>> 第十九話 / 最後の挨拶






 仮初めの夜明けがきて、神託は成し遂げられた。
 終末を告げる巫女はすでにその力を失い、ゲヘナの脅威は去ったといえよう。
 吸血鬼たちも、それぞれ目覚める。

 仮初めの夜明けの後にきたのは、現実の夜。
 目覚めた吸血鬼たちは互い、互いに「現実の夜」を歩み出すのだ。

 それが、彼らの選択である。





ヴィクター
 : こんばんは~。


フィオナ
 : こんばんは


エルヴィン : こばはははははーー!


ST : こばばばばばんはーーーーー! さて、では問題なければ始めてしまおうと思います。いかがですか?


ヴィクター : OKです!


エルヴィン : 前回までのあらすじ : 公子様のお宅訪問?




 【公子の隠れ家にて】




ST : 夢がさめれば、あとに語られるは後日談。

  ── Vampire:The Masquerade、開幕。

 正しく朝を越え、夜に目覚める感覚は、あなたがたにとって少しばかり久しかろう。
 翌夜から開始です。ブラッドプールを-1してください。


ヴィクター : BP4→3


フィオナ : BP4→3


エルヴィン : BP4→3


ST : 眠りについたときと同じように、公子は壁を背に陣取る。


エルヴィン
 : (またとないチャンスだったから公子様と一緒に寝ようと思ったのに、スキのない男) と思っていたとかいないとか。


ST : 「まずは手短に、こちらの状況を申し上げましょう」

 「あなたがたが事をなしたことは、まだ誰にも知られていません。あなたがたがあの場から脱出したことを、ルミノサが掴んだかどうかは分かりませんが」
 「多分、掴まれていると考えて間違いないでしょう」



フィオナ : 「ということは、あの魔術師が目覚めていれば、我らが成功したということは向こうにも伝わっている……はずですね」


エルヴィン : (派手に脱出したし、刺客のレディも撃退したし、沢山のカマリリャの同胞にも見られていたもんねぇ) と内心で呟いてる。


ST : フィオナさん、その言葉に魔法使いがひょいと口を挟む。

 「彼女はあのあとを見ていないからねえ。もっとも、こうして世界が終わっていないのだから」
 「無事にすべてが終わったのだ、と察してはいてくれそうだけど」


エルヴィン : 「それを素直に伝えてくれるタイプなの、レディは」 と、魔法使いさんの口を挟むにさらに口を挟むエルヴィンである。


ST : 「ううううん、微妙。まあでも、伝えなかったとしても、トレメールの中には伝わると思うよ。そういう部族だから、あれ」


エルヴィン : なるほど。 (察し) って奴か。 って顔をしてる。


ST : 魔法使いの言葉を、公子が継ぐ。

 「トレメールの件、それに、いずれは時があなたがたの成功を証明するでしょう。しかし


フィオナ : (……しかし?)


ST : 「証明がなされるまで、あなたがたは変わらずお尋ね者だ。そして、僕も」

 公子がランタンの位置を調整する。かたん、と小さな音。


ヴィクター
 : (お尋ね者……か……) 厄介だなあ。


フィオナ : 「つまり、それまで我らは身を潜めつつ、何とかして生き延びねばならないということですね?」


ST : 「そうなります。ほとぼりが冷めるまで、ここか、あるいはあなたがたの心当たる場所に身を潜めるか」

 「あるいは」


エルヴィン  「逆賊ルミノサを討つ?」 どこか茶化すような語調で。でも目は笑ってない状態で勝手にそんな事をいう。


ST : 「いいえ、いいえ」 ゆらりと笑って、あなたの言葉をかわす。 

 「些か危険ですが── 私とともに、この版図の外へ、小旅行へ行く気はございますか?


