08年2月26日ホバーの火を消すな! 掃除機を使って簡易ホバークラフトをつくろう!!
ゲスト:伊集院光(進行)、竹山隆範、相島一之、木村英樹(指導)、東海大学チャレンジチーム
飛行機的な機能と船舶的な機能を併せ持った夢の乗り物、ホバークラフト。しかしその燃費の悪さ、高波への対応、操縦の難しさなどが災いしたか、現在絶滅の危機にあるという。ただ、実のところ掃除機一台さえあればホバークラフト(の原理を持った乗り物)が作れてしまうらしいのだ。そこで今回は掃除機でホバークラフトを作って実際に乗ってみるとともに、東海大チームと競う。

まずはホバークラフトの原理を学ぶところから。基本は飛行機の羽根が上下の圧力差で揚力を受ける、という原理の応用。地面に近くなると圧力差がより大きくなり、浮上するというわけだ。ホバークラフトでは、この原理を人工的につくるためにファンを地面に向け送風。周りをスカートで囲って空気を閉じ込め、空気の膜を作って船体を持ち上げる。これにより、大きな圧力差がなくても浮くのだという。

原理を学んだところで実製作開始。ホバークラフト製作に必要なのは掃除機、板材(船体)、浮き輪(スカート)、ビニールホース(スカート内部へ空気を送る)、プラスチック容器(掃除機とホースをつなぐ)。今回は三点支持(浮き輪が3つ)のものをつくる。まず板材を組み合わせて船体をつくり、浮き輪を膨らませて船体に貼り付ける。これに動力部を取り付けるのだ。動力は掃除機のモーター部。これをプラスチック容器に接着し、さらに容器にはスカートへ空気を送り込むためのビニールホースを取り付ける。この容器を船体にセットして完成。試しにタモリが乗ってみると、本当に浮く。指一本で楽々動いていた。それどころか、相島、竹山はもちろん、伊集院が乗っても浮いており、場内は興奮の坩堝。

さて、完成したホバークラフトを使って学生チームとのレースを行う。学生チームは船体の間に小さなスタイルフォームをたくさん噛ませ、二重構造の船体に。スカートはビニールシートを船体の側面に貼り付けることで対応し、小さな穴をあけて送風口の役割も持たせた。これにより、かなりすっきりした仕上がりになっている。お互い掃除機ベースであるため、電源は家庭用電源から供給。したがって、各チーム乗る人だけではなく、コードの捌き手も控えていざレースへ。

コースは10mの直線。たかが10mでも、前進する力が弱いのか、なかなか両チーム前へ進まない。特にタモリ倶楽部チームは重心のずれもあって全く進まず。そんな中東海大チームは少しずつながら加速、タモリ側の捌き手だった竹山が神の足という最終手段に出るも及ばず東海大チームが圧勝。と、ここでタモリが「条件を同じにしてやりたい」と今までの苦労をすべて無に帰す発言を。そこで、東海大チームはそのまま、タモリ倶楽部チームは木村の指導のもとにつくられたより本物に近い構造を持った高性能ホバークラフトで泣きの一回。今度は動き出しが早かったタモリ倶楽部チームだが、進路が徐々に徐々にあらぬ方向へ。タモリが手で進路を変えるインチキを使いつつ、何とか勝利した。

最後に、自作ホバークラフトレース(一戦目)で勝利した側の東海大チームに、掃除機をあしらったトロフィーが授与された。まあレースには完敗したものの、浮いただけで上出来、というのが今回の結論のようだ。


いざ自分がやるにはちょっとスケールが大きすぎるが、身近なものを使って近代的(?)なものを作るというのはけっこう楽しい。ホバークラフトはやっぱり子どもの頃ちょっと憧れた乗り物でもあるし、手作りホバーには乗ってみたい。勝負はグダグダですっきりしない終わり方になったが、完成までの過程はそれなり。真剣な作業になるとダンマリになりがちなのがこの番組のパターン。でも、今回は伊集院がいたせいか下ネタ(を想起させるネタ)が多く散りばめられ、タモリもそれに乗っかってきたので製作中もいい雰囲気だったように思う。とはいえ企画は地味といえば地味で、こういう場に呼ばれる相島の心中やいかに。楽しんでたみたいだからいいか。それにしても最近は舞台出身の俳優の出演が多いな。誰の意向だ。C

