紫色の暗い空の下、それでも健気に咲き誇る白い花の揺れる小さな箱庭で。
 ――――― 小さな、小さな約束が交わされた。

「……………から、また会えるよ」
「……ホントに、絶対?」
 今にも泣き出しそうな声を漏らした少女に、少年は振り向いて。
「……うん、やくそくする」
 少し困ったように、笑う。
 ぎこちなく右手が差し出されて。
 ――――― 小指と小指を絡めて、指切りを交わした。
「…………むかえにいくよ。絶対」
 綺麗な緑柱石エメラルドを思わせる瞳が笑う。
「……約束」
 鮮やかな朱色の髪が夕焼けみたいで、眩しくて。

 それは本当の空を見たことのない少女にとって、とても。
 ――――― とても、とても大切な………。

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 始めてしまいました……アビスはまった当初、あちこちのサイトでお見かけして、私もやってみたいと思っていたパラレル「六神将ルーク」ネタです。
 既にあちこちで見かけるネタですし、かなりの長編になることはわかっているので(苦笑)、どうしようか迷っていたのですが、踏み切ってしまいました……(笑)。
 完結目標に、ガンバリマスので最後までお付き合いいただければと思います。

 タイトルは空白の二年あるいはED後を思わせる歌詞だったこともあり、志方あ○こさんの「黎明〜Aurora〜」からいただきました。
2009.07.11

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