山口県長府町出身。父は日本画家・地質学者の髙嶋北海(同墓)、3女として生まれる。高島愛子とも表記する。伯父に書画家の髙嶋九峰(20-1-17)。東京府立第三高女卒業。
1924(T13)小笠原プロダクションに入り、同.11.22「海賊島」で外交官の令嬢役でデビュー。同.10 日活京都に入社し、同.12.5 村田實監督「青春の歌」に鈴木伝明と共演した。'25.2.18 「弱き者男よ」に出演した後、同.3.10 三枝源次の連続活劇「世界の女王」四部作に谷崎節子役で主演し、馬やオートバイに乗って日本初の冒険女優を演じた。同.4.3「学窓を出でて」に出演したが、この頃より奇行が目立ち、日活京都を退社。
同.9.8 日活大将軍で「母校の為めに」で娘役、同.11.26 小笠原プロ「我れは海の子」で姉役と単発出演を経て、同.12.26 近藤経一の特作映画社「極楽島の女王」で島の乙女の役で奇行も治まり復活した。
'27(S2) 阪妻立花ユニヴァーサル連合映画でモダンガールぶりを発揮し、モダンな役が似合う女優として人気があった。同.8.24 日活大将軍で「熱血児」に出演した後、小笠原プロからタカマツ・アズマプロに移籍。同年、「二人の女性」「陽炎の舞」で主演した。
その後、外交官と結婚して渡欧するが、再び奇行が目立つようになり、半年で離婚。帰国後、早発性痴呆と診断され入院生活を送ることになる。早発性痴呆とは支離滅裂な妄想の拡大による人格の崩壊をひきおこす進行性精神障害であり、統合失調症という概念が定まる前の名称である。そのような症状を患っていたこともあり、'34.6.16 大津市郊外を通過中の関院宮の自動車に、紙で包んだ二銭銅貨を投げつける事件を起こしてしまっている。
戦争末期、空襲下の東京の病院で亡くなる。享年41歳。