紀伊半島の旅(その7)
熊野速玉神社から新宮、そして静峡へ
この日、午前中は、朝早く出たこともあり、熊野那智大社関係を早く回ってしまいました。補陀洛山寺を11時少し前に出て、42号線を通り、北上し、新宮に向かいます。
新宮市内にかかると、神倉山の中腹の神倉神社が見えます。ここは500段以上の急な階段が参道で火祭りで有名な所。登るかどうか、そばまで行って考えるかと言うことで行くことにしました。
途中から見た神倉神社と社殿(Wikipedia)
途中は狭い道で、神社下の駐車場は10台も止まれず、満杯です。これでは駄目だと鳥居の所まで行って引き返すことにしましたが、駐車場辺りも狭い道でここに来る対向車が多く、戻るのに一苦労しました。
神倉神社口 参道入口
ここから進んで熊野三山の一つの熊野速玉神社に向かいます。ここも駐車場が満杯で、熊野川の河川敷の臨時駐車場に車を止めました。河では観光船での河下りをやっています。
熊野川と観光船
ここの主祭神は熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)とされ、伊邪那岐神、伊邪那美神とされていますが、もともとは神倉山の磐座に祀られていた神で、いつ頃からか現在地に祀られるようになったといわれています。神倉山にあった元宮に対して現在の社殿を新宮とも呼ぶようです。
熊野速玉神社神門 拝殿
本殿
ここで昼近くなったので、参道横にある伊勢神宮のおかげ横丁の雛形のような土産物屋と食い物屋が並んでいる所で飯を食おうとしましたが、女房が買い物などしている間にお目当てのものは売り切れ。今日はそれほど参拝客が多いのです。
仕方がないので、新宮市内で飯にしようと、市内に向かって進むことにして、NAVIを見ると歴史民族資料館と言うのがあり、そこに寄ろうということになりました、
ここは、熊野川の河口に近く、蓬莱山と呼ばれる小丘陵の南麓にある阿須賀神社の境内にあります。この神社は、古くは飛鳥社ともいわれたとのこと。蓬莱山は南北100メートル、東西50メートル、標高48メートルの椀を伏せたような小さな山です。
この地に徐福が上陸したとも言われ、境内には徐福も祭っていました。
阿須賀神社
徐福を祭る
資料館と復元した弥生式住居
この境内からは弥生時代の住居跡も発見されています。海から来た渡来人のことを考えさせられます。
また、平安時代には阿須賀王子とも呼ばれ、熊野参拝の通路でもあったようです。
蓬莱山は、古代から聖地とあがめられており、古代の祭祀跡で、経塚もあり、ここの岩屋から多くの御正体(みしょうたい)が発掘され、歴史民族資料館に保存されています。歴史資料館の館員が色々と説明してくれました。
御正体(祭祀で納められた仏像など)
ここで、昼飯は何処で食ったらよいか聞くと、駐車場のある徐福公園の傍に中華料理屋があるというので、そこに向かいます。
行ってみると、今日はお休み!! 仕方がないので徐福公園を見て、少し離れたスーパーで自分好みのものをそれぞれに買って腹ごしらえです。
派手な徐福公園 徐福の像と墓
本来のスケジュールは42号線を進んで、311号線を北上し、花の窟神社を参拝して宿まで行く予定でしたが、早いので、女房が静峡まで行こうと言い出しました。
花の窟神社へ向かう(沢山の浮き)
まずは北上し、花の窟神社まで行きます。ここは311号線のすぐ横にあり、神殿は無く、天然の大きな岩が御神体である。太古の自然信仰から来ているとの説明。ここの花を飾り神を祭る行事は、日本書記にもかかれているそうです。
古代は錦の幡をかけたのを今では縄を使い、御綱掛け神事として続いています。ここも、世界遺産に登録されています。
参道へ 御神体の岩
二体の祭神を祭る
さて、ここから少し戻り、311号線を北上して169号線を進みます。ここは国道とは言え、狭い道で、久しぶりに対向車が多くカーブの多い道路を運転しました。
静峡に行くと言っても船に乗る時間も無く、周辺を少し見るのみでした。静かな河を今はモーター船で観光するようです。
モーター船での観光 静峡の景色
帰りは169号を少し行くと道の駅「おくとろ」があります。ここは地元の北山村の産物などを販売しており、山中にしては、休みのためかにぎわっていました。北山村は村おこしの為、この地方で取れるじゃばらと言うかんきつ類の果汁を使った様々なものを作っています。
協力して、主なものを購入してみました。
道の駅「おくとろ」 北山村のじゃばら
さらに進み、七色ダムの先から309号線で戻り、再び、311号線で少し進むと、あしたか(新鹿)温泉です。
ここはバブルの頃に作ったコテージですが、宿泊客はあまりいません。温泉とは言え、冷泉なので湧かすのが大変で、日帰り温泉などやっていません。経営は大変でしょう。
しかし、傍を流れる川などは、自然のままで、籠に餌を入れて鎮めるとすぐに海老や蟹が取れるようです。目の前の河にも蟹が、もっと驚いたのはコテージの横の陸地の石積みの中にもなんと言う蟹でしょうか?紅いはさみの蟹がいました。
新鹿温泉ーー景色は素晴しい
かごで取った蟹とえび
水中の蟹と陸の蟹
夜は、温泉付帯の休憩室兼食堂で、地鶏のなべなど食いましたが、隣では、地元の人達が温泉に入り、カラオケをやっていました。このようなところも面白いもです。