空耳アワーの結果

安斎、カナダでホバークラフトに乗ったらしい。

ミュージシャン曲名賞品
ソナタ・アークティカザ・ミザリー手ぬぐい
レーサーXイーヴル・ジョー手ぬぐい
モトリー・クルーキックスタート・マイ・ハート手ぬぐい

 

08年2月19日クラシックエンジンの調べ 発動機大運転会
ゲスト:山田五郎、半田健人、ほんこん(進行)、小林隆男、広野俊秀、辻谷勘治郎、伊藤隆司
長きにわたり日本の産業を支えた発動機。近年はもうほとんど見ることのないものになってしまったが、今なお発動機を愛する人々はいる。今回はそんな人々が集結、各人自慢の愛機を鑑賞するとともに音を楽しむ。

まずは茨城県発動機遺産保存研究会の小林から発動機に入り込むきっかけ、会の現況などを聞く。小林は1970年代生まれなので発動機の黄金時代を知らないのだが、10年前に見つけたチラシがきっかけでどんな音がするのか、どう動くのかなどと興味を持つようになったらしい。会は茨城県下のみながら50人に届くところで、小林自身も既に50台ほど所有しているとのこと。使われなくなった発動機を発掘して使えるように整備するというのが基本だが、当然部品がないので、足りない部品は旋盤で自ら作るのだそうだ。また、燃料は灯油で、起動時のみガソリンを使うとのこと。

最初の発動機は小林の用意した三菱重工業のかつらJ1型(昭和30年頃)。シックなボディ、艶めかしいベルトに最初は興味のなかったほんこんも俄然興味を持った様子。わりと低速ながら、タモリがリズムをとるほどのいい音が出てきた。続いて広野の土肥工業所のトヒ(昭和15〜20年頃)。灯油のエンジンとしては大型なので、吸気が特徴的な迫力のある音が出る。相当低速にもできる(ゆっくり回すのは整備者の腕の見せ所)すぐれものだが、広野は都内在住だそうで、発動機を動かすにも一苦労らしい。広野からはもう一台、篠田発動機のシノダ(昭和15〜20年頃)も。かなり煙を吐き出すしっかりした音のマシンだった。

次に登場の辻谷はクラシック鑑賞も趣味だそうで、かなり凝ったオーディオセットの方に話題が行きかけたが、持参した発動機も発動機も稀少な久保田鉄工所のクボタSF型(昭和20〜25年頃)。SF型はクボタで唯一発電機部が箱型なのだそう。辻谷は自分が持ち主ながらいまいち鳴らせなかったが、助っ人の小林がなんとか鳴らした。もう一台持参してきたのは吉田鉄工所のライト(昭和15〜20年頃)。他では聞けない高音が特徴だが、油が切れかけなど、こちらはやや整備が十分でなかった感じ。ただ、辻谷のとぼけたキャラと相俟って、一同には笑顔が。伊藤はヤンマーディーゼルのヤンマーH8(昭和24年)を持参。ディーゼルなうえにかなり大きく美しいフォルム。止まりそうな速さでゆっくり回るが止まらない、熟練の整備技術がよく出ていた。

最後はそれぞれが印象に残った発動機を挙げていったが、ヤンマーH8、シノダ、かつらJ1型と挙がっていって、辻谷のものは選ばれなかった。


タモリがとにかく懐かしがっていたり、マニアの平均年齢が高かったりすることから、どちらかというと年長者の趣味のようで、あまり惹かれるものはなかった。整備することの大変さがいまいち伝わってこないので、そのへんも扱うとよかったような。あるいは、ボロボロの発動機を整備して動かすところまで追うとか。時間が足りないか。年配の人が多いだけに多少イラつくような受け答えもあるにはあったが、天然が多分に含まれた受け答え、それに対するほんこんのツッコミなんかはなかなかよかったと思う。こうしたメンバーを束ねるとは小林氏は大変だ…。それにしてもタモリは何に対しても首を突っ込むんだな。興味のない分野なんてミュージカル以外にないんじゃなかろうか。D

