉強では、紙1枚の厚さを求めるんです。
もちろん、紙1枚の厚さは測れません。
ですから、100枚の厚さを測って、それを100で割るんです。
計算で答えを求めたところで、なんと、さすがは工業科の先生です。
特殊な計器が登場するんです。
紙1枚の厚さも測れる計器を持っているんですね。
その特殊な機械で実際に測ってみる。

「理論値が実際値にぴったり合うことが快感」
私にはなかった発想だったので、なるほどと思いました。


そうかと思えば、全く逆のことを言う人もいます。
私が高校の時の数学の先生は、
「生活に生かせるような数学は、低俗だ。」
「実生活とかけ離れた数式こそエレガントだ」
と言っておられました。
なるほど、そう言われれば、そうかなあとも思います。

「算数の楽しさ」についての考えは、人それぞれ違うんです。

また、先程の私の話の中で「あれ」「どうして」が「算数の楽しさ」だと言いましたが、それと全く逆のことを言う人もいます。
「まずは、理屈抜きで機械的にやり方だけを徹底的に教え込む」
「できるようになれば、分かるようになる」
「できるからこそ楽しいんだ。分かるからこそ、楽しいんだ」
というのです。
なるほど、そう言われれば、そうかなあとも思います。

さて、算数の楽しさって、一体何なのでしょうか。
それは、答えのない問いなのかもしれません。
授業って研究すればするほど、奥が深いなあって思います。
でも、だからこそ、やりがいがあるんです。
「楽しい授業をしたい」
これを私は生涯の課題にしたいと思っています。
みなさんも、自分なりの「算数の楽しさ」について考えてみては如何でしょう。

楽しい算数を!

ドラマある授業を!

ご静聴ありがとうございました。

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