エルヴィン : 「ん、それは面白そうだなぁ。ルミノサさんに構ってるよりずっとずっと楽しそうだ」 と、今度は表情をくるりとかえて笑う。


ST : 「私ができるのは、移動の手筈を整えることだけ」

 「危険ではありますが、他の版図に干渉できるほど、「僕の代理」に力はない


ヴィクター : 「小旅行……どこへ行くんだ?」 外に出ること、興味あります。


エルヴィン : 「そんなの、風の向くままじゃない?」 のほほんと返答 「ヴィクターさんはいいな、モノが食べられるから各地のご当地グルメが楽しめるよ!」


ST
 : 「ふふ、羨ましい」 公子は、初めてどこかあどけなさを覗かせて、微笑む。


ヴィクター : 「ご当地グルメか……悪くないな」 胃の中におさめておけないのは残念だけど。


ST : 「ああ、いいねえ。僕もちょうど外に出ようと思っていたんだよ」 と、魔法使い。



エルヴィン : 「あぁ、でもフィオナさんと情報屋さんは……」 少し考える。

 「……わざわざ危険な旅に出なくても、充分ここでも身を潜めていられるんじゃないかな」

 フィオナさんは信者もいるし、情報屋さんはフィオナさんの加護があれば大丈夫そうだし。
 無理しなくてもいい気がする……。
 ルミノサさんがちょっかいをかけてきても、フィオナさんは対等に渡り合える気がするんだよね。

 パディは……まぁいいか。(?)



ST : まあそれなりに元気にやるんじゃないかな……パディ……。


エルヴィン : 街にいても何もおきなさそうなパディ……。戻ってきたらサバトになってそうな事くらいかな、パディの心配は。


フィオナ : 彼を放置するのは、彼自身にも街にもよくなさそうなので連れて行くのが無難そうではありますね


エルヴィン : パディの管轄はヴィクターさんだからヴィクターさん次第にしておきましょう。(?) ヴィクターさん所有の肉盾。


ヴィクター : パディが美味しくいただけたらよかったのに……。


フィオナ : 男で血族……。二重の意味でヴィクターさんにはおいしくない。(笑)


エルヴィン
 : (おっぱいもないしねぇ)



フィオナ : 「それはとても魅力的なお誘いです、閣下」 とエルヴィンさんの発言につづいて言います。

 「しかしながら、私には
教団があります。私が版図を出た場合、ルミノサ殿は彼らに対してどのような行動に出るでしょうか?

 (可能性は低いが、見せしめに使うこともありえないわけではない。だとすれば……)


ST : 「……」 公子はしばし考える。 「我々の足取りを掴もうと、教団に干渉する可能性はあります。しかし」

 ではそこでレナが口を挟むよ。
 「あいつらが追ってんのは、結局この子なんだろ。それなら、あたしらはここで、あんたらとは別々にお暇させてもらうさ」
 「それなら、あの教団? を人質に取ってまで、あんたを脅迫する理由はなくなるはずだ。あんたを脅したとこで、あたしらの居場所はわからないんだからね」



フィオナ : 「いいのか? 別行動となれば、そちらは二人だけで身を守らねばならなくなるぞ」


ST : 「いいさ。いずれ全部終わると分かってりゃ、大変な話じゃない。 ……あんたらには、随分世話になったからね。これ以上迷惑をかけるのは、流儀じゃないよ」

 言って、レナはひん曲がった銃を背負いなおす。


フィオナ : 「そうか。本音を言えば、私は元巫女の身柄をカマリリャに確保させたい。個人的にはこのまま貴殿らを連れて行きたいところなのだが、そういうことならば仕方ないな」


ST : 「そいつはちょっとね。確かにアリな手かもしれないが、ちと怖いよ」


エルヴィン : (お別れかぁ……)


ST : 「フィオナ」 そこで、ジョナサンが小さく声を発する。


フィオナ : 「どうした?」 と聞き返します。


ST : 「教団の件が心配なら、俺が留守居をする」 その声は一瞬だけ小さくぶれた。グールが主人と離れると自ら言い出したのだ、意志力を振り絞ったのだろう。


フィオナ
 : 「そうだな。それがよかろう。そなたならば、あちらを任せて問題ないだろう」 と答えます。

 そして、ジョナサンの肩に手を置き、 「そなたの働きに期待しているぞ、ジョナサン。だが、無理はするな」


ST : 「ああ。 …… 無事に帰るのを待っている、フィオナ」 彼は、あなたの眼を真直ぐに見返す。


フィオナ : ジョナサンに頷き返した後、今度は情報屋さんのほうを見ます。「貴殿はどうする? 我らについてくるか。私としてはそちらがおすすめだが」


ST : 「己は…… この街のどこかに、隠れているさ。同胞が己を追ったとて、己ひとりならば、どうとでも隠れられる」

 「外に出歩くのは、今でも怖いんだ」 と、布で顔を隠す仕草。布ないけどな。


フィオナ : 「わかった。貴殿と旅をできないのは残念ではあるが、旅には旅の不都合と危険がある。貴殿ならば、街に潜むほうが安全かもしれんな」


ST : 「ああ。 ……帰りを、待っている」


エルヴィン : 「ぼくも、情報屋さんにとってはその方が 【安全】 だと思うよ。情報屋さんは誰よりこの街に通じているから、むしろ知らない土地の方が身動きがとれない、ってのは理解できるし……帰りをまってくれる人がいるほうが、旅は楽しいからね。うん、ジョナサンも情報屋さんも、お土産楽しみにしてて!」