関連リンク:茨城県発動機遺産保存研究会


空耳アワーの結果

安斎、勝手に観光協会のCDを持参してきた。

ミュージシャン曲名賞品
セパルトゥラルーマーズ手ぬぐい
ダイアナ・キングシャイ・ガイ手ぬぐい
ウィーザーホワイ・ボザー手ぬぐい

 

08年2月12日台車界のトップブランド 世界のカナツーを買う!!予定
ゲスト:ガダルカナル・タカ(進行)、江川達也、おぎやはぎ、小倉壽之(解説)
オールロケのこの番組にとって、たくさんの荷物を運ぶ台車は欠かせない。しかし番組用の台車が壊れてしまい、ピンチなのだと。壊れたのなら買えばいい、ということで今回は、日本の台車トップメーカー・カナツーからさまざまな台車を見せてもらい、最後にタモリに一台買ってもらうという企画。このカナツー、1955年に前身会社が産声をあげ、1961年に日本初のプレス台車であるダイヤモンド・カーが空前の大ヒット。1973年には業界初のプラスチック台車のプラ・ダイヤを開発、その地位を不動のものにした。現在も世界中に台車を輸出しているという文字通り世界のトップメーカーだ。

さて、さっそく台車を見ていく。まずは主力モデルである静音シリーズPLA300-DX。キャスターにナイロンを使用することで静音化を実現、その静かさは近づいたことに気付かないというクレームが出たほど。スチール台車と比較してもその差は歴然だ。続いてブレーキ台車のPLA300-DX-DB。ドラムブレーキがついており、ハンドルを離すと自動的に車輪をロック。駅のホームや坂道の搬送に最適だ。

次はクッション台車のPLA300-DX-HP。タイヤをゴムから空気入りのクッションタイヤに替え、滑らかな走行を実現した。床材が高級な建造物に適している。この台車では、おぎやはぎが実際に弁当を運ぶアトラクションも行ったが、ふたりともそのスムーズさに感心していた。超高級台車NW-9060Dはオールステンレス。高級台車などひつようなさそうだが、丸洗い可能、消毒可能といった特徴から、病院はじめまだニーズが多いらしい。カスタム台車は、これからの台車に対するカナツーからの提案。カラー塗装やバンパー装着、キャスターにダイナモを搭載、照明・音声機能の付加などを必要に応じて実施しよう、というものだ。

「カナツーのスゴイところ ベスト4」と題して、カウントダウン形式+クイズ形式でカナツーのすごさを実感。第4位は「小倉省二会長は石川県の五大偉人」。クイズは「森喜朗が認める石川五大偉人は会長、松井秀喜選手、加藤修氏、犬丸徹三氏、あとひとりは?」(こたえ:森喜朗)。第3位は「カナツーの台車 フランスで大ブレイク!」。クイズは「台車の日本仕様と欧米仕様との違いは?」(前輪可動か後輪可動か)。第2位は「川井課長 世界大会で優勝!」。クイズは「優勝したのは何の世界大会か?」(フラダンス)。第1位は「新発売 NESSY登場!」。クイズは「NESSYの正式名称は?」(NESSY ついてくるかい)。このNESSY、モーター付きバッテリーカーという優れもので、手前に引いて使用と、使用法も今までとは異なるものだった。

さて、最後は今まで見た台車のうちどれを買うかという話だが、タモリは一番安いので十分、と性質の悪い反応。それどころか、予算不足のため購入断念という、当然といえば当然のオチだった。


