00年6月28日 お宝AV BEST10
ゲスト:浅草キッド(進行)、大高太郎(解説)、イヴ(声の出演)
近年、ネットオークションなども盛んになって思わぬものにプレミア価格がついたりする。ビデオ業界も然りだし、そういえば裏ビデオにもそんな動きがあると聞いたことがある。今回は通好みの品揃えの文化堂渋谷店の中古ビデオランキングを拝見。カウントダウン形式で紹介しながらそれぞれをほんの少しずつ見る(ただし胸にも隠しを入れている)。店長の大高の解説付き。キッドも特に博士が的確なフォローをしてより高みへ引き上げている。

ランキングは下から順番に「百合の迷宮」(菊池えり)、「バストヒップ 乱・乱・乱」(真咲乱)、「イヴの未亡人下宿 めぞん一発!」(イヴ)、「檻」(麻生澪)、「少女仮面」(高円寺ひかる)、「ハーフタイムラブ」(北原ちあき)、「りおのカーニバル」(梁川りお)、「そそられて、夢気分」(藤木優子)、「ド・究極編」(前原祐子)、「愛奴恵・K」(桐島恵)。イヴの作品が紹介された時は彼女本人と電話で話をするというマニア感泣(?)の場面も。

価格は10位の菊池えりでは9,800円なのに1位の桐島恵まで行くと149,800円になる。価格を付けるのが店長ということで彼の好みも混じっているようだが、一般の相場に近いのではないかと思われる。知らんけど。


今回はちょっと古いめの人のものばかりなので若い人には苦しそう。自分も菊池えりとイヴくらいしかわからん…。桐島恵の別名であるという中川えり子もこの当て字ならたぶん知ってる。「人気ありましたよね」とか言われてもちょっとわかりません。でも大高店長のわかりやすい解説はためになる。ついなるほどね、と思ってしまう巧さがあると思った。雰囲気の成せる業?もっとも女性には厳しかろう。ビデオ業界に全く興味がない人にとってはランキング発表時のSEやちらっと顔を見せる懐かしの(言うほど前じゃないけど)ケツカセ連くらいにしか楽しみを見出せないと思われる。まあ、キッドとタモリのくだけたトークを楽しむ、ということもできるか。C

なお、今回の提供BGMはサベージ「いつまでもいつまでも」だった。GS周辺の時のみ書いているが、今年既に3回目。最近ハウフルスにGS好きでも入りましたか(サベージはカレッジフォーク寄りだけど)?

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
カテドラル 宇宙葬 Tシャツ
トータル フーズ・イズ・イット? 手ぬぐい
ラムスタイン ラムスタイン 手ぬぐい

 

00年6月21日 タモリ倶楽部 顔の世論調査
ゲスト:渡辺祐(進行)、YOU、井筒和幸、デンジャラス、プリンプリン、やるせなす、ファンキーモンキークリニック
先頃景気底入れ宣言がなされたとはいえ、未だ先行きは不透明、就職戦線も以前厳しく超氷河期と言われている。まさかそんなことはなかろうが、顔で落とされでもしたら悔やみきれないもの。そこで今回は街頭インタビューによる投票でエントリーされた中から「○○な顔」に当てはまるものを選出して類型化し、大衆に注意を促す。エントリーはコンビの4組8人に加え渡辺、井筒も加えた計10名。結果を見るだけではつまらないのであらかじめタモリ、YOU、井筒には1位と2位を予想してもらう。当たると「ガオー」と鳴くライオンが与えられる。

まずはバカ顔。予想ではファンキーモンキークリニック藤本に人気が集まるが実際はプリンプリン田中とやるせなす石井の一騎打ち。石井が優勝した。次にエッチが下手そうな顔。ここではデンジャラスノッチや藤本が人気。実際にノッチが独走、2着は田中。藤本もいい線行った。さらに続いて悪人顔。3人の予想はばらけたが、視聴者がまず予想したであろう井筒が独走。2着はプリンプリンうな。