ST : 情報屋は少し照れたように、 「ああ。土産話を楽しみにしている」 と。


エルヴィン : (何故か情報屋さんが暗殺ギルドに洗脳されて刺客になり襲いかかってくるルートの事を考えてしまったが、これはきっと別の世界のゲームの話


ヴィクター : 「一緒にいたほうがいいか?」 とレナに聞いてみます。もしそういわれたら……ちょっとぐらついちゃうかもしれない。


エルヴィン : (ヴィクターさん頑張れ……!) おうえんしてる。


ST : 「一緒にかい? 好きにしなよ。居るに越したことはないけど、あんたその分目立つし」 だがしかしフラグはたっていなかった。


エルヴィン : フラグ立ってなかったのォー!?


ヴィクター : 「そうか……」 じゃあしゅんとして旅コースへ……。


エルヴィン 
 (ドンマイ……) って気持ちで肩ポンします。肩まで届かない。尻ぽん。


フィオナ : (……ひょっとしてヴィクターはレナに好意を持っていたのか? 珍しいな) と不思議そうな顔をしています。


ST
 : 「話は纏まったようですね」 と、公子。



フィオナ : チームとしては……。

 出発組1 : 公子魔法使いヴィクターエルヴィンフィオナ
 出発組2 : リズンナレナ
 留守(潜伏)組 : 情報屋ジョナサン


 パディ、どうしましょう?


ヴィクター : パディは……パディの望む方ですかな……。


エルヴィン
 : 出発組、同じ方向にいくなら5人で多めだねぇ。パディは放流しても元気にやっていけそうだけど。

 留守番してくれるなら、エルヴィン家のネコを何とかしてあげてほしい!


フィオナ : ネコの世話は大事。


エルヴィン : ネコは外出を嫌がるから……。


ヴィクター : ネコ!



フィオナ : 「少々お待ちを、閣下」 と公子に言います。


ヴィクター : 「パディ、オマエはどうする?」 と、一応聞いてみます 「オレと一緒に来るか?」


ST : 「ひゃぼ」 話を振られて変な声だした。


エルヴィン : 「もし残るなら、ぼくの家を自由に使っていいよ? ……ネコの世話をしてくれるのが条件で」 いっぱいいる。

 パディは関係者だと思われてない可能性が高いから、多分大丈夫だと思うんだ。


ST : 「あー、うー……」 パディちょっと考えてる。

 「……行く。一緒に行く」 眼はきょどきょどしていて、どうにも締まらない。
 締まらないが、それなりに勇気を振り絞った結果というのを、なんとなく感じるかもしれない。


フィオナ
 : 「ほう。一緒に来るか」 と少々意外そうな表情で言います。


ヴィクター : 「そうか」 と頭ぐしゃぐしゃ撫でます。よしよし。


ST  「あう」 ぐしゃぐしゃ。


エルヴィン : (あれがプロの……) みたいな顔をしていた。

 「そうか……情報屋さん、ネコスキ? ネコの世話の権利が移ろうとしていた。


ST : 「猫の世話か? 構わない。猫は…… 嫌いじゃない。隠れながらになるから、寂しい思いをさせるかもしれないが」


エルヴィン
 : 「おねがいします! ……ねずみちゃんはカクシテね」 情報屋さんに自宅の鍵を渡しておきましょう。

 「あと、たまにパパが帰ってるかもしれないけど、拐かされないでね」 (?)


ST : 「己を拐かしても仕方がないだろう」 苦笑。


エルヴィン : 「マルカヴは気まぐれだから一応、ね?」 何が一応なのだろう。(?)



ST 
: ヴィクターさんはやっぱりフラグを立てる方向を間違えて……。(だいたいSTのせい)


エルヴィン : レナさんとパディの対応差を見ると、パディのが自然体なんだなぁ……。

 女の人となると逆に気を遣いすぎて、男といっしょの方が気が楽ってタイプなんだろうなぁ。


ヴィクター : 悲しいなあ……女性好きなのに……。



フィオナ : ヴィクターさんに小声で 「ヴィクター。彼女と連絡先くらいは交換してもいいのではないか? それとも、もうしてあるのか?」 と言います。

 今、フラグが立っていないからと言って、これから立たないと決まったわけじゃない!