最近の台車はいろんなものがあるんだなあと素直に感心。静音シリーズはそんなに高くないし、うちの職場も新調すればいいのに、と思ってしまった。クイズはなしにして、もう少し台車を見せても、と思ったが、台車の種類がそんなに多くないのだろうか…。ゲストの地味さがけっこうすごい。ひとり女子がいた方が華やぐのではなかろうか。ついていけないテーマでもなかろうし。タモリに裏でもあるのでは、と勘繰られていたタカの露骨なヨイショは見せ場といえば見せ場。お約束っぽいヨイショが多かったが、言われるほうは悪い気持ちはしないだろう。ああいうことが業界での処世術につながっているのだろうか。D

関連リンク:カナツー


空耳アワーの結果

安斎、自らの台車さばきのテクニックを自慢していた。

ミュージシャン曲名賞品
エンヤアマランタイン手ぬぐい
ジェーン・バーキンバビロンの妖精手ぬぐい
ザ・スペシャルズドゥ・ザ・ドッグ手ぬぐい

 

08年2月5日これで仕事も倍増!? 笑顔100%の宣材写真を撮ろう!!
ゲスト:眞鍋かをり(進行)、竹山隆範、なぎら健壱、小西嘉典(解説)、マーティ・フリードマン
そろそろ春の新番組の概要が固まってくる頃。芸能事務所としては売り込み時になるわけだが、そこで必要になるのがPR用の写真、いわゆる宣材写真。怒りキャラを卒業したいという竹山の現在の宣材写真はそのイメージに沿ったものになっており、このままでは怒りキャラを卒業できそうもない。そのためには笑顔の宣材写真が必要だ、ということで、今回は新しい宣材写真を撮るだけでなく、笑顔度なる数値を測定するソフトを利用して、笑顔度100%の写真を目指す。

ソフトはカメラと接続し、カメラに対象を映すと自動的に顔を判定、その笑顔の度合い(笑顔度)を数値で表すというもの。世界中のおよそ1万枚の笑顔の写真を集め、目が細くなる、口角が上がる等の特徴(このため、大笑いより微笑みのほうが数値が高い)を抽出して作成したということだ。そのソフトを使って、まずは現在の宣材写真の笑顔度を測定。竹山は事前予想通り0%。マーティはあまり笑っていないが口角が上がっていると判別されて41%。なぎらはとぼけた感じの笑顔でマーティよりは笑顔に見えるのだが、目を見開いて口が真一文字になっているのが影響したか、17%。眞鍋はぱっと見も笑顔らしい笑顔で、95%と高水準だった。

次にスタッフの笑顔の写真を見ながら、笑顔100%の写真をつくるためのポイントを学ぶ。スタッフ5人の笑顔を比べると、見た目に笑顔でもそうでないものより数値が低いケースが見られていた。ポイントは、自然な笑顔をつくること、口の形を意識すること、目尻が下がること、口の周りに皺ができるなどのようだ。100%の笑顔をつくる前に、様々な笑顔をコントロールすることにも挑戦。微笑、うすら笑い、失笑、高笑い、爆笑などどのような性質の笑いかを分析して、笑顔の傾向を掴んだ(以降には全く活かされないのだが)。また、みんな一斉に爆笑をつくって弾みをつけた。

さて、いよいよ宣材写真撮影へ。プロを呼んだりスタッフに撮影してもらうのでなく、お互いに撮影し合うというスタイル。竹山はまあキャラがキャラなので、周りからいじられ放題でなかなかいい笑顔が作れなかった。で、眞鍋が100%、なぎらは99%(ほぼ誤差の範疇)、マーティは100%、竹山は83%(口の開きが大きく口角の特徴が消えた)、タモリは98%(サングラスがマイナス)という結果に。いちばん宣材写真が必要だった竹山がいちばん残念な結果になった。