ここで藤本流しで行きたいYOUが彼を優勝させるべく、「出世しなさそうな顔」を提案。これが容れられ、次はこのテーマになった。予想で人気は藤本や石井。実際は票がばらけるも、結局優勝したのは藤本。2着が同着で石井と井筒。毎回「○○な顔」が決まると「この顔の人は気をつけましょう」とか「テクニックを磨きましょう」などとナレーションが入るのだが、この時に限って「あきらめましょう」となっていたのも可笑しみを誘った。

ここまでの票の総数は、ノッチ37、デンジャラス安田14、うな18、田中32、やるせなす中村4、石井25、ファンキーモンキークリニック高橋4、藤本25、渡辺12、井筒29。ノッチや田中あたりが満遍なく票を稼いでいるのがわかる。最後に、実際には行われなかったがタモリが提案したのが「面白くなさそうな顔」。これは時間の関係というより周囲の猛反対でとりやめになった感じ。


街頭インタビューではあるが回答者がみんな女性というのがなんかおかしいような気もしないでもない。ただ、選んだ理由がみんな案外面白くて会場も大いに盛り上がる。あと、選ばれるとみんな本気で嫌がっているけれど、芸人的にはおいしい場面じゃないんだろうか。中村や高橋だなんてほとんど映らなかったんだし。予想する3人は、わが道を行くタモリ、あくまで藤本で流すYOU、とにかく田中を推す井筒と三者三様でいい感じ。最後の面白くなさそうな顔でも「じゃあたし8(藤本の通し番号)流しで」とすかさず言うYOU、上手いわー。個人的には渡辺を「中近東とタイのハーフ」と形容したタモリのコメントに一番ウケた。B。なお、今回は「世間が選ぶ!これがバカ顔だ!!」がタイトルとして挙げられたが、それは最初だけだったので掲げてあった看板に書いてあるものを番組タイトルとした。

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
イヴ・モンタン それはあなたのおきまり文句 手ぬぐい
ロベン・フォード ナッシン・バット・ザ・ブルース 手ぬぐい
バビロン・ズー 幻を追う光 手ぬぐい

 

00年6月14日 よゐこの日本語の正しい使い方教室
ゲスト:ビビる、パイレーツ、よゐこ(講師)、加納喜光(解説)
最近の日本語の乱れが嘆かれて久しいが、昔から使われている言葉も知らず間違った使い方をしているもの。近頃の言葉を嘆きつつ、台本を必死に覚えたと察せられる台詞と共に登場したビビるやパイレーツも「喧喧諤諤」「汚名挽回」などととんでもない言葉を使っている(もちろんこれも台本だろうけど)。そこに喝を入れるべく現れたのがよゐこ。今回は彼らが講師、ビビるとパイレーツが生徒となって本来の意味を履き違えやすい言葉の本義を学ぶ教養企画。といってもよゐこもどちらかといえばビビる、パイレーツ寄りで本当の講師は加納教授であるといえるだろう。

本編はクイズ形式。間違われやすい言葉をあらかじめタモリがピックアップして、その意味を講師と生徒が当てるというもの。当たったからといって賞品は出ない。いや、本当は出るはずだったかもしれないが誰一人として当たらなかったので出なかった、というのが正しいのかも。

問題になる言葉は「気のおけない」「お頭付き」「弱冠」「役不足」「情けは人のためならず」「御の字」「舎弟」。浅田が随所で出自を思わせる発言をする。その発想にはやや呆れる。他も似たり寄ったりでタモリも「これ笑点か?」と言うほど正解とかけ離れた珍解答続出。一般的な間違った解釈すら言えていない。その点、よゐこはまだまっとうな解釈をしていた。キャリアの差か。個人的にわからなかったのは「舎弟」。他に「入水」を「にゅうすい」と読むのも正解になりつつあるというとんでもない事実を知り愕然。