 (ヴィクターよ、男色以外の楽しみもこの機会に覚えるがよい


ヴィクター : (なるほど) 静かに頷き 「レナ、これオレの番号だ。なんかあったら連絡しろ」


ST
 : 「……」 レナはちょっと考えて、自分の携帯を取り出す。

 「ふうん」 あなたを試すように、にま、と笑んだ。
 「ありがと、あたしの番号も渡しとくよ」 


ヴィクター : 「おう」 と番号を受け取ります。やった~!


フィオナ : (おめでとう、ヴィクター。これで輝かしき両刀使いへの一歩を踏み出したな!)


エルヴィン : (おめでとう……おめでとう……) フィオナさん!?


ヴィクター : (なんだか誤解を受けている気がするが) 「ああ、ありがとよ」 と答えまする。



ST : フィオナさんのそういうズレてるとこSUKIよ。


エルヴィン : 二倍楽しめるのだろう? 位に思っていそう。


フィオナ : もう出会ってからずいぶん経つのに、いまだにヴィクターさんが女性好きであることに気付いていない件。


エルヴィン : おっぱいがスキだからって女性がスキとは限らない。


フィオナ : 気付くのって共感あたりで判定することになるんだろうか?


エルヴィン
 : どうなんだろう? 一度思い込むと、「それ前提」で考えちゃうからなぁ。


フィオナ : もし、万が一気づくことになったら愕然としそう。


ST : それも面白いが現状のズレっぷりも面白いからこまるのである。



フィオナ : 「閣下。全員の行動が決まりました」 と報告します。


ST : 「話は纏まったようですね。 ……朝までには拠点を見つける必要があります。急ぎましょう」 

 立ち上がり、扉を開く。
 夜を知らぬ街のあかりが、遠く、かすかに見える。

 吸血鬼たちは版図を離れ、短い旅に出る。



フィオナ : 車が4両必要そうですね。出発組1が6人いるので2両に分乗。リズンナさん、レナさんの出発組2のために1両。潜伏組のために1両


エルヴィン
 : さらにTAXIを読んで攪乱用に1台飛ばしておきましょう。(?)


フィオナ : ですね。ここにある車は二両なので、タクシーを3台くらい呼んだほうがいいかも。


ヴィクター : すぐ来てくれるヘイタクシー!



ST : 「ああそうだ、言い忘れていた」 魔法使いが、外の明かりを見て不意に口を開く。

 「ぼくは別行動をするよ。なにせ、部族に背いた身だから。もう、戻らないでおこうと思うんだ」


エルヴィン : 「えっ、何で!? ……それじゃあ僕は貴方の恩義に報いる事が出来ないよ」  (´・ω・`)顔


ST : 「いいんだよ、ぼくの意思でしたことだから。それに」 魔法使いが小さく指を立てると、その指に一羽のアマツバメが飛んでくる。

 「この子の行く先へ行ってみるのも、悪くないと思うんだ」


ヴィクター : 「へぇ……そういうのもいいな」 アマツバメ……懐いている……かわいいな。


ST : 「そうだろう?」


エルヴィン : 「やだやだー……魔法使いさん一人だと心配だよぉ、ぼくも行く! それで魔法使いさんに、人間がどういうふうに楽しんで、どういう風に惑うのか一緒に観察して、魔法使いさんの弟子になるんだい!」 駄々っ子になってるえるえる。


ST : エルヴィンくんの頭の上に、魔法使いはそっと手を置く。

 「ありがとう、我が友。リープス・ループスの名において、ぼくは君たちを忘れない」
 「大丈夫、またどこかで会おう」


フィオナ : もう決意を固めているのだろうな、と察し 「魔法使い殿。貴方からの要請があれば、私はいつでもご助力いたします。必要な時にご連絡を」


ST
 : 「ありがとう、助かるよ。 ……君たちの旅路に、幸いがあるように」


エルヴィン : 「うう……ぐすっ……リーブス……アマツバメを見かけたら、ぼくは貴方を思い出して幸せになるから。ぼくは、絶対忘れないよ……」


ヴィクター : 「世話になったな。元気でやれよ」


フィオナ
 : 「どうかご無事で」 と短く声を掛けます。


エルヴィン : 「旅先でぼくは貴方の歌を歌おう。あなたを思った歌を歌おう。いずれそれがあなたとアマツバメの耳に届くように……さようならじゃない。良い旅を。ぼくは、いつもあなたとともにある……」