先週が飛行機ネタだったのに竹山は出ず、今週出演。しばらく出ないならともかく、今週出るのであれば先週出せばよかったのにもったいないなあという気がして仕方ない。笑顔の作り方については実生活に応用できるかといえば微妙だが、今回のソフトにしてもスマイルショットにしても、笑顔を機械が判別できる世界というのはずいぶん進歩しているなあという印象を持った。なぎらの顔がエルトン・ジョンに似ていると主張するマーティの感覚がよくわからない。回を重ねるたびにマーティのことがよくわからなくなってきた。できあがった写真はいわば素人が撮り合ったものにしてはけっこういいデキ(とくに眞鍋はよかった印象)と思われ、実際宣材に使ってもよさそうだったが、少なくともウェブではまったく使われていないようで。どうして使わないのだろう。C

関連リンク:オムロン


空耳アワーの結果

安斎すら宣材写真を撮るらしい。

ミュージシャン曲名賞品
シャキーライネビタブレ〜避けられないこと手ぬぐい
イエスロンリー・ハート耳かき
コットンマウス・キングスヒア・ウィー・ゴー・アゲイン手ぬぐい

 

08年1月29日飛行機を知るにはまず管制室から 航空保安大学校にテイクオフ!!
ゲスト:山田五郎、板尾創路(クイズ進行)、松井康真(進行)、久保進、田中島一仁、航空保安大学校学生
鉄道ネタの多いこの番組だが、今回は珍しく航空ネタ。戦闘機好きの山田、相変わらずまるで興味のない板尾、何にでも対応するタモリを迎えたのは航空マニアの松井。今回は彼の持ち込みだそうで、航空管制官を養成する唯一の教育機関であるところの航空保安大学校に潜入。航空管制の世界を覗く。

まずは松井が自らのマニアぶりを披露。とくに模型に造詣が深いようで、飛行機模型をつくるために系列局のコネを利用して情報を集めたり、手に入らないロゴはフォントをダウンロードして自作のシールを貼ったり、仕上げも丹念にやったりと、普段のニュースと全く違う姿にタモリも呆れたようす。板尾が痺れを切らして早く行こうというほど、語りだしたら止まらない松井だった。

本題の保安大学校で最初に訪れたのは飛行場管制実習室。実習室を大きく占めているのはいくつもの航路を電球でつないだやたらアナログな模型で、タモリらの予想を裏切る形になったが、これはこれで各航空機の動きを見ながら管制室から指示が出せるということで意味のあるもののようだ。実習は管制官役とパイロット役に分かれ、管制官側が無線で離着陸の管制指示を与え、パイロット側が指示の通りに行動する。管制官は3人一組で、滑走路の管制にあたるローカルコントロール(これが花形)、滑走路以外の地上の移動を管制するグランドコントロール、情報の連絡・調整を行うコーディネーターから成る。指示はすべて英語。なぜかピコピコハンマーやハリセンが置かれているが、これは後輩をシゴいてくれという卒業生から教官への贈り物なのだそう。

管制官を目指す学生たちの声も聞く。映画「グランド・コントロール」がきっかけでこの世界に飛び込んだとか、友達に誘われて入った(誘った友達は落ちる王道パターン)、鉄道も飛行機も好きだが鉄道は趣味にしたくてこちらを選択した、とさまざまな背景だ。鉄道好きの学生とは飛行機も鉄道も見えるスポットについて話をしたが、タモリは大人げないことにホシザキの回で興奮したスポットを持ち出して得意そうだった。

次に訪れたのはターミナルレーダー実習室。レーダーをはじめとする計器類が壁一面にびっしりで、板尾以外は早くも興奮気味。ここでの実習は、飛行場から約90km以内の空域を管制するもの。飛行場に近づいてくる航空機をどのような順番で滑走路に入れるのか、瞬時の判断が問われる。だというのに基本的な指示を学んだだけで、いきなりタモリが挑戦することに。船で多少レーダーには慣れているとはいえ、カンペも見ずにずいずいこなすタモリに板尾は感嘆を通り越して呆れ気味。山に激突しそうな航空機が出てきても素早い判断で危険を回避。見事な管制ぶりだった。続いて挑戦するのは板尾だが、適当な管制のおかげで二機が立て続けに滑走路に進入する事態を生んでしまった。