最後に今回学んだ言葉を交えて作られた短文を全員で読んで締め。なぜか一本締めもやった。


今回はごく普通に「へえ、そうなのね」くらいに納得するような回なので特にどうということもない。パイレーツやビビるの珍解答に笑えたり言葉の本義を知って驚きが得られれば楽しめるだろう。珍解答には笑いを通り越してがっくりで腹も立てたくなるが加納教授は変わらぬ笑みをたたえて優しく説明するので感心してしまう。すごいな。ところで今回のロケ現場は教室を使用していたが、後ろにFM-TOWNSと思しきパソコンが見えて気になって仕方なかった。持ってる知り合いはいるけど、今時テレビで見られるなんて思いもしなかったので。C

空耳アワーの結果

安齋、大遅刻。タモリ一人で進行。「いなきゃいないでちょっとさみしい」とは言っているが普段と違う雰囲気に妙にテンションが上がっている。結局安齋は2本目を終えたところで登場。

ミュージシャン 曲名 賞品
ウータン・クラン メソッド・マン 手ぬぐい
ソウルフライ トライブ 手ぬぐい

 

00年6月7日 マスクマン想像似顔絵大賞
ゲスト:底ぬけAIR-LINE、チューヤン、なぎら健壱、スペル・デルフィン、ゼータマンドラ、くいしんぼう仮面、ブラックバファロー
巷で人気の大阪プロレスがついに東京上陸。この大阪プロレス、一番有名なスペル・デルフィンをはじめ覆面レスラーが多いことでも知られる。覆面レスラーというとそのマスクの下に隠された素顔が興味のひとつ。しかし彼らの素顔というものは基本的に明かされないものである。そこで今回はマスクから露出するわずかな素顔とその特徴の質疑応答によって想像による似顔絵を描こうという企画。

基本的な流れは各レスラーで同じだ。顔の特徴の質問から似顔絵作成。作成に入るとレスラーはおもむろに試合に向かう(本当に試合を挟んだ似顔絵作成なのかは不明、ブラックバファローは試合なし)。試合を終えて帰ってきたレスラーに各自の似顔絵を見てもらい、一番似ているものを選んでもらう。出演者は特別に素顔も見せてもらって検証。なお、一番似ていないと思われる絵の作者にはレスラーの技が浴びせられる。

似顔絵を描かれる順番はゼータマンドラ(勝者タモリとなぎら、敗者古坂)、くいしんぼう仮面(タモリ、小島)、ブラックバファロー(チューヤンとなぎら、古坂と小島)、スペル・デルフィン(タモリ、古坂)。「(出演者の顔触れから)こうなると思ってたんですよ」と古坂が泣き言を言ったように、被害は底ぬけの2人に集中。試合のほうはゼータマンドラとくいしんぼう仮面は勝利するがスペル・デルフィンは敗れ、大阪プロレス王座陥落という結果に終わった。

最後に似顔絵グランプリの決定。ポイント制というわけではなく総合力で評価のようだが、スペル・デルフィンが抜群に似ていたということが効いてタモリに決定。賞品にマスク詰め合わせ。


新聞のテレビ欄で見出しを見てあまり期待しなかったわりにはそれなりによかったと思われる。チューヤンがゲストということでタモリのインチキ中国語が聞ける。意味が通じてないのにやけに受けるチューヤン、どうしたのだろう。空耳検証シーンを見て受ける外国人と同じ感覚なのだろうか。タモリの小器用さはわかっているとして、意外と言っては失礼だろうがなぎらの似顔絵の上手さが明かされる。というか、企画よりむしろ大阪プロレスの興行に目が行った。ここまでショー化すると気持ちいい。「大阪名物世界一決定戦」みたいな決定戦のネーミングも好き。一度生で見てみたい。あと、スペル・デルフィンの流暢・ぎこちなさのギャップが激しい喋りに笑った。C

なお今回は珍しく収録日を明示。5月7日だそうな。また、タッグマッチでゼータマンドラと組んだレスラーおよび出演レスラーの対戦相手、声のみの実況・解説は出演者から除外した。

空耳アワーの結果

放送なし。企画紹介シーンで安齋が映っていたから現場に彼はいたはずで、なぜカットなのかわからない。空耳がない代わりにあの場面に彼を出したのだろうか?まさか次回からミニコーナーは顔ジャケプレイにでもなるんですか?