ST : 良い旅を、と声が聞こえたような気がする。

 「元気でね」 魔法使いはアマツバメを伴い、背を向けて歩き出す。



フィオナ : これで。

 出発組1 : 公子ヴィクターエルヴィンフィオナ、パディ。 計5名
 出発組2 : 魔法使い。 単独
 出発組3 : リズンナレナ。 計2名
 潜伏組 : 情報屋ジョナサン。 計2名


 潜伏組1は5人になったので車一台で大丈夫。よって必要な車は4台+攪乱の一台


ST : あのシーンの後で描写するととしまらないので…… 魔法使いさんの移動方法については、勝手にTAXI呼ぶなりなんなりするのでお気になさらず。


フィオナ 
: 了解です。



ST : 「では己も行く。 ……猫の件は、任せておいてくれ」 情報屋がひらり、と前に出る。


エルヴィン : 「情報屋さん、よろしく。ねこは、あなたみたいな人が好きだから、きっと仲良くなれるよ」 涙をぐっと拭いて笑う。

 「……あなたは、やっぱりこの街の雑踏がよくにあう」


ST : 「ありがとう。 ……厭わず、倦まず、友としていてくれたこと、嬉しく思う」


フィオナ 
: 「気を付けて行けよ。私たちが戻った時、また会えるよう願っている」


エルヴィン
 : 「いてくれた? 過去じゃないよ、always、ずっと友達だ」 にっこり笑って送り出します。


フィオナ : 「そのとおり。闇の生が続く限り、我らは友だ


ST : 「……ありがとう。そうだな、我らは、友だ 情報屋は己の貌を隠すことなく、真直ぐに前を向いて、……夜闇の中へ、姿を消した。


エルヴィン
 : (またいつか必ず会おうね……お互い、元気で!)



ST : 情報屋は逃げ隠れしながら移動するので、車は使わないようです。むしろ元の下水道が使えないので、街はずれに潜伏するかもしれないしね。


エルヴィン : 裏道とかも詳しそうだし、安全な隠れ家をいくつも知ってそうだからかえって徒歩移動のがいいのかもね。この街、裏路地は結構入り組んでるみたいだし。


フィオナ : なるほど。長距離を移動する必要があるのでない限り、車で移動するとかえって目立ちますからね。


ヴィクター : バイクとかがあればいいんですけどね~。



ST : 教団の車はどうする? ジョナサンに持ち帰ってもらう?


フィオナ : ジョナサンには教団の車に乗っていってもらいます。運転手さんは数日振りの帰宅になりそう

 「本当に何日もすまんな」 とここまでついてきてもらっていた運転手をねぎらいつつ、次はジョナサンを連れて教団に戻るよう指示を出します。


ST
 : では、ジョナサンが進み出る。 「フィオナ。 ……帰りを待っている。教団のことは、任せてくれ」 決意を秘めた眼で、ひらりとひとつ、あなたに手を振る。


フィオナ : 「ああ、任せた。そなたが果たすべき範囲で義務を果たせ」 と言ったあと、 「運転手を含め今回苦労を掛けた者たちに手当てをはずむのを忘れるなよ」 と付け足します。


エルヴィン : (大丈夫、あなたとフィオナさんはどこにいても繋がっている絆があるんだよ) と思っているけど、ここで出るのは野暮なので二人を見守るえるえる。


フィオナ : それだけ言うと、あとはこの信頼できる配下を軽く手を振って見送ります。


ST : 「ああ」 彼を乗せて、車は走り去る。


 「さあてと。それじゃ、適当にTAXIでも呼ぶかね」 と、レナが大きく伸びをする。
 「それじゃね。連絡待ってるよ」 ヴィクターさんに悪戯っぽい視線をよこし、リズンナの手を引く。