最後は「QUIZ マニアがテイクオフ!!」と題して、航空保安大学校を代表するマニア3名(各々趣味に応じてニックネームを名付けられた。無線と戦闘機と写真)と松井(ニックネームはアナウンサー)とが真のマニアの称号を得るためクイズに挑戦。答えがわかったら飛行機模型を擬音付きで離陸させるという早押し問題だ。タモリと山田は解説の立場。問題は「YS-11のエンジンを作ったメーカーは?」(こたえ:ロールス・ロイス社)、「スウェーデン空軍の戦闘機サーブ37のニックネームは?」(ビゲン)、「東京タワーがある区は?」(大田区と港区。羽田空港のローカルコントロールを航空無線でトウキョウタワーと呼ぶ)の3問。当然最終問題さえ当たれば優勝というやつで、最終問題を当てた写真が優勝した。賞品は航空歌謡レコードの詰め合わせ(テレサ・テン「空港」、ちあきなおみ「夜間飛行」、中森明菜「北ウイング」)。

ただ、この航空保安大学校、4月には大阪のりんくうタウンに移転するとのことだ。


飛行機といえばまず竹山!と真っ先に思い浮かぶわけだが、竹山がいないというのはどういうことだ。松井とマニア枠でバッティングするのを考慮したのだろうか? 最近の貢献度を見るに、ここらでおいしい思いをさせてあげてもよいだろうに。松井のマニアぶりはけっこうなもののようで、最初の模型の話では狂気すら感じた。それでいて、冷静さを失わずに進行はするのだからたいしたもの。40も半ばになった大人ともなると当然か(じゃあ電車クラブはどうなる、というのは置いといて)。今回は教官や学生がどうこうというより、そそる設備にやられた回で、とくに航路の模型も、ターミナルレーダーもいずれもよかった。面白そう。実習となると面白いでは済まないのだが、それを初体験で見事にやってのけるタモリは久々に小器用なところを披露した感じ。さすが。対して板尾のやる気のなさ、これはこれでよくて、バランスがいいメンバーだったと思う。B

関連リンク:航空保安大学校


空耳アワーの結果

ミュージシャン曲名賞品
アンスラックスフュエルド手ぬぐい
モンティ・パイソンブライト・サイド・オブ・ライフ手ぬぐい
ビョークアイヴ・シーン・イット・オール手ぬぐい

 

08年1月22日祝!47都道府県コンプリート!! 勝手に観光協会 ザ・ファイナル
ゲスト:乾貴美子(進行)、みうらじゅん、安斎肇、永田章浩
来年の横浜は開港150周年など、さまざまなイベントが目白押しだが、ことしも一大イベントが開催される。各都道府県を訪れ勝手に宣伝、勝手にご当地ソングやご当地ポスター、ご当地マスコットを作ってきた勝手に観光協会がいよいよ横浜にてファイナルを迎えるのだ。今回は10年もの長きにわたったプロジェクトを通して生み出された、数々のご当地ソングを聴いていく。

ご当地ソングの録音については常に旅館である。旅館で録音、略してリョカロク。当初一部屋で録音していたが、音量やオカリナの音で苦情が来たため、角部屋と隣の部屋をとり、角部屋をスタジオに録音することにしたらしい。ただ、今回のご当地ソング披露は当時の録音の再生ではなく、なんと生演奏。まずは山形の「ガッタ山形」。ブラスロックの激しい曲だ。いきなり安斎がトチるハプニングもあったが、カンペを見ながら無事完奏。「歌い慣れしてない」「ブラスロックというより放浪芸みたい」となかなかヒドい言われようだが、そのまま次へ。埼玉の「やるねさいたま」はコンセプト説明すらしどろもどろになっているブルース。一切の感想を排除した詞がタモリの評価を得た。