 

00年5月31日 ALL松村の体重! 全員120kgの芸能人春の大運動会!!
ゲスト:辻義就(実況)、ガダルカナル・タカ、松村邦洋、バカルディ、SILVER WINGS、加藤明日美、黒瀬巌(解説)
きょうは不安定な天気の中での運動会。タモリも言っているが、アウトドアのネタは本当に久しぶりだ。といってももちろんタモリは参加するわけではなく、選手はタカにバカルディーに松村。加藤を始めとする応援団もいて、優勝者には加藤にキスしてもらえるという特典までついてスタート。

最初の競技は50m走。しかしこの顔触れだ。結果、というか最下位はわかりそうなもので…案の定松村が最下位に。この結果、というか状況に松村は文句をつけ始める。それもそのはず、太っているのは松村だけなのだ。ハンデをくれと訴える松村は、全員おもりを背負うなりして自分と同じ体重(120kg)になってほしいと提案。それが呑まれた今回の本題は、全員が松村の体重で行う運動会である。辻によると「120kg級」。

おもりが各人に付けられる時点から何やら形勢逆転の様相だ。「並のデブとは違うところを見せますよ」と松村もやる気満々。「これで僕が勝ったら呼び捨てにさせてもらいます。で、皆さんは『松村さん』と呼んでくださいよ」と大きく出た。だるそうな各人に比べスクワットを軽々こなす松村はどうだ。実際に声も飛んだが本当に「輝いている」。

仕切り直しの第1レースは30m走。もたつくライバルを大きく引き離し、松村は一度立ち止まるどころか後ろ向きで余裕のゴール。みんな口惜しがるうえに松村は松村で憎まれ口を叩く。当たり前だが運動会でもこういう爽快感は味わったことがないそうで、ほんとうにすがすがしい。

続いて縄跳び・二重跳び。大竹は辛うじて1回こなすが、三村もタカも1回跳ぶことすらできずに屈辱を味わう。さて、真打・松村の登場だ。大竹の1回にやや触発されたか、本気を出して10回も跳ぶ。鮮やかだ。タモリらもこれには「すごい」と言うしかない。

ここで一旦休憩、松村を囲んで「デブの座談会」を少々。デブの辛さ、日常生活に関係するトークが展開された。ここで骨格や肉付きを考慮したハンデが提唱され、次の競技から採り入れられることに。

で、最後はハンデを測り直して障害物競走。ハードル・網・飴探しと障害物レースの王道だ。中盤までは横一線のいい勝負だったが、今回の主役・松村は飴でもたつき、三村に優勝をさらわれてしまう。それどころか総合優勝まで三村のものに。まあこの番組だから、当然といえば当然か。最後の競技の優勝者即ち総合優勝者ってね。てっきり勝たせてもらえると思った松村は物真似も交えつつひたすら愚痴。とうとう加藤のキスもないまま打ち切られてしまった。


最後には修正されるハンデではあるが、全員松村の体重に合わせるというのは案外思いつかないと思われる発想で企画そのものは悪くない。松村の輝きっぷりがいい。松村ファンにはたまらない映像では。ファンじゃなくても「並みのデブではない」松村をじっくり堪能できる一本。なんかよくわからないけど、松村ってすごい、と思わせる。以前突っ込まれた三村のそのまんまツッコミは今回もちょっと聞ける。あれだけそのまんまだとかえって面白いかも。松村の宣言をしっかり守って「松村さん」と呼ぶタカやバカルディもいい。というか、耳慣れない呼び方で新鮮なんだよな。B

