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考えるヒントのお蔵  人と自然の棚  第3番
アホウドリとの共生は想像力から

自然保護とか環境保全とか言うと、国や特別な団体がやっている事で、「一般庶民」には関りのないように思ってしまうか、牛乳パックやゴミの分別回収、洗剤よりせっけんをというような、身近な生活に限定して考えてしまいがちです。

また、鳥についての新聞やテレビの報道で目立つのは、カルガモの親子、重油で汚染された海鳥、道路や宅地建設をストップさせた猛禽類(タカやワシ)の話がすぐ思い起こされます。

生態系の上位にあるタカが生きていくには多様で豊かな自然環境が必要です。身近な水辺に野鳥を見られる環境は、人が生きていくにも居心地の良い環境です。鳥が人間の利己主義や尊大さに対する警告を行っているのは、ヒッチコックの鳥だけではありません。一羽のタカを守ることは、私たちの未来を守ることに繋がるのです。

さて、人間の生活と密接な関りのあるこうした話題にも、なかなか載らないのが、アホウドリに象徴されるような、繁殖期以外は海の上を飛び、陸から遠く離れた大海の孤島で繁殖している鳥達です。

住んでいる場所も違えば見た事もない鳥を保護する事に、何の「意味」があるのか。動物愛やヒューマニズムで「同情」はしても、人間の生活とリンクしにくいアホウドリは忘れられがちです。

私たちにとって必要なものは、「見えない関係」を手繰り寄せる想像力ではないでしょうか?アホウドリと私たちの関係を見つけていく中で、私たちが今まで気付かなかったヒトとの関りも見えてくるに違いありません。

アホウドリをたゆまぬ努力で守ろうとしている人たちがいます。そして、それが企業イメージの向上を図ろうという意思が底にあろうとも、協力している企業もあります。よみがえれアホウドリ!!キャンペーンページ

まず知る事から始めませんか?そして、自分が働き、生活するのに必要なお金の一部を払ってみませんか?何かを「守る」には、自分の何かを切り取る痛みに耐える事ではないでしょうか?

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