ここからはご当地ソングもダイジェスト。安斎のシャウトが唸りをあげるハードロック・大分県の「地獄のエステティシャン」、フラメンコを大胆に採り入れた三重県の「潜ってエスパーニャ」、安斎がリードボーカルを務め、永田もコーラスで参加する群馬県の「上州の風」と立て続けに聴いて、タモリも「聞いているとだんだんよくなってくる」と錯覚を覚え始めた。

併せて、各地の視察のダイジェストも見る。北海道や徳島、岡山、秋田、岐阜、宮崎の様子を見たが、乾には「遊んでるだけでは…」と容赦なくぶった切られていた。さらに、ご当地ポスターも鑑賞する。岡山、千葉、宮崎のポスターを見た。宮崎のポスターは、それまでさんざん言ってきていた乾の反応も上々だった。

さて、最終訪問地の神奈川についても視察の模様を見るとともにご当地ソングを披露する。視察報告では中華街や荒崎、江ノ島エスカーの写真や、スイッチバックする電車模型のお土産を見た。ご当地ソングは「恋のスイッチバック(三度まで)」。歌詞がタモリに妙に高評価。曲はタモリと乾もボンゴとマラカスで参加してフルコーラスで演奏した。歴史的事業に参加できてタモリも感慨深そうだ。


エロスクラップやアウトドア般若心経のときもそうだったが、嘘か真か「偉業を成しえた時はタモリ倶楽部」というみうらの姿勢がいい。神奈川県が最後になった理由は「タモリ倶楽部が来やすい所を残した」という眉唾物の理由だが、彼には十分ありうるだけに怖い。勝手に観光協会はポッドキャストで聴いていたから知った曲もそこそこ流れていたが、自作なのにカンペというのがけっこうおかしい。作りっぱなんだろうなあ…。乾ちゃんは誰にでも辛辣といえば辛辣だが、とくにみうらに対してはキツいような気がする。何か許せないところがあるのだろうか? でもそういうふうに彼にきつく言う人は他にいとうせいこうくらいしか思い当たらないので、暴走を嗜めるストッパーとしてはいいのかもしれない。何しろ真顔でヒドいことをバンバン言うのだから素晴らしい。あと、「恋のスイッチバック(三度まで)」の後奏とスタッフロールを重ねる手法がこの番組らしからぬテレビっぽい手法で、ちょっと感心した。B

空耳アワーの結果

安斎が出ているので永田を除く全員で。

ミュージシャン曲名賞品
ダイアナ・ロス永遠のラヴ・ソング手ぬぐい
インセイン・クラウン・ポッシーファック・ザ・ワールド手ぬぐい
ジェーン・バーキンシック耳かき

 

08年1月15日オーディオマニア! タモリ・コブクロのダイナミックショッピング!!
ゲスト:コブクロ、堀部圭亮(進行)、清水芳男、赤塚昭虎、島健吾、佐藤泰地、東登、川又利明(以上出演)、田中雄一(VTRのみ出演)
ハイエンドオーディオの聖地、ダイナミックオーディオ5555。コブクロもタモリもよく来るようだが、ここは上のフロアに移動するにつれお値段もマニア度も上がる場所。今回はこのビルを最上階までくまなく回り、お買い物もする(黒田はフォノイコライザーを求めに来たそうで)。

1Fはヘッドフォンをはじめとするオーディオアクセサリーを扱う。小渕お目当てのコンデンサヘッドフォンもある。ドライバーユニットとセットのモデルを試聴するが、タモリやコブクロが背面の抜けに感心しているのに対して、堀部は全く理解できないようす。本体とドライバーユニットが別になっているもの(あわせて35万)はさらにいい具合だったようだ。2Fはテレビなども扱う、ホームシアター構築のためのフロアだが、ここはスルー。3Fは舶来もののミドルクラスを中心にしたフロア。担当の赤塚が厳選した合計400万円のセットで試聴してみる。AmpzillaやJBLのスピーカー、CD回転音がしないEMTのプレイヤーを使ったセットに一同感心していた。黒田などはオーディオ好きが高じて、CDプレイヤーの回転音のみならずエスカレーターや蛍光灯の音も耳に入ってきているらしく、堀部に「あと一歩で病気」と突っ込まれていた。