追記:すっかり忘れていたが黒瀬氏は2度目の出演だった。医師で2度目の出演というのは本当に珍しいのでは?前回も今回もただいるだけなんだけど。

空耳アワーの結果

久しぶりにリクエストが来てエディ・コクラン「スリー・ステップス・トゥ・ヘヴン」が流れた。そういえばリクエスト募集、してたっけ。すっかり忘れてた。このくらいたまにならリクエストコーナーもあってもいいか。

ミュージシャン 曲名 賞品
フィア・ファクトリー ウェイト・オブ・イグジスタンス 手ぬぐい

 

00年5月24日 音楽ファン必見! 家で簡単にできる楽しい顔ジャケプレイ!!
ゲスト:クリス・ペプラー、久住昌之、みうらじゅん、MC BOO!!
MP3やらネット配信やら、コンピューターを介した音楽の楽しみ方が浸透しつつはあるが、音楽の楽しみのひとつにはジャケットがあり、それはコンピューター経由では味わえない。無論メモリースティックなど日々小さくなっていく音楽メディアに関しても同様。で、ジャケットといえばなんといってもアナログ盤である。もっともわたしはアナログ盤を持たないためいまひとつぴんとこない。

そんな中、アナログ盤がふたたび流行の兆しを見せているらしい。特にクラブでの需要が大きい。モーニング娘。のアナログ盤が即完なんてこともあった。ただ、アナログ盤の流行はそうしたクラブユース(実際にモーニング娘。がクラブユースで売れたのかは知らないが)によるものばかりではない。新たなジャケットの楽しみ方が見出されているからだ。それが顔の描かれたジャケットを実際に顔に貼り付け、かつシチュエーションを想像しながらポーズや台詞を加えていく、いわゆる「顔ジャケプレイ」である。

今回は顔ジャケプレイをみんなで楽しむ。最初乗り気でないタモリもいったん受けるや、どんどんやる気になってゆくのはいつものこと。使われるのはちょっと懐かしめのジャケットが中心。Stanley Turrentine「The Sugar Man」、、Miles Davis「Tutu」、Elvis Presly「Shock, Rattle'n'roll」、John Lee Hooker「Mad Man Blues」、Paul McCartney「McCartney II」、Billie Holiday「Sixteen Of Her Greatest Interpretations」、Rick Astley「She Wants To Dance With Me」、James Brown「Live Hot On The One」などが使われた。

顔ジャケプレイでは、角度が非常に重要になってくるらしい。実際、ジャケットの顔の角度と身体の角度が一致しなければ不自然だし、一致してこそ面白みがあるし。5人も集まれば(MC BOO!!はモデル役中心だが)いろいろな案が出るもので、「裏社会」「マニア」「悩み」「特技」「記憶」「繊維質不足」「悪戯」「不動産業」「おしおき」「天気」「偏食」「妻へ」「アクシデント」「発見」「健康」「レスラーの再会」といった作品ができた。以上オンエアされた全作品。

最後も顔ジャケプレイの楽しさを味わいつつ幕を引いたが、「見てる人も写真撮って送って…んなことないかな」というタモリの発言は今後に含みを残すものだった。将来はレギュラーコーナー化?


顔ジャケといえば番組でも取り上げていたキング・クリムゾン、John Coltrane「Blue Train」、Art Blakey & The Jazz Messengers「Moanin'」くらいしか思い浮かばない自分にはぴんとこない部分も多かったが企画は優れていると思う。番組で取り上げられたレコードの音楽的背景なり曲想なりを知っていればそれと作品とのギャップに笑えるのではないかと思われる。

まあそういうことを抜きにしても、やはりシモに走るみうらなりタモリはよいですね。生き生きしてる。それ以外にも伊藤政則とみうらの関係のくだりをはじめ、彼に関係するパートには常に笑いが。さすが。タモリのちょっとした小ネタの上手さも目立つ。小道具の無闇な充実ぶりも可笑しみを誘った。タモリのポロシャツの襟のワンポイントが妙に気になる。久住は顔ジャケプレイを20年やっているというが本当だろうか?それはともかく久住、久しぶりに見るとやけに痩せたような気がする。大丈夫?あと、作品紹介時の周りの電飾風の枠がハウフルスっぽさを思わせる。ボキャブラ天国シリーズを思い出しちゃったよ。保存版。A

空耳アワーの結果

珍しく長尺トークが2本。ひとつはマイルス・デイヴィスの話。もうひとつはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの話。必見。しかもネタは3本。どうした(笑)?また、1本目にはハウフルスロゴ入りユニフォームが映っている。ハウフルスの野球チームでもあるのか?

ミュージシャン 曲名 賞品
ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン I.E.V. 手ぬぐい
イングヴェイ・J・マルムスティーン ハンガー18、エリア51 手ぬぐい
エネヘ・ラ・バンダ ノ・セ・プエデ・タパ・エル・ソル 手ぬぐい

 

00年5月17日 書いた!刷った!売れ…!? 私の空振り本大反省会!!
ゲスト:130R(進行)、加藤賢崇、山田ゴメス、高橋洋二、杉作J太郎、安齋肇
巷を賑わすベストセラー。しかし、そんなのは出版される量に比べたらほんの一握り。大半が意気込みのわりに売れないいわゆる「空振り本」になってしまう。番組ゆかりの文筆業者(という表現をされている)が出した本も、当然といっては失礼だが空振り本だ。そこで今回は、明日のベストセラー作家を目指す彼らの空振り本を見ながら、どこがいけなかったのか著者本人とともに省みるとともに、出版に当たって世話になった人々に謝罪の言葉を述べる。

まずは加藤。空振り本は「いぬちゃん」(ヤマハ音楽振興会)という漫画作品集。主人公のいぬちゃんの活躍に加え自伝も載っている豪華版。しかし「個性がない」「わからない」「アシスタントが1日目にする仕事」などとタモリや130Rからきつい言葉。オビの後ろにつけたタレント推薦文も不評。そして締めに、空振り本著者にとっては寝耳に水かもしれない実売数が公表される。「いぬちゃん」は日比谷野音超満員、とのこと。

続いて山田。風俗業界で働く女性の素顔に迫るルポ、「間接挿入」(KKベストセラーズ)だ。タイトルや装丁は評判がよいのだが肝心の文章に意味不明の部分が散見されて一気に評価が落ちる。書き上げた時に誰にも読んでもらわなかったらしいし。で、実売は東京ベイN.K.ホール(空席あり)。

次に高橋。TV Bros.連載のテレビ評コラムを集めた「10点さしあげる」(大栄出版)。見た瞬間、あ、これ立ち読みしたことある、とわかった本だし安齋がデザインということで空耳でも紹介されたような気がする一冊。タイトル・イラスト(しりあがり寿)・デザインがダメとは言われたがちょっと説得力に欠けるか。発売日には新宿紀伊國屋書店で平積みになったうえPOPも立ったようだが実売はNHKホール超満員どまり。

いよいよ真打(?)、杉作の登場である。もちろん「ヤボテンとマシュマロ」(メディアワークス)の紹介だ。自伝的内容を含むエッセイと漫画が組み合わさった純文学作品。今回紹介された中で唯一持っている本である。ここしばらくでは番組に一番なじんでいる人だしある程度の加減もわかるのだろう、攻撃の仕方がちょっときつい感じだが、それでもなぜか著者も含めて笑いの渦である。タイトルとか判別できない芸能人の似顔絵とか散々だ。渋谷公会堂2DAYSの実売数。

最後に安齋。なんきん・しりあがり寿と共著、となると当然出てくるのは「なす」(アスペクト)である。演劇集団・NAS(今や解散状態だとか)の全貌がわかる、デザインも新しいムック。これも手に取ったことはある一冊。革命的デザインはかえって不評で内容もチェックが入らないほど見るべきところがないらしい。これもちょっと手厳しいか。実売数は渋谷公会堂空席ちらほら。

これで終わるかと思いきや、突然残部をさばくべくサイン本の手売りを始めてしまう。うらやましい!わかってればそりゃ買いに行ったさ!と思った人はわたしだけではないだろう。かつて井筒との名コンビで披露された杉Jのサクラも行われた、が果たして実際にあの場では売れたのだろうか?


実売数はある程度ぼかされているものの、いずれも有名な会場なのではっきり書いたも同然である(実際わたしも、どの会場にも行ったことはないけどキャパくらいわかる)。空耳でタモリが述べているが実売数公表は業界のタブーらしく、今後クレームが来ないかちょっと不安。まあかなりサバを読んでいるらしい週刊少年ジャンプのような有名誌の実売ってわけでもないから問題なさそうだけど。

顔触れが顔触れなので評価は甘い。もっとも客観的に見ようとしても面白い企画だとは思うけど。「謝罪の言葉」といっても書いた側に反省の色があまりないし、タモリ・130R側もケチョンケチョンにけなしているけれど雰囲気は穏やかで悪くない。「出版業界のマイナスの資産」をはじめとする蔵野の指摘・ツッコミが冴えた。杉作になると妙に舌鋒鋭くなるタモリに愛情を感じた。こういう企画に出てこないということは、やっぱりみうらじゅんは売れてるんだね。また、今回はサブタイトルネーミングが秀逸(とくに前半)、と思った。保存版。A。気がつけば加藤賢崇が出るたびに保存してるような…。

空耳アワーの結果

安齋、今回の2本目は空耳史上有数であろう超弩級の長さ。ただ、文のつながりがほとんどないに等しい苦しさでジャンパーには届かず。

ミュージシャン 曲名 賞品
インペリアル・ドラッグ プレイボーイ・アフター・ダーク 手ぬぐい
デス メンタリー・ブラインド Tシャツと手ぬぐい

 

00年5月10日 結成!決定的瞬間カウントダウンセレモニー連盟!!
ゲスト:浅草キッド、P-chicks、ミスター高橋、ケツカセ連盟員5名、山口敏彦、白井優考
日本人だけということもなかろうが、とかく日本人は事あるごとに区切りをつけたがる。何かにつけカウントダウンとか何とか。その流れに乗って、すべての決定的瞬間を目に焼き付けようと目論む団体が現れた。「物事の節目を大切にしよう」を合言葉に身の回りのあらゆる瞬間をカウントダウンする決定的瞬間カウントダウンセレモニー連盟、略してケツカセ連である。

今回はミスター高橋を会長とするケツカセ連の活動に同行。タモリ以外は全員連盟員でやる気まんまんだが、当然タモリはやる気なし。それでも仕方なしに付いていった最初の場所は、17時になると動作確認のための音楽が流れ出すというスピーカー。17秒巻きで鳴るという情報も仕入れて万全の体制で10からカウントダウンするも、3まで来たあたりで鳴り出してしまう。唖然とする一行。

次に訪れてカウントダウンするのは橋から出てくるという噴水。これはほぼ成功で、タモリも「ちょっと嬉しい」とやや乗り気に。噴水が止まる時間はおそらく調べていなかったのだろう、失敗するが、「こういう瞬間、もう1回くらい見てもいい」とタモリに思わしめる。

続いてやってきたのは大食いの間で有名なステーキハウス。30分以内に完食するといい、というメニューがある。ここでたまたま居合わせた白井の挑戦に立ち会う。今までに見た決定的瞬間の話を聞きながら時間をつぶし、いよいよ制限時間間近に。計ったようにちょうど30分で白井は食べ終え、ケツカセ連も万歳三唱(成功するたびやってるけど)。

さらにネオンの点く瞬間を見に移動。「そういえばネオンの点く瞬間って見たことない」とタモリも言うカウントダウンは今回の中で一番成功したもので、タモリも大喜び。で、最後に東京タワーの消灯を見届けに。これもだいたい成功で、この日のケツカセ連の活動は終了した。


移動でも何でもカウントダウンする徹底ぶりで、何の益もない(基本的に番組の企画はいつもそうではあるけれど)そのくだらなさがよい。タモリがどんどんやる気になっていく様は見事。後半のカウントダウンが成功した時の喜ぶ表情は何とも言えない。実際、カウントダウンが成功するとテレビを見ている側も「おー」と思わず声をあげてしまう。こうしてみると今回はトークの面白さとかではなく珍しく企画でひっぱった回に思える。移動の多いロケだったからそうなったと言えるか。連盟員5名は、誰なんだろう。スタッフか?B

空耳アワーの結果

安齋、トランペットに挑戦中の模様。ネタはなぜか1本だけだった。

ミュージシャン 曲名 賞品
チャイルズ・ビュー アッシ・ケ・ドゥドゥ 手ぬぐい

 

00年5月3日放送のはずの分 占い師最強王座決定戦!!
ゲスト:松田純、渡辺祐、林ちづる(宮廷前世占い)、ハットリ豊(タロット占い)、いすず千絵(水晶占い)、ジミーマッハ(0学占星術・花占い)、根本豊、関根康史、野田美弘、鈴木和浩、氏名不明の空耳役者
近頃占いが大流行。インターネットサイトでも占いサイトが多い。有名なところで動物占いとか、回転寿司占いとか。しかし占う方法が多いというのはまた問題で、どれで占うのがよいかわからなくなってしまいがち。今回出演の松田も占ってほしいことがあるらしいが占う方法で迷っている様子。そこで、よく当たると評判の占い師4名に登場してもらい、その中で一番当たる人に占ってもらおうというのが今回の趣旨。

誰が一番当たるかを探る、実質的にこれが今回のメインだが、この方法が上手い。空耳役者5人を使うのだ。名前を伏せた5人のうち1人のプロフィールを紹介、それが誰なのかを占い師に当ててもらうというシステムである。これを一番多く当てた人が一番優秀、ということだ。誰もが納得のシステム。また、最初は5人からスタートするが、問題になる人の名前がわかるたび1人ずつ減っていくので当たる確率は高くなり占い師へのプレッシャーも増す。

しかし第1回戦からいきなり全員が外すという波乱の幕開け。バラエティーとしては最高の幕開けだが、占い師にとってこのスタートはいただけない。第2回戦でようやくジミーが当て、第3回戦では他の3人が当てる。ここまでで全員当たる確率3割3分3厘というしょぼさ。で、最終問題ではいすずとジミーが当て、結局この2人が占うことになった。

さて松田が占ってもらう内容はというと、「ステレオの脇に置いたはずの犬の写真がどこにあるのか」という脱力もの。それに対する答えが「ステレオの裏の隙間に」という親が言いそうで、かつわたしですら「ステレオの脇」と聞いた瞬間考えたところ。何なんだ、この結末。結局そこに写真があったのかどうかは語られていないが、どうだったのだろう。


渡辺祐がたびたび突っ込んでいるが、占いというよりはプロフィールからの推測にとどまっている判定多数で胡散臭い。というか、最高で当たる確率5割なんてひどすぎないか。松田でも5割いったし、空耳ファンなら空耳役者の登場時点で関根と鈴木くらいはわかったろうし。

まあ占い自体はどうでもよくて、「普通の格好じゃできないの?」「(ジミーを指して)この人WAHAHAにいるんじゃないの」というタモリの突っ込みや「んー、きたきたきたきたきたっ」と占う林に「と言いながら実はさっきから来てないんですけど」と突っ込む渡辺がよい。特に渡辺のツッコミはすばらしい。まあ占い師側が突っ込んでくださいと言わんばかりの体勢だったからな。花占いになると当たらなくなるジミーマッハがなかなかに素敵だった。また、空耳役者の名前が関根と鈴木以外にもわかったのも収穫。B

なお今回、ジングルBGMはテンプターズ「神様お願い!」のイントロだった。ついこの前のテンプターズに続いてGSを使って素敵。また、関西ではこの回の放送がなかった。

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
レッド・ツェッペリン フォー・ユア・ライフ 手ぬぐい
メタリカ デヴィルズ・ダンス Tシャツ