ヴィクター 
: 「お、おう……」 やべーウィンク可愛いぜ……と思いながら手を振りまする。


エルヴィン : (鼻の下が伸びてる……) と思いつつ見てます。


フィオナ : ここは静かに応援します。


ST : やがてTAXIが来ると、乗り込みながら手を振る。リズンナが同じように、車内から小さく手を振った。


フィオナ : 「達者でな。困ったことがあったら、ヴィクターに連絡するのだぞ」


エルヴィン
 : リズンナに手を振り返す。 「またね、また。いっぱい楽しいこと、お姉ちゃんとするんだよ」 って。


ST : 彼女が僅かに微笑んだような、そんな気がした。

 「……行きましょう」 残った皆に、公子が声をかける。


フィオナ : 「はい、閣下」 と言って車椅子を進めます。


ST : 車椅子はトランクに積み込む形になるかな。


フィオナ : では、公子の許可を得られるならば車椅子をトランクに入れ、杖をついて車に乗り込みます。


エルヴィン : 「とりあえず、フランヴァール様の事は何て呼ぼうか。外だと公子様とか、フランヴァール様だと目立つから……兄さんでいい? あと兄さん、その服は今風じゃないから、どこかで買い物して着替えてから出かけようよ!」 なんてもう、旅行気分に切り替えます。 「何が似合うかなぁ~」


ST : 「構いませんよ。 ……えっ、服ですか? 考えたことがありませんでしたが…… その、選ぶのを手伝って頂けますか?」


エルヴィン : 「いいよー! ふふー、一度フランヴァール様に今風のスーツを着て欲しかったんだぁ」 ご機嫌だ。

 フランヴァール様は外見、20代くらいかな? スーツっぽいのと普段着っぽいのを選びたい。


ST : そうですね、20代くらいです。


フィオナ : (兄さんって……どうなんだ、それは?) と思いつつ、他の方が乗れるよう奥の席につめます


ヴィクター : (兄さん……は呼びづらいな……)「フラン…………さん」 とかかな、呼び方。


ST : 「宜しくお願いします。ヴィクターさん」 それでいいようだ。案外ノリのいい公子である。

 では、パディがちょこなんと真ん中あたりに詰め込まれる。公子は運転席へ。


エルヴィン : 「まだスーツにベストを着るのは早い年代だよねー。見た目だけだとヴィクターさんより若いから……普段着はどうかな、足長いからジーンズ似合いそうー」 ご機嫌である。


フィオナ : 「公子閣下。旅行中は『導師』とお呼びしてもよろしいですか?」 悩んだ挙句、無難(無難でない)呼び方に行きつく。


ST : 「構いませんよ。 ……あなたの導師とは、少しくすぐったいですね」



フィオナ
 : いいのか、導師で!?


ST : フィオナさんが彼のことをラフに呼びにくいんだろうなー、というのを汲んだらしい。


エルヴィン : 尊師よりは……。(?)


フィオナ : 尊師!?


ヴィクター : どちらもお堅い……でもフィオナさんっぽさがある


ST 
: 一応、導師(メンター)って存在はV:tMに存在するからね。ただ、十分タイソーだけど。


フィオナ : とりあえず、公子とさえ呼ばなければ、すぐさま血族の目を引くことはないはず……。


ST : 一応若輩が導師(父)というケースもありうるらしいから、その点は問題ないんじゃないかなと。


フィオナ : となると、この呼び名でも血族界隈で問題になることはなさそうですね。


ST 
: ですです。



フィオナ : 「感謝いたします、導師フラン」 と早速この呼び名を使います。


ST : 全員が車に乗り込むと、公子はゆっくりと車を発進させる。

 危険で先の見えぬ、しかし、少しばかり楽しげな、小旅行に向かって……。


 ── Vampire:The Masquerade
夕闇への誘い、閉幕。






 こうして、彼らは旅の始まりにより終幕を迎える。
 次なる夜までまたひとときの夢を。

 そしていずれ、あなたの前に現われる事があるように……。




 ここまで読んでいただきありがとうございました!
 リプレイはこちらで終了になります。

 ST様は毎回とても凝った演出や巧みなストーリー展開、美しい描写などをしていただき、とても楽しませて下さいました。
 本当にありがとうございます!

 PLの皆様の、各々魅力的なRPをしていただいて、ありがとうございます。
 自キャラのエルヴィンが突然奔放な行動をしても見守って、時には諫めてくれるおかげで安心してRPをする事が出来ました事を嬉しく思うと同時に、皆さんの発言。
 各々個性的な考えや、その立場らしい振る舞いなど魅力的だったと思います。
 本当にありがとうございました。


 そして、このリプレイに最後までおつきあい下さった皆様……本当にありがとうございます!
 沢山の感謝と思い出を胸に……。


 終幕となります。
 今まで、本当にありがとうございました。







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