4Fからはさらにハイエンドなマシンが並ぶフロアで黒田も行きつけだという。その縁なのか、試聴室には黒田の自宅のオーディオシステムが再現されていた。見る人が見ればわかる機器の数々は、すべてレコーディング時の音をそのまま自宅で再現してチェックしたいという思いから揃えたようだ。試聴室の天井にはオブジェのようなものがあり、これも擬似的に天井を高く感じさせるようなものだという。そしてここでは黒田希望のフォノイコライザーを4種類用意し、持参の音源をもって聴き比べる。黒田が持っているのは8万円台の製品らしいが、聴き比べは徐々に値段がアップし、最後は150万円近くするものまで。基本的には高いほど好感触になっていたが、それでもそれぞれにああでもない、こうでもない、という思いがあるようで、決まらぬまま次のフロアへ。

5Fは数多くの商品が並び、静かな環境でとっかえひっかえ聴き比べができるが、ここまで視聴者を置き去りにしてきた関係か、ミニクイズコーナー「ハイエンドオーディオ コレ何ですか?」を開催。その名のとおり、出てきたものが何なのかを当てるもので、260万円のスピーカーケーブルやマスタークロックジェネレーター(システムの時計合わせ)、アイソレーショントランス(家庭用の電流をきれいなオーディオ用に変換して供給)が出てきた。

6Fには小渕が行きつけの試聴室がある。4Fに続いて、今度は小渕のシステムを再現した。声の再現に重点を置いたシステムのようで、タモリもそこに感心。小渕は佐藤に自宅のシステムを組んでもらったらしいが、ばっちりセッティングしてもらったわりに、LとRが反対になっていた、というちょっとしたこぼれ話も披露された。また、6Fにはもうひとつ試聴室があり、ここではさらなるハイエンドシステムが組まれており、2007年のオーディオ界を席巻したJBLの通称エベレストの威力を体感した。

7Fはコブクロの二人も「(担当の)川又さんを初めて見た」というくらいめったなことでは足を踏み入れないハイエンドオーディオの総本山。世界的に珍しいハイエンドマシンがずらりで堀部以外の3人は大興奮。最後は1,800万円のシステムでレコードをかけ、ペア115万円のスピーカーから音を出すという贅を極めた構成で、黒田など一聴して腰を抜かすほど。そのまま番組は終了したが、その後3時間以上も試聴大会やマニア談義が繰り広げられたとのことだ。


ダイナミックショッピング、なんて言っちゃうとすぐ長岡鉄男のダイナミックテストを連想してしまうわけだが、きっとダイナミックオーディオから来ているだけよね。この反射はなんとかしないといけない。結局何も買わずにマニア談義に明け暮れた印象だが、まあよしとするか。コブクロは番組的にどう考えても場違いなので、かえって出オチのような感じになっていて面白い。黒田も小渕もシステムを見る限り相当あちらの方向に行っているようで、特に黒田はコンセントの回をチェックしたなんてカミングアウトして、オンエアでも変態性をいかんなく発揮していたが、これはイメージ的に大丈夫なのだろうか? 初回オンエアは年末の賞レースに向けて特番に出まくっていた時期、こちらでの放送は既に権威が失墜しているとはいえレコ大受賞後、変態性が露になる方向性は個人的には大好きではあるけど、他人事ながらちょっと心配になる。オーディオそのものについては、もう全く手の届かないレベルで、音の違いも正直わからない、その場に行きたい、伝わりづらいのがもどかしい(ただ、コンセントの回よりはまだ違いが出ていたか?)が、こんな世界もあるのだなあと思えればそれでいいのかも。B

関連リンク:ダイナミックオーディオ


空耳アワーの結果

ミュージシャン曲名賞品
ザ・ライチャス・ブラザーズアンチェインド・メロディ手ぬぐい
ダリル・ホール&ジョン・オーツエヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